生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 94(1): 14-25 (2022)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2022.940014

総説Review

血管系疾患に潜むカルパインシステムの制御異常Pathogenic implication of vascular calpain systems

昭和大学医学部生化学講座Department of Biochemistry, SHOWA University School of Medicine ◇ 〒142–8555 東京都品川区旗の台1–5–8 ◇ 1–5–8 Hatanodai, Shinagawa-ku, Tokyo 142–8555, Japan

発行日:2022年2月25日Published: February 25, 2022
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カルパインはストレス依存的な細胞内プロテアーゼであり,限定的プロテオリシスを介して基質の活性や安定性を調節する.同分子は哺乳動物で15のホモログを有するスーパーファミリーを構成するが,中でも従来型カルパインに分類されるカルパイン-1および-2は,多種多様な分子病態学的研究で責任分子と位置づけられてきた.同分子は血管系疾患の分野でも網膜症や腫瘍血管を代表とする増殖性血管病変,ならびに動脈硬化症や動脈瘤に代表される変性疾患に関与することが報告されている.また,非従来型サブタイプであるカルパイン-6が,マクロファージのmRNA成熟に影響を及ぼし,動脈硬化症の原因となることが明らかとなった.本稿では,従来型カルパインおよびカルパイン-6に関する最新の知見を基に,上記疾患群の病理病態をとおしてカルパインシステムの作動原理を議論したい.

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