細胞外小胞・エクソソームのグライコミクス
京都大学工学研究科 ◇ 〒615–8510 京都府京都市西京区京都大学桂 京都大学工学研究科高分子化学専攻
発行日:2020年6月25日
細胞外小胞は生体由来のコミュニケーションツールとして疾患の治療,診断といった医療応用のみならず生命工学,農学,食品,化粧品など多岐にわたる分野で関心を集めている.現在までに,がんの転移,炎症反応,免疫調節,創傷治癒などのさまざまな生体応答に関連していることが報告され,その要因となる細胞外小胞由来の機能性分子である核酸やタンパク質が徐々に明らかになってきている.一方で,細胞外小胞表層の糖鎖の解析やその機能についての情報ははるかに少ないのが現状である.細胞膜表面の糖鎖があらゆる生命現象に関わっているのと同様に,細胞外小胞表層糖鎖も重要な働きがあると考えられる.本稿では細胞外小胞表層糖鎖の解析法,細胞応答における役割について概説する.
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