生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 92(1): 75-83 (2020)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2020.920075

特集Special Review

病原細菌によるユビキチン修飾系撹乱の分子機構Hijacking of the host ubiquitin system by pathogenic bacteria

1京都大学・大学院医学研究科・細胞機能制御学Department of Molecular and Cellular Physiology, Graduate School of Medicine, Kyoto University ◇ 〒606–8501 京都市左京区吉田近衛町 ◇ Yoshida-konoe-cho, Sakyo-ku, Kyoto-shi, Kyoto 606–8501, Japan

2京都大学・白眉センターThe Hakubi Center for Advanced Research, Kyoto University ◇ 〒606–8501 京都市左京区吉田近衛町 ◇ Yoshida-konoe-cho, Sakyo-ku, Kyoto-shi, Kyoto 606–8501, Japan

発行日:2020年2月25日Published: February 25, 2020
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長らくユビキチン修飾系は原核細胞には存在しないと認識されていたが,結核菌においてユビキチン様タンパク質が見つかってから,細菌がユビキチン修飾系を多様に利用することが近年明らかになった.病原細菌が持つエフェクターでユビキチン修飾系に関わる分子は大きく,(1)ユビキチン修飾システムの酵素活性を持つ分子と,(2)宿主のユビキチン分解システム経路を制御する分子に分けられる.これらユビキチン関連エフェクター分子は,感染応答に重要な宿主のシグナル伝達系を巧妙に制御し,宿主の生体防御機構を無効化して,感染に寄与することが明らかになった.しかし,機能未知の分子も多く,今後の解析によりユビキチン修飾システムの新たな展開をもたらすことも期待している.

1. 病原細菌の感染機構

病原細菌の多くは,飲食物により我々の体内に侵入し,ターゲットとなる宿主細胞に感染し,隣接細胞に次々と感染を拡大する.病原細菌の感染に対して,宿主側は病原体に対する基本的な生体防御システムを持っており,感染を受けた上皮細胞の除去や炎症反応などを誘導し,病原細菌が感染を拡大することを防いでいる1)

しかしながら,病原細菌は,このような宿主の生体防御システムを無効化し,感染を成立させるための戦略を持っている.病原細菌は,3型・4型分泌装置と呼ばれる針様の注入装置により病原細菌の遺伝子産物である一群の病原因子(エフェクター)を宿主細胞へ分泌する2)図1).これらのエフェクターは宿主細胞の細胞骨格やオートファジーなどを制御し,感染成立に必要な宿主シグナル伝達経路をハイジャックする.さらに,感染により発動される自然免疫応答や獲得免疫応答を適度に抑制している.つまり,エフェクターは宿主因子を巧みに利用する菌の戦略を担い,感染成立に重要な役割を果たしているが,機能未知のものも多く存在している.これらのエフェクターの感染に果たす役割を明らかにすることは,病原細菌の感染機構の解明・制圧につながると期待できる.近年,これらのエフェクターの中にユビキチン修飾経路に関わる分子が多く同定され,病原細菌の感染に重要な役割を果たすことが明らかになった3, 4)

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図1 病原細菌の3型・4型分泌装置とエフェクターの機能

病原細菌は,3型・4型分泌装置により自らの遺伝子産物である一群の病原因子(エフェクター)を宿主細胞へ分泌する.これらのエフェクターは宿主細胞のタンパク質の機能を模倣したり,感染成立に必要な宿主シグナル伝達経路をハイジャックしたりすることにより,感染成立に重要な役割を果たしている.しかし,機能未知のものも多く存在している.

