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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 94(3): 427-432 (2022)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2022.940427

みにれびゅうMini Review

インフルエンザウイルスの細胞内侵入の生化学Biochemistry of influenza virus entry

1名古屋大学大学院医学系研究科ウイルス学Nagoya University, Graduate School of Medicine, Department of Virology ◇ 〒466–8550 愛知県名古屋市昭和区鶴舞65番地 ◇ Tsurumai 65, Showa-ku, Nagoya, Aichi 466–8550, Japan

2科学技術振興機構創発的研究支援事業JST, Fusion Oriented Research for disruptive Science and Technology (FOREST) ◇ 〒102–0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町 ◇ 〒102–0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

3名古屋大学高等研究院Nagoya University, Institute for Advanced Research (IAR) ◇ 〒464–8601 愛知県名古屋市千種区不老町 ◇ Furo-cho, Chikusa-ku, Nagoya, Aichi 464–8601, Japan

4英国ブリストル大学ライフサイエンス学部細胞分子医科学科School of Cellular and Molecular Medicine, Faculty of Life Sciences, University of Bristol ◇ Biomedical Sciences Building, University Walk, Bristol BS8 1TD, UK ◇ Biomedical Sciences Building, University Walk, Bristol BS8 1TD, UK

発行日:2022年6月25日Published: June 25, 2022
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1. はじめに

生物が自己増殖できるものであると定義した場合,ウイルス自身は自己増殖できないことから,生物学上は生物に分類されない.ウイルスは宿主細胞に感染することで,宿主細胞の本来持つ生物学的機能を巧みに利用して自身を複製し,その種の保存を維持している.ウイルスの遺伝情報としてRNAを持つインフルエンザウイルスも例外ではない.インフルエンザウイルスは,エンベロープウイルスと呼ばれ細胞膜由来の脂質二重膜で覆われており,表面はスパイク糖タンパク質のヘマグルチニン(HA)で覆われている.ウイルス粒子はHAを使って肺上皮細胞の細胞表面に存在するシアル酸を認識し細胞に付着する.シアル酸の存在する糖タンパク質をレセプター(受容体)として活用し,細胞が外部から物質を取り込む反応であるエンドサイトーシスや,細胞膜が大きく隆起して細胞外液や物質を包み込むマクロピノサイトーシス(macropinocytosis)によって,エンドソームやマクロピノソームといった小胞(ベシクル)内に取り込まれる.これらのベシクルの成熟とともにベシクル内部が酸性化することで,ウイルスそのものに構造変化が生じる.たとえば,HAはジスルフィド結合が切断されることによってHA1(受容体結合部位)およびHA2(膜融合ペプチド部位)に分かれているが,pH 5.0~5.3の酸性化によりHA2がさらに構造変化を起こしてウイルスとエンドソームの脂質二重膜を膜-膜融合させる.その後,ウイルス殻の崩壊とゲノムを構成するリボヌクレオタンパク質複合体vRNPs(viral ribonucleoproteins)の細胞質への放出が起こる[この反応を脱殻(uncoating)という]1).インフルエンザウイルスゲノムを構成するvRNPsは8本の分節からなり,importin α/β(IMP α/β)によって宿主細胞の核内へ移行し2, 3),核内でRNAの複製,転写および新規vRNPsの合成を行う.最近,我々のグループはエンドソームからのウイルスゲノムの脱殻とそれに続くウイルスゲノムの解離の分子メカニズムを生化学的に明らかにしてきた4, 5).本稿ではその詳細を紹介する.

