Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 93(6): 872-876 (2021)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2021.930872

テクニカルノートTechnical Note

少数細胞エピゲノム解析技術の開発Development of the technology for low-input epigenomic analysis

九州大学生体防御医学研究所トランスクリプトミクス分野Division of Transcriptomics, Medical Institute of Bioregulation, Kyushu University ◇ 〒812–0054 福岡県福岡市東区馬出3–1–1 ◇ 3–1–1 Maidashi, Higashi-ku, Fukuoka 812–0054, Japan

発行日:2021年12月25日Published: December 25, 2021
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1. はじめに

多細胞生物は,異なる生理機能を持つ組織で構成されている.これらの組織を形成する細胞は,同一またはほぼ同一のゲノムDNA配列を有しているが,これらの細胞が異なる遺伝子発現プロファイルを維持することで機能が分かれている.このような特定の遺伝子発現状態を規定するエピゲノム制御機構について,DNAメチル化,クロマチンアクセシビリティー,ゲノム3次元構造,ヒストン修飾,ヒストンバリアント,転写因子をはじめとしたDNA結合タンパク質のDNA結合位置をゲノムワイドに評価する試みが行われてきた.なかでも全ゲノムクロマチン免疫沈降シークエンス(chromatin-immunoprecipitation-sequencing:ChIP-seq)は,ヒストンメチル化やアセチル化などのエピゲノム修飾や,転写因子を含むDNA結合タンパク質のゲノム上での結合部位を明らかにする手法としてスタンダードとなっている.一方で,最近のエピゲノム解析の進展により,希少細胞や分離が困難な組織中の細胞を対象としたエピゲノム解析の需要が高まってきている.本稿では,少数細胞におけるヒストン修飾や転写因子に対するこれまでのエピゲノム解析の手法について我々の手法とともに概説する.

2. クロマチン免疫沈降法をベースにしたエピゲノム解析技術

ヒストン修飾や転写因子のゲノムワイドな結合位置を網羅的に決定する手法としてChIP-seqがある.ChIP-seqは,タンパク質とゲノムDNAの相互作用を調べるために頻繁に用いられる手法となっている.一言でChIP-seqといっても,その派生技術は実に広く存在する.ChIP-seqのベースとなっているクロマチン免疫沈降法では,クロマチンのホルマリン固定の有無や物理的・化学的なクロマチン断片化の方法の違いなど,細胞やターゲットタンパク質の違いによってさまざまな方法が存在する.特に少数細胞のChIP-seq解析を目指したプロトコルの改変が10年にも満たない期間に相次いで発表されている.それぞれ工夫している点としては,1)ChIP工程の微量化,2)ChIP後のDNAのシークエンスライブラリー作製の効率化,3)インデックスによるクロマチンの識別化の3点に主に集約される.

1)ChIP工程の微量化

ultra-low-input micrococcal nuclease-based native ChIP(ULI-NChIP)は,反応容量を10~20 µLと小さくし,クロマチンの断片化をMicrococcal Nuclease(MNase)で行うことで遠心操作や精製過程を少なくすることでサンプルロスを抑制している.これにより,500~1000細胞でのES細胞のH3K27me3やH3K9me3修飾の解析結果を報告している1).micro ChIP(μChIP)では,少容量でクロマチンの物理的断片化を行うことでサンプルロスを抑制している2).microfluidic oscillatory washing–based chromatin immunoprecipitation followed by sequencing(MOWChIP-seq)は,高効率なChIPの実現のために体積容量が数百nLのマイクロ流体チャンバーを用いている3).マイクロ流体チャンバーには,入口と出口がそれぞれ一つずつあり,出口には,ポートに圧力をかけることで部分的に閉じることができる空気圧式マイクロバルブが搭載されている.このチャンバーの中で抗体結合磁性ビーズとクロマチンを反応させ,非特異的に吸着したクロマチン断片を洗浄バッファーで振動洗浄することで除去する.これにより低バックグラウンドでの100細胞のH3K4me3とH3K27acの検出を実現している.また,最大8個のチャンバーを同時に解析できるハイスループット化MOWChIP-seqについても最近報告されている4).これらの中ではULI-NChIPが利用されている.

