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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 93(5): 760-764 (2021)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2021.930760

みにれびゅうMini Review

エネルギー代謝の驚くべき新機能代謝物を介した胚発生制御Remarkable function of the energy metabolism: A novel player regulating embryonic development

大阪大学微生物病研究所Research Institute for Microbial Diseases, Osaka University ◇ 〒565–0871 大阪府吹田市山田丘3番1号 ◇ 3–1 Yamadaoka, Suita, Osaka 565–0871, Japan

発行日:2021年10月25日Published: October 25, 2021
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1. はじめに

エネルギー代謝は,グルコースの代謝を介して生物に必要不可欠なエネルギーの供給源である,アデノシン5′-三リン酸(adenosine 5′-triphosphate:ATP)をはじめ細胞構築に必要な物質を供給する,細胞の恒常性維持や増殖等の生命活動の中心となる現象である.通常,酸素が十分にある条件下では,栄養源であるグルコースは解糖系によりピルビン酸へ代謝され,クエン酸回路を経て,ミトコンドリアで酸化的リン酸化を受ける際に,ATPが効率的に産出される(図1上).一方がん細胞では,酸素が十分にある条件下でも,解糖系で代謝されたグルコースがミトコンドリアに入ることなく乳酸に変換される.しかしこのような好気的解糖は酸化的リン酸化と比較してATP産生効率がきわめて悪い.この現象はワールブルグ効果と呼ばれ60年以上前に発見されていたが,なぜがん細胞が非効率な好気的解糖を使うのかは大きな謎であった.

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図1 エネルギー代謝の新機能:代謝物を介したシグナル,エピゲノム制御

既知のエネルギー代謝の役割はエネルギーの供給源であるATPや細胞構築に必要な物質の供給である.新たに,代謝過程で生じたアセチルCoAやNAD/NADHがアセチル化修飾,SAMやα-ケトグルタル酸がメチル化修飾,また解糖系の最終産物である乳酸がヒストンのラクチル化などの翻訳後修飾を仲介し,シグナル経路やエピゲノム制御を行うこともわかってきた.

近年,エネルギー代謝が単純にエネルギー産生だけにとどまらない,驚くべき新機能を持つことがわかり,代謝研究が再注目されている.エネルギー代謝過程で生じるアセチルCoA(acetyl-CoA),ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(nicotinamide adenine dinucleotide:NAD/NADH)がアセチル化修飾,S-アデノシルメチオニン(S-adenosylmethionine:SAM),α-ケトグルタル酸(α-ketoglutarate:αKG)がメチル化修飾といった翻訳後修飾を仲介し,数々のシグナル経路やエピゲノム制御に関与していることが明らかになったのである(図1下)1, 2).また解糖系の最終産物である乳酸が,ヒストンのラクチル化を誘導し転写活性を制御するといった,新規の化学修飾反応も発見された(図1下)3).このように,細胞は状況に応じて代謝物の量を調節し,シグナル伝達因子やヒストンの化学修飾反応を介して遺伝子の転写を制御することがわかった.これにより,長い間謎であったワールブルグ効果による好気的解糖の意義も徐々に明らかになってきた.

興味深いことに,好気的解糖は脊椎動物の胚発生過程においてさまざまな段階で観察され,エネルギー代謝の新機能,すなわち化学修飾反応を介したシグナル伝達,またエピゲノム制御が,細胞分化や形態形成時に重要な役割を持つこともわかってきた.そこで本稿では,このような胚発生におけるエネルギー代謝の新機能を,胚性幹細胞や胚のパターン形成過程に着目して紹介したい.

