生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 92(3): 403-412 (2020)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2020.920403

総説Review

ナノサイズ回転モーターである細菌べん毛の構造構築と機能の研究Molecular mechanism of nano-scale rotary machine, bacterial flagellar motor

名古屋大学大学院理学研究科生命理学専攻・助教Division of Biological Science, Graduate School of Science, Nagoya University ◇ 〒464–8602 愛知県名古屋市千種区不老町1 名古屋大学大学院理学研究科生命理学専攻生体膜機能グループ ◇ Furo-cho, Chikusa-ku, Nagoya 464–8602, Japan

発行日:2020年6月25日Published: June 25, 2020
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細菌べん毛は,細胞外に構築された線維構造をスクリューのように回転させて機能する運動器官である.その回転速度は毎秒1700回転にも達し,べん毛モーターは驚異的な性能を持つ分子機械であるといえる.べん毛構造は,細胞膜上のべん毛タンパク質特異的輸送装置が細胞外へ構成タンパク質を分泌し,合計数万分子が積み重なって形成される.本稿では,最初にビブリオ菌べん毛モーターの超高速回転を可能にする構造基盤について紹介する.次に,サルモネラ菌べん毛輸送装置の分泌メカニズムについて,筆者が確立した生化学的なin vitro輸送再構成実験系を用いて解析した結果を中心に紹介する.本稿を通じて,生物分子ナノマシンである細菌べん毛の持つ驚異的な性質について興味を持っていただきたい.

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