2. ユビキチン修飾経路と病原細菌のエフェクター

ユビキチン化によるタンパク質の翻訳後修飾は,細胞周期の進行,転写調節,タンパク質輸送,細胞内情報伝達,免疫応答などの経路を制御しており,高次生命現象やヒトの疾患発症に深く関わっている5).ウイルスや細菌感染のような感染症においては,自然免疫応答や抗体産生などに重要な役割を担っている4).タンパク質のユビキチン化はユビキチン活性化酵素(E1),ユビキチン連結酵素(E2),ユビキチンリガーゼ(E3)のエネルギー依存的な酵素反応によって起こり,その結果,基質になるべきタンパク質にユビキチンが共有結合される.特に,ユビキチンリガーゼはユビキチン化を受ける基質認識に重要な役割をしている.多くの場合,ユビキチン化されたタンパク質はプロテアソームによって認識されて分解されるが,分解以外にも多様な様式でタンパク質の機能を制御することが明らかになっている.基質タンパク質に共有結合されたポリユビキチン鎖は脱ユビキチン化酵素によって,脱ユビキチン化され,ユビキチンは再利用される5–8)

病原細菌の感染時に宿主細胞に分泌されるエフェクターには,宿主細胞のユビキチン修飾システムを制御することで感染成立に必要な細胞応答を引き起こす分子があることが報告され,その分子メカニズムなどの解析が飛躍的に進んでいる3, 4, 9).これらの因子は(1)ユビキチン修飾系の酵素活性を持つ分子(ユビキチンリガーゼや脱ユビキチン化酵素)と,(2)宿主のユビキチン修飾系を制御する分子に大別できる(図2).表1にはユビキチン分解経路に関わるエフェクターとその機能についてまとめた.(1)の例としては,脱ユビキチン化酵素活性を持つサルモネラ菌のエフェクターSseLやレジオネラ菌のエフェクターRavDがあげられる.SseLはK63鎖を切断する活性を持ち,宿主のaggresome-like induced structures(ALIS)の蓄積を防ぐことで,宿主のオートファジー応答を抑制することが報告されている10).RavDは直鎖状ユビキチン鎖を切断する脱ユビキチン化酵素で,レジオネラ菌の感染時にNF-κB(nuclear factor-κB)のシグナルの活性化を抑制する11).また,病原細菌が持つユビキチンリガーゼについては後述する.(2)の例として,細胞周期を制御するユビキチンリガーゼanaphase promoting complex /cyclosome(APC/C)の抑制因子であるMad2L2に結合し,宿主細胞の細胞周期の進行を阻害するIpaB12)や,E2酵素と結合することでIκBα(inhibitor of κB)の分解を阻害し,NF-κBの活性化を妨げているOspGが報告されている13).さらに近年,新規な反応機構によりユビキチン修飾システムを抑制し,感染応答を制御するエフェクターが同定されている.以下に,明らかになった新規反応機能を紹介する.

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図2 ユビキチン分解経路に関わる病原細菌のエフェクター

(1) ユビキチン修飾系の酵素活性を持つ分子(ユビキチンリガーゼや脱ユビキチン化酵素),(2)宿主のユビキチン修飾系を制御する分子.Ub:ユビキチン.

