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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 94(6): 910-915 (2022)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2022.940910

みにれびゅうMini Review

宇宙環境がもたらす骨格筋可塑性への影響Effects of the space environment on skeletal muscle plasticity

筑波大学医学医療系解剖学発生学研究室Department of Anatomy and Embryology, Faculty of Medicine, University of Tsukuba ◇ 〒305–8575 茨城県つくば市天王台1–1–1 ◇ 1–1–1 Tennodai, Tsukuba, Ibaraki 305–8575, Japan

発行日:2022年12月25日Published: December 25, 2022
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1. はじめに

今日までに世界各国で宇宙開発が進められており,その知見は気象衛星から医学研究に至るまで多くの分野で利用されている.人類が月への進出を目指す「アルテミス計画」や民間企業の宇宙進出も進められており,新たな宇宙時代の幕開けが目の前に迫っている.しかしながら宇宙空間では,微小重力や宇宙放射線などが生物にさまざまな影響を及ぼすことが報告されている.中でも骨格筋は重力変化の影響を受けやすい臓器であり,宇宙空間では地上と比較して急速かつ重篤な筋萎縮が生じることが宇宙飛行士や動物の宇宙実験により明らかになっている.重力が与える影響やそのメカニズムを明らかにするため,マウス個体を微小重力環境で飼育する宇宙実験がこれまで行われてきたが,前述したとおり宇宙環境にはさまざまな影響があり純粋に重力のみの影響を評価できなかった.この問題点を克服するために,当研究室は宇宙航空研究開発機構(Japan Aerospace Exploration Agency:JAXA)との共同研究により,国際宇宙ステーション(International space station:ISS)における新たな実験プラットフォームの開発に取り組んだ.特殊な飼育ケージ(Habitat Cage Unit:HCU)を遠心機つき小動物飼育装置に設置して,宇宙空間においてµ g~1 gまでの人工重力下での飼育を可能としたシステム(Multiple Artificial-gravity Research System:MARS)を開発した1).本稿では,宇宙滞在により引き起こされる骨格筋可塑的変化のメカニズム解明を目指した“MARS”を用いた骨格筋研究について概説したい.

2. 世界各国で行われた宇宙実験

これまでに米国のNASAは,マウス・ラット飼育装置Animal Enclosure Moduleを用いたスペースシャトルによる宇宙実験を20回以上実施してきた.イタリア宇宙機関はマウス飼育装置Mouse Drawer Systemを開発して,2009年にISSでの90日間のマウス飼育を行った.このような宇宙実験により,宇宙環境での生物医学に重要な知見が得られたが,さまざまな問題点も残っていた.宇宙実験では,飼育環境の維持,生存回収,適切な対照実験の設定,使用するマウス数の制限等多く問題点があり,それらを克服できるような装置開発が必要であった.これまでに,宇宙実験に対する対照実験は地上で実施されており,重力以外のさまざまな要因(宇宙放射線,精神的ストレス,打ち上げ時のストレスなど)が異なっていた.

3. MHU(Mouse Habitat Unit)ミッションの概要

ISS日本実験棟「きぼう」内の遠心機つき小動物飼育装置でマウスを飼育する宇宙実験は,MHU(Mouse Habitat Unit)ミッションと命名された.飼育ケージHCUの特徴は「ファイティングを予防するために個別飼育専用で雄マウスの飼育が可能である」,「ワイパつきカメラの設置により長期間飼育によるレンズの汚れを除去することができて,マウスの行動,健康状態を鮮明に観察することができる」,「換気ファンにより,温度,湿度,二酸化炭素およびアンモニア濃度が管理されている」,「効率的に糞尿処理が行われ,衛生面を清潔に保つことができる」などがあげられ,これまでの問題点を克服することができる1, 2)

当研究室では,これまでにMHU-1,-3,-4,-5の計4回ミッションに携わってきた.MHU-1ミッションは,12匹のC57BL/6J雄マウスを微小重力環境下(地上の100万分の1の重力負荷)[微小重力群;MG(Microgravity)]と,遠心機による人工重力(1 g)環境下[人工重力(1 g)群;AG(Artificial gravity)]にて各6匹ずつ35日間飼育を行った3).地上に戻ったすべてのマウスの生存帰還に成功し,行動実験後に各器官サンプルを採取した.また宇宙実験と同じHCU,同じタイムスケジュールで飼育したマウスを地上対照群(GC:Ground control)とした(図1a).

