Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 94(1): 26-36 (2022)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2022.940026

総説Review

セルオミクス技術の開発と展望Development and perspective of cell-omics technology

1順天堂大学大学院医学研究科生化学・生体システム医科学(医学部生化学第二講座)Department of Biochemistry and Systems Biomedicine, Graduate School of Medicine, Juntendo University ◇ 〒113–8421 東京都文京区本郷2–1–1 ◇ 2–1–1 Hongo, Bunkyo-ku, Tokyo 113–8421, Japan

2理化学研究所生命機能科学研究センター合成生物学研究グループLaboratory for Synthetic Biology, RIKEN Center for Biosystems Dynamics Research ◇ 〒351–0198 埼玉県和光市広沢2–1 ◇ 2–1 Hirosawa, Wako, Saitama 351–0198, Japan

発行日:2022年2月25日Published: February 25, 2022
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各種オミクス技術がドライブするシステム生物学的アプローチを分子階層から細胞・細胞ネットワーク階層へ拡張しようとする試みの中,筆者らは細胞の網羅的解析技術「セルオミクス」をどのように構築するかという議論を進め,細胞ラベリング・組織透明化・3次元イメージング・画像解析を組み合わせたワークフローを提案し,約10年がかりで実装した.本稿では,医学・生物学にとどまらず,化学,光学,情報科学などの専門家が結集し,学際的な研究チームを構築して実現した本技術の開発経緯と展望を概説したい.

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