Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 93(4): 466-475 (2021)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2021.930466

総説Review

タンパク質分解機構Golgi membrane-associated degradation(GOMED)の分子機構と生理機能Molecular mechanisms of Golgi membrane-associated degradation (GOMED) and its physiological relevance

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発行日:2021年8月25日Published: August 25, 2021
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オートファジーは,リソソームを利用し,自己構成成分を分解する細胞機能であり,小胞体膜を起源としてAtg5分子などを用いて実行される.一方,我々は,同様にリソソームを利用し,自己構成成分を分解するものの,ゴルジ体膜を起源としてAtg5分子などを用いないGolgi membrane-associated degradation (GOMED) pathwayを発見した.GOMED実行には,Ulk1, Wipi3, Rab9などが関わっている.両者が分解する蛋白質の種類は異なっているために生体での役割は自ずと異なってくる.GOMEDはインスリン分泌制御や神経細胞の維持,赤血球分化など幅広い生命現象において決定的な役割を果たしている.

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