生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
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Journal of Japanese Biochemical Society 92(4): 527-535 (2020)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2020.920527

総説Review

RNAポリメラーゼII-ヌクレオソーム複合体構造から得られたクロマチン転写機構への知見Insights into chromatin transcription from RNA polymerase II–nucleosome structures

東京大学定量生命科学研究所クロマチン構造機能研究分野Laboratory of Chromatin Structure and Function, Institute for Quantitative Biosciences, The University of Tokyo ◇ 東京都文京区弥生1–1–1 ◇ 1–1–1 Yayoi, Bunkyo-ku, Tokyo 113–0032, Japan

発行日:2020年8月25日Published: August 25, 2020
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真核生物において,遺伝情報の単体であるゲノムDNAはヌクレオソームを基本とするクロマチン構造をとっている.遺伝子の転写を担うRNAポリメラーゼIIは,このクロマチンに埋め込まれたDNAを読み取らなければならないが,その機構はヌクレオソームが発見されて以来,いまだに不明な点が多い.筆者らは,ヌクレオソームDNAを転写中のRNAポリメラーゼIIを試験管内で再構成し,その立体構造を決定するという構造生物学的アプローチでこの問題に取り組んできた.その結果,RNAポリメラーゼIIがヌクレオソームDNAをヒストンから剥がしながら転写するようすを可視化した.本稿では,RNAポリメラーゼII-ヌクレオソーム複合体の立体構造をもとに,転写伸長因子や,ヒストンシャペロンなど,クロマチン転写に関与する因子の最新の知見も踏まえて,クロマチン転写について議論する.

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