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公益社団法人日本生化学会
Journal of Japanese Biochemical Society 94(2): 188-195 (2022)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2022.940188

特集

cAMP/PKAシグナル経路を介したミトコンドリア品質管理の制御とMICOS複合体の関与

立教大学理学部生命理学科 ◇ 〒171–8501 東京都豊島区西池袋3–34–1

発行日:2022年4月25日
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障害が蓄積したミトコンドリアは,ユビキチンキナーゼPINK1とユビキチンリガーゼParkinの協同的な働きによりポリユビキチン鎖が付加され,選択的オートファジーを介して分解に導かれる.最近,PINK1とParkinの機能が細胞質のcAMP/PKAシグナル経路によって調節されていることが明らかになった.PKAはミトコンドリアタンパク質のMIC60とMIC19をリン酸化し,このリン酸化はPINK1とParkinの活性化を抑制することが示された.本稿では,このcAMP/PKAシグナル経路を介した制御に着目して,細胞内環境に応じたミトコンドリア品質管理の制御機構について紹介する.

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