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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 92(1): 124-129 (2020)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2020.920124

みにれびゅうMini Review

ショウジョウバエ成虫原基の器官運命決定転換におけるクロマチン制御機構Cell fate plasticity and chromatin regulationsa view from Drosophila imaginal disc transdetermination

東北大学大学院薬学研究科生命機能解析学分野Molecular Genetics, Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Tohoku University ◇ 〒980–8578 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6–3 ◇ Aoba 6–3, Aramaki, Aoba-ku, Sendai, Miyagi 980–8578, Japan

*1

現所属;ノースカロライナ大学チャペルヒル校McKay研究室

Department of Biology/Department of Genetics/integrative Program for Biological and Genome Sciences, The University of North Carolina at Chapel Hill; 250 Bell Tower Drive, 3344 Genome Science Bldg, Chapel Hill, NC 27599

発行日:2020年2月25日Published: February 25, 2020
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1. はじめに

器官のアイデンティティはどのように決定され,そして発生過程を通して維持されるのだろうか.「手」と「足」がほとんど同じような細胞種から構成されていてもまったく異なる形をしているように,その器官の形態や機能を特徴づける性質は単一細胞の分化プロセスとは異なる階層で制御されている.ショウジョウバエが持つ成虫原基組織が示す「決定転換現象」は,器官アイデンティティが制御される仕組みを解析する上で興味深いモデルとなる.本稿では,決定転換現象の概説と特にクロマチン制御との関連について我々の最近の成果を含めて紹介する.

2. 成虫原基の移植実験と決定転換現象

完全変態昆虫であるショウジョウバエは卵→幼虫→蛹(サナギ)→成虫という生活環からなり,多くの成虫器官は幼虫体内に存在する「成虫原基」という未分化の上皮性組織に由来する.たとえば複眼原基,翅(ハネ)原基,肢(アシ)原基などが存在し,それぞれの成虫原基は蛹の中で複眼,翅,肢へと分化する(図1).各成虫原基は胚発生期にそれぞれを特徴づける転写因子を発現するわずかな細胞塊として決定を受けたのち,特定の器官に分化する運命を維持しながら,未分化のまま増殖・形態形成・細胞運命決定を進行させる.このことは,各成虫原基が個別の器官アイデンティティを保持していることを意味している.このような,成虫原基が決定状態を維持し続ける性質は1950~60年代にErnst Hadornらが行った成虫原基の移植実験により実証された(図2A).Hadornらは,成虫原基の断片を別の幼虫に移植し,宿主個体とともに分化を誘導させる実験を行い,各断片が本来分化するはずの組織に違わず分化することを明らかにした.一方で,Hadornらは成虫原基断片を成虫個体内に移植した際に成虫原基の再生が誘導されることを見いだした.これは成虫体内には成虫原基が分化するのに十分な変態ホルモンが含まれていないためで,なんと2年以上の継代培養が可能であったことが報告されている[断片化→移植→培養(再生)→断片化→移植→……].その後,このような培養を繰り返した成虫原基を再び幼虫個体内に移植し,分化を誘導させると,本来の成虫原基からは生じないはずの組織へと分化する現象がしばしば観察された(図2B1).たとえば,複眼原基断片を移植したはずが翅組織へと分化した,という具合である.その後の研究から,このような移植実験の過程を経なくても,形態形成を制御する転写因子やモルフォジェン因子の成虫原基における発現を人為的に操作した際に,本来の成虫原基からは生じない器官の形成を誘導できることがいくつも報告されている2, 3).器官を丸ごと別の器官に作り変えるこの現象は決定転換(transdetermination)と名づけられており,この過程で器官アイデンティティの書き換えが生じていることは明らかである.なぜ成虫原基がこのような性質を備えているのかは別問題として,もともと維持されていた決定状態の消去,付加的な細胞分裂,新たな運命決定因子の発現,適切な細胞間情報伝達による位置情報の再決定といった複雑な要素が巧妙に制御されるその背景にある分子メカニズムは非常に興味深く,いまだに謎が多く残されている.もちろんこのような運命転換は通常発生・再生時には起こるべきではないと考えられるが,再生における適切なリパターニングと決定転換との境界線はどこにあるのか,それが起こらないように保証するメカニズムもまたよくわかっていない.