表1 ユビキチン修飾システムに関わる病原細菌のエフェクター
機能病原性細菌エフェクター標的タンパク質作用機序文献
E3HECTEHECNleLJNK炎症応答抑制18
Salmonella TyphimuriumSopATRIM56, TRIM65炎症応答制御16
RING/U-boxEHECNleG2-3不明機能未知21
Legionella pneumophilaLubXClk1, SidH機能未知19,20
Pseudomonas syringaeAvrPtoBFen, CERK1, FLS2, BAK1免疫抑制(植物)22
NELRhizobia(根粒菌)NopM不明機能未知49
S. TyphimuriumSlrpERdj3小胞体ストレス応答阻害23
SspH1PKN1アンドロゲン受容体シグナル阻害23
SspH2NOD1, STG1炎症応答促進23
Shigella(赤痢菌)IpaH1.4HOIP炎症応答抑制30
IpaH2.5HOIP炎症応答抑制30
IpaH3不明機能未知26
IpaH4.5p65, Rpn13炎症応答抑制23
IpaH9.8Ste7, U2AF35, NEMO, GBPs炎症応答抑制24, 27, 28, 29
IpaH0772TRAF2炎症応答抑制23
IpaH7.8GLMN, NLRP1B炎症応答促進31,32
Ralstonia(ラルストニア)RipAR不明免疫抑制(植物)50
RipAW不明免疫抑制(植物)50
XL-boxXanthomonas campestrisXopL不明機能未知33
DUBS. TyphimuriumSseLOSBP1, ALIS脂質代謝制御,オートファージ制御10, 51
L .pneumophilaRavDLUBAC炎症応答抑制11
脱SUMO化酵素/DUBX. campestrisXopD不明機能未知34
脱アミド化酵素ShigellaOspIUbc13炎症応答抑制38, 39
EPEC/EHECCifNedd8, UbCRL複合体活性化阻害3, 35, 36
Burkholderia pseudomalleiCHBPNedd8, UbCRL複合体活性化阻害3, 37
Photorhabdus luminescensCifPlNedd8CRL複合体活性化阻害3
Yersinia pseudotuberculosisCifYpNedd8, UbCRL複合体活性化阻害3
L.pneumophilaMavAUb機能未知40
脱アミド化酵素/トランスグルタミナーゼL.pneumophilaMavCUb, Ubc13炎症応答抑制40, 41
その他L.pneumophilaSdeA SidE familyUb, Rab33b, Rtn4ユビキチン化阻害43, 44
EPECNleETAB2, TAB3炎症応答抑制42
ShigellaOspGUbcH5炎症応答抑制13
EHECOspG不明機能未知13
Y. enterocoliticaOspG不明機能未知13
EHEC:enterohemorrhagic Escherichia coli,EPEC:enteropathogenic Escherichia coli

3. 病原細菌のユビキチンリガーゼ

前述のとおり,ユビキチンリガーゼは基質タンパク質を認識してユビキチン化する酵素であり,ユビキチン化を介したタンパク質分解システムにおいて,標的基質を決定する役割を担っている.哺乳類のユビキチンリガーゼは大きくHECT(homologous to E6-associated protein C-terminus)型とRING(really interesting new gene)/U-box型とに分けられる5).病原細菌のエフェクターには,既知のユビキチンリガーゼ活性ドメイン(HECT型やRING/U-box型)を持つエフェクターに加え,哺乳類とは異なった新しいタイプの活性ドメインを持つユビキチンリガーゼが報告されている14, 15)

1)HECT型リガーゼ

ヒトや動物の食中毒を引き起こすサルモネラ菌の3型分泌装置から宿主細胞に分泌されるSopAはHECT型リガーゼで,宿主細胞のTRIM65やTRIM56をユビキチン化・分解する16).SopAと25%のホモロジーを示す腸管出血性大腸菌(enterohaemorrhagic E. coli: EHEC)のNleLは立体構造解析によりHECT型リガーゼであることが明らかになった17)nleLを欠損したEHEC株は,上皮細胞に接着できないことが知られている.NleLはc-Jun NH2-terminal kinases(JNK)をモノユビキチン化し,JNKの活性化を抑制する18).基質の同定は進んでいるが,感染におけるユビキチン化の意義はさらなる解析が必要である.

