糖鎖を基軸とするエクソソームの多様性解析と生体応答・制御
1 京都大学大学院工学研究科 ◇ 〒615–8510 京都市西京区京都大学桂 京都大学工学研究科高分子化学専攻
2 国立研究開発法人産業技術総合研究所細胞分子工学研究部門 ◇ 〒305–8566 茨城県つくば市東1–1–1 中央第6–9
発行日:2023年4月25日
細胞外小胞(エクソソーム)が細胞間情報伝達の担い手としてあらゆる分野で注目されている.特に疾患マーカーや再生医療分野での応用研究が盛んに行われているが,生体由来であるためにエクソソーム一つ一つは異なる性質を持つ.このような多様性のあるエクソソームの分離,構造解析技術から機能解析技術まで,さまざまな課題が残されている.エクソソームの構成成分である脂質,タンパク質,核酸はその種類や機能がこれまでに多く報告されているが,脂質やタンパク質を覆う糖鎖については解析の難しさもあり,解明が遅れているのが現状である.我々はエクソソームの表層糖鎖プロファイリング技術を確立し,糖鎖を基軸とするエクソソームの多様性解析や細胞との相互作用における関連性,さらにドラッグデリバリーシステム応用について研究を行っているのでその成果を紹介する.
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