生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
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Journal of Japanese Biochemical Society 93(5): 723-732 (2021)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2021.930723

総説Review

タンパク質恒常性維持の鍵となるリボソーム動態制御と異常翻訳品質管理機構Ribosome dynamics control and translation quality control mechanismsKey mechanisms to maintain protein homeostasis

1東京大学医科学研究所RNA制御学分野Division of RNA and gene regulation Institute of Medical Science, The University of Tokyo ◇ 〒108–8639 東京都港区白金台4–6–1 ◇ Minato-ku, Tokyo 108–8639, Japan

2東北大学薬学研究科遺伝子制御薬学分野Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Tohoku University ◇ 〒980–8578 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6番3号 ◇ Sendai 980–8578, Japan

発行日:2021年10月25日Published: October 25, 2021
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機能欠損タンパク質の合成はタンパク質恒常性の破綻につながり,さらに不良タンパク質の蓄積やオルガネラの損傷,シグナル伝達経路撹乱など,広範な細胞機能障害を引き起こす.最近の翻訳品質管理の分子機構の解析から,異常翻訳の分子実体が衝突リボソームであり,翻訳品質管理機構RQC(ribosome-associated quality control)を引き起こすことが示された.衝突リボソームは特異的ユビキチン化修飾の基質となり,サブユニット乖離後に異常タンパク質の分解を引き起こす.翻訳品質管理機構の生理機能の理解も進み,タンパク質恒常性の破綻に起因する疾患発症の理解の分子基盤となることが明確になってきている.本稿では,mRNAのコドン配列から情報を正確に抽出し,正しいタンパク質を合成する翻訳反応のハブとしてのリボソーム機能の実体解明の現状を紹介する.

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