生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 93(5): 651-659 (2021)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2021.930651

特集Special Review

タンパク質品質管理を支える小胞体レドックス環境と電子伝達Redox environment and electron transfer for protein quality control in the endoplasmic reticulum

京都産業大学生命科学部/京都産業大学タンパク質動態研究所Faculty of Life Sciences, Kyoto Sangyo University/Institute for Protein Dynamics, Kyoto Sangyo University ◇ 〒603–8555 京都市北区上賀茂本山 ◇ Kamigamo motoyama, Kita-ku, Kyoto 603–8555, Japan

発行日:2021年10月25日Published: October 25, 2021
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小胞体は分泌タンパク質や膜タンパク質のフォールディングの場として働く.タンパク質の立体構造形成に重要な翻訳後修飾であるジスルフィド結合形成を行うため,小胞体は酸化的レドックス環境を維持し,20種類を超える酸化還元酵素が存在する.このジスルフィド結合形成システムは,Ero1–PDI複合体を中心とする電子伝達経路によって,小胞体に挿入された新生ポリペプチド鎖からの電子を酸素へと受け渡すことで,ジスルフィド結合を導入する.また,酸化還元酵素が互いにネットワークを形成することで,多様な基質を効率よく酸化する.新たな計測技術の登場とともに,より詳細な小胞体での電子ネットワークの全体像が明らかになりつつある.本稿では,小胞体のレドックス環境を背景に織りなす生命の巧みなタンパク質品質管理機構について紹介したい.

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