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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 94(5): 764-769 (2022)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2022.940764

テクニカルノートTechnical Note

一分子定量法に基づいたRNAの全自動迅速検出装置の開発と感染症診断への展開Development of an automated platform for rapid RNA detection at the single molecule level and its application to the diagnosis of infectious diseases

理化学研究所開拓研究本部渡邉分子生理学研究室Molecular Physiology Laboratory, Cluster for Pioneering Research, RIKEN ◇ 〒351–0198 埼玉県和光市広沢2–1 生物科学研究棟S252 ◇ Molecular Physiology Lab, 2–1 Hirosawa, Wako, Saitama 351–0198, Japan

発行日:2022年10月25日Published: October 25, 2022
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1. はじめに

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大を受け,遺伝子診断技術の開発が近年著しい.ウイルス検出のための現在最も一般的な手法は,標的の遺伝子を増幅して検出する核酸増幅法(PCR法,LAMP法など)である.核酸増幅法は種々の遺伝子診断技術の中で最も感度・精度が優れている一方,核酸の精製・増幅に最短で1時間程度かかるため,大量の検体を迅速に解析し診断へつなげることが難しい.これを解決すべく,近年,核酸増幅法と核酸診断ツールCRISPR-Casを組み合わせた遺伝子検出法(SHERLOCK法,DETECTR法など)が開発され1, 2),検出感度の向上ならびに検出時間の短縮が実現しつつある.しかしながら,これらの検出法も依然として核酸の増幅を必要とするため,検出時間が数十分以上かかること,増幅ミスによる判定エラーが時折起こることが課題となっている.そこで我々は,マイクロチップによる生体分子の一分子定量法とCRISPR-Casを組み合わせることで,増幅せずとも標的RNA遺伝子を高精度かつ迅速検出できる“SATORI法(CRISPR-based amplification-free digital RNA detection)”3),ならびにその社会実装を指向した自動化装置“opn-SATORI装置(automated platform on SATORI)”を開発した4).本稿ではそれらの詳細を紹介するとともに,感染症診断技術としての近未来像を提示したい.

2. CRISPR-Casを用いた核酸検出

CRISPR-Casは2020年のノーベル化学賞受賞で知られる革新的なゲノム編集ツールとして汎用される酵素であるが,ウイルス感染症検査を含む核酸診断ツールとしても近年着目されている5).新型コロナウイルスを含む一本鎖RNA遺伝子の検出においては,CRISPR-CasファミリーのうちのCas13aが特に頻用される6).Cas13aは,CRISPR-RNA(crRNA)と呼ばれるステムループ構造のRNAとCas13a-crRNA複合体(Cas13a二者複合体)を形成する,RNA誘導型ヌクレアーゼである.Cas13a二者複合体はcrRNA中のスペーサーと呼ばれる領域と相補的配列を持つ一本鎖の標的RNAと結合することでCas13a-crRNA-標的RNA複合体(Cas13a三者複合体)を形成し,自身の構造変化を誘起するとともに活性化する.そして,この活性化に伴い,標的RNAをcis切断し,さらには,周囲の一本鎖RNAを無作為にtrans切断することが知られている7).そのため,蛍光基質として,長さが5塩基ほどのRNAオリゴヌクレオチドの両端に蛍光基と消光基が結合した低分子化合物を反応液中に加えると,標的RNAとの結合で活性化したCas13a三者複合体により切断され,蛍光基と消光基の解離に伴って蛍光シグナルが発生する.この蛍光シグナルの強度やその変化速度は標的RNAの濃度と相関があるため,Cas13aを用いることで,標的RNAの濃度を蛍光の情報に変換して検出・定量することが可能となる.

上述のSHERLOCK法,DETECTR法では検出感度を上げるために,標的核酸を増幅する過程とCRISPR-Casによる検出過程を組み合わせている.増幅なしでは,標的核酸の検出感度は約50 pM(3×107コピー数/µL)と高く7, 8),SARS-CoV-2の感染患者検体中の濃度(約103~106コピー数/µL)を鑑みると,感染症検査を行うには検出感度が不十分である9).そのため,感染症検査においては,前処理として核酸の増幅過程を組み入れることで,検出感度は約2~20 aM(約1~10コピー数/µL)まで飛躍する1, 8, 10).一方,従来の核酸増幅法と同様に,増幅過程に少なくとも数十分以上の時間がかかることと,増幅エラーによる判定ミスが起きる場合があることがトレードオフとなる.

