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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 92(2): 247-252 (2020)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2020.920247

みにれびゅうMini Review

プレエンプティブ品質管理を介した膜タンパク質の選択的分解機構Pre-emptive quality control in selective membrane protein degradation

東京都立大学理学部生命科学科Department of Biological Sciences, Tokyo Metropolitan University ◇ 〒192–0397 東京都八王子市南大沢1–1 ◇ Minami-Osawa 1–1, Hachioji 192–0397, Tokyo, Japan

発行日:2020年4月25日Published: April 25, 2020
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1. はじめに

リボソームで新合成された膜/分泌タンパク質は,その少なからぬ割合が不良品として生じてくる.凝集性の高い不良膜タンパク質の蓄積を防ぐため,これらの生合成プロセスは,プレエンプティブ品質管理と呼ばれる品質管理系により監視されている.このシステムの中核として機能するBAG6は,構造不良ポリペプチドが細胞質に露出する疎水性領域を認識し,これらをユビキチン依存的タンパク質分解系に導いている.最近,従来はきわめて安定と考えられてきた低分子量Gタンパク質Rab8aが,GDP型特異的に疎水性領域を露出し,プレエンプティブ経路を介して急速分解されることが見いだされた.プレエンプティブ経路の破綻はGDP型Rab8aの蓄積を誘導し,小胞輸送を障害する.本稿では,ヌクレオチド依存的な低分子量Gタンパク質群の分解にも焦点を当て,Gタンパク質の機能調節に関する新しい可能性を提案したい.プレエンプティブ品質管理機構の解明は,低分子量Gタンパク質制御の破綻から生じる小胞輸送の異常,ひいてはそれが関わる多くの疾患(2型糖尿病など)発症の原理解明にも寄与することが期待される.

2. プレエンプティブ品質管理の中核としてのBAG6

タンパク質生合成に至る遺伝子発現プロセスには,mRNAスプライシングの不良や各種オルガネラへの配送異常など,多岐にわたるリスク要因が存在する.正常な立体構造の形成に失敗した不良ポリペプチド群は,本来は分子内部にパッキングされるべき疎水性残基がタンパク質の分子表面に露出し,細胞質で凝集しやすい傾向を持ちうる.これら不良構造をとった新合成タンパク質の多くは,生成した直後にその異常性が認識され,分解系にターゲットされるが,不良ポリペプチドの認識・分解がうまくいかないと,その蓄積・凝集体形成から種々の病理的現象が誘導される.このように,新合成不良タンパク質の認識・分解系は,細胞機能の恒常性維持にきわめて重要であると考えられるが,その分子メカニズムにはいまだ不明な点が多い.

細胞質リボソームで新合成された膜タンパク質(あるいは分泌タンパク質)の多くは,N末端に疎水度の高いシグナル配列を持ち,シグナル配列認識粒子(signal recognition particle:SRP)とトランスロコンの働きを介して,粗面小胞体内腔へと輸送される(図1).一方,意外なことに,このプロセスの成功効率は必ずしも高くない.特にストレス条件下では,シグナル配列の認識不良,およびトランスロコンからの拒絶などが誘起され,シグナル配列をN末端に保持したまま(正常な小胞体内プロセシングを受けないまま)の不良膜/分泌タンパク質が「細胞質」に蓄積する1).これら凝集性の高い不良膜タンパク質の蓄積を防ぐため,新しい「細胞質性」分解経路の存在が予見され,「プレエンプティブ(pre-emptive:予防的)」なタンパク質品質管理と命名された2).しかし,小胞体関連分解(endoplasmic reticulum-associated degradation:ERAD)などに代表される小胞体「内」膜タンパク質品質管理とは対照的に,その分子的実体は最近まで明らかではなかった.

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図1 プレエンプティブ品質管理を介した新合成膜タンパク質の品質管理機構3, 9)

リボソームで新合成された膜/分泌タンパク質の多くは,シグナル配列とSRPを介して粗面小胞体膜に組み込まれる(太い矢印).一方,SRPあるいはトランスロコンによる認識がうまくいかなかった膜/分泌タンパク質は,小胞体内腔に入ることができず(細い矢印),疎水性領域(シグナル配列や膜貫通ドメイン)を露出したまま,不良品として細胞質に蓄積する.これらは,BAG6を中核としたプレエンプティブ品質管理機構によって認識され,プロテアソーム依存的に分解される.BAG6による新合成不良ポリペプチドの認識には,細胞質に露出した疎水性領域が鍵となる.Ub:ユビキチン.