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図1 MHUミッションの概要

(a)国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」では,遠心機つき小動物飼育装置が設置されており,HCUを用いて微小重力環境下,人工重力環境下で飼育することができる.地上においても,同一飼育装置を用いて同一期間飼育を行う.(b) MHU-1, -4, -5ミッションでは,野生型マウスを用いた実験が行われ,微小重力MGや月面重力PG(1/6 g)の影響が解析された.MHU-3ミッションでは,Nrf2 KOマウスを微小重力環境下において飼育し,その影響を解析した.AG:Artificial gravity, MG:Microgravity, GC:Ground control, PG:Partial gravity.

MHU-3では,日本主体初の遺伝子改変マウス[Nuclear factor E2-related factor 2(Nrf2)-ノックアウト(KO)マウス]の宇宙実験が行われた.続いてMHU-4, 5では,世界で初めて月面重力環境下[1/6 g; PG(Partial gravity)]での宇宙実験を実施した(図1b).

4. 微小重力環境が引き起こす骨格筋の可塑的変化(MHU-1ミッション)

MHU-1ミッションにおいて微小重力が骨格筋に与える影響を明らかにするために,後肢骨格筋(ヒラメ筋,足底筋,腓腹筋,前脛骨筋,長趾伸筋)の重量を測定した.ヒラメ筋,足底筋,腓腹筋の筋重量はGCと比較してMGで有意に減少していることが明らかとなった.この筋重量減少はAGにおいて抑制されていた.またいずれの骨格筋も筋線維での中心核の出現や炎症系細胞の浸潤などの組織学的異常はみられなかった(図2a).最も筋重力が減少していた抗重力筋であるヒラメ筋の筋断面積は,MGにおいてGCと比較して有意な減少がみられたがAGではその変化は抑制された.遅筋線維(Type I線維)を多く含むヒラメ筋では除神経や尾部懸垂,宇宙飛行に伴い,遅筋線維の減少と速筋線維(Type II線維)の増加(速筋化)が観察されることがわかっている4–6).ヒラメ筋の筋線維タイプの免疫組織学的解析により,GCと比較してMGではType IIb線維の割合が増加していたが,AGとGCはほとんど同等であることがわかった(図2a).筋断面積の減少や筋線維タイプの移行は主にType II線維で構成された長趾伸筋(速筋)では観察されなかった.

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図2 抗重力筋ヒラメ筋の組織学的および遺伝子発現変動解析

(a) MHU-1, -4, -5ミッションでのヒラメ筋のヘマトキシリン・エオシン染色(上),および筋線維タイプの免疫染色(下).いずれの実験群においても中心核や免疫系細胞の浸潤は観察されなかった.MGにおいて生じた筋萎縮はAGやPGでは抑制されていたが,速筋化(Type II陽性筋線維の増加)はPGでも観察された.(b) MHU-1ミッションのRNAシークエンス解析において,MG vs AGにおいて有意な差がみられた(EdgeR FDR<0.05)1720遺伝子のヒートマップ.GCとAGは似た発現パターンを示しているのに対し,MGは異なるパターンを示している.文献3より改変して記載.(c) MHU-3ミッションにおける筋線維タイプの移行の解析.MGによるType IIaの移行率がWTと比較して,Nrf2 KOにおいて有意に高くなっていた.またKO-MGで特異的な発現上昇した42遺伝子のGene Ontology(GO)解析では,速筋線維の代謝特性である解糖系に関する遺伝子が発現上昇していることが明らかとなった.文献11より改変して記載.AG:Artificial gravity, MG:Microgravity, GC:Ground control, PG:Partial gravity.