3. SATORI法の開発:「CRISPR-Cas」×「一分子定量法」

マイクロチップを用いた生体分子の一分子定量法は,従来の基礎研究から大きく発展し,近年では,Digital PCR, Digital ELISAなどの汎用されるバイオ分析装置の鍵技術として,社会実装が盛んになされている11, 12).今回,我々は,従来のCRISPR-Casによる核酸検出の問題点を解決すべく,マイクロチップを用いた一分子定量法と組み合わせた「SATORI法」を開発した(図13).SATORI法の検出原理の詳細を以下に示す.

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図1 SATORI法

(A) opn-SATORI装置でのアッセイ手順の概略図.(B) opn-SATORI法でSARS-CoV-2のN遺伝子断片を検出した際の画像例.図は文献4より改変.

  1. i) 一分子定量用のマイクロチップ(微小試験管が約100万個集積)を用いて13),その試験管内にCas13a二者複合体,標的RNA,蛍光基質の混合液を封入する.
  2. ii) Cas13a二者複合体が標的RNAとの特異的な結合に伴い活性化すると,蛍光基質が分解され,その反応生成物である蛍光分子が試験管内部に濃縮される.
  3. iii) 試験管の容積が小さいため(数fL),活性化しているCas13aが一分子しか存在しなくとも,蛍光分子の濃度が短時間で劇的に上昇し,その蛍光シグナルを蛍光顕微鏡によりわずか数分以内に検出することが可能となる.
  4. iv) 蛍光シグナルの強度に閾値を設定し,閾値より強度が低い状態を「蛍光シグナル無(0)」,高い状態を「蛍光シグナル有(1)」として二値化(デジタル化)することで,活性化しているCas13aの有無,すなわち,標的RNAの有無をデジタル判定できる.
  5. v) デジタル判定に伴い,蛍光シグナル有の試験管の数を計ることで,標的RNAの数を定量することが可能となる.

このように,マイクロチップを用いた一分子定量法と組み合わせると,増幅過程を導入しなくても,一分子単位で直接的に標的RNAを検出することが可能となる.そのため,従来のCRISPR-Casによる核酸検出の問題点の主原因であった増幅過程を省略することが可能となり,世界最速・わずか数分以内での迅速な標的RNAの検出を実現することができた.

4. opn-SATORI装置の開発:標的RNAの全自動検出および感染症診断への展開

臨床現場での感染症診断を鑑みると,社会実装に向けて,サンプル調製からウイルス由来のRNA遺伝子の検出まで全自動化する必要がある.そのため,我々は,SATORI法を基盤とした標的RNAの全自動検出装置(opn-SATORI装置)を開発した(図24).opn-SATORI装置は,従来のSATORI法の要素技術を徹底的に改善するとともに,サンプルの調製,顕微鏡測定,標的RNAの個数定量のすべての工程を全自動で完結することが可能である.要素技術の詳細な改善点を以下に示す.

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図2 opn-SATORI装置

(A) opn-SATORI用の自動化装置の写真.(B) CD型マイクロチップの写真.(C)共焦点レーザー顕微鏡で取得したチップの画像,ならびに赤線上の高さプロファイル.図は文献4より改変.

  1. i) 自動分注ロボットと解析プログラムを開発:SATORI法のマニュアル操作を全自動化

    接眼レンズと透過照明光学系を取り除きステージ上をフラットにした共焦点蛍光顕微鏡(ニコン社製)の上に,液体自動分注ロボット(バイオテック社製)を覆いかぶさるように設置したシンプルなものである(図2A).ちなみに,当初,さまざまな自動分注機メーカーに相談したが断られ,国内のバイオテック社にのみご快諾いただき,顕微鏡に設置できる自動分注ロボットの製造を請け負っていただいた.全自動化に関しては,ニコン顕微鏡用ソフトNIS-Elements上で,マクロプログラムを作成することで,分注操作から顕微鏡観察,さらには,画像解析に至るまで一つのジョブとして一貫したオペレーションを実行することが可能となった.ゆえに,サンプル調製からRNA遺伝子の個数定量に至る全工程を全自動化することに成功した.

