生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 94(1): 49-66 (2022)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2022.940049

総説Review

心臓の線維芽細胞と線維化Cardiac fibroblasts and fibrosis

九州大学大学院薬学研究院生理学Department of Physiology, Graduate School of Pharmaceutical Sciences, Kyushu University ◇ 〒812–8582 福岡県福岡市東区馬出3–1–1 ◇ 3–1–1 Maidashi, Higashi-ku, Fukuoka 812–8582, Japan

発行日:2022年2月25日Published: February 25, 2022
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心臓が心筋梗塞や長期にわたる圧負荷などのストレスを受けると,一部の細胞が壊死しその細胞が占めていた場所はコラーゲンによって補てんされる.コラーゲンの過剰な蓄積は心機能の低下を引き起こす.コラーゲンが過剰に蓄積した状態は線維化と呼ばれ治療の対象になっている.これまで,コラーゲンを産生する細胞が筋線維芽細胞であり,線維芽細胞が転換して生じると考えられてきた.近年,線維芽細胞の解析に,細胞を特異的に標識し追跡する系統追跡技術や単一の細胞の遺伝子発現を網羅的に解析するシングルセルRNAシーケンシングなどの新たな手法が導入され,線維芽細胞と筋線維芽細胞という枠組みではとらえきれないようになってきた.ここでは,線維化で中心的な役割を果たす線維芽細胞をめぐる話題を紹介し,抗線維化薬への展望を述べたい.

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