Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 95(2): 184-193 (2023)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2023.950184

特集Special Review

微粒子疾患を起こすマクロファージ受容体の役割The role of macrophage receptors in particle diseases

立命館大学薬学部免疫微生物学研究室Laboratory of Immunology and Microbiology, College of Pharmaceutical Sciences, Ritsumeikan University ◇ 〒525–8577 滋賀県草津市野路東1–1–1 ◇ 1–1–1 Noji-Higashi, Kusatsu, Shiga 525–8577, Japan

発行日:2023年4月25日Published: April 25, 2023
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さまざまな無機微粒子はマクロファージに貪食されるとNLRP3インフラマソーム活性化と細胞死を誘導し、それらは難治性の慢性炎症性疾患の発症に大きく関わっている.たとえばシリカ(二酸化ケイ素)やアスベスト(石綿)といった環境微粒子は肺がんや中皮腫を引き起こすことが知られる.また体内で形成された尿酸塩結晶,コレステロール結晶,およびアミロイドβ凝集体はそれぞれ痛風,動脈硬化関連疾患,およびアルツハイマー病の発症に関わると考えられている.本稿ではこれら微粒子疾患の要因となるマクロファージ受容体および炎症応答機構について概説する.

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