2)ChIP後のDNAのシークエンスライブラリー作製の効率化

ChIP mentationは,その名のとおりクロマチン免疫沈降法(ChIP)とシークエンスライブラリーの作製の際にTn5トランスポザーゼによるDNAタグメンテーション(tagmentation)を組み合わせた方法である5).免疫沈降によりビーズに結合したクロマチンにTn5トランスポザーゼによるDNAタグメンテーションを直接行うことでシークエンスアダプターをDNAに挿入しPCRを行うことで,ワンステップ反応でChIP DNAからシークエンスライブラリーを作製することを実現した.small-scale TELP-assisted rapid ChIP-seq(STAR ChIP)は,TELPと呼ばれるライブラリー構築法を用いて,サンプルロスの原因となるDNA精製工程を最小限に抑えることで,ChIP-seqライブラリーの高感度調製を実現している6).TELPのシーケンサーライブラリー作製法は,tailing(T),extension(E),ligation(L),PCR(P)の四つのステップからなる.現在のところChIP mentationが,その応用も含め利用されている.

3)インデックスによるクロマチンの識別化

indexing-first chromatin IP approach(iChIP)では,細胞内の全クロマチンに対してライゲーション反応により直接バーコード化を行うため,従来のChIPで発生していたサンプルロスの原因となる低インプット量の酵素反応を回避することができる7).これにより,由来の異なるクロマチンに固有のバーコードをつけたサンプルを同じウェルまたはチューブにプールしてChIPを行うことができるため,各クロマチンのインプット量を減らすことができる.また,同じチューブ内で反応を行うため,サンプル間の再現性の向上も期待できる.その結果,一つのクロマチンをインデックス化したプールに対し複数のChIPを行うことで,さまざまなクロマチン修飾のプロファイリングが可能となった.シークエンスの解析では,読み取られたバーコード配列から由来のクロマチンが同定され,それぞれのシークエンスリードに振り分けられて解析される.ChIPの前にあらかじめクロマチンをバーコード化するこのプレインデックス化(pre-indexing)法は広く採用されている.multiplexed, indexed T7 ChIP-seq(Mint-ChIP)は,iChIPと同様にクロマチンバーコード化とサンプルのプール後にChIPを行うが,クロマチンの断片化にMNaseを用いる点とChIP後のDNAを転写増幅してRNAを得る点が大きく異なる8).MNase消化されたクロマチンのDNA末端に,T7プロモーター,イルミナシークエンス配列,および各サンプルに固有のバーコードが含まれる二本鎖アダプター(セルフライゲーションを防ぐための5′ C3スペーサーも含まれる)をライゲーションする.これにより,少量のChIP DNAであっても,T7 RNAポリメラーゼによるin vitro転写反応で増幅が可能となる.著者らの典型的な反応では,約30 ngのChIP DNAから約1350 ngの一本鎖RNA(ssRNA)を得ることができている.また,T7アダプターを導入したヒトクロマチンに,200倍量のマウスキャリアクロマチンを加えてChIPアッセイを行っても,マウスゲノムにアラインメントするリードの増加は検出されないことから,T7 RNAポリメラーゼによるin vitro転写反応は厳密に制御されている系であるといえる.Rotemらが報告したDrop-ChIPは,pre-indexing法を応用してヒストン修飾のエピゲノム解析で初めて単一細胞解析を成功させた例である9).原理的には,細胞ごとに異なるバーコード配列つきのアダプターDNAを付与させることができれば,単一細胞エピゲノム解析は可能である.彼らは,マイクロデバイスにより形成したドロップレット(droplet)内に細胞を隔離し,その中でMNase反応とバーコード化を行っている.この単一細胞レベルでバーコード化したクロマチンをプールしてChIPを行う点は他の手法と変わらない.一方で,1反応あたりのスループットは100細胞ほどで,ゴールドスタンダードとされるChIP-Seqピークの5%程度のカバー率である点で本格的な実用化には至っていない.最近,同様のアプローチでアダプター配列にT7プロモーター配列を組み込みin vitro転写反応を取り入れることで,5000細胞のスループットを達成した報告がある10).indexing and tagmentation-based ChIP-seq(itChIP-seq)では,クロマチンのバーコード化をアダプターのライゲーションではなくTn5トランスポザーゼを用いたタグメンテーションにより行っている11).itChIP-seqでは,前述したChIP mentationと異なり,バーコード化されたアダプターをin situで細胞に導入し,その後,細胞を溶解させてChIPを行う.原理的に単一細胞解析も可能で,実際に,異なるバーコード配列の組合わせで構成されたDNA配列を持つTn5複合体が各ウェルに配置された96ウェルプレートに,セルソートにより単一細胞を分注し,タグメンテーション反応によりバーコード化を行う.バーコード化された細胞をプールし,超音波処理によりクロマチンの断片化とChIPを行う.シークエンス解析でDrop-ChIPと同様に個々の細胞に割り当てられたバーコード配列を指標に単一細胞解析を実現している.itChIPはDrop-ChIPのようなデバイスを必要としない点で導入への閾値は低いと考えられる.また,ATA C-seqのようにTn5トランスポザーゼはDNAが露出したオープンゲノム領域のクロマチンアクセシビリティーの検出に用いられる.したがって,Tn5トランスポザーゼを用いたクロマチンの断片化はオープンクロマチンが断片化されやすいというバイアスが発生する.itChIPではゲノムDNAを均一に断片化するために,ホルマリンで架橋したクロマチンをSDSで高温処理することでゲノム全体のクロマチンを緩めてから,Tn5トランスポザーゼによるバーコード化を行っている.itChIPはバーコード化のためのオリゴを96種類以上用意する必要があるが,その初期投資以外の費用がかからないため,今後利用されることが増えていくかもしれない.

