Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 94(3): 348-359 (2022)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2022.940348

総説Review

シアノバクテリオクロムの結合色素多様性Diversity of binding chromophore species of the cyanobacteriochrome photoreceptors

1東京都立大学大学院理学研究科生命科学専攻Graduate School of Biological Sciences, Faculty of Science, Tokyo Metropolitan University ◇ 〒192–0397 東京都八王子市南大沢1–1 ◇ 1–1 Minami-Ohsawa, Hachioji, Tokyo 192–0397, Japan

2静岡大学大学院自然科学教育部バイオサイエンス専攻Graduate School of Science and Technology, Shizuoka University ◇ 〒422–8529 静岡県静岡市駿河区大谷836 ◇ 836 Ohya, Suruga, Shizuoka 422–8529, Japan

発行日:2022年6月25日Published: June 25, 2022
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光は生物にとって,最も重要な環境シグナルの一つである.中でも,光合成生物にとって光はエネルギーであるがゆえに,光シグナルを感知する高度な機構を備えている.光合成生物の光受容体の中でも,開環テトラピロール(ビリン)を結合する光受容体の研究がよく進んでいる.植物では,フィトクロムという赤色光と遠赤色光を可逆的に感知する光受容体が存在するが,シアノバクテリアはフィトクロムに加えて,フィトクロムと近縁であるが,紫外光から遠赤色光までカバーし,より多様な光質を感知するシアノバクテリオクロムが豊富に存在している.本稿では,シアノバクテリオクロムの多様性について,特に結合する色素に着眼して概説していく.

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