生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 93(1): 67-76 (2021)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2021.930067

特集Special Review

モデル生物と非モデル生物との対比で迫る栄養環境への適応機構Model and non-model organisms: Novel adaptive mechanisms to nutritional environments

1京都大学大学院生命科学研究科Graduate School of Biostudies, Kyoto University ◇ 〒606–8501 京都府京都市左京区吉田近衛町 京都大学医学・生命科学総合研究棟(G棟)1階 118号室 ◇ Building G, Room 118, Yoshida Konoe-cho, Sakyo-ku, Kyoto 606–8501, Japan

2京都大学大学院生命科学研究科附属生命動態研究センターResearch Center for Dynamic Living Systems, Kyoto University ◇ 〒606–8501 京都府京都市左京区吉田近衛町 京都大学医学部構内F棟1階 ◇ Building F, Medicine Campus, Yoshida Konoe-cho, Sakyo-ku, Kyoto 606–8501, Japan

3AMED-CRESTAMED-CREST ◇ 〒100–0004 東京都千代田区大手町1–7–1 読売新聞ビル20階 ◇ AMED, 1–7–1 Otemachi, Chiyoda-ku, Tokyo 100–0004, Japan

発行日:2021年2月25日Published: February 25, 2021
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栄養環境は動物の一生,さらには次世代にまで影響を与える.モデル生物と,自然界で特定の栄養環境に適応する近縁の非モデル生物との対比により,進化の過程で獲得された巧みな適応機構が研究され始めている.本稿では,食性が異なるショウジョウバエ近縁種を用いて,栄養バランスへの適応機構を研究した例をまず紹介する.比較マルチオミクス解析を行った結果,TGF-β/Activinシグナル伝達経路を介して高炭水化物食に適応できる種と,その経路が働かず,適応できない種が見いだされた.また,低栄養環境である洞窟に適応した淡水魚も非モデル生物として注目されている.複数の洞窟生息群の間で,摂食量,脂肪の蓄積,インスリン応答性などの形質に多様性がみられ,それぞれの基盤となる遺伝的要因の解明が研究のターゲットとなっている.

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