Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 94(5): 663-680 (2022)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2022.940663

総説Review

NKT細胞と疾患Roles of NKT cells in the development of several disease models in mice

北里大学医学部免疫学Department of Immunology, Kitasato University School of Medicine ◇ 〒252–0374 相模原市南区北里1–15–1 ◇ Kitasato 1–15–1, Minami, Sagamihara 252–0374, Japan

発行日:2022年10月25日Published: October 25, 2022
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ナチュラルキラーT(natural killer T:NKT)細胞は,分化抗原群(cluster of differentiation:CD)1ファミリー分子のCD1dに提示される脂質抗原分子をその抗原受容体で認識する希少T細胞亜群で,NK細胞マーカーも同時に発現していることからNKT細胞と呼ばれる.その迅速で旺盛なサイトカイン産生や細胞傷害活性などから免疫・炎症性疾患にとどまらず,さまざまなマウス疾患モデルの進展に影響を与える.本稿では実験的自己免疫性ぶどう膜網膜炎でのNKT細胞の活性化のタイミングと軽症化について,また食餌誘導性肥満やインスリン抵抗性の進展については,脂肪織炎症における脂肪組織内CD1d発現細胞とNKT細胞との相互作用を中心に,それぞれの疾患モデルでのNKT細胞の役割について解説する.

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