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図1 ショウジョウバエの成虫原基

ショウジョウバエ成虫の各組織は,幼虫体内に存在する成虫原基が蛹内部で分化・増殖することで構築される.たとえば,成虫の複眼は幼虫が持つ複眼原基に由来する組織である.

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図2 成虫原基の移植実験および決定転換現象

(A)断片化した成虫原基を異なる幼虫体内に移植すると,幼虫の変態に伴って成虫原基断片も本来分化する組織へと分化する.一方で,成虫原基断片を成虫に移植すると,分化が誘導されないために長期間培養することが可能で,成虫体内で本来の形まで再生される.(B)成虫体内での培養・再生を繰り返した後の成虫原基を再び断片化して幼虫体内へと移植して分化させると,本来分化するはずの組織とは異なる組織へと分化する場合がある(決定転換現象).この現象は,組織再生の過程で組織が持つ器官アイデンティティが転換したことを示している.

3. 決定転換現象とクロマチン制御

決定転換がエピジェネティック制御(後天的な遺伝子の活性調節)により起こることは古典的なモザイク実験から提唱されており,新たに形成される組織がポリクローナルな細胞集団に由来することが実証されている4).多能性幹細胞を用いた多くの研究からも,細胞運命制御(決定・初期化・転換など)においてクロマチン修飾や高次クロマチン構造変換などのエピジェネティックな制御がきわめて重要な役割を果たすことが理解されている.これまでに,決定転換では成虫原基細胞が発生初期状態まで初期化されていない可能性が議論されており5, 6),特定の細胞系列を支配する転写因子を分化細胞に導入した際に起こりうるダイレクトリプログラミングに似た現象であることが想像される.決定転換に関わることが示唆されているクロマチン因子として,転写抑制状態の維持を担うポリコム群遺伝子(polycomb Group:PcG)や転写活性化状態の維持を担うトリソラックス群遺伝子(trithorax Group:trxG)があげられる.これらの標的遺伝子には,前後軸の体節情報を決定するHox(homeobox)遺伝子をはじめとした多くの発生関連遺伝子が含まれていることがよく知られている.たとえば,成虫原基へのダメージにより活性化したストレス応答シグナルJNK経路がPcG因子の転写を抑制することが報告されており,これにより本来抑制されているマスター転写因子の脱抑制が生じ,決定転換を誘導するのではないかと提唱されている7).その他,複眼原基においてpolycombをノックダウンすることで複眼から翅への決定転換が生じること8)や,翅への決定転換を誘導した肢原基においてPcGやtrxGをはじめとしたさまざまなクロマチン制御因子の発現が変動すること9)が報告されている.PcG変異個体は成虫原基の再生ポテンシャルが上昇すること10)も報告されており,成虫原基の適切な細胞運命制御における重要性が議論されている.PcGやtrxGはクロマチンを構成するヒストンの翻訳後修飾を触媒する活性を持つことでもよく知られている.しかしながら,多様なヒストン修飾制御が決定転換においてどのような役割を果たしているかは,ほとんど解明されていない.

4. 複眼から翅への決定転換を誘導する遺伝子winged eyeによるクロマチン制御

我々の研究室では,決定転換を制御する新規遺伝子を同定するためのスクリーニングを実施しており,興味深い遺伝子としてwinged eyewge;翅になった眼の意味)を同定している11).Wgeを複眼原基において過剰発現すると,翅への決定転換が誘導され,複眼領域に異所的な翅構造が形成される(図3).この際形成される翅構造は,本来の翅が持つ前後背腹軸構造を部分的に保持しており,器官アイデンティティが丸ごと変化していることがわかる.wgeはさまざまな組織,さまざまな発生ステージで発現しており,wge変異はさまざまな器官の形成不全を誘導することから,単に翅運命を決定する因子ではないことが示唆されている.wgeはエピジェネティック制御因子によくみられるBAH(bromo adjacent homology)ドメインを有するタンパク質をコードしており,クロマチン上のさまざまな遺伝子座に結合して機能するクロマチン因子であることがわかっている.また,wge変異体は転写抑制に関わるヘテロクロマチン形成異常に起因する表現型を示すことを明らかにしている12).したがって,Wgeはエピジェネティックな制御によって決定転換を誘導していると予想されたが,そのメカニズムは不明だった.

