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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 94(1): 112-117 (2022)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2022.940112

みにれびゅうMini Review

活性酸素生成酵素NOXによる細胞遊走の制御機構Regulation of cell migration by ROS-producing NOX

川崎医科大学生化学教室Department of Biochemistry, Kawasaki Medical School ◇ 〒701–0192 岡山県倉敷市松島577 ◇ 577 Matsushima Kurashiki, Okayama 701–0192, Japan

発行日:2022年2月25日Published: February 25, 2022
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1. はじめに

生体の管状構造物である血管や腸管の内側には,それぞれ血管内皮細胞と腸上皮細胞が存在している.創傷治癒に必要な血管新生や消化管粘膜の修復は,これらの細胞の移動,すなわち「細胞遊走」に依存する.近年,活性酸素産生をはじめとした生体レドックス(酸化還元)反応は,細胞遊走が関わる疾患,たとえば,がんや糖尿病性網膜症,虚血性疾患などで注目されているが,その実態は不明な点が多い.最近,我々は活性酸素生成酵素NADPHオキシダーゼ(NADPH oxidase:NOX)が内皮・上皮細胞遊走を制御していることを見いだした.本稿では,NOXの生理的役割やNOXによる細胞遊走制御機構について,我々の最新の知見をもとに概説する.

2. 活性酸素生成酵素NOXとその生理的役割

NOXは,活性酸素の一種であるスーパーオキシド(O2)や過酸化水素(H2O2)を生成する酵素である1).ヒトではNOX1~NOX5の5種類と,DUOX1(Dual oxidase 1)およびDUOX2の2種が存在し,ファミリーを形成している.NOXファミリーの中で最もよく知られているのが,好中球やマクロファージなどの食細胞に発現するNOX2である2).食細胞NOX2から生成されたO2は,H2O2や次亜塩素酸へと派生し,強力な殺菌剤として機能する.NOX2の重要性は,その遺伝的欠損が幼少期より重篤な感染症を繰り返す慢性肉芽腫症を引き起こすことから明らかである.

長らくNADPHオキシダーゼとしては,食細胞gp91phoxが知られていたが,1999年に新たにNOX1が同定された3).プロトタイプのgp91phoxは,NOX2とリネームされた.その後,次々と他のホモログが同定され,遺伝子改変マウスの解析により,それらの機能の遺伝的な証拠が提示されてきた.NOX1は,消化管において局所における感染制御4)や腸管粘膜の維持5, 6)に関わっていることが指摘された.また,NOX3から生成されたO2は,内耳において平衡感覚に必須の耳石の形成に使用されていることが示され,NOX4は,後肢虚血モデルマウスにおいて,創傷治癒に関わる血管新生を促進することが明らかにされた.その一方NOX5は,げっ歯類には存在しないため,その機能の遺伝的証拠は乏しい.

NOX1とNOX4は,それぞれ消化管上皮細胞と血管内皮細胞に豊富に発現している.そもそもこれらの細胞は腸管と血管の裏打ちとして存在しているが,消化管粘膜の修復や創傷治癒に必要な血管新生は,いずれも上皮・内皮細胞の移動=“細胞遊走”に依存している.以前より,細胞遊走とレドックス反応の関係は指摘されているものの,その詳細なメカニズムは未解明であるため,我々はNOXこそがこのレドックス反応を引き起こす活性酸素の生成源として機能しているのではないかと考えた.

3. 細胞動態測定装置(TAXIScan)による細胞遊走能の解析

TAXIScanは,遊走能を有する細胞が,走化性因子に向かって水平方向に移動するようすをリアルタイムで観察できる装置であり,金ヶ﨑らにより開発された(図1A7).遊走能の指標として,走化性因子に対する細胞遊走の“方向性”と“速さ”が計測できる.血管内皮細胞の走化性因子としては,血管内皮増殖因子(vascular endothelial growth factor A:VEGF-A)が知られ,実際にヒト臍帯静脈内皮細胞から樹立された細胞培養株EA.hy926細胞は,VEGF-Aの濃度勾配の存在により“方向性”と“速さ”においてともに増加する(図1B8).我々はこのTAXIScanを用いて,NOX4の内皮細胞遊走への関与を調べるために,RNA干渉法によるEA.hy926細胞のNOX4のノックダウンを行った8).NOX4ノックダウン細胞は,コントロール細胞と比べて,VEGF-Aに向かっての遊走能が低下していた(図1B).これは,NOX4依存性のレドックス反応が内皮細胞遊走を促進していることを示している.