3. クロマチン免疫沈降法に依存しないエピゲノム解析技術

最近の目覚ましい発展を遂げている少数細胞に対するエピゲノム解析技術が,クロマチン免疫沈降法に依存しないエピゲノム解析技術である.Cleavage Under Targets and Release Using Nuclease(CUT&RUN)12)やCleavage Under Targets and Tagmentation(CUT&Tag)13)と呼ばれる抗体誘導型のDNA切断技術は,ヒストン修飾,RNAポリメラーゼII, TFと結合したクロマチンリモデリング複合体の状態を少数細胞さらには単一細胞でプロファイリングする新しい道を開いたといえる.これらの他に我々が開発したchromatin integration labeling sequence(ChIL-seq)14),single-cell chromatin immunocleavage sequencing(scChIC-Seq)15),antibody-guided chromatin tagmentation(ACT-Seq)16)in situ ChIP17)などの報告がある.これらの技術は2~3年以内に相次いで報告されているが,これらの技術の共通点は核内でChIPに代わる反応(in situ反応)を行うことで,ChIP法で必要なクロマチンの断片化やそれに付随する目的タンパク質の可溶化などの生化学的に高度な技術を回避していることである.逆にいえば,ChIP法そのものの原理が少数細胞のエピゲノム解析には向かないということになる.以下,各技術について紹介する.