2)RING/U-box型リガーゼ

レジオネラ菌のエフェクターの一つであるLubXは二つのU-boxを持つリガーゼで,レジオネラ菌のエフェクターであるSidHをユビキチン化・分解することで,マクロファージ内でのレジオネラ菌の増殖を促進する19).また,in vitroでは宿主のClk1(cdc2-like kinase 1)と結合し,ユビキチン化することが確認されているが,感染におけるClk1のユビキチン化の意義は明らかにされていない20).サルモネラ菌や腸管病原性大腸菌(enteropathogenic E. coli: EPEC)に広く保存されているエフェクターであるNleGファミリーは20種類存在し,構造解析からRING/U-box型ユビキチンリガーゼであることが明らかになった.しかし,その基質や感染に果たす役割についてはまだ不明である21).植物病原菌の一つであるシュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)のエフェクターAvrPtoBは,NleGとはアミノ酸レベルではホモロジーが低いが,立体構造解析からRING型に類似した立体構造を持つユビキチンリガーゼであることが明らかになった.AvrPtoBは,植物の免疫反応に重要な宿主のキナーゼ(Fenキナーゼなど)をユビキチン化し,分解することにより,植物の病原体関連分子パターンによる免疫応答を抑制すると考えられている22)

3)NEL(novel E3 ligase)型リガーゼ

以上のような宿主のユビキチンリガーゼに類似した構造を持つリガーゼに加え,新しいタイプのリガーゼドメインを持つリガーゼが次々と報告されている.NEL型リガーゼは,サルモネラ菌(SspH1, SspH2, Slrp),赤痢菌(IpaHファミリー),植物の病原菌(RipAR, RipAW)などの病原細菌にも広く保存されている23, 24)

赤痢菌の3型分泌装置から分泌されるエフェクターであるIpaHファミリーは赤痢菌に12種類存在し,その構造上,N末端側にleucine-rich repeat(LRR)があり,C末端側にファミリー内で相同性の高い,ユビキチンリガーゼ活性を持つ領域が存在する24).IpaHは立体構造解析により,HECT型やRING型といった哺乳類のユビキチンリガーゼとは異なる新しいタイプのユビキチンリガーゼ(NEL型)であることが明らかになった25, 26).IpaHファミリーは,NF-κBシグナル伝達経路に関わる重要な分子をユビキチン化・分解することで,赤痢菌の感染において誘導される宿主側の免疫応答を抑制することが判明した.IpaHファミリータンパク質の一員であるIpaH9.8は,IKK複合体の構成分子であるNEMO(NF-κB essential modulator)をユビキチン化し,分解することにより,NF-κB経路の活性化を抑制し,赤痢菌感染時における宿主の炎症反応を抑制すると考えられる27).さらに,IpaH9.8はGBPs(guanylate-binding proteins)と結合することが報告された.GBPはインターフェロン依存的に誘導され,抗菌作用を持つことが知られている.赤痢菌感染時に誘導されたGBPは,IpaH9.8により分解され,赤痢菌の拡散・増殖を制御し,感染を拡大すると考えられる28, 29)図3).IpaH1.4と2.5はlinear ubiquitin chain assembly complex(LUBAC)を構成しているHOIPをユビキチン化・分解することで,NF-κB経路の活性化を抑制し,赤痢菌感染時における宿主の炎症反応を抑制すると考えられる30)図4).赤痢菌はマクロファージに感染する際に,マクロファージの細胞死を誘導することが知られている.IpaH7.8は,Rbx-1の抑制因子であるGlomulinや,インフラマソーム(inflammasome)の構成因子であるNLRP1を分解することにより,マクロファージのインフラマソームを活性化し,マクロファージの細胞死を促進すると考えられる31, 32).個々のIpaHの基質特異性がどのように決まるか調べるためには,IpaHの基質認識ドメインであるLRRと宿主基質タンパク質との複合体の立体構造解析が今後期待される.サルモネラ菌のNELファミリー(SspH1, SspH2, Slrp)はサルモネラ菌の定着や免疫応答に関わることがわかってきたが,さらなる機能解析が必要である.サルモネラ菌のNELファミリーはその構造解析から,基質を認識することで,自己抑制型から活性型に構造変化をすると考えられる23).しかし,未解析のNELファミリーも多く,今後,網羅的なプロテオーム解析を取り入れた宿主の基質探索や機能解析を行い,病原細菌の感染に果たすNELファミリーの役割解明が期待される.