2. 胚性幹細胞における代謝物の役割

古くからがん細胞は,胚発生時の代謝プログラムが再活性化された状態にあると考えられている.実際にES細胞やiPS細胞のような多能性幹細胞では好気的解糖が亢進していることが知られており,エネルギー代謝の新機能である,化学修飾反応を介したエピゲノム制御が発見されて以降,多能性幹細胞におけるそれらの役割が注目されてきた.実際,Moussaieffらはヒト多能性幹細胞において,解糖系の代謝物であるアセチルCoAが,未分化状態の維持および分化制御に重要な役割を持つことを発見した4).彼らは多能性幹細胞の分化に伴って,解糖系の活性と下流代謝物であるアセチルCoAの生産が減少し,それに伴いヒストンH3のアセチル化レベルも低下することを示した.さらにアセチルCoAの生産に必要なATPシンターゼ(ACLY)や,解糖系の活性を阻害することによって細胞内のアセチルCoA量を抑制すると分化が促進されることを見いだした.注目すべきことに,アセチルCoAの前駆体である酢酸ナトリウムだけでも,ヒストンH3のアセチル化レベルが上昇し,分化を抑制することも明らかになった(図2A)4).また,TeSlaaらはクエン酸回路の代謝物αKGの量が,マウスおよびヒト多能性幹細胞の分化のタイミング制御に重要であることを示した5).彼らは細胞膜透過型αKGであるdm-αKGを添加すると分化が加速し,逆に細胞内のαKG量を抑えると分化を遅らせる働きがあることを発見した.これは細胞内のαKGの量がヒストンのメチル化状態を制御し,分化のタイミングを調節していることを示唆する(図2A5).これらの例はあくまで培養細胞を用いているが,Nagarajらは,実際にマウスの受精卵においても,クエン酸回路の代謝物がエピジェネティック制御によって卵割をコントロールしていることを示した(図2B6).彼らは胚性遺伝子の活性化が起こる2細胞期に,クエン酸回路の代謝酵素が核内へ移行することを発見した.興味深いことに,培養時にマウスの受精卵の培地からピルビン酸を取り除くと,代謝酵素の核移行や胚性遺伝子の活性化に伴うヒストン修飾反応が起こらず,発生が進まないことがわかった.これらの結果は代謝酵素の核内移行によって核内のアセチルCoAやαKGの量が上昇し,ヒストン修飾を制御することで胚性遺伝子の活性化が起こることを示唆している(図2B6).このように哺乳類の受精卵で小分子化合物である代謝物が細胞分化やそのタイミングを調節するという,驚くべき事実がわかってきた.

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図2 胚性幹細胞や受精卵におけるエネルギー代謝の新機能

(A)胚性幹細胞における代謝物の役割.エネルギー代謝の代謝物であるαKGは多能性幹細胞の分化を促進し,アセチルCoAは分化を抑制する.(B)マウス受精卵における代謝物の役割.2細胞期に,クエン酸回路の代謝酵素が核内へ移行し,核内のアセチルCoAやαKGの量が上昇することで胚性遺伝子の活性化を引き起こす.

3. 初期胚パターン形成過程における代謝物の役割

1)脊椎動物尾芽領域における解糖系の勾配

このように受精卵や胚性幹細胞で,エネルギー代謝が単純なエネルギー産生を超えた役割を持つことが明らかになった.しかし動物の体づくり,つまり形態形成過程におけるその動態や機能はほとんどわかっていなかった.そこで我々は,体幹部が形成される体軸伸長過程に着目し,脊椎動物胚における代謝の動態と機能を解析した.体軸伸長過程は,初期胚の後端の尾芽領域で連続的に後方組織が追加されることで進行し,その後産出された組織から沿軸中胚葉が分化し,その前方部が周期的に分節化することで体幹部の中核となる繰り返し構造,体節を形成する.体軸伸長は尾芽領域で強い活性がみられるWntシグナルが制御しており,尾芽に存在する沿軸中胚葉と神経管の共通の前駆細胞neuromesodermal progenitor(NMP)の維持と,沿軸中胚葉への分化を促進して起こることが知られている(図3A).我々は質量分析法を用いたメタボロミクス解析とトランスクリプトーム解析を組み合わせた複合解析から,エネルギー代謝経路がニワトリ胚の体軸伸長の過程で動的に変化している,すなわち後方の尾芽領域ではがん細胞と同様に好気的解糖系が強く活性化し,前方の体節領域ではミトコンドリアの酸化的リン酸化が増加するという,前後軸に沿った相反的な勾配を形成することを発見した7).次に代謝経路の機能阻害実験から,解糖系が胚の体軸伸長に必要であるのに対し,酸化的リン酸化は体節の分節化に必要であることがわかった(図3A).興味深いことに,解糖系を阻害した胚では尾芽でのNMPを維持できず,神経管に分化してしまうこともわかった.この表現型はWntシグナルを抑制した胚と同様であり,尾芽において解糖系が何らかの代謝物を介してWntシグナル経路を制御していることが示唆された7).同様の解糖系の勾配はBulusuらによるマウス胚を用いた解析でも発見された8).彼らは独自に開発したFRET型ピルビン酸センサーと,マウス胚尾芽の2次元培養系を用いた代謝イメージング解析から,マウス胚尾芽領域でも解糖系が強く亢進した勾配パターンを形成することを発見した.さらに彼らはマウス胚の合成培地培養系を用いた解析から,グルコース存在下では正常に進行する分節過程が,その下流の炭素源,ピルビン酸をのみを含む培地では行われないことを示した.これらの結果はエネルギー代謝経路においてピルビン酸より上流の何らかの代謝物が分節化に寄与することを示唆している8).このように体軸伸長および体節形成においてもエネルギー代謝がエネルギーの供給だけでなく,その代謝物を介して形態形成を制御する可能性が示された.