CUT&RUNは,細胞から抽出した核をレクチンでコーティングされたconcanavalin A(Con A)磁気ビーズに結合させ,一次抗体を反応させた後,protein-A-MNase融合タンパク質(pA-MNase)を加える.一次抗体に結合したpA-MNaseは,カルシウムイオン依存的なMNase活性により結合した一次抗体周辺のDNAを切断する.切断されたDNAは核内から上清へと遊離し,精製濃縮後に,シークエンスライブラリー化される.pA-MNaseを用いた技術はchromatin immunocleavage(ChIC)18)と呼ばれており,CUT&RUNは,これをゲノムワイドな解析に応用している.ChICと同時に報告されているchromatin endogenous cleavage(ChEC)は転写因子-MNase融合タンパク質を用いた方法である.ultra-low-input cleavage under targets and release using nuclease(uliCUT&RUN)は,反応時間や反応量を改良することでCUT&RUNによる単一細胞解析を実現している19).scChIC-SeqはCUT&RUNと類似したプロトコルで,ホルマリンによるクロマチンの固定を行う点が大きな違いである.CUT&Tagは,CUT&RUNをベースに開発された技術である.MNaseの代わりにTn5トランスポザーゼを融合させたProtein-A-Tn5(pA-Tn5)によりChIP mentationのようにDNAの切断と同時にイルミナシークエンス配列を導入している.ホルマリン固定や反応条件が異なるが,iACT-Seqとin situ ChIPは原理的にCUT&Tagとよく似た技術である.ChIL-seqを含めたこれらの技術の比較を表1に示す.現在のところCUT&RUN, CUT&Tagが世界的に利用されているものの,ChIL-seqはその応用範囲の広さやヘテロクロマチン解析にも利用できることから,今後汎用されることが期待される.

表1 ヒストン修飾や転写因子のエピゲノム解析技術のプロトコルの比較
技術ChIP反応戦略解析可能な細胞数の下限ホルマリン架橋断片化処理Tn5の利用線形増幅特別な材料発表年
ULI-NChIP1)ありMNase処理の改善500なしMNaseなしなし2015
Micro-ChIP2)あり小容量反応400ありMNaseなしなし2016
MOWChIP-seq3)ありマイクロチャンバーでの反応1ありsonicationなしなしマイクロチャンバー2015
ChIP mentation5)ありDNAタグメンテーション10,000ありsonicationありなし2015
STAR-ChIP6)あり効率的なアダプター反応200なしMNaseなしなし2016
iChIP7)ありpre-indexing500ありsonicationなしなし2014
Mint-ChIP8)ありpre-indexingとin vitro転写反応500なしMNaseなしあり2016
Drop-ChIP9)ありドロップレット分画1なしMNaseなしなしマイクロデバイス2015
itChIP-seq11)ありTn5によるpre-indexing1ありsonicationありなし2019
CUT&RUN12)なしin situ extraction1なしなしなしなしpA-MNase2017
CUT&Tag13)なしin situ labeling1なしなしありなしpA-Tn52019
ChIL-seq14)なしin situ labelingとin vitro転写反応1ありなしありありChILプローブ2019
scChIC-seq15)なしin situ extraction1ありなしなしなしpA-MNase2019
ACT-seq16)なしIn situ labeling1両方なしありなしpA-Tn52019
In situ ChIP17)なしIn situ labeling1両方なしありなしpA-Tn52019