シグナル配列をN末端に保持した不良ポリペプチドは,プロテアソーム阻害剤処理下でのみ検出が可能であることから3),細胞質のユビキチン系がその分解に必須の役割を果たしていることが推測された.2011年,Hegdeらは,プロテアソーム阻害時に蓄積する細胞質性プリオンと相互作用する因子としてBAG6を同定し,これがプレエンプティブ品質管理の中核として機能することを報告した3).すなわちBAG6は,プリオンをはじめとする新合成不良膜タンパク質を認識し,プロテアソーム依存的分解系に導くのである.

BAG6(ヒトでの別名BAT3)は,ヒト第6染色体MHCクラスIII領域にコードされるユビキチン様タンパク質として1990年に記載された4, 5).長らく機能不明の遺伝子産物として注目を集めることがなかったが,著者らのグループは15年ほど前にプロテアソームの結合因子としてBAG6を報告し,ユビキチン系における機能解析を続けてきた6, 7)

著者らは,Hegdeらの報告3)の前年に,BAG6が不良構造を持つ新合成ポリペプチドを特異的に認識して,これらをプロテアソーム系にリクルートする役割を持つことを報告した8).すなわちBAG6は,小胞体へのターゲティングに失敗した新合成膜タンパク質を,その露出された疎水性ストレッチ(たとえば膜貫通ドメイン)を手がかりに認識・捕獲し,それらを細胞質にて速やかにポリユビキチン化へと導くのである(図1).

ヒトゲノムにコードされた全ポリペプチドの約1/3が膜タンパク質(あるいは分泌タンパク質)であることを考慮すると,膨大な数量の不良ポリペプチドが日常的に産生され,BAG6のクライエントとして処理されていることが想定される.実際,BAG6複合体の標的となる新合成不良ポリペプチドとして,多くのSRPクライエントが含まれることも明らかになってきた.たとえば,シグナル配列を欠失した変異IL-2受容体サブユニットαは,細胞質に露出した膜貫通ドメインを標的にBAG6複合体に認識され,ポリユビキチン化される9).また,シグナル配列を保持したまま細胞質に滞留した不良膜タンパク質HLA-Aも,BAG6複合体を介したタンパク質分解を受けている10).いずれの場合も,BAG6による標的ポリペプチドの認識には,小胞体膜へのアッセンブリ不全に伴って現れる疎水性ストレッチ(細胞質に露出されたシグナル配列や膜貫通ドメイン)が鍵となる11).BAG6は小胞体への組込みに失敗した新合成膜タンパク質を細胞質にて認識し9, 12),それをBAG6結合性ユビキチンリガーゼ13),およびBAG6結合性ユビキチン識別タンパク質9)を介して,プロテアソーム依存的分解系に導く(図1).

3. プレエンプティブ経路を介した低分子量Gタンパク質の機能制御

BAG6の機能を解析する過程で,著者らは低分子量Gタンパク質群がプレエンプティブ品質管理システムの新しい標的となっていることを見いだした14).Rabファミリー低分子量Gタンパク質は,メンブレントラフィックを制御する単量体GTPaseである.Rabタンパク質は,GTP結合型とGDP結合型をサイクルすることにより,その立体構造や機能,細胞内局在が変化する(図2).GTPと結合したRabタンパク質は活性型となり,膜小胞にアンカーされて,固有のエフェクタータンパク質と相互作用しつつ,膜小胞を目的オルガネラまで輸送する.一方,目的オルガネラに到達したRabタンパク質は,GTPを加水分解することでGDP結合型(不活性型)へと変換され,GDP解離阻害因子(GDI)の働きにより膜小胞から離脱して,細胞質に局在する.低分子量Gタンパク質の活性制御は,ヌクレオチド交換因子(GEF)やGTPase活性化タンパク質(GAP)を介したGTP-GDP交換サイクルから説明され,世界中の教科書にもそのように記載されている(図2,左側).

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図2 プレエンプティブ品質管理による低分子量Gタンパク質Rab8aの機能制御14)

Rab8aタンパク質は,GTPと結合した活性化型(膜結合型)が,エフェクタータンパク質と相互作用することで,膜小胞の輸送(ゴルジ体からエンドソームを経て形質膜へ)を促進する.到着オルガネラ膜上でGTPがGDPに加水分解されると,Rab8aは不活性化型として膜から解離し,再び出発オルガネラに戻り,その後,再活性化するとされている.しかし,出発オルガネラに戻る移動経路は十分に解明されていない.著者らは,GDP結合型Rab8aがユビキチン–プロテアソーム依存的経路により,急速分解されることを見いだした.この反応は,GDP結合型Rab8aが露出する疎水性領域(Switch I領域)をBAG6が認識することで促進する14).GDP結合型Rab8aの分解がうまくいかないと,細胞質にこれが過剰蓄積し,Rab8aを介した小胞輸送が阻害される.