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図3 胚のパターン形成過程におけるエネルギー代謝の新機能

(A)体軸伸長過程におけるエネルギー代謝動態.体軸伸長過程は,後端の尾芽領域にある前駆細胞neuromesodermal progenitor(NMP)が沿軸中胚葉と神経管の両方の系譜を生み出すことで進行する.後方の尾芽領域ではWntシグナル同様に解糖系が強く活性化し,前方の体節領域ではミトコンドリアの酸化的リン酸化が増加する,相反的な勾配を形成する.同様の代謝動態はヒトiPS細胞から尾芽様細胞,沿軸中胚葉様細胞を分化誘導した際にも観察できる.(B)解糖系の産物であるpHとアセチルCoAによるWntシグナル制御.解糖系が細胞内pHのアルカリ化を導き,β-カテニンのアセチル化修飾に適した化学的環境を作り出すことによってWntシグナルを活性化する(文献16より改変).

2)解糖系の下流のpH勾配がアセチルCoAとともに体軸伸長を制御する

続いて我々は,解糖系によるWntシグナル経路の制御メカニズムを解明するため,細胞内pHに注目した.通常,細胞内外のpHは中性付近に保たれることで健康性を維持している.ところが一部のがん細胞ではこの均衡が崩れ,細胞外pHが酸性に傾く一方で細胞内pHはアルカリ性に傾くといった,細胞内外のpHが異なる状態を示し,がん細胞の浸潤や転移を促すことが知られている9).我々は,同様のpHの状態が観察できるかどうかを調べるため,ニワトリ胚体軸伸長過程における細胞内pHの変動について,pH感受性GFP改変タンパク質,pHluorinを用いたイメージング解析を行い検証した.その結果,尾芽領域ではがん細胞と同様に細胞内pHがアルカリ性に傾き,胚の前後軸に沿った細胞内pHの勾配が観察され,これが解糖系の勾配に依存することがわかった(図3A).次に,このような細胞内pH勾配の役割を探るため,我々が独自に開発したニワトリ胚合成培地培養系を用いて細胞内pHを人為的に変動させてその影響をみた.その結果,細胞内pHを酸性にするとWntシグナルが低下し,尾芽におけるNMPの維持ができず神経管への分化が促進され,解糖系阻害実験と同様の結果が得られた.逆に,細胞内pHをアルカリ性に変えると,Wntシグナルの亢進とともに沿軸中胚葉への分化が促進された.つまり,尾芽における解糖系の役割は,細胞内pHの制御に集約されるということが新たにわかった(図3A).

