植物pre-mRNAスプライシングの特徴とその生理的役割
東京大学大学大学院新領域創成科学研究科 ◇ 〒277–8562 千葉県柏市柏の葉5–1–5 生命棟601
発行日:2022年12月25日
植物は多くの真核生物と異なり,自ら動くことができないため,環境変化に応答して生育を調整するための独自の分子機構を発達させている.近年の研究成果から,そのための仕組みの一つが,pre-mRNAスプライシングであることが示唆されている.本稿では,pre-mRNAスプライシング機構の植物特異的な側面,特に筆者らが解析してきたU small nuclear ribonucleoprotein(U snRNP)生合成について,シロイヌナズナの分子生物学研究の知見を中心に概説する.さらに,植物環境応答におけるpre-mRNAスプライシングの重要性を示す研究例を紹介し,pre-mRNAスプライシングが担う植物生理的役割について考察したい.
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