生化学 SEIKAGAKU
Journal of Japanese Biochemical Society

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Journal of Japanese Biochemical Society 94(3): 329-340 (2022)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2022.940329

総説Review

脂質由来ラジカル・酸化リン脂質の検出と構造解析Detection and structural analysis of lipid-derived radicals and oxidized phospholipids

九州大学大学院薬学研究院Faculty of Pharmaceutical Sciences, Kyushu University ◇ 〒812–8582 福岡市東区馬出3–1–1 ◇ 3–1–1 Maidashi, Higashi-ku, Fukuoka 812–8582, Japan

発行日:2022年6月25日Published: June 25, 2022
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最近,酸化リン脂質が注目されている.リン脂質内の不飽和脂肪酸は,容易に酸化され酸化リン脂質を生成する.あまりにも容易に酸化されるため,これらは単なる副生成物,あるいは不飽和脂肪酸は酸化反応に対する単なるバッファーとも考えられてきた.しかし,最近になって,酸化リン脂質およびその代謝産物が炎症反応などに関与している可能性が報告され,特に,2012年に提唱された細胞死「フェロトーシス」の原因分子として考えられたことで,ますます注目されている.しかしながら,これら酸化リン脂質は反応性が高いために適切に測定する技術が制限されていた.研究を加速するには,やはり分子そのものの検出が必要不可欠であろう.そこで本稿では,脂質過酸化反応の連鎖反応中心である脂質由来ラジカルの検出と構造解析,ならびに酸化リン脂質に対する構造解析技術について記載する.

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