生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
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Journal of Japanese Biochemical Society 93(5): 674-683 (2021)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2021.930674

特集Special Review

NRF2によるストレス応答と硫黄代謝制御Stress response and sulfur metabolism regulated by a transcription factor NRF2

東北大学加齢医学研究所Institute of Development, Aging and Cancer, Tohoku University ◇ 〒980–8575 宮城県仙台市青葉区星陵町4–1 ◇ 4–1 Seiryo-cho, Aoba-ku, Sendai, Miyagi 980–8575, Japan

発行日:2021年10月25日Published: October 25, 2021
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転写因子NRF2は,活性酸素種や親電子性物質に応答して活性化し,生体防御に関わる遺伝子を統括的に誘導して,抗酸化・解毒機能を発揮する.それに加えて,NRF2は強力な抗炎症作用を有することから,その活性化は加齢に伴うさまざまな病態を改善し,老化による臓器の機能低下を抑制する.一方,がん細胞でNRF2が恒常的に活性化した状態では,細胞内の代謝が大きく変化して,がん細胞の悪性化を支えていることが明らかになっている.近年,ミトコンドリアの硫黄代謝がエネルギー産生に重要な役割を果たしていることが明らかになった.NRF2は細胞の硫黄利用・硫黄代謝を制御していることから,ミトコンドリアのエネルギー代謝への関与が予想される.本稿では,NRF2によるミトコンドリア活性制御への貢献を紹介し,硫黄代謝制御を介したエネルギー代謝調節の可能性を論じる.

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