生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 94(2): 236-257 (2022)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2022.940236

総説Review

温度感受性TRPチャネルThermosensitive TRP channels

1自然科学研究機構生理学研究所細胞生理研究部門Div. Cell Signaling, National Institute for Physiological Sciences ◇ 〒444–8787 愛知県岡崎市明大寺町東山5–1 ◇ 5–1 Higashiyama, Myodaiji, Okazaki, Aichi 444–8787, Japan

2自然科学研究機構生命創成探究センター温度生物学研究グループThermal Biology Group, Exploratory Research Center on Life and Living Systems ◇ 〒444–8787 愛知県岡崎市明大寺町東山5–1 ◇ 5–1 Higashiyama, Myodaiji, Okazaki, Aichi 444–8787, Japan

発行日:2022年4月25日Published: April 25, 2022
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末梢感覚神経や上皮で環境温度を感知する分子として,Ca2+透過性の高い非選択性陽イオンチャネルのTRPチャネルが知られており,ヒトで11個の温度感受性TRPチャネルが報告されている.最初に発見された温度感受性TRPチャネルであるカプサイシン受容体TRPV1とワサビ受容体TRPA1等10個の温度感受性TRPチャネルの原子レベルの構造が報告されているが,温度によってチャネルが開口するメカニズムはいまだ明らかではない.温度感受性TRPチャネルはダイナミックな温度変化に曝露しない深部組織にも発現しており,細胞は環境温度を感知しながら生存し,生体内のさまざまな温度依存性機能に関わっていることが明らかになりつつある.また,動物は進化の過程で幅広い温度条件の環境変化に適応してきており,温度感受性TRPチャネルの機能変化もそれに関与することがわかってきた.

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