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図1 TAXIScanによる内皮・上皮細胞遊走解析

(A) TAXIScanの原理.スライドガラスとチップで対象細胞が遊走する空間を形成する.A側に細胞をアプライし,B側に走化性因子をアプライする.拡散により形成される走化性因子の濃度勾配に従って,細胞が遊走するようすをカメラで撮影する.定間隔での細胞軌道パターンを解析し,速さ(単位時間あたりの距離)および方向性(スタートラインに対する移動角度;radian)を求める.(B) NOX4による内皮細胞遊走促進と,(C) NOX1による上皮細胞遊走抑制.走化性因子としてVEGF-A(B)およびウシ胎仔血清(C)を用いた.内皮細胞(EA.hy926細胞)および上皮細胞(HCT-116細胞)へsiRNAをリポフェクションし,NOXのノックダウンを行った(文献8, 9より改変).

続いて,我々は大腸上皮細胞株としてNOX1を発現していることが知られるヒト結腸腺がん細胞(HCT-116細胞)の細胞遊走能を測定した(走化性因子は,ウシ胎仔血清を用いた).するとNOX4とは対照的に,NOX1のノックダウンは,HCT-116細胞の遊走能を増加させた(図1C9).内皮と上皮という細胞の違いはあるものの,興味深いことに,NOX4が細胞遊走を促進するのに対して,NOX1は遊走を抑制しているようである.つまり,NOXから生成された活性酸素がそれぞれ特異的な細胞遊走シグナルに作用しているのではないだろうか.

4. NOX4による血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR-2)の表面局在の維持

内皮細胞は,細胞外VEGF-Aの濃度勾配を細胞表面受容体である血管内皮増殖因子受容体2(vascular endothelial growth factor receptor-2:VEGFR-2)により検知する(図2A).以前より,VEGF-A/VEGFR-2シグナル伝達に依存的な血管新生には,レドックス反応が関わることが指摘されていた10).我々は血管新生に必須の内皮細胞遊走には,VEGF-A/VEGFR-2シグナル伝達が必要であること11),その遊走能をNOX4が正に制御していることから(図1B),NOX4–レドックス反応系とVEGFR-2に関連性があるのではないかと考えた.実際に,NOX4のノックダウンにより細胞表面のVEGFR-2局在量は減少している(図2B).この結果が示唆するのは,NOX4がVEGFR-2の細胞表面発現量を維持することにより細胞遊走を促進していることである.

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図2 NOX4による細胞表面VEGFR-2量の維持

(A) VEGF-A/VEGFR-2シグナルによる内皮細胞遊走.内皮細胞は,VEGFの濃度勾配に従って遊走し,血管を伸長する(血管新生).(B) NOX4のノックダウン(KD)によるVEGFR-2発現量の低下.内皮細胞(EA.hy926細胞)のNOX4をノックダウンし,細胞ライゼートを回収し,免疫ブロットによりVEGFR-2タンパク質を検出した.β-tubulinをローディング・コントロールとしてブロットした.図中の“shorter exposure”および“longer exposure”は,X線フィルムへの露光時間の長さを示す.VEGFR-2は,200 kDa付近にバンドが2本出現する.上方のバンドは,細胞表面局在型(複合型糖鎖を持つ)であり,下方のバンドは,小胞体局在型(高マンノース型糖鎖を持つ)のVEGFR-2タンパク質である.NOX4のノックダウンにより細胞表面局在型および小胞体局在型VEGFR-2がともに減少していた.(C)タンパク質輸送の阻害によるVEGFR-2細胞表面局在量の減少.細胞内輸送経路(小胞体からゴルジ体へ)をブレフェルジンAで阻害すると,3時間でほとんどの細胞表面型VEGFR-2が消失した.これは,細胞表面局在VEGFR-2の維持のためには,細胞表面へ絶え間なく小胞体型VEGFR-2が輸送される必要があることを示す.(D) NOX4による小胞体局在VEGFR-2のタンパク質レベルでの安定化.内皮細胞(EA.hy926細胞)のNOX4をノックダウンし,その後,新規のタンパク質生合成をシクロヘキシミドで処理することで阻害し,図に示した時間に細胞ライゼートを回収し,免疫ブロットによりVEGFR-2タンパク質を検出した.シクロヘキシミド処理前に,ブレフェルジンAで前処理し,すべてのVEGFR-2を小胞体にとどめている(細胞表面型VEGFR-2は,すべて分解されており,存在しない).NOX4のノックダウンにより小胞体局在型VEGFR-2は,7.5時間で著しい分解が認められた.(E) NOX4による内皮細胞遊走の促進.NOX4は,小胞体でVEGFR-2を安定化する.その機構の詳細は不明であるが,この安定化が細胞表面VEGFR-2の局在維持に寄与することで,VEGFの濃度勾配に従って内皮細胞は遊走する(文献8より改変).