5. 宇宙環境が引き起こすヒラメ筋の遺伝子発現変動(MHU-1ミッション)

ヒラメ筋の可塑的変化の分子メカニズム解明のため,各実験群のヒラメ筋のRNAシークエンスによる遺伝子発現解析を行った.主成分分析では,AG·GCは一つのクラスターにまとまっているが,MGは異なるクラスターとして位置していた.MG vs AGにおいて発現変動がみられた(EdgeR FDR<0.05)1720遺伝子をヒートマップにより可視化したところ,AGとGCは同一の傾向を示し,MGのみ異なる傾向を示した(図2b).筋萎縮と関連があると報告されている遺伝子(Atrogene)も同様に,GCとAGは同程度の発現量であり,MGでのみその発現量が変動していることが明らかとなった.これらの結果から,ヒラメ筋は組織学的特徴および遺伝子発現においてAGはGCとほぼ同等であることが示唆された.

6. 微小重力環境下における酸化ストレスとその影響(MHU-3ミッション)

骨格筋において酸化ストレスは運動や加齢,廃用性などさまざまな要因により生じ,筋萎縮や筋線維タイプの移行との関連が報告されている7, 8).NRF2は,このような酸化ストレスに対して生体防御遺伝子の発現を誘導する抗酸化マスターレギュレーターとして働き,生体内の恒常性の維持を担っている9).そこで,宇宙ストレスに対するNRF2の機能を明らかにするために,Nrf2ノックアウトマウスの宇宙実験が実施された10, 11).MHU-3ミッションでは野生型マウス(WT)とNrf2ノックアウトマウス(KO)を6匹ずつ微小重力環境下で31日間飼育した(WT-MG, KO-MG)(図2a11).またMHU-1ミッションと同様に,地上対照群(WT-GC,KO-GC)を飼育した.WT-MG・KO-MGのヒラメ筋は,MHU-1ミッションと同様に宇宙飛行による組織学的異常はなく,微小重力群における筋重量や筋断面積の減少や,Atrogeneの遺伝子発現変動の程度は,WTとKOの間で差はみられなかった.一方で,微小重力環境下で誘導されるType IIa筋線維への移行率が,WT(GC vs MG)と比較してKO(GC vs MG)において有意に高くなっていた(図2c).また,Type II線維のみ発現しているActinin3遺伝子の発現量がKO-MGにおいてWT-MGと比較して顕著に増加していたことや,速筋線維の主な代謝特性である解糖系代謝に関わる遺伝子群が,KO-MG特異的に上昇していることを見いだした(図2c).これらよりNRF2は微小重力による筋萎縮には関与しないが,ヒラメ筋の筋線維タイプの維持に関わっていることが明らかとなった.

7. 月面重力が及ぼす骨格筋可塑性への影響(MHU-4,-5ミッション)

微小重力環境はヒラメ筋の筋萎縮や筋線維タイプの移行を引き起こし,それらの変化は人工重力1 gにより抑制された.つまり,宇宙環境における骨格筋の可塑的変化は,重力が主な原因であることが明らかとなった.そこで微小重力による可塑的変化を抑制するために必要な重力域値がどれくらいなのかを調べるために,MHU-4,-5では,人工重力を月面重力(1/6 g)に設定した宇宙実験を実施した.MHU-4,-5ではそれぞれ異なる半径の遠心機を用いて行われ,それぞれ25, 26日間飼育された.両ミッションにおいてMGでみられていたヒラメ筋の重量や筋断面積の減少は,月面重力により有意に抑制されていたことから,1/6 gの重力負荷は,筋萎縮を抑制することが示された.しかしながら,Atrogeneの遺伝子発現変動はMHU-1のMGとPGで類似した変動傾向を示しており,遺伝子発現における明らかな違いは観察することはできなかった.筋線維タイプ解析では,PGにおけるType IIb線維の増加は,MGよりは程度が低くなったが,AGと比較して有意な差がみられた(図2a).遺伝子発現においても,GCと比較してPGでは,MGと同様に解糖系関連の遺伝子が多く発現していることが,Gene Set Enrichment Analysis(GSEA)により示された.つまり,月面重力は筋萎縮を防ぐには十分であるが,速筋化を防ぐには不十分であることが示唆された.