  2. ii) Cas13a・crRNAの調製方法の最適化:偽の蛍光シグナルの徹底的な排除

    Cas13aは,pET系ベクターとRosetta 2(DE3)大腸菌の発現系を用いて調製した.RNaseが一分子でも微小試験管内に入り込むと,蛍光基質が切断され,偽の蛍光シグナルの原因となるため,精製の過程で,大腸菌由来のRNaseの混在を限りなく減らすことが必要不可欠である.そこで,我々は,Ni-NTA樹脂カラム・陰イオン交換カラム・ゲルろ過カラムを用いた3段階の精製を徹底的に行い,RNaseを念入りに取り除いた.一方,Cas13aによる核酸検出能を左右するcrRNAであるが,固相合成,もしくは,T7 RNA polymerase(T7poly)によるin vitro transcription(IVT)を用いて調製する必要がある.固相合成品は高価だが,品質がよい一方,IVTによる合成品は安価だが,目的の全長RNA以外の副産物も多く含まれる.特に,目的のRNAと相補的な配列を持つRNAが,頻度は低いが産生され14),これらは標的RNAと同じ配列であることから,偽の蛍光シグナルの原因となる.そこで,我々は,高品質でかつ安価なcrRNAの調製法を確立すべく,crRNAをIVTで合成し,二本鎖RNAを特異的に分解するRNase IIIで生成物を処理した後,urea PAGE精製を行うことで高品質化を達成した.

  3. iii) 新種のCRISPR-Cas13aを同定・採用:検出感度が30倍改善

    従来のCRISPR-Casを用いた遺伝子検出法で汎用されるLwaCas13a(Leptotrichia wadei由来)1),LbuCas13a(Leptotrichia buccalis由来)2)の活性を大きく上回る新規オーソログLtrCas13a(Leptotrichia trevisanii由来)を同定し,本手法に組み入れた.LtrCas13aのアミノ酸配列は従来のオーソログと80%以上同一であったが,同一濃度の標的RNA遺伝子を添加したとき,従来のオーソログと比較して蛍光シグナルありの試験管の個数が大幅に増加し,ゆえに,検出感度が30倍程度改善した.LtrCas13aを用いて検出感度が向上した原因としては,LtrCas13aが標的RNA遺伝子と高い結合親和性を有している,または,Cas13a三者複合体の活性化効率が高いことが推測される.余談ではあるが,共同研究者の自治医科大学・崔先生の研究グループが,細菌の抗菌作用の研究でLtrCas13aを使用していた経緯があり15),それを東京大学・西増先生のご紹介で,偶然にもSATORI法に組み入れることができ,このような検出感度の改善につなげることができた.

  4. iv) 磁気ビーズを用いたサンプル濃縮技術を開発:検出感度を46倍程度改善

    従来のマイクロチップを用いた一分子定量法では,自由拡散により,標的分子を確率的に微小試験管内に捕捉している.この場合,マイクロチップ上の微小試験管の総容積(約15 nL)は,デバイス上に滴下する反応液の容量(約100 µL)と比較すると非常に小さいため,ほとんどの標的RNAはチャンバー内に捕捉されず,サンプル調製・操作の過程で破棄されてしまう.この問題点を解決すべく,標的RNAを含むCas13a三者複合体を磁気ビーズ上に固相化・濃縮し,さらには,チップの裏面から磁石を近づけることで,微小試験管内に強制的に磁気ビーズを捕捉することに成功した.この技術により,微小試験管へのCas13a三者複合体の捕捉効率が格段に向上し,検出感度が46倍程度改善した.本技術は改善点iii)と組み合わせることが可能であり,それらの相乗効果で検出感度が約1400倍改善した.

