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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 94(4): 580-584 (2022)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2022.940580

みにれびゅうMini Review

精子の成熟機構をオンにする分子「NELL2」ルミクリンシグナル伝達機構の解明Regulation of sperm maturation by lumicrine signaling mediated by secreted protein NELL2

1大阪大学微生物病研究所遺伝子機能解析分野Department of Experimental Medicine, Research Institute for Microbial Diseases, Osaka University ◇ 〒565–0871 大阪府吹田市山田丘3–1 ◇ 3–1 Yamadaoka, Suita, Osaka 565–0871, Japan

2科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業さきがけPRESTO sakigake ◇ 〒102–0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町 ◇ 7 Gobancho, Chiyoda-ku, Tokyo 102–0076, Japan

発行日:2022年8月25日Published: August 25, 2022
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「ルミクリン」とは分泌因子が上皮性管腔の内腔空間を経由して遠隔のターゲット部位に作用する分泌シグナル伝達である.筆者はマウスの雄性生殖路管腔で働く分泌因子NELL2を同定したことでルミクリンシグナル伝達の分子実体を世界で初めて明らかにした.

1. はじめに

生殖とは生物が種を維持するために行う個体新生の営みである.人類にとっても子孫繁栄はいつの時代も大きな課題であり,世界中のさまざまな文化の中に子孫繁栄への願いを込めた吉祥文様(多産の動植物のモチーフであることが多い)が認められる.ヒトでは子どもを持ちたいと思いつつなかなか妊娠に至らないカップルは決して少なくはなく10組に1組とも5組に1組ともいわれており,過去のWHOの調査によれば不妊の原因のうち24%が「男性のみ」,24%が「男女とも」に帰するという.このようなヒトの不妊の具体的な原因はわからない場合が多いが,一方で近年大きく進歩したモデル動物のゲノム編集技術によって加速した遺伝子レベル,個体レベルの研究は,精子の成熟や卵管上行の分子メカニズムといった新たな知見をもたらしつつある.本稿では,遺伝子改変動物を用いた筆者の最近の研究によって見いだされた新規な分泌シグナル伝達機構「ルミクリン」と,ルミクリンの責任因子NELL2によって制御される精子成熟の分子機構について解説したい.

2. 精子形成

マウスでは精子形成は生後数日で開始し,精巣の精細管内部で精子幹細胞から作られる(図1A, B).哺乳類の精子の形態をごく簡単に説明すると,頭部には高度に凝縮したクロマチンを含む核,加水分解酵素と卵との相互作用に必要な分子を含む細胞質小胞である先体,および少量の細胞質がある.一方,尾部はその中心に微小管の9+2複合体からなる軸糸を持つ真核生物型鞭毛である.精子が幹細胞からの高度な細胞分化によって生み出されるためか精巣に発現する遺伝子は多く,主要な臓器における発現遺伝子数が10,000~13,000程度であるのに対して精巣では15,000以上と報告されている1).精子が完成すると精細管から遊離するが,上述したように核クロマチンが高度に凝縮しているため,この段階で精子における転写と翻訳はサイレント状態にある.したがって精子で必要とされる遺伝子は精子形成が完了するまでに発現する必要があり,また精子が完成した後に生じる分子変化は基本的に翻訳後修飾のみと考えられている.

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図1 哺乳動物における精子形成と精子成熟

(A)精巣は精巣輸出管を経て精巣上体へ接続されている.これにより精巣から精巣上体へと連続する管腔が構築され,この中を精子が通過する.精巣上体の起始部は特にイニシャルセグメントと呼ばれる.(B)精巣の精細管内部では精子幹細胞から精子が形成される.しかしこの精子はまだ成熟しておらず,受精能や運動能を獲得していない.(C)精巣上体の管腔を通過するあいだに精子は運動能や卵管上行能,卵結合能を獲得し機能的に成熟する.

3. 精巣上体と精子成熟

精細管上皮から遊離すると,精子は精巣輸出管を通って精巣上体へと運ばれる.精巣上体について簡単に説明すると,発生学的には中間中胚葉の中腎管に由来する器官であり,その実体は高度にコイルした1本の上皮性管腔である(図1A).解剖学的には精巣上体は頭部,体部,尾部の3領域に分けられており,頭部側で精巣輸出管を介して精巣の精細管と,尾部側で輸精管に接続することで精子の輸送経路を構成している.管腔の全長はマウスでは約1メートル,ヒトでは4~5メートルに達し,コイル状の構造はある程度のまとまりごとに結合組織で仕切られており分節性(セグメント)が認められる.なお精巣上体は脊椎動物の中でも陸上進出し体内受精を行う種のみに認められる.