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図3 IpaH9.8による感染応答制御

赤痢菌のエフェクターIpaH9.8は,赤痢菌感染時に誘導されたGBPsを分解し,赤痢菌の拡散・増殖を制御し,感染を拡大する.

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図4 IpaH1.4による免疫応答制御

病原細菌の感染に対して,LUBACは直鎖状ポリユビキチン鎖を形成しNF-κB経路を活性化し,感染応答を引き起こす.しかし,赤痢菌は感染時にIpaH1.4を分泌する.IpaH1.4は,HOIPをユビキチン化・分解することで,NF-κB経路の活性化を抑制し,赤痢菌感染時における宿主の炎症反応を抑制する.

4)その他

近年,植物病原菌(Xanthomonas属)の3型分泌装置のエフェクターであるXopL(Xanthomonas outer protein L)は植物の細胞死を誘導することがわかった33).その構造解析によりHECT型やNEL型とは異なる新しい型のユビキチンリガーゼ構造(XL-box-type E3)を持つことが明らかになった33).XopLのE3ドメインはK11鎖のユビキチン鎖を形成するが,活性中心としてシステインを使わない.N末端にはLRRがあり,基質認識に使われると考えられる.さらに,Xanthomonas属のエフェクターXopDは脱SUMO化酵素および脱ユビキチン化酵素活性があることが明らかになり,植物の病原細菌の感染応答においてもユビキチン修飾システムが重要な働きをしていると考えられる34)

4. 宿主のユビキチン修飾システムを制御するエフェクター

1)Cifファミリーによるユビキチン修飾経路の阻害

Cif(cycle inhibiting factor)ファミリーはEPECのみならず,O157やBurkholderia属菌等の病原細菌にも存在するエフェクターで,宿主細胞の細胞周期進行を抑制することが知られていたが,その分子メカニズムについては不明であった35).その立体構造解析により,Cifファミリーはシステイン-ヒスチジン-グルタミン酸の三つの活性中心を持つ脱アミド化酵素であることが明らかになった35).我々を含むいくつかのグループの研究結果から,Cifはユビキチン類似タンパク質であるNEDD8(neuronal precursor cell-expressed, developmentally down regulated gene8)と結合し,NEDD8の40番目のグルタミンを脱アミド化してグルタミン酸に変換することで,細胞周期の進行に必須の役割を果たすCRL(cullin1-ring ligase)型リガーゼの活性を抑制することを見いだした.その結果として,EPEC感染細胞内ではSCFの基質であるp27が蓄積し,細胞周期の進行が抑制される36).腸管粘膜を覆う上皮細胞は絶えず基底部から先端に移動しては脱落し,2~3日で全体が新しい細胞と入れ替わるターンオーバーを行っている.腸管細胞のターンオーバーは細菌感染において,病原体の足場となる感染細胞を除去する生体防御反応の一つである1).これに対して,EPECはCifを分泌し,感染細胞の細胞周期進行とターンオーバーを抑制することにより,効率よく定着すると考えられる.一部のCifファミリーはNEDD8のみならず,ユビキチンも脱アミド化することができる.バークホルデリア(Burkholderia)属のCif(=CHBP)は,NF-κB経路の活性化の抑制や,MAPKシグナル経路の活性化を行うことが報告されたことから,他の基質がある可能性も示唆されている37)