一方,出発オルガネラと到着(目的)オルガネラが物理的に隔たるRabファミリーGタンパク質の場合,到着地で不活性化(GTP加水分解)されたGDP型Rabタンパク質が,その後どのような運命をたどるのか(端的にいえば,GDP型Rabタンパク質は出発オルガネラまで戻っていけるのか)は,ほとんど理解されていなかった.さらに,GDP型の蓄積が小胞輸送に重篤な障害を引き起こすことが,かねてより種々のRabファミリータンパク質について報告されていた.これらの結果は,細胞質のGDP型Rabタンパク質は低い量的水準に抑えられ,GTP型に平衡が偏っている可能性を示している.

一般に,GTP型(あるいは野生型)RabファミリーGタンパク質は長い半減期を示す.そのため,RabファミリーGタンパク質の選択的分解に関連した知見は,これまでほとんど存在しなかった.著者らは最近,低分子量Gタンパク質の一つRab8aが,GDP型特異的にプロテアソームによる急速分解を受けることを見いだした14).Rabタンパク質群は,GTP型からGDP型への変換に伴い,Switch I領域を露出する(図2).著者らは,Rab8aのSwitch I領域が疎水性に富んだ残基を多く含むことに注目し,これらを親水性残基に置換した変異GDP型Rab8aをデザインした.Switch I領域を変異させたGDP型Rab8aの半減期を測定した結果,GTP型Rab8aと同様に,変異GDP型Rab8aはきわめて安定化することが判明した14)

重要なことに,GDP型Rab8aの分解は,BAG6を中核としたプレエンプティブ品質管理システムにより行われている.BAG6は,GTP型Rab8aとの結合はきわめて弱いが,GDP型Rab8aを強く認識し,この相互作用はSwitch I領域の疎水性残基の存在に依存している.E3リガーゼを含むBAG6複合体は,GDP型Rab8aタンパク質を認識し,これをポリユビキチン化することで,プロテアソーム依存的分解系に導く可能性が出てきた14).これらの知見は,低分子量Gタンパク質Rab8aに,タンパク質分解を介したまったく新しい制御システムが存在することを示している(図2,右側).

低分子量Gタンパク質Rab8aは,主にゴルジ-エンドソーム間の小胞輸送を制御している.そこで,これらのオルガネラに局在するタンパク質群をマーカーに,BAG6がメンブレントラフィックに与える影響を検討した.その結果,BAG6ノックダウンによって,Rab8aのクライアントとして知られるトランスフェリン受容体などのエンドソーム局在が変化することを見いだした14).これらの表現型は,GDP型Rab8aの過剰な蓄積が小胞輸送に障害を及ぼした際の表現型に類似している.

真核生物ゲノムにコードされる100種を超える低分子量Gタンパク質は,GTPaseドメインにおいて高いアミノ酸配列の相同性を示す.このことと一致して,BAG6は,Rab8aのみならず,Rab10などの他のRabファミリータンパク質群,さらにはCDC42など類縁の低分子量Gタンパク質群の結合因子としても見いだされつつある(宮内ら,未発表).これらの低分子量Gタンパク質は,その機能異常が多くの疾患と結びつくことが報告されており,BAG6の機能不全時に誘導されるGDP型選択的な異常蓄積は,オルガネラ恒常性の破綻を伴う多くの病態と直結する可能性が予見される.

4. プレエンプティブ品質管理系とインスリン依存的糖輸送制御

ヒトBAG6遺伝子座の変異(あるいは多型)が2型糖尿病発症リスクと相関することが,かねてより報告されている.しかし,なぜ,BAG6の機能が2型糖尿病(インスリンへの応答性を失う疾患)と関連するのかは不明であった.

著者らは最近,BAG6がインスリン依存的なGLUT4輸送に関与することを見いだした15).GLUT4は,インスリン刺激に伴って核近傍の小胞(GLUT4貯蔵小胞)から形質膜表面に移行し,細胞外グルコースの取り込みと血糖ホメオスタシスの維持に関わる中心的なグルコース輸送体である(図3).形質膜へのGLUT4輸送プロセスはRab8aに依存的であることから,著者らは,GLUT4輸送調節にBAG6が関与する可能性を調べた.その結果,BAG6の発現をsiRNA処理により抑えると,糖取り込み能の低下とともに,形質膜表面のGLUT4発現が顕著に低下することを見いだした15).これらの表現型は,プレエンプティブ経路を介したGLUT4輸送制御系の存在を,少なくとも培養細胞レベルで示している.今後,組織・個体レベルで,BAG6欠損がGLUT4機能に及ぼす影響,ひいては2型糖尿病発症リスクとの関連について解析することで,BAG6遺伝子座の変異と疾病発症の因果関係が明らかになることが期待される.