2. エンドソームからの脱殻(M1アンコーティング)にはウイルス由来のユビキチンと宿主ヒストン脱アセチル化酵素HDAC6が必要である

多くのウイルスはエンドサイトーシスによって宿主細胞内のエンドソームに取り込まれる(エンドサイトーシスについての詳細は他の文献を参照されたい6)).エンドソームが成熟するに従って,エンドソーム内はvacuolar-ATPaseの働きにより水素イオンの導入が生じ,内部が酸性化する.エンドソーム内の酸性化に伴い,A型インフルエンザウイルス表面のM2イオンチャネルが開通されてウイルス粒子内にプロトンが流入し,ウイルス内部が徐々に酸性化する.ウイルスが酸性化条件にさらされることでHA糖タンパク質の構造変化が起こり,エンドソーム膜とウイルスの脂質二重膜が融合を起こす7, 8).また,ウイルスの殻を構成するM1マトリクスタンパク質にも構造変化が生じることが知られている9).筆者らは,ウイルス–エンドソーム膜融合を起こしたウイルスのゲノムを細胞質に放出させる分子機構に,ウイルス粒子内に存在するユビキチン鎖と宿主脱アセチル化酵素であるHDAC6が関与していることを明らかにした.HDAC6は二つの酵素触媒ドメインを持つが,その機能は微小管の脱アセチル化や標的タンパク質の液相分離の制御に関与することが報告されている10, 11).一方,C末端に存在するZnFドメインはユビキチン鎖C末端の-LRGG配列を認識し,強く結合する12).この活性がインフルエンザウイルスの脱殻に重要であることを示した4)図1A).HDAC6をノックアウトしたマウス胎仔由来線維芽細胞(MEFs)ではインフルエンザウイルスの脱殻のステップにおいて,ウイルス粒子がエンドソーム内から脱殻できずに感染効率が低下した.この感染効率の低下はHDAC6の酵素活性ドメインの不活性型変異に依存せず,ユビキチン結合活性が必要であることを見いだした4).さらにユビキチン鎖の由来を生化学的,細胞生物学的に調べた結果,インフルエンザウイルス粒子の内部にユビキチン鎖が含まれることを明らかにした(図1B, C).ユビキチン分子がウイルス表面に存在するならば,界面活性剤(Triton)非存在下でin vitroで添加したプロテアーゼ(proteinase K)により分解されるはずであるが,分解されなかった.一方,脂質二重膜に包まれたウイルス粒子は界面活性剤存在下で膜が壊れ,粒子内部に存在するユビキチンはプロテアーゼにより分解された(図1B).このことはユビキチン分子がウイルス粒子の内部に存在していることを示唆している.さらに超解像顕微鏡による観察で,ユビキチン分子がウイルス粒子表面に存在するHAの標識の範囲内に存在することを示した(図1C).そしてA型インフルエンザウイルスに含まれるユビキチンは精製したHDAC6タンパク質のZnFドメイン依存的に結合することを見いだした(図1D).HDAC6は本来,細胞がさまざまなストレスを受けたときに応答する因子であり,翻訳を停止したmRNAの凝集によるストレス顆粒(stress granules:SGs)やミスフォールドしユビキチン化されたタンパク質を微小管に沿って微小管形成中心(MTOC)に輸送し,アグリソームと呼ばれる非膜型オルガネラに相当する凝集体を形成することが知られている.HDAC6は微小管上を一方向的に移動するダイニンモータータンパク質と相互作用することが報告されており,ダイニン結合部位を欠失した変異体もウイルス感染効率が低下することを明らかにした.また,細胞骨格を形成しているアクチン,ミオシン系タンパク質との相互作用もウイルス感染を効率的に成立させていることから,HDAC6と微小管,アクチン,ウイルス骨格を形成しているM1タンパク質との相互作用がウイルスゲノムを細胞質に放出するのに必要であると考えられる.このことはインフルエンザウイルスがアグリソームの形成,消失に関わる分子制御経路を巧みに利用して,感染を成立させていると考えられる(図3A参照).さらに最近,蚊が媒介するジカ熱の原因となるジカウイルスの感染にも同様のアンコーティングメカニズムが利用されている可能性が示唆されている13).現在,脱殻に必要な新たな因子を見つけ,その機能解析を進めている.

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図1 A型インフルエンザウイルス粒子にはユビキチンが含まれ,宿主ヒストン脱アセチル化酵素6(HDAC6)と相互作用する

(A)宿主ヒストン脱アセチル化酵素HDAC6の全長構造の模式図.二つの酵素触媒ドメイン(CD1, CD2)とC末端のZnFドメインの構造が明らかとなっている.ZnFドメインには遊離ユビキチン鎖が結合する.(B)精製インフルエンザウイルスのイムノブロット.ウイルス粒子内にユビキチン(Ub)が存在する.(C)ウイルス粒子の超解像顕微鏡像.抗ユビキチンC末端特異的di-Gly抗体(緑)および抗HA抗体(赤)にて染色した.(D)抗ヒスチジン抗体による免疫沈降後,各抗体でイムノブロットにて検出した.ウイルス由来のユビキチン鎖(右)とHDAC6(左)はZnFドメイン依存的に相互作用する.