精巣で作られたばかりの精子を観察するとコンパクトな頭部と長い尾部を備えた特徴的な形態が認められ,一見すると配偶子としてすでに完成しているようにみえる.しかしこの精巣精子は実はまだ受精能力を備えておらず,尾部を波打たせて泳ぐことも卵と融合することもできない.精巣はあくまで造精器官,すなわち精子の形づくりを担う器官であって,精子を成熟させる機能までは備わっていない.この「未成熟な」精子は,精巣上体の頭部から尾部へと管腔内部を10日から2週間かけてゆっくりと通過するあいだに,雌性生殖路を上行して卵までたどり着き受精するための運動能,先体の内容物を放出させる先体反応能,卵結合能などを獲得する(図1C).このように精巣上体は精子の輸送経路であると同時に精子を成熟させる環境も提供している.

精子は精巣上体を通過するあいだに「成熟」し,その細胞機能を大きく変化させることで受精に必要な能力を獲得するが,上述したように精子の転写と翻訳は不活性であるため,精子成熟は転写や翻訳に非依存的に起こる.精巣上体上皮細胞に由来する管腔内因子が引き金となり,精子を構成する分子に生じる翻訳後修飾やリモデリングが成熟の分子基盤と考えられるが,目にみえてわかりやすい精子の形態と比べて,成熟の度合いのような精子の「品質」を制御する機構を調べることはなかなか容易ではない.とりわけ,精子成熟機構を研究するための適切なモデル動物が開発されていなかったこと,そして精子の成熟を機能的に規定するような分子レベルでの変化(翻訳後修飾やリモデリング)が十分明らかにされてこなかったこと,という二つの点がネックとなり,精巣上体における精子成熟の分子メカニズムについては最近までほとんど明らかにされていなかった.

4. 何が精巣上体の分化を制御しているか

精子の成熟という視点からいったん離れ精巣上体そのものに目を向けると,興味深い実験事実が今から40年以上前の1978年に報告されている.げっ歯類の精巣上体の第1セグメント(イニシャルセグメント,図1A)では高度に分化肥厚した単層上皮細胞が特徴的だが,精巣と精巣上体を連絡する精巣輸出管を結紮すると,この分化肥厚したイニシャルセグメントの上皮組織が退縮してしまうことが偶然発見された2, 3).この現象は「精巣に由来する分泌因子が精巣上体に到達し上皮細胞の分化を促す」という作業仮説で説明され,分泌因子が管腔内空間(luminal space)を経由することから「ルミクリン(lumi+crine)」と名づけられた4).しかしその生理的意義が明確でなかったこともあり,ルミクリン研究はその後顕著には進展しなかった.

受容体チロシンキナーゼをコードするRos1c-ros)はその融合産物が非小細胞肺がんを引き起こすことで有名な原がん遺伝子である5).マウスのRos1遺伝子は精巣上体頭部イニシャルセグメントに発現しており,Ros1をノックアウトすると雌性生殖路に射出された精子が卵管を上行できないという表現型によって雄性不妊となる6).興味深いことに,このRos1ノックアウトマウスではイニシャルセグメントの分化不全が認められ,上述した精巣輸出管結紮の結果に酷似している.この知見からROS1はルミクリン因子の受容体として機能している可能性が示唆された.ROS1はさまざまな融合タンパク質となることでそのキナーゼ活性が恒常活性化することが知られているが5),ROS1の内因性リガンドはこれまでに同定の報告がなかった.そこで筆者は精巣に由来するROS1リガンドの探索を試み,候補因子としてNEL-like protein 2(NELL2)を見いだした.

性成熟に伴い精巣で発現上昇する分泌タンパク質をトランスクリプトームデータからマイニングした結果見いだされたNELL2は,推定約90 kDaの分泌タンパク質であり,ラミニンGドメインやEGF様ドメインなど細胞外マトリックス様のドメイン構造を持っている(図2A, B7).NELL2は脳でも発現しておりRobo3のリガンドとして軸索ガイダンスへの関与が報告されているが8),精巣での役割は不明であった.そこでまずNELL2の全長組換えタンパク質を哺乳動物細胞で発現・精製し,この精製タンパク質を用いてROS1とのin vitro結合アッセイを行ったところ,NELL2がROS1に特異的に結合することを見いだした.