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図3 複眼から翅への決定転換を誘導する因子Winged Eye (Wge)

(A)模式図.左側:野生型個体,右側:Wge過剰発現個体.(B)複眼原基特異的にWgeを過剰発現したショウジョウバエ個体の頭部(eyeless-GAL4;UAS-wge).(C, D, E) Wgeはヒストンメチル化酵素Su(var)3-9と相互作用することでH3K9メチル化(HeK9Me)を亢進させる.それぞれ野生型(C),Wge過剰発現(D),Su(var)3-9機能欠損変異+Wge過剰発現(E)個体の幼虫組織のH3K9メチル化状態を示す免疫染色像.核を点線で示した.(F) Waddingtonのエピジェネティックランドスケープにたとえたモデル図.Su(var)3-9は本来の器官発生には重要な寄与を果たしていないが,Wgeによる複眼運命から翅運命への転換(尾根を乗り越える)に重要な役割を果たしていることが示唆された.Masuko et al., 2018より一部改変.

筆者らは,ヒストンの修飾制御に着目した解析を行い,Wgeを過剰発現した幼虫組織ではヒストンのアセチル化レベルが減少し,同時にH3K9me2(ヒストンH3の9番目リシン残基に生じるジメチル化)が顕著に上昇することを見いだした13).ヒストンの低アセチル化とH3K9メチル化は,転写抑制的なヘテロクロマチン構造と密接に関わるエピジェネティックマークであり,その制御機構は多くの生物種で保存されている.そこでH3K9メチル化に焦点を当てて解析を行ったところ,WgeはH3K9特異的ヒストンメチル化酵素Su(var)3-9(suppressor of variegation 3-9)と物理的相互作用を示し,この酵素を介してH3K9me2を亢進させること,そのメチル化サイトにはH3K9メチル化結合因子HP1(heterochromatin protein 1)が集積していることがわかった.これらのヘテロクロマチン因子の変異体では,Wgeによる決定転換が有意に阻害されたことから,この制御が決定転換に重要な役割を果たしていることが示唆された.重要な点として,Su(var)3-9機能欠損個体は野生型個体と同様に発生し,複眼や翅を含む正常な器官を形成できることがわかっていた.このことは,Su(var)3-9によるヘテロクロマチン制御が,正常発生における器官アイデンティティの決定プロセスにはほとんど関与しないが,決定転換における運命転換プロセスに重要であることを意味していた.事実,Wgeを過剰発現した複眼原基のトランスクリプトーム解析から,Su(var)3-9は組織再生や決定転換時に特に発現変動する種々の遺伝子群の適切な発現制御に重要であることが示唆された.このような因子群は転換前の複眼原基,転換後の翅原基どちらでも同程度発現している遺伝子群がほとんどであったことから,運命転換のいわば遷移状態で機能しているのではないかと考えられた(図3).

また,Wgeタンパク質と物理的に相互作用するタンパク質を免疫沈降-質量分析により探索したところ,進化的に保存された核膜裏打ちタンパク質Laminを同定した14).Laminもまたヘテロクロマチン制御に重要な役割を果たしており,クロマチンの三次元的配置や動的構造変換に影響することで,遺伝子発現制御に関与することが最近注目されている.Wgeは核内でクロマチンと相互作用するだけでなく,核膜構造タンパク質とも相互作用しており,この相互作用がWgeによる決定転換プロセスに重要な役割を果たしていることが示唆された.