3. 脱殻したインフルエンザウイルスゲノムは宿主核輸送因子TNPO1によって個々の分節に分けられる

宿主HDAC6とウイルス粒子内に存在するユビキチンとの相互作用で引き起こされた脱殻反応によりインフルエンザウイルスゲノムは宿主細胞質内へ放出され,その後核内へ移行し,転写,複製を行うことが知られている.インフルエンザウイルスのゲノムは8本の分節に分かれてvRNPsを形成し,ウイルスの粒子産生に必須な10の遺伝子をコードしている.この8本の分節ゲノムは互いにRNA-RNA間で結合,もしくはタンパク質を介した相互作用で連結していると考えられている14).細胞質に放出された8本のvRNPsは束になった状態では相当の大きさがあるため,物理的に核膜孔をそのまま通過できないと考えられる.そこで我々は,約70種類の核輸送因子のsiRNAによるノックダウンで,ウイルス感染に必要な因子のスクリーニングを行った.その結果,トランスポーチン1(TNPO1)が感染効率に大きく影響を与えていることを発見した5).TNPO1をノックダウンするとウイルス粒子の構成成分であるNPやM1タンパク質のシグナルが細胞質内で強いシグナルとして存在し,vRNPsを構成するNPタンパク質は核に移行できずに細胞質にとどまることが明らかとなった5).この現象はエンドソームから脱殻した8本のvRNPsが束になって存在しており,その分子量の大きさから核膜孔を通過できないと考えられる.M1タンパク質のN末端のアミノ酸配列をよくみてみると,TNPO1が相互作用することが報告されているPY-NLSと呼ばれる配列に類似するものが存在することに気がついた.プロリン,チロシンとグリシンを含む疎水性に富むアミノ酸配列およびその近傍に存在する塩基性配列が,TNPO1と相互作用するタンパク質の配列内に広く保存されていることが示唆された(図2A).このTNPO1結合配列はHIV-1のカプシドタンパク質CAにも保存されていて,TNPO1がHIV-1の脱殻に作用する因子であることが報告された15).インフルエンザウイルスは後期エンドソーム内で酸性条件にさらされ,その後中性条件の細胞質内に脱殻する.この条件を模倣したカリウム塩を含むpH 5.6の緩衝液中でウイルスを処理したのちに抽出液を作製し,精製TNPO1タンパク質と免疫沈降を試みた.その結果,pH 7.0の中性条件ではTNPO1とM1タンパク質の相互作用はみられず,酸性条件にさらしたM1タンパク質にTNPO1が相互作用することが明らかとなった(図2B).現在,この宿主因子TNPO1とウイルスM1タンパク質の複合体の構造を明らかにすべく,両者のタンパク質を昆虫細胞内で共発現し,複合体の精製を行っている.ヒスチジンタグのついたTNPO1をNiNTA agaroseビーズにより精製すると,M1タンパク質も一緒に結合していることが確認された(図2C).興味深いことに抗M1抗体で検出したブロットに着目すると,SDS存在下にもかかわらず巨大分子量の領域にシグナルが検出された.この結果はTNPO1にカプシド様のM1タンパク質が結合している可能性を示唆している.一方でTNPO1タンパク質の結合配列の中で,最もよく保存されたM1タンパク質の18番目のグリシンをアラニンに置換した変異体(G18A)ウイルスではTNPO1との相互作用が消失し5),さらにウイルスの感染力が大きく低下することが明らかとなった(図2D).このグリシン18番の変異M1タンパク質のX線結晶構造解析では変異アミノ酸周辺の構造が大きく変化していることが明らかとなった(図2E).この構造変化がTNPO1との相互作用に大きな影響を与えていると予想されるがその詳細は解析中である.以上の結果よりTNPO1はインフルエンザウイルスの8本の束になったvRNPs複合体に作用し,M1タンパク質と結合することで,個々のvRNPsに解離させる機能(vRNPアンコーティング)があると考えている(図3B).

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図2 宿主核輸送因子TNPO1はM1タンパク質の(PY-)NLS配列に結合する

(A) TNPO1との相互作用が知られている因子のPY-NLSモチーフ.保存性の高いグリシンを含む疎水性領域(Epitope 1)と塩基性アミノ酸に富む領域(Epitope 2)およびPY配列(Epitope 3)からなる.(B)精製His-TNPO1と酸性条件にさらしたウイルスのM1タンパク質はin vitroで相互作用する.(C) His-TNPO1とM1タンパク質はバキュロウイルス内共発現で,複合体として精製される.iMACによりHis-TNPO1を精製すると,M1タンパク質も共精製される.CBB染色像および各種抗体によるウエスタンブロットの結果を示す.(D) M1 G18A変異体を持つウイルスは宿主細胞に感染できなくなる.(E) M1タンパク質の野生型およびG18A変異体の結晶構造解析の比較.18番目のグリシン残基の周辺アミノ酸をハイライトしている.アラニンへの置換変異で,M1分子の表面構造が大きく変化していることがわかる.