膜タンパク質であるVEGFR-2は,細胞小器官の小胞体で翻訳後修飾を含むタンパク質フォールディングを受け,フォールディングされたVEGFR-2は,ゴルジ体を経由して細胞表面へ輸送される.細胞表面VEGFR-2は,細胞外VEGF-Aと結合すると,その複合体は細胞内部移行を起こし,遊走シグナル伝達を開始すると同時に,シグナル伝達が過剰に続かないようにするために速やかに分解される.実際に小胞体からの細胞表面へのタンパク質輸送を輸送阻害剤ブレフェルジンA(BFA)で抑制すると,小胞体から新たなVEGFR-2が輸送されないために細胞表面VEGFR-2は速やかに分解され,細胞表面VEGFR-2量は減少する(図2C).すなわち,細胞遊走を制御するVEGF-A/VEGFR-2シグナル伝達を維持するためには,絶えず小胞体から細胞表面へとVEGFR-2が連続して供給されることが必要不可欠なのである.

他のNOXファミリーが積極的に細胞表面へ輸送されて細胞外へO2を生成するのとは異なり,NOX4は小胞体に局在し,小胞体内腔にH2O2を生成していると考えられている1).これは,NOX4が小胞体に局在するVEGFR-2(輸送される前のVEGFR-2)に,何らかの影響を(たとえば,タンパク質レベルでの安定化)与えているのではないかと想像させる.新規のタンパク質合成をシクロヘキシミド(CHX)処理により阻害すると,不安定なタンパク質ほど速やかに分解されていく過程を観察することが可能である.我々はNOX4をノックダウンした細胞またはコントロール細胞をCHXで処理し,残存するVEGFR-2の量を免疫ブロットにより確認(図2D)したところ,コントロールの細胞では,新規VEGFR-2の合成を阻害しても,十分な量の小胞体局在型VEGFR-2を検出することができた.一方,NOX4をノックダウンした細胞では,コントロール細胞に比べて,小胞体局在VEGFR-2の分解が促進されていた(図2D).この結果は,NOX4のノックダウンにより小胞体VEGFR-2が不安定になっていることを示唆している.NOX4による小胞体VEGFR-2の安定化のメカニズムは不明ではあるが,NOX4由来のH2O2は,レドックス反応により制御を受ける小胞体の恒常性に関わるタンパク質に作用し,結果的に小胞体VEGFR-2の安定性を維持できる環境形成に寄与しているのかもしれない(図2E).

5. NOX1によるヒト結腸腺がん細胞遊走の抑制:NOX1活性の正のフィードバック調節

NOXファミリーの中でも,食細胞NOX2の酵素活性は厳密に制御されている1).NOX2は,細胞刺激依存性(すなわち,病原体の貪食時に発生するシグナル依存性)に特異的な細胞質タンパク質因子p67phoxとp47phoxおよび低分子量Gタンパク質Racとタンパク質複合体を形成することにより,初めて活性化される(図3A).他方,NOX4は,単独でH2O2を生成することから(図3A),酵素活性の調節は受けず,転写レベルでのNOX4タンパク質の発現調節により,供給するH2O2の量を制御していると考えられる.NOX2と同様に,NOX1活性は,特異的な細胞質タンパク質因子NOXA1とNOXO1を必要とするが,細胞刺激に非依存性に常時タンパク質複合体を形成し,細胞外に恒常的にO2を生成している(図3A).

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図3 NOX1活性化機構と上皮細胞遊走

(A) NOX1, NOX2, NOX4の活性化機構.膜タンパク質であるNOX1, NOX2, NOX4は,同じく膜タンパク質でパートナー分子であるp22phoxと複合体を形成している.NOX1は,細胞質タンパク質因子であるNOXA1とNOXO1, そして低分子量Gタンパク質Racと細胞刺激非依存性に複合体を形成し,O2を生成する.またNOX2は,細胞質に存在する活性化タンパク質因子p67phox,p47phoxおよびRacが細胞刺激に応じて(病原体の貪食時)膜移行すると,それらと複合体を形成することによって初めてO2を生成する.一方,NOX4は恒常的に単独でH2O2を生成している.(B) NOX1による上皮細胞遊走の促進と抑制.NOX1は,細胞未刺激と細胞刺激時に上皮細胞遊走をそれぞれ抑制・促進しているが,その分子メカニズムは不明なままである.

最近我々は,NOX1を発現する細胞をフリーラジカルスカベンジャー化合物で24時間処理すると,化合物の洗い出し後もNOX1活性が減弱されていることを見いだした9).これは,NOX1活性が,自身の生成物(O2)により正のフィードバック調節を受けていることを示唆する.以前,NOX1由来のO2がSrcキナーゼシグナル伝達経路を介してNOX1自身のmRNAレベルの上方制御を促進する正のフィードバックループが示されたことがある12).しかし,我々の観察では,フリーラジカルスカベンジャー化合物処理後(すなわち,NOX1活性が低下している状態)においては細胞表面のNOX1局在量の低下は認められず,また,NOXO1とNOXA1との複合体形成にも影響がみられなかった.したがって,転写レベルでの正のフィードバック調節に加えて,未知のレドックス反応経路による活性制御システムが存在しているのではないだろうか.

