生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 92(6): 791-800 (2020)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2020.920791

総説Review

運動能獲得のとき仰天!モリクテス綱の運動メカニズムThe moment of motility acquisition: Oh, my God! Motility Mechanisms in class Mollicutes

大阪市立大学大学院理学研究科Graduate School of Science, Osaka City University ◇ 〒558–8585 大阪府大阪市住吉区杉本3–3–138 ◇ 3–3–138 Sugimoto, Sumiyoshi-ku, Osaka-shi, Osaka 558–8585, Japan

発行日:2020年12月25日Published: December 25, 2020
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細菌は多くの場合,細胞壁であるペプチドグリカン層に固定したべん毛や線毛を動かして動く.一方,真核生物は膜形成や細胞内輸送の系である細胞骨格に関連する動きを細胞外に伝えて動く.細胞壁を持たないモリクテス綱細菌は,小さなグループであるにもかかわらず3種類もの独自の運動能を獲得しており,その構造とメカニズムは他の細菌とはまったく異なる.著者らは長年の研究で,タンパク質や構造の特定,光学計測,分子の構造と機能の解析などを行い,これらのメカニズムを明らかにしてきた.そこには,シアル酸受容体の構造変化,ATP合成システム由来の動き,メチオニン代謝酵素の重合と動き,細菌アクチンホモログによる力発生など,仰天の事実が満載されていた.これらを基に生命における運動能の起源と進化に迫る.

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