2)OspIによるNF-κBシグナル伝達経路の阻害

前述したように病原細菌のエフェクターは細菌感染症の発症に重要な役割を持つため,我々は,赤痢菌の新しいエフェクター分子の探索を行い,OspIを同定した.既存のタンパク質とはホモロジーがなかったため,OspIのX線結晶構造解析を行い,OspI単独状態の立体構造を決定した38).その結果,OspIは,Cys62-His145-Asp160の触媒三残基を持ち,システインプロテアーゼと類似した活性中心構造をとる脱アミド化酵素であることが明らかになった.OspIの感染における役割を調べるために,OspIと結合する宿主タンパク質を探索し,Ubc13を同定した(図5).ユビキチン連結酵素(E2)であるUbc13はUev1Aとヘテロ二量体を形成し,E3であるTRAF6(tumor-necrosis factor-receptor-associated factor 6)と共役して働き,TRAF6をユビキチン化する.感染においてTRAF6のユビキチン化は下流のIκB kinase(IKK)複合体,さらに,その下流の転写因子であるNF-κBを活性化し,さまざまな炎症性サイトカインやケモカインの発現を誘導する.このシグナル経路は感染応答やアレルギー反応などに重要な炎症免疫シグナルである7).さらなる解析により,OspIがUbc13の100番目のグルタミンを脱アミド化して,グルタミン酸に変換することを見いだした(図5).我々の結晶構造から示された触媒三残基をアラニンに置換した変異体は脱アミド化活性を失うことから,OspIはUbc13の脱アミド化酵素であることが示された.OspIにより脱アミド化されたUbc13はTRAF6のユビキチン化を抑制し,TRAF6を介する炎症シグナル経路が活性化されず,赤痢菌感染における炎症免疫反応が抑制された38)

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図5 OspIによる宿主ユビキチン経路のハイジャック

病原細菌の感染に対して,TRAF6はK63鎖を形成しNF-κB経路を活性化し,感染応答を引き起こす.赤痢菌の感染時に分泌されるOspIはUbc13の100番目のグルタミンを脱アミド化し,炎症反応に重要なユビキチンリガーゼであるTRAF6の活性化を抑制して,感染細胞の炎症反応を抑制する.

さらに,我々はOspIによる特異的なUbc13認識機構,阻害機構の理解を目指して,OspIとUbc13複合体のX線結晶構造解析を行った39).Ubc13と安定に複合体を形成する不活性型OspI C62Aを用い,OspI C62A-Ubc13複合体の立体構造を決定した.OspI C62A-Ubc13複合体構造ではOspI, Ubc13はともに単独状態と同様の全体構造をとり,このとき,脱アミド化修飾を受けるUbc13 Gln100の側鎖がOspIの活性部位に向かって位置していた.OspIとUbc13の相互作用面は疎水性の面と電荷を持った表面から形成されており,OspIはこれら二つの性質を利用することで,Ubc13と特異的に結合していることが示された.以上の結果から,我々は,OspIがUbc13を特異的に認識し,Ubc13の100番目のグルタミンを脱アミド化する分子基盤を明らかにした.今後,脱アミド化したUbc13がどのようにTRAF6ユビキチンリガーゼの機能を阻害するかについて詳しいメカニズムの解明が期待される.

3)MavCによるユビキチン修飾経路の阻害

ヒトに肺炎などを引き起こすレジオネラ菌は,4型分泌装置から330種類以上のエフェクタータンパク質を宿主細胞に分泌する.これらのエフェクターは感染細胞(アメーバやマクロファージ)内での増殖や感染成立に重要な役割をする.個々のエフェクターの欠損株の解析の結果から,一つのエフェクターの欠損では顕著な表現型はみられず,個々のエフェクターの感染に対する機能はわからないままであった.個々のエフェクターの欠損株を用いた遺伝学的研究から,個々のエフェクターの生化学的機能解析が行われるようになり,近年,レジオネラ菌のエフェクターの機能が少しずつ明らかになってきた.特に,同じオペロンを利用するエフェクタータンパク質は協調的に機能を果たすことがわかってきた.そのうち,Lpg2147(MavC),Lpg2018(MvcA),Lpg2019の機能についての新しい知見を紹介したい.Valleauらは,未知のエフェクター群(Lpg2017, Lpg2148, Lpg2149)の機能解析のために,X線結晶構造解析を行った40).MavCとMvcAの構造を決定した結果,Cifと相同性があることが見つかり,脱アミド化酵素であることが推測された.Valleauらは,NEDD8やユビキチンに対して脱アミド化反応を行い,MavCとMvcAはNEDD8ではなく,ユビキチンを脱アミド化する酵素であることを見いだした.MavCはUbc13と結合することが確認され,MavCはUbc13~ユビキチンのユビキチンを脱アミド化し,その結果K63鎖の形成が抑制され,NF-κBシグナルの活性化が抑制されることを見いだした.さらに,Lpg2019は感染細胞内でMavCまたはMvcAに結合し,両方の機能を抑制した.Lpg2019はMavCタンパク質を機能的に抑制することにより,過剰に発現するMavCタンパク質を調整していると考えられる40).以上の結果から,レジオネラ菌のエフェクター群は協調的に働き,レジオネラ菌感染成立に重要な役割をすると考えられる(図6).一方,MavCは同じ活性中心を持つトランスグルタミナーゼ活性も有することが明らかになった41).MavCは,Ubc13とユビキチンを架橋結合形成し,その結果K63鎖の形成が抑制されると考えられる.