NOX1のノックダウンが,ヒト結腸腺がんHCT-116細胞の遊走能を増加させることから(図1C),上皮細胞遊走シグナルは,NOX1活性により調節されると考えられる.実際,フリーラジカルスカベンジャー化合物での前処理によるNOX1活性のフィードバックループの阻害は,NOX1活性の低下に伴って,上皮細胞遊走を促進させた9).これらの結果が示唆するのは,フィードバックループで調節されるNOX1活性により粘膜損傷の修復における重要な過程である上皮細胞の遊走能を制御していることである.

NOX1活性による上皮細胞遊走の抑制は,細胞未刺激の状態で見いだされた現象である.遊離アラキドン酸による細胞刺激時には,反対にNOX1は上皮細胞遊走を促進することが報告されている6).これは,細胞未刺激と細胞刺激時で,NOX1が異なるレドックス反応経路を用いて細胞遊走の抑制・促進に関与していることを示唆する.未刺激細胞においては,NOX1は正常な消化管構造の機能と整合性を保つために無秩序な細胞遊走を抑制し,一方,粘膜損傷時,すなわち細胞刺激時にはNOX1による遊走促進へと切り替え,速やかに損傷部位の修復にあたると考えられる(図3B).

6. おわりに

NOX4の生理的な役割(創傷治癒時の血管新生を促進する)に対して,NOX4の過剰発現とそれに伴うレドックス反応の増強は,“望ましくない”血管新生と関連しており,NOX4の病原性につながる13).NOX4は,糖尿病性網膜症14)および腫瘍発達15)に関係する血管新生を誘発することが報告されており,内皮細胞の遊走の促進が原因である可能性が示唆されている.NOX4は生理的および病態的血管新生の両方に関わっているのである.今後,NOX4のレドックス標的分子の同定とVEGFR-2への作用機序を明らかにすることにより,NOX4–VEGF-A/VEGFR-2シグナル伝達を標的とした内皮細胞遊走制御が実現できれば,無秩序な血管新生により引き起こされる疾患への新しい対処方法の確立も期待できるだろう.一方,NOX1については,その過剰な活性化と大腸がんの増悪との関連が指摘されていることなどを考えれば,興味深い課題として,NOX1活性の正のフィードバック調節機構や,O2による細胞遊走の促進・抑制の切り替え機構の解明が今後求められるだろう.

NOXファミリーが定義されて20年ほどを経た現在も,その真の理解のためには課題が山積しているが,それはNOXの生理機能が多岐にわたりクロストークしているさまが次々と明らかになってくるからである.だからこそ魅力的な研究対象であると同時に,生体にとっては重要なものとして,上記のような生化学研究がNOXの生理機能の全容解明へ至る一助となることを期待するものである.

謝辞Acknowledgments

本稿で紹介した筆者らの研究は,主に川崎医科大学生化学教室(栗林太教授)で行われたものであり,共同研究を行った岡本秀一郎講師,ならびに川井千景様(研究補助員)に感謝いたします.また,その研究の一部は,科学研究費補助金(課題番号17K08637),公益財団法人ウエスコ学術振興財団,公益財団法人両備檉園記念財団,川崎医科大学プロジェクト研究,および公益財団法人岡山医学振興会などの支援を受けました.ここに感謝の意を表します.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

宮野 佳(みやの けい)

川崎医科大学生化学教室助教.博士(工学).

略歴

2004年愛媛大学大学院理工学研究科博士後期課程修了,学位(博士(工学))取得.04年から19年2月まで九州大学医学研究院において博士研究員および助教.19年3月より現職.

研究テーマと抱負

NOXが司るレドックス反応機構を明らかにしたい.

趣味

お料理,海外旅行(現地のレシピブックを購入するため).

山内 明(やまうち あきら)

川崎医科大学生化学教室教授.産学連携知的財産管理室室長.博士(医学).

略歴

1970年長崎県生まれ.95年長崎大学医学部卒業.2001年同大学院医学研究科(熱帯医学研究所感染生化学)博士課程修了.99~2003年米国インディアナ大学小児科ポスドク.03年東京大学先端科学技術研究センター特任助手および株式会社ECI主任研究員.10年川崎医科大学生化学教室准教授.15~16年英国オックスフォード大学フェローを経て16年より現職.

研究テーマと抱負

細胞機能(活性酸素産生,走化性等)の解析を通じて,生体防御,がん,炎症,感染症の制御を目指している.

ウェブサイト

https://m.kawasaki-m.ac.jp/classroom/course.php?id=203

趣味

水泳,オートバイ,スポーツ観戦.

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