生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 94(2): 230-235 (2022)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2022.940230

特集Special Review

代謝と自然免疫をつなぐミトコンドリアの細胞情報伝達機構Molecular mechanism linking metabolism and innate immunity on mitochondria

大阪大学大学院理学研究科生物科学専攻Department of Biological Sciences, Graduate School of Science, Osaka University ◇ 〒560–0043 大阪府豊中市待兼山町1–1 ◇ 1–1 Machikaneyama, Toyonaka, Osaka 560–0043, Japan

発行日:2022年4月25日Published: April 25, 2022
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ミトコンドリアは細胞内で活発に融合と分裂を繰り返す.この形態変化および制御因子群はミトコンドリアの機能維持・品質管理や細胞応答に重要である.ミトコンドリア外膜には,感染したRNAウイルスに応答するタンパク質MAVSが局在するが,酸素呼吸によりエネルギーを作るミトコンドリアがなぜ抗ウイルス応答制御にも関与するのか,その理由はわかっていなかった.最近我々は,ミトコンドリア分裂に働くミトコンドリア外膜タンパク質Mffを解析したところ,MAVSの機能を調整しウイルス感染応答を制御する重要な役割を果たすことを見いだした.さらに,ミトコンドリアのエネルギー産生が低下すると,AMPKによりMffがリン酸化され,その結果抗ウイルス応答が抑制されることがわかった.ミトコンドリア外膜周辺で起こる栄養・代謝状態の検知・情報伝達機構の解析から,ミトコンドリアが関わるさまざまな細胞応答制御の理解が深まると期待される.

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