    以上のように,要素技術を徹底的に改善することで,opn-SATORI装置は,SARS-CoV-2のRNA遺伝子を標的とした場合,それらを9分以内に1個ずつ識別し,個数を全自動で定量することができるようになった.検出感度は1.4コピー数/mLであり,核酸増幅を伴うPCR法とほぼ同等,SHERLOCK法,DETECTR法と比較しても遜色なく,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診断に十分なレベルに到達した.また,詳細は割愛するが,1塩基単位の変異解析から変異株を判定する新技術を開発/実装することにも成功しており,COVID-19臨床検体を用いた検証実験では,陽性判定において98%以上の正解率を達成し,また,アルファ・デルタ・オミクロン(BA.1/BA.2)などの変異株を98%以上の正解率で識別できることを実証した.

5. おわりに

マイクロチップを用いた生体分子の一分子定量法とCRISPR-Casによる核酸検出法を組み合わせることで,RNAを一分子単位で識別して全自動で迅速検出できるopn-SATORI装置を開発した.本手法は,ウイルスのRNA遺伝子だけでなく,miRNAやmRNAなどを標的とすることも可能であり,ウイルス感染症だけではなく,基礎疾患の早期・層別化診断技術への展開も将来期待される.また,微小試験管に封入する分子種を変えることで,RNA検出の用途に限らず,種々の生体分子の活性・動態の一分子解析へと展開できるため13, 16, 17),基礎研究への還元も見込まれる.一方,実用化に向けた課題としては,装置のサイズが約1 m3と大きく,高価である点があげられる.本装置の構成やプロトコルは非常にシンプルであるため,必要機能のみに絞ることで装置を小型化することは十分可能である.さらに,装置のコストダウンに成功した暁には,研究機関から市中のクリニックに至るいろいろな場面で汎用される次世代のバイオ分析技術/装置になるであろう.今後,民間企業と協力し,薬事承認など実用化に向けた取り組みに注力するとともに,本稿で紹介した技術が,生体分子の一分子解析の基礎研究,ならびにデジタル検出に立脚した検査装置の開発を行う研究者の参考になれば幸甚である.

謝辞Acknowledgments

本研究の推進にあたり,理化学研究所・渡邉分子生理学研究室の皆さま,共同研究グループの東京大学・西増弘志教授,濡木理教授,京都大学・野田岳志教授,東京医科歯科大学・武内寛明准教授,自治医科大学・崔龍洙教授のご研究室の皆さま,ならびに,装置開発にご協力いただいたバイオテック株式会社,株式会社富士フィルムメディアクレスト,株式会社ニコンソリューションズの皆さまに感謝の意を申し上げます.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

篠田 肇(しのだ はじめ)

理化学研究所開拓研究本部渡邉分子生理学研究室研究員.博士(工学).

略歴

2019年大阪大学大学院工学研究科博士課程修了.博士(工学).同年理化学研究所特別研究員,20年より現職.

研究テーマと抱負

生体分子の詳細を一分子計測で網羅的に理解するためのツール開発,ならびに細胞機能や細胞現象を再構成する研究を通じて,生命をボトムアップ的に理解したいと思っています.

ウェブサイト

http://nanobio.riken.jp/index.html

趣味

ジャズ音楽鑑賞,散歩.

渡邉 力也(わたなべ りきや)

理化学研究所開拓研究本部渡邉分子生理学研究室主任研究員.博士(工学).

略歴

2009年大阪大学大学院工学研究科博士課程修了.博士(工学).同年大阪大学産業科学研究所研究員,11年東京大学大学院工学系研究科助教,16年講師,18年より現職.

研究テーマと抱負

先端バイオ計測システムの開発による生体分子の1分子生物物理研究.構成的なアプローチで1分子の生体分子の知見から高次生命機能の理解を目指す.また,基礎研究で開発した先端1分子計測技術の社会実装も実現したい.

ウェブサイト

http://nanobio.riken.jp/index.html

趣味

自転車,スポーツ観戦,神社仏閣めぐり.

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