4. ChIL-seqの原理

ChIL法は,目的タンパク質が結合したクロマチンDNAに任意のタグとなるDNA配列を挿入する技術である.ChIL-seqは,その挿入された領域を次世代シークエンスで解析する手法である.ChIL-seqはキーとなる三つの過程があり,それぞれ,免疫組織化学反応,Tn5トランスポザーゼ反応,in vitro転写反応である.ChIL-seqでは,二次抗体にオリゴDNAを結合させたChILプローブを自作し使用している.ChILプローブのDNA配列には,Tn5トランスポザーゼの結合配列,T7 RNAポリメラーゼが結合するプロモーター配列,イルミナシークエンス配列が含まれている.また,テトラメチルローダミン(TMR)がこの二本鎖DNAに結合しており,蛍光標識されたChILプローブを用いて,一次抗体およびChILプローブの免疫染色性を蛍光顕微鏡で評価することができる.ChILプローブの作製はクリックケミストリーに基づく2段階のコンジュゲーション戦略をとっており,二次抗体IgGに対しタンパク質のアミノ基を介してジベンゾシクロオクチン-ポリエチレングリコール5-N-ヒドロキシスクシンイミド(DBCO-PEG5-NHS)を結合させる.次に,DBCOを結合したIgGを,一方の鎖が5′にアジド基を持ち,もう一方の鎖が3′にテトラメチルローダミン(TMR)などの蛍光色素を持つ二本鎖DNAとインキュベートする.フリーの未結合DNAが非特異的なバックグラウンドを増加させる可能性があるため,カラム精製により除くことでChILプローブが完成する20).ChIL-seqでは,プレート上で反応する系を用いている.ChIL-seqの免疫組織化学反応では,通常の免疫染色とは異なり,一次抗体反応後の二次抗体反応(ChILプローブの反応)では高塩濃度かつ低温でChILプローブを反応させる.これは核内のような高濃度環境下ではChILプローブのようなDNA鎖が結合したタンパク質が,その極性から非特異的に吸着するリスクを抑制するためである.非特異的に吸着したChILプローブは,その後のTn5によるDNA配列の挿入の際に意図しない領域へ挿入されることになるためシークエンス解析の際のバックグラウンドの要因となってしまう.ちなみにChILプローブが二本鎖DNAを結合させているのも,この非特異的反応を抑制するためである.Tn5トランスポザーゼ反応では,Tn5トランスポザーゼを添加することで,クロマチンに結合したChILプローブのTn5結合配列上にTn5複合体を形成させる.これにより,ChILプローブをアンカーとして,ChILプローブのDNA配列を一次抗体が結合した周辺領域に挿入する.このアンカーを持たせてTn5トランスポザーゼを作用させることで,先に述べたような解析のバックグラウンドの要因となるオープンクロマチンのバイアスを抑制することができる.なお,Tn5トランスポザーゼは高額だが,自家精製することで,そのコストを抑えることができる21)in vitro転写反応による線形増幅は,シングルセルRNA-Seqのライブラリー作製にも利用されており,これも前述したように微量のインプットからの増幅に有利である.ChIL-seqでは,挿入された領域をRNA増幅することで高感度な単一細胞解析が可能となっている.

5. おわりに

少数細胞のエピゲノム解析技術の開発は,今後も続いていくと思われる.特にクロマチン免疫沈降法に依存しないエピゲノム解析技術は,これまでChIPが困難であった組織やサンプルに適用されることが期待される.また,単一細胞解析,特にマルチオミクス解析への応用も,さらに加速していくと考えられる.

謝辞Acknowledgments

本研究の支援をいただいた関係各位に深く感謝したい.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

原田 哲仁(はらだ あきひと)

九州大学生体防御医学研究所トランスクリプトミクス分野准教授.農学(博士).

略歴

2008年鳥取大学大学院連合農学研究科修了.08~13年九州大学医学研究院研究員.13~16年日本学術振興会特別研究員(PD).16~20年九州大学生体防御医学研究所トランスクリプトミクス分野助教.19年よりさきがけ研究員(兼任).20年より現職.

研究テーマと抱負

細胞の運命決定の理解とそれを達成するための技術開発を進めています.

ウェブサイト

https://tx.bioreg.kyushu-u.ac.jp/

大川 恭行(おおかわ やすゆき)

九州大学生体防御医学研究所トランスクリプトミクス分野教授.博士(医学).

略歴

1997年岡山大学工学部卒業.99年同大学院修士課程修了.2003年大阪大学大学院医学系研究科博士課程修了.03年から06年までマサチューセッツ大学医学部ポスドク.06年九州大学医学研究院テニュアトラック特任准教授,11年同准教授.16年より現職.

研究テーマと抱負

遺伝子発現の選択性のメカニズムの解明を目指しています.抱負は必要な技術は自分で開発することです.

ウェブサイト

http://tx.bioreg.kyushu-u.ac.jp/

趣味

ヘヴィメタル.

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