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図6 MavCによる宿主ユビキチン経路のハイジャック

レジオネラ菌のエフェクターMavCはUbc13と結合し,ユビキチン(Ub)の40番目のグルタミンを脱アミド化する.その結果,K63鎖の形成が抑制され,NF-κBシグナルの活性化が抑制する.

4)その他

EPECエフェクターであるNleEはメチルトランスフェラーゼ活性を持ち,TAK1-binding proteins 2と3(TAB2/3)を修飾し,ユビキチン鎖との結合を阻害することにより,NF-κBシグナルの活性化を抑制する42).脱アミド化酵素活性を持つエフェクターのみではなく,さまざまな翻訳後修飾活性を持ち,ユビキチン修飾経路を制御するエフェクターの同定とその機能解明が今後とも期待される.

5. 新規反応機構を持つエフェクター

レジオネラ菌のエフェクターであるSidEファミリー(SidE, SdeA, SdeB, SdeC)四つを欠損したレジオネラ菌は細胞内増殖が抑制できないが,SdeAを再発現させることにより増殖できるようになる43).SidEファミリーは脱ユビキチン化酵素活性を持つドメイン,phosphodiesterase(PDE)ドメイン,モノADPリボシルトランスフェラーゼ(mono-ADP-ribosyltransferase:mART)ドメインの三つのドメインを持つ.そのうち,細胞内増殖能にはmARTの機能が必要であることから,このドメインの機能解明が行われた.その結果,SdeAはE1, E2, ATPには依存せず,NAD依存的に,ユビキチンを基質に修飾できる酵素であることが明らかになった.また,SdeAはmARTドメイン依存的にユビキチンの42番目のアルギニンをADPリボシル化し,続いて,ADPリボシル化されたユビキチンをPDEドメイン依存的にホスホリボシル化する.ホスホリボシル化されたユビキチンは,ユビキチン修飾反応が起きなくなる.その結果,細胞内のユビキチン化反応が起きなくなり,SdeAを発現させた細胞ではユビキチン修飾経路が異常になっていることが報告された43, 44)図7).

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図7 SdeAによる新しいユビキチン修飾系の制御

レジオネラ菌のエフェクターSdeAはNAD依存的にユビキチンを基質に修飾できる.さらに,ユビキチンの42番目のアルギニンをホスホリボシル化する.ホスホリボシル化されたユビキチンは,E1にユビキチンを転移しにくい.