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図3 BAG6を介したGLUT4輸送制御の新機構15)

インスリン依存的な糖取り込みは,主にグルコース輸送体GLUT4に担われている.GLUT4は,インスリン不在時には,核近傍にあるGLUT4貯蔵小胞に格納された状態にある.一方,インスリン刺激によってRab8aが活性化されると,GLUT4小胞はRab8a依存的に形質膜表面へ輸送され,糖取り込みを促進する.BAG6の発現を抑制すると,この経路が阻害され,GLUT4の形質膜表面へ輸送,ひいては糖取り込み能が低下する.

5. おわりに

新合成された膜/分泌タンパク質の疎水性領域を認識し,その運命を決定するプレエンプティブ経路の役割が明確になってきた.一方,低分子量Gタンパク質がGDP型特異的に分解されるという予想外の発見を契機に,プレエンプティブ経路の新機能について,現在,アプローチすべき課題が次々と噴出している状況である.プレエンプティブ経路の機能不全は,本稿でふれた2型糖尿病発症リスクだけではなく,多くの病態発症リスクの増大に関与するという報告が最近,相次いでいる.Rabファミリーをはじめとした低分子量Gタンパク質群は,小胞輸送・細胞運動・オルガネラ動態など重要な生物機能を支配している.これらを勘案すると,BAG6が多くの疾患発症と密接につながりうることを示唆しているが,その作動メカニズムの解明は緒についたばかりである.今後,BAG6依存的な疎水性ポリペプチドのサーベイランス機構について,構造生物学やケモテクノロジーなどの先端的な手法を駆使することで,その分子基盤が完全解明されていくことに期待したい.

謝辞Acknowledgments

本稿で紹介した我々の研究に貴重なご示唆をいただきました東京都医学研・佐伯泰蛋白質代謝研究室長,田中啓二理事長,東北大学生命科学研究科福田光則教授,筑波大学医学医療系大林典彦准教授,共同研究の皆様に深く感謝申し上げます.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

川原 裕之(かわはら ひろゆき)

東京都立大学理学部生命科学科教授.博士(薬学).

略歴

1965年新潟県生まれ.1989年北海道大学理学部化学第二学科卒業,1994年同大学院薬学研究科修了,博士(薬学).同年ロンドン大学医学部博士研究員.1996年東京都臨床医学総合研究所研究員,1998年東京大学分子細胞生物学研究所助手,2002年北海道大学薬学部助教授・准教授,2008年首都大学東京大学院理工学研究科教授を経て,2020年より現職.

趣味

小学生の息子と山歩き.

南 雪也(みなみ せつや)

東京都立大学大学院理学研究科生命科学専攻.博士(理学).

略歴

1992年兵庫県生まれ.2016年京都薬科大学薬学部薬学科卒業,同年薬剤師免許取得.基礎研究,特に細胞生物学の奥深さに魅了され,同年首都大学東京大学院理工学生命科学専攻博士後期課程へ入学.2020年同大学院を修了.

研究テーマと抱負

基礎研究から医薬品まで幅広くフォロー・情報発信できる人材を目指して日々精進中.

宮内 真帆(みやうち まほ)

東京都立大学大学院理学研究科生命科学専攻博士後期課程在学中.

略歴

1995年東京都生まれ.2018年首都大学東京理工学系生命科学コース卒業,2020年同大学院理工学研究科生命科学専攻博士前期課程を修了(理学修士).同年東京都立大学大学院博士後期課程に進学.

研究テーマと抱負

細胞内シグナル伝達やタンパク質代謝に興味を持ち,日々研究を行っている.

高橋 俊樹(たかはし としき)

東京都立大学理学部生命科学科特任助教.博士(理学).

略歴

1988年兵庫県生まれ.2012年首都大学東京理工学系生命科学コース卒業.2014年同大学院理工学研究科生命科学専攻博士前期課程修了.2019年同博士後期課程修了.東北大学大学院生命科学研究科学術研究員を経て,現職.

研究テーマと抱負

タンパク質分解とメンブレントラフィックに興味を持ち,その二つが密接に関係する生命現象を分子レベルで明らかにすべく,研究を進めている.

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