8. 今後の展望

これまでMHU-1ミッションのデータを利用して宇宙環境に着目した新規の骨格筋可塑性制御遺伝子の同定に挑み,微小重力群でのみ発現が有意に上昇した遺伝子の中から,ウイルスベクターによる筋管細胞株および新生仔マウス骨格筋への過剰発現により筋萎縮を誘導するCacng1(voltage-dependent calcium channel gamma-1 subunit)を見いだすことに成功した3).今後は,MGとPGのRNAシークエンスデータを利用して,精度の高い遺伝子スクリーニングを行い,未知の筋萎縮,筋線維タイプの移行を制御している遺伝子の同定を目指す.またMHU-3のデータから微小重力が引き起こす速筋化に対して抑制的な機能を示すNRF2の下流遺伝子の同定を目指す.

9. おわりに

MARSを利用したMHUミッションから,微小重力環境における筋萎縮や速筋化は人工重力1 gにおいては抑制されるが,月面重力1/6 gでは筋萎縮のみが抑制されることが明らかとなった.つまり重力が骨格筋に与える影響にそれぞれ異なる重力閾値が存在する可能性を世界で初めて示したことになる.また,速筋化の制御には転写因子NRF2が機能している可能性を見いだした(図3).

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図3 MHUミッションにおけるヒラメ筋解析

微小重力は抗重力筋であるヒラメ筋の筋萎縮と筋線維タイプの移行(速筋化)を引き起こす.これらの変化は,人工重力(1 g)によって抑制される.一方で月面重力(1/6 g)では筋萎縮のみを抑制することができる.また転写因子NRF2は速筋化を抑制するように機能している.

これらの研究成果は,近い将来に実現されうる民間人の宇宙旅行のために,大きな一歩をもたらす可能性を示した.さらにRNAシークエンスデータを利用することで,目にみえない重力という力が骨格筋の可塑性をどのように制御しているかを明らかにできる可能性がある.また筋萎縮や筋線維タイプの移行は,寝たきりや加齢性筋肉減弱症にもみられる症状であり,これらの分子メカニズムが明らかにすることができれば,宇宙開発のみならず人類の健康寿命の延伸に大きく貢献することが期待される.

謝辞Acknowledgments

本稿で紹介した研究では村谷匡史教授(筑波大学ゲノム生物学),藤田 諒助教(筑波大学再生医学),筑波大学医学医療系解剖学発生学研究室の皆様にRNAシークエンス解析や骨格筋解析において大変お世話になり,深くお礼申し上げます.また宇宙実験の実施にあたり,芝 大先生,岡田理沙先生をはじめとしたJAXA関係者の皆様には多大なご尽力をいただき感謝申し上げます.

MHU-1ミッション(代表研究者 筑波大学・高橋 智)およびMHU-3ミッション(代表研究者 東北大学・山本雅之教授)は,「きぼう」利用テーマ募集において選定されたテーマであり,MHU-4およびMHU-5は月面低重力環境設定としてJAXAで設定された装置開発・技術実証テーマとなります.

引用文献References

1) Shiba, D., Mizuno, H., Yumoto, A., Shimomura, M., Kobayashi, H., Morita, H., Shimbo, M., Hamada, M., Kudo, T., Shinohara, M., et al. (2017) Development of new experimental platform ‘MARS’ -Multiple Artificial-gravity Research System-to elucidate the impacts of micro/partial gravity on mice. Sci. Rep., 7, 10837.

2) Shimbo, M., Kudo, T., Hamada, M., Jeon, H., Imamura, Y., Asano, K., Okada, R., Tsunakawa, Y., Mizuno, S., Yagami, K., et al. (2016) Ground-based assessment of JAXA mouse habitat cage unit by mouse phenotypic studies. Exp. Anim., 65, 175–187.

