遺伝暗号改変を活用した人工進化からみるmagic20の意味
早稲田大学先進理工学部電気・情報生命工学科 ◇ 〒162–8480 東京都新宿区若松町2–2
発行日:2021年6月25日
magic20と呼ばれる1)
,標準遺伝暗号に使用される20アミノ酸はなせ標準たりえたのだろうか.標準アミノ酸となるためには,重合系に供給され,認識されることが必要である.RNAとペプチドが相互作用していた初期の生命システムに登場した最初の遺伝暗号では,現在よりも少ない数のアミノ酸が使用されていた.後から遺伝暗号に加わるアミノ酸には,その物理化学的特性によるメリットが要求される.このような,アミノ酸の種類が少ない,または,正確性が低いという過去の状況を模した人工遺伝暗号が構築可能であり,これを用いた人工進化によって遺伝暗号の進化の過程を考察することが可能である.また,これら一見非力にみえる過去型の人工遺伝暗号を,工学的にも活用できる点についても紹介する.
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