以上の結果より,Wgeはヘテロクロマチン構造の制御を介して決定転換を誘導していることが示された.特に,Su(var)3-9はWge過剰発現以外によってトリガーされる決定転換にも関与していたことから,その重要性が示唆された.そして,この制御は器官アイデンティティ決定のプロセスではなく,決定転換における細胞運命の可塑性を発揮するのに機能していると考えられた.それでは,Su(var)3-9はどのように決定転換を制御しているのだろうか.Su(var)3-9機能獲得型変異体は正常に発生できることから,Su(var)3-9の機能過剰のみで決定転換が誘導されるわけではないと考えられる.Wge過剰発現がH3K9メチル化以外のヒストン修飾状態にも影響を与えていたことからも多面的なクロマチン制御が決定転換を制御していることが示唆される.Wgeによる決定転換においては,複眼形成遺伝子群を含む多くの遺伝子発現が抑制される.当初この複眼遺伝子セットの転写抑制にSu(var)3-9が関わるのではないかと予想したが,Su(var)3-9の寄与はまったく認められなかった.一方で,翅形成の上流で機能すると予想される種々の転写因子の異所発現は,Su(var)3-9変異体下で軒並み減弱していた.これに関して,転写抑制的な機能を果たすSu(var)3-9の直接の制御とは考えにくいことから,新たなアイデンティティが付与されるステップの上流で(かつ元々持っていたアイデンティティを消去するステップの下流もしくはそれとは独立して)働くクロマチンイベントがあることを思わせる.マスター遺伝子のゲノム領域におけるクロマチン構造の変化とは別に,直接の運命転換を可能にするクロマチンの動的変化があるのではないか.この際にヘテロクロマチンによって制御される鍵となる因子が存在するのか(あるとすれば,それは通常時運命転換が起こらないように器官アイデンティティの維持に機能する遺伝子と考えられる),Laminが関わるようなクロマチン高次構造変換がアイデンティティ制御に関わる遺伝子セットの発現をガラリと変えるのか,まだまだ謎は多い.また,一見器官形成に関わらないSu(var)3-9は,決定転換を制御する特異的なメカニズムに関わり,そのシステムは長い進化の過程で脈々と保存され続けてきたことを意味している.Su(var)3-9自身はヘテロクロマチン制御の重要因子ではあるものの,決定転換機構がなぜ失われないのか(あるいはなぜ獲得されたのか)を考えたとき,あくまで想像ではあるものの,高い再生能力を発動できるポテンシャルと決定転換を誘導できる細胞運命の可塑性が裏表になっている可能性がある.イモリのレンズ再生の事例のように,細胞運命のリプログラムは正常な再生においてもきわめて重要である.決定転換現象は,他の節足動物が示す異型再生現象と類似している(たとえば,切れた足を再生できるエビやナナフシは,まれに切れた触覚から足を再生させる).決定転換には成虫原基の再生性増殖が重要であることが示唆されており,筆者らの解析でもSu(var)3-9変異体は決定転換における再生関連遺伝子の発現に関与している可能性が示唆された.高い再生能力を持つ生物はがんになりにくいことも知られている.厳密な器官アイデンティティ決定状態をあえて緩くすることができる決定転換のシステムを持っておくことで生物に利益になることがあったのではないだろうか.決定転換を起こしにくいSu(var)3-9変異体が他にどのような表現型を示すのかも今後の興味深い課題である.

5. おわりに

決定転換現象は発見から50年近く経った現在でもよくわかっていないことが多い不思議な現象である.しかし,近年の遺伝学やゲノム科学の進展により,その全体像が少しずつ明らかにできるものと期待できる.決定転換の過程でどのような遺伝子群がH3K9メチル化や核膜相互作用による制御を受けているかは重要な未解明点であるが,さらなる解析により決定転換プロセスを巧妙にコーディネートしているクロマチン制御の詳細がみえてくるだろう.WgeやSu(var)3-9はヒト,マウスを含む哺乳類にも進化的に保存されたクロマチン因子である.線虫を用いた研究から,H3K9メチル化と核膜周縁の両方と相互作用できる因子CEC-4の変異体は,正常に発生を進めることができるが,転写因子を強制発現させた際の筋細胞への運命転換が不全になることが報告されている15).決定転換の研究から,進化的に保存された器官アイデンティティが制御される仕組みや細胞運命可塑性の仕組みの理解に一歩近づけるかもしれない.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

増子 恵太(ますこ けいた)

Postdoctoral Research Associate, The University of North Carolina at Chapel Hill. 博士(薬科学).

略歴

1989年宮城県に生る.2012年東北大学薬学部卒業.17年同大学院薬学研究科博士課程修了(15~17年日本学術振興会特別研究員).17年より東北大学大学院薬学研究科特任助教・分野研究員,19年より現職.

研究テーマと抱負

一つのゲノム情報が多様な細胞や器官を作り上げるメカニズム.クロマチンの情報が発生とリンクして変動するメカニズム.生物が摂動に対処し,時に細胞可塑性を発揮するメカニズム.様々な分野の研究に目を向けて,発生生物学の未解明点に迫りたい.

趣味

スポーツ観戦.

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