3) Okada, R., Fujita, S.I., Suzuki, R., Hayashi, T., Tsubouchi, H., Kato, C., Sadaki, S., Kanai, M., Fuseya, S., Inoue, Y., et al. (2021) Transcriptome analysis of gravitational effects on mouse skeletal muscles under microgravity and artificial 1 g onboard environment. Sci. Rep., 11, 9168.

4) Herbison, G.J., Jaweed, M.M., & Ditunno, J.F. (1979) Muscle atrophy in rats following denervation, casting, inflammation, and tenotomy. Arch. Phys. Med. Rehabil., 60, 401–404.

5) Ohira, Y., Jiang, B., Roy, R.R., Oganov, V., Ilyina-Kakueva, E., Marini, J.F., & Edgerton, V.R. (1992) Rat soleus muscle fiber responses to 14 days of spaceflight and hindlimb suspension. J. Appl. Physiol., 73(Suppl), 51S–57S.

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7) Desaphy, J.F., Pierno, S., Liantonio, A., Giannuzzi, V., Digennaro, C., Dinardo, M.M., Camerino, G.M., Ricciuti, P., Brocca, L., Pellegrino, M.A., et al. (2010) Antioxidant treatment of hindlimb-unloaded mouse counteracts fiber type transition but not atrophy of disused muscles. Pharmacol. Res., 61, 553–563.

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9) Ishii, T., Itoh, K., Takahashi, S., Sato, H., Yanagawa, T., Katoh, Y., Bannai, S., & Yamamoto, M. (2000) Transcription factor Nrf2 coordinately regulates a group of oxidative stress-inducible genes in macrophages. J. Biol. Chem., 275, 16023–16029.

10) Suzuki, T., Uruno, A., Yumoto, A., Taguchi, K., Suzuki, M., Harada, N., Ryoke, R., Naganuma, E., Osanai, N., Goto, A., et al. (2020) Nrf2 contributes to the weight gain of mice during space travel. Commun. Biol., 3, 496.

11) Hayashi, T., Kudo, T., Fujita, R., Fujita, S.I., Tsubouchi, H., Fuseya, S., Suzuki, R., Hamada, M., Okada, R., Muratani, M., et al. (2021) Nuclear factor E2-related factor 2 (NRF2) deficiency accelerates fast fibre type transition in soleus muscle during space flight. Commun. Biol., 4, 787.

著者紹介Author Profile

林 卓杜(はやし たくと)

筑波大学大学院博士課程(医学)在籍,日本学術振興会特別研究員(DC2).

略歴

1995年長野県に生る.2018年明治薬科大学薬学部卒業,20年筑波大学大学院修士課程修了,同年同大学院博士課程(医学)入学,22年よりDC2.

研究テーマと抱負

微小重力において生じる筋萎縮に着目した筋萎縮制御遺伝子の探索.宇宙実験のRNAシークエンス結果から,新規の骨格筋制御遺伝子を抽出し,目に見えない重力が骨格筋に与える影響を分子レベルで解明したい.

ウェブサイト

https://www.md.tsukuba.ac.jp/basic-med/anatomy/embryology/

趣味

筋トレ,ランニング,猫探し,PCゲーム.

工藤 崇(くどう たかし)

筑波大学医学医療系 准教授.博士(医学).

略歴

1996年慶應義塾大学大学院医学研究科修了(博士).同年創価大学生命科学研究所助手.2001年新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)フェローおよび独立行政法人産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター糖鎖遺伝子機能解析チーム共同研究員,03年より現職.

研究テーマと抱負

遺伝子改変マウスを利用した糖鎖機能の解明.マウスを用いた宇宙環境応答の網羅的評価.

趣味

食べ歩き.

高橋 智(たかはし さとる)

筑波大学医学医療系 教授.医学博士.

略歴

1987年東北大学医学部卒業,91年同大学院医学研究科修了,同年スイスジュネーブ大学ポスドク,95年東北大学医学部助手,96年筑波大学基礎医学系講師,2000年より現職.

研究テーマと抱負

Large Maf転写因子群の機能解析,マウスを用いた宇宙環境応答解析.遺伝子機能を形態の変化として解析したいと考えている.

趣味

組織標本観察.

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