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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 95(3): 351-354 (2023)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2023.950351

みにれびゅうMini Review

加齢によるNADの低下とサルコペニア・フレイルの病態Age-associated decline in NAD and the pathogenesis of sarcopenia and frailty

1国立長寿医療研究センター研究所ジェロサイエンス研究センター中枢性老化–骨格筋代謝–運動機能制御研究プロジェクトチームBrain-Skeletal Muscle Connection in Aging Project Team, Geroscience Research Center, National Center for Geriatrics and Gerontology ◇ 〒474–8511 愛知県大府市森岡町7丁目430番地 ◇ 7–430 Morioka-cho, Obu-shi, Aichi 474–8511, Japan

2ワシントン大学医学部発生生物学部門・医学部門(兼任)Department of Developmental Biology, Department of Medicine (Joint), Washington University School of Medicine ◇ MSC 8103–0012–362, 660 South Euclid Avenue, St. Louis, MO 63110, USA ◇ MSC 8103–0012–362, 660 South Euclid Avenue, St. Louis, MO 63110, USA

3一般社団法人プロダクティブ・エイジング研究機構Institute for Research on Productive Aging (IRPA) ◇ 〒108–0075 東京都港区港南1–9–36 アレア品川13階 エキスパートオフィス品川801号室 ◇ Room 801, Expert Office Shinagawa, Aarea Shinagawa 13F, 1–9–36 Konan, Minato-ku, Tokyo 108–0075, Japan

発行日:2023年6月25日Published: June 25, 2023
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1. はじめに

個体の体重や活動量の変化に応じ,生涯を通じて骨格筋量・筋力は変化する.これは運動や負荷といったメカニカルな刺激に応じて細胞内のシグナル経路が活性化され,筋肥大・筋萎縮を介して適切な筋量・筋力が維持されるためである.しかし近年,加齢に伴って適切な筋量・筋力を維持できなくなるサルコペニア,あるいは身体的フレイルが,転倒リスクの増大,社会保障費の増大を招く医学的,そして社会的・経済的問題となっている.サルコペニアは2016年に国際疾病分類(ICD-10)に登録され,疾患として認知されるようになった.しかし,その発症機序・分子機序はいまだ不明な点が多く,栄養療法や運動療法といった対症療法を中心とした介入が行われている.

サルコペニア・フレイルに限らず,加齢性疾患は単一臓器・単一組織だけで起きている現象ではなく,加齢による個体レベルでの機能