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図3 ウイルスの脱殻(M1アンコーティングとvRNPアンコーティング)

(A)ウイルスの細胞内侵入とタンパク質品質管理機構.エンドソームからの脱殻に自身のもつユビキチンを利用し,宿主HDAC6を膜融合を起こしたエンドソームにリクルートする.HDAC6は微小管,アクチンフィラメントおよびM1のウイルス殻と相互作用することでvRNPsを細胞質に放出する(M1アンコーティング).この反応は細胞が本来持つタンパク質品質管理機構を利用している.アンフォールドしたタンパク質がユビキチン化され,HDAC6との相互作用を経て,アグリソームを形成する.(B) vRNPアンコーティング.脱殻したウイルスゲノムvRNPs複合体は束になっているが宿主核輸送因子TNPO1がM1タンパク質と相互作用することによって,8本の別々の分節vRNPに解離する.各分節に分かれることで,IMP α/βによって核内へ移行する.

4. おわりに

(2019年末から世界中に猛威を振るった新型コロナウイルスはデルタ株の拡大後,感染伝播は早いが次第に弱毒化した変異株が広がることで,世界的には終息に向かいつつあるように思われる.)新型コロナウイルスの感染拡大により,マスクの着用や手洗い,社会的距離といった感染症対策の基本を守れば,インフルエンザウイルスの感染拡大を防ぐことができる可能性が示唆された.しかし,長期間にわたってインフルエンザウイルスへの曝露がないため,体内のインフルエンザウイルスに対する抗体価の低下につながり,新たな脅威となりうる可能性も考えられる.コロナウイルスはインフルエンザウイルスと同様に脂質二重膜に包まれ,RNAをゲノムに持つ.これらのウイルスの細胞内侵入メカニズムの基盤は創薬研究に重要な意味を持つと信じている.今後,新興・再興ウイルスとして出現するウイルスの細胞内侵入を阻止できる宿主を標的とした分子化合物をデザインすることで,異なるウイルスに共通する予防薬や治療薬の開発につながることが期待される.

最後に,本研究の継続にご協力いただいている名古屋大学大学院医学系研究科ウイルス学の木村宏教授および本稿を執筆する機会を下さった先生方にこの場を借りて感謝いたします.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

三宅 康之(みやけ やすゆき)

名古屋大学大学院医学系研究科ウイルス学助教.博士(医学).

略歴

2000年信州大学理学部卒業.02年東京大学大学院新領域創成科学研究科修士課程,大阪大学大学院医学系研究科博士課程を修了.06年博士(医学).その間,理化学研究所花岡細胞生理学研究室研修生,06年より京都大学大学院生命科学研究科研究員,10年よりFriedrich Miescher Institute for Biomedical Research(FMI, Basel)研究員,16年より信州大学医学部非常勤研究員,18年より日本学術振興会特別研究員(RPD)兼英国ブリストル大学訪問研究員を経て,20年より現職.21年科学技術振興機構創発的研究支援事業研究員.16年スイス生物医学賞Pfizer Forschungspreis受賞

研究テーマと抱負

さまざまな疾患の原因となるウイルスを材料に細胞の生存維持機構の分子生物学的解明に取り組んでいる.生化学,細胞生物学,構造生物学を駆使し,将来的には創薬に繋げたい.

山内 洋平(やまうち ようへい)

英国ブリストル大学生命科学部細胞分子医科学科準教授.医師,医学博士.

略歴

2003年名古屋大学医学部医学科卒業.05年名古屋第一日本赤十字病院初期臨床研修修了.08年名古屋大学大学院医学系研究科博士課程を修了.08年博士(医学).08年スイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETH Zürich)生物学部生化学科博士研究員,15年チューリッヒ大学分子生命科学科上級研究員・講師,16年英国ブリストル大学生命科学部准教授,22年7月スイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETH Zürich)化学応用生物学部教授.16年スイス生物医学賞Pfizer Forschungspreis,19年EU資金助成機関「欧州研究会議」European Research Council(ERC) Synergy Grant等受賞.

ウェブサイト

https://www.yamauchilab.com

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