次にこのような細胞内pHの働きが種を超えて保存されているのか,ヒトiPS細胞を用いた実験を行い検証した.最近開発された,ヒトiPS細胞から尾芽様細胞を介して効率よく沿軸中胚葉様細胞を分化誘導するプロトコル10)を用いて,分化過程におけるWntシグナル活性および代謝,細胞内pHの変動を調べた結果,ヒト尾芽様細胞ではWntシグナルと解糖系の活性が強く,解糖系に依存した細胞内pHの上昇を観察できた.またこれらは沿軸中胚葉様細胞への分化とともに減少することがわかった.つまり,ヒト沿軸中胚葉様細胞への分化過程におけるシグナル制御と代謝,および細胞内pH変動の動態がニワトリ胚と同じであることがわかった.さらに,ヒト尾芽様細胞の細胞内pHを人為的に変化させると,それに応じてWntシグナル活性が変動することもわかった.これよりニワトリ胚で見つかった細胞内pHの動態,またその役割がヒト胚の発生過程においても保存されていることが明らかになった(図3A).

次に我々は,実際にWntシグナルの制御を行う標的として,β-カテニンのアセチル化修飾に注目した.前述のとおり,タンパク質のアセチル化は解糖系の主要代謝物であるアセチルCoAに依存し,がん細胞でβ-カテニンのリシン49(K49)でのアセチル化はWntシグナルの活性化に重要であることも知られている11).そこでニワトリ胚の尾芽と,ヒト尾芽様細胞のβ-カテニンのK49アセチル化制御を調べた結果,予想どおり解糖系に依存していた.そして驚いたことにβ-カテニンのK49アセチル化は,解糖系とは別に,細胞内pHにも依存することがわかった.そこで,細胞内pHがどのようにβ-カテニンのアセチル化を制御しているのか検証した.通常,タンパク質のアセチル化はアセチルトランスフェラーゼなどの酵素に依存的に進行するのが一般的であるが,pHによる制御など酵素非依存的な例も知られている12).そこで,我々はin vitroでリコンビナントβ-カテニンをアセチルCoAと混合したものをさまざまなpH環境下にて調べた結果,β-カテニンのアセチル化がpHに大きく依存することを発見した.つまり発生過程の尾芽では,解糖系が細胞内pHのアルカリ化を導き,β-カテニンのアセチル化修飾に適した化学的環境を作り出すことによってWntシグナルを活性化し,体軸伸長を制御することが明らかになった(図3B13)

4. おわりに

胚発生過程における代謝の役割は,単純にエネルギー産生だけでなく,生じた代謝物を介して受精卵発生や初期胚後方パターン形成を制御することがわかってきた.前述のような,エネルギー代謝の解糖系とミトコンドリアにおける酸化的リン酸化間の関係は,網膜の発生14)や神経堤細胞の移動15)など,さまざまな発生過程で観察されている.しかし,これらの現象における代謝物の役割はいまだにわかっておらず,今後の解析が期待される.エネルギー代謝経路,およびその代謝物は,現在細胞分化やパターン形成,細胞移動などのあらゆる発生過程を制御する重要因子として確固たる地位にあるシグナル伝達経路に匹敵する重要な因子となる可能性を持っており,今後発展が著しい分野になると予想できる.

謝辞Acknowledgments

本原稿は著者である荻沼と播磨の留学先であるOlivier Pourquié教授の元で行った研究を元に執筆した.また現在の荻沼の所属研究室である大阪大学微生物病研究所生体統御研究室の石谷教授や技術補佐員の足立さんをはじめ研究室のメンバーには原稿執筆のための多大なる助言をいただいた.ここでこれらの方々に感謝の意を示したい.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

荻沼 政之(おぎぬま まさゆき)

大阪大学微生物病研究所助教.理学博士(総合研究大学院大学).

略歴

2003年東京理科大学理工学部卒業.08年総合研究大学院大学遺伝学専攻博士課程修了.09年よりI.G.B.M.Cポスドク.15年よりハーバード大学ポスドク.18年より群馬大学生体調節研究所助教.20年より大阪大学微生物病研究所助教.

研究テーマと抱負

エネルギー代謝の視点から動物の形づくり(胚発生)とその維持機構を研究している.現在はターコイズキリフィッシュの発生休眠現象に力を注ぎ,代謝の観点から全く新しい生命制御機構の解明を目指している.

趣味

アマプラ鑑賞!

播磨 有希子(はりま ゆきこ)

理化学研究所比較コネクトミクス研究チーム基礎科学特別研究員.京都大学大学院生命科学博士.

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