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図2 ルミクリンシグナルによる精巣上体の分化と精子成熟

(A) NELL2のドメイン構造.Laminin Gドメイン,VWCドメイン,EGFドメインなど細胞外マトリックス様の構造を持っている.(B)Nell2は泌尿生殖系では雄の精巣に限局的に発現している.(C)Nell2をノックアウトすると精巣上体イニシャルセグメントの上皮組織が分化不全となる.(D)雌の生殖路に射出されたNell2ノックアウト精子を赤色蛍光標識により追跡すると,卵管を上行できていない(*)ことがわかる.このため雄は不妊となる.この精子は同時に卵の透明帯(緑色疑似着色で表示)に結合できなくなる.(E)精子表面に発現する膜タンパク質ADAM3は精子が精巣上体を通過する間に成熟型へとプロセシングされる.このプロセシングは精子の卵管上行能や卵結合能の成熟に必須である.(F)Nell2ノックアウト精子ではADAM3が成熟型にプロセシングされていない.これはNell2ノックアウト精巣上体では分泌プロテアーゼOVCH2の発現が低下しているためである.(G)OVCH2をノックアウトするとやはりADAM3が成熟型へとプロセシングされない.この結果雄は不妊となる.(H)精巣上体の分化を制御するルミクリンの作業モデル.(上)精巣上体イニシャルセグメントの管腔上皮にはNELL2の受容体であるROS1が発現している.精巣から分泌されたNELL2が管腔を経て精巣上体に到達しROS1に結合すると管腔上皮が分化する.(下)管腔上皮が分化するとOVCH2が発現し管腔へ分泌される.OVCH2は精子表面のADAM3を直接あるいは間接にプロセシングすることで精子が成熟し卵管移行能力を獲得する.A3:ADAM3. 文献9より改変して引用.

次にNELL2がルミクリン因子として機能することを検証するためにノックアウトマウスを作製した.Nell2ノックアウト雄マウスは,精巣での精子形成や交配行動に異常は認められないにもかかわらず不妊となった.Nell2ノックアウトマウスの精巣上体を観察したところ,イニシャルセグメント上皮組織の分化不全が認められ(図2C),またROS1シグナル活性化の指標となるMAPキナーゼERK1/2の活性化やEtvファミリー転写因子の発現も低下していた.一方トランスジーンによって精巣特異的にNell2の発現をレスキューした動物ではイニシャルセグメントの分化不全や不妊の表現型は回復していた.これらの結果からNELL2がROS1の内因性リガンドとして機能する精巣由来ルミクリン因子であると結論した9)

5. ルミクリンによる精子成熟の制御

次に,ルミクリン機構により分化した精巣上体が精子の成熟と妊孕性をどのように制御しているのかを検討した.トランスジーンによって精子に蛍光タンパク質を発現させると,交配後の雌性生殖路内に射出された精子の局在を追跡することができる10).この方法でNell2ノックアウト精子を観察したところ,本来卵管内へと上行するべき精子が子宮内にとどまったままになっていた(図2D9).同様な精子の卵管移行不全を示すノックアウトマウスは多数報告されており,その表現型はほとんどの場合が精子表面に存在する膜タンパク質a disintegrin and metalloprotease domain(ADAM)3の消失と共起することが知られている11).ADAM3はいわゆるADAMメタロプロテイナーゼファミリーの一員であるが,アミノ酸置換のためにプロテアーゼ活性は失われている.精巣での精子形成過程でADAM3は約100 kDaの前駆体として精子の細胞表面に発現するが,この前駆体ADAM3は精子が精巣上体を移行する間に未知の機構によりプロセシングされ,30 kDa程度の成熟型に変換される(図2E12)Nell2Ros1のノックアウトマウスの精巣上体から回収した精子を調べたところ,プロセシングの異常によりADAM3が成熟型に変換されておらず,結果的に消失していた(図2F).この結果は,ADAM3のプロセシングを担うべきプロテアーゼが,Nell2Ros1のノックアウトマウスではイニシャルセグメントの分化不全によって発現あるいは機能していない可能性を示唆している.そこで野生型では精巣上体に発現しているがNell2ノックアウトマウスでは発現が低下するような,ADAM3プロセシング酵素の候補を探索した.