宿主細胞内で宿主のユビキチンリガーゼによってユビキチン化を受けるエフェクターも報告されている.例として,サルモネラ菌のエフェクターSopEはRhoファミリーのGTPaseのグアニンヌクレオチド交換因子(guanine nucleotide exchange factor:GEF)として働き,サルモネラ菌の侵入時に細胞骨格を制御する.SptPはRhoファミリーのGTPaseのGTPアーゼ活性化タンパク質(GTPase-activating protein:GAP)として働き,SopEの逆の活性を持っている.これらのエフェクターはSopE, SptPの順でユビキチン化を受け,分解されることによってサルモネラ菌の侵入時の細胞骨格を制御している45).しかし,これらのエフェクターをユビキチン化するユビキチンリガーゼはまだ同定されてない.また,緑膿菌のExoTはCbl-bによってユビキチン化を受け,分解される.cbl-b欠損マウスは野生型マウスに比べ,ExoT産生緑膿菌に高い感受性を示すことが報告されている46).これらの結果は,宿主の感染防御機構として,ユビキチン修飾システムが使われている一例である.

他方,ユビキチン様タンパク質(ubiquitin-like protein:UBL)であるISG15(interferon stimulated gene, 15 kDa)による翻訳後修飾はウイルス感染に対する宿主の感染防御システムとして働くことが古くより解明されてきたが,病原細菌の感染における意義は知られていなかった47).しかしながら,近年,リステリア菌感染に伴い,細胞内タンパク質ISG15化が促進されることが報告された48).また,ISG15欠損マウスは野生型マウスに比べ,リステリア菌感染に高い感受性を示すことも明らかにされた.さらに,リステリア菌感染細胞内では,小胞体やゴルジ体の存在する膜タンパク質がISG15化されており,IL-6やIL-8などのサイトカインの分泌を促進することが示された.したがって,ISG15はリステリア菌感染において,IL-6やIL-8などのサイトカイン経路を活性化することにより感染防御に寄与すると考えられる.ユビキチン修飾同様,UBL修飾の制御に関わる病原細菌のエフェクターの同定や機能解明も重要である.

6. おわりに

宿主細胞のユビキチン修飾経路に関わるさまざまな病原細菌のエフェクター分子については,近年,飛躍的に解析が進んでいる.しかし,病原細菌のエフェクターには機能が不明なものがいまだ多く存在し,今後もユビキチン分解経路に関わるエフェクターの発見が続くことが予想される.たとえば,330種類以上発見されているレジオネラ菌のエフェクターの中で,その機能が明らかになっているものは10%にも達してない.近年,構造解析と生化学解析により新しい機能を持つユビキチン修飾経路のエフェクターの報告が続いている.病原細菌の感染におけるユビキチン分解経路の役割にも未解明の点が多く,プロテオーム解析などを用いた個々のエフェクターの標的となる宿主タンパク質の同定,さらにその詳細な機能解析が必要である.病原細菌による感染症は近年,多剤耐性菌による感染症例が増加し,有効なワクチンが開発されていないものも多いため,新たな細菌感染治療薬の開発が喫緊の課題としてあげられている.これらの研究により,病原細菌の感染成立に重要なエフェクターの作用機序が解明され,その知見を基にした病原細菌に対する治療薬の開発につながることが期待される.

このように細菌のエフェクターはユビキチンまたはユビキチン修飾経路を直接修飾することで,感染細胞内でユビキチン修飾システムを撹乱し,感染成立に利用していると考えられる.しかし,エフェクター分子はどのように進化してきて,どのような遺伝子の水平移動によってエフェクターを獲得,伝播してきたか.宿主にも病原細菌のエフェクターのホモログタンパク質は存在するのか.存在する場合どのような機能を獲得しているのかなど解明すべきことは多く残っている.今後,このような未解決な課題の解明から,病態解析とユビキチン修飾システムに新たな展開がもたらされると考えられる.

謝辞Acknowledgments

本研究は,京都大学白眉プロジェクト,基盤研究C (JP17K08786), 若手研究(JP19K15759)の助成を受けたものです.本研究に関わった多くの共同研究者に深く御礼申し上げます.

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著者紹介Author Profile

西出 旭(にしで あきら)

京都大学大学院医学研究科細胞機能制御学特定研究員.

金 玟秀

京都大学大学院医学研究科細胞機能制御学,白眉センター特定准教授.

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