野生型とNell2ノックアウトマウスの精巣上体トランスクリプトームを比較解析した結果,キモトリプシン様セリンプロテアーゼovochymase 2(OVCH2)とメタロプロテイナーゼADAM28の発現がNell2ノックアウトマウスのイニシャルセグメントで低下していることを見いだした(図2F).これらのプロテアーゼが精子の成熟や妊孕性に関与するかを検討するため,それぞれについてCRISPR/CAS9法でノックアウトマウスを作製した.Adam28はノックアウト雄に妊孕性が認められた一方,Ovch2ノックアウト雄は精子の卵管移行不全により不妊となった.Ovch2ノックアウトマウスのイニシャルセグメントは野生型と同様に分化していたが,精子ADAM3の成熟型へのプロセシングには予想どおり異常が認められた(図2G).以上の結果から,まず精巣で作られたNELL2が生殖路を通じて精巣上体へ到達しROS1を活性化・管腔上皮細胞を分化させる,次いで分化した精巣上体上皮細胞からOVCH2が管腔内へ分泌され,精子細胞表面のADAM3を直接あるいは間接にプロセシングして精子の卵管移行能を成熟させる,という一連の作用機序が明らかとなった(図2H).

6. 今後の展望

ルミクリンの分子実体としてNELL2が同定されその生理活性が明らかになったことで,ルミクリンの作用を前提とした分子レベルの研究が可能となった.精巣上体にはROS1以外にも雄の生殖能力に必須なオーファンGタンパク質共役受容体GPR64が発現しており13),NELL2-ROS1経路とは独立したルミクリンシグナル伝達が機能している可能性も考えられ,今後の解明が待たれる.精巣のどの細胞がルミクリン因子を分泌しているのかも長い間不明であったが,本研究によって生殖細胞自身が分泌していることがわかった.生殖細胞が自身ののちの成熟のために精巣上体上皮という体細胞の分化を制御しており,進化の過程でどのようにしてルミクリン機構を獲得することとなったのかその経緯を考察する上でも興味深い知見であると考えている.またこのルミクリンの概念は管腔内に流れが発生する器官であれば広く適用することが可能である.管腔は上皮細胞が構築する基本的な組織構造であるため,哺乳動物の生殖路以外でもルミクリン機構が機能している可能性がある.

ルミクリンの観点から今後さらに精子成熟や妊孕性制御機構が解明されることで,ヒトの不妊症の診断・治療や新たな避妊薬開発の展開も期待されるだろう.一方,げっ歯類とヒトでは生殖器官の構造やその構成因子に違いが認められる.たとえばげっ歯類では管腔上皮細胞の肥厚が顕著な精巣上体のイニシャルセグメントも,ヒトの精巣上体では明瞭ではない.しかし最近ではシングルセルRNAシーケンシングによりマウスやヒトの精巣上体の遺伝子発現が1細胞レベルの解像度でキャラクタライズされており14, 15),種間の違いが形態だけのものなのか遺伝子発現や細胞機能にまで及ぶのか,今後さらに解明が進むと予想される.また種間キメラ動物作製やマーモセットなど霊長類モデル動物などを利用した検証的な研究からも,ヒトの精子成熟について新たなエビデンスが得られることが期待される.

精子の成熟に限らないが,ヒトの場合は長寿命化,晩婚化,ストレスなどといった社会的要因も不妊に大きく影響していると考えられており,それらの影響を適切に評価するためにも基盤となっている受精の生理機構を明らかにしていく意義は大きい.精子が必要とする受精のためのさまざまな能力がどのような分子機構によって成熟するのか,ルミクリンを切り口にした今後の研究の展開に期待したい.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

淨住 大慈(きよずみ だいじ)

大阪大学微生物病研究所遺伝子機能解析分野助教.科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業(さきがけ)研究者(兼任).博士(理学)(2001年大阪大学).

略歴

1973年熊本県に生る.96年大阪大学理学部卒業.2001年同大学院理学研究科博士後期課程修了.科学技術振興機構,大阪大学蛋白質研究所,大阪大学免疫学フロンティア研究センターを経て19年より現職.21年よりさきがけ研究者を兼任.

研究テーマと抱負

多細胞生物における細胞・組織間シグナル伝達機構とその生理的役割の解明.特に分泌因子を介したシグナル伝達機構に注目している.

ウェブサイト

https://researchmap.jp/dkiyozumi

趣味

最近はソーシャルゲームのウマ娘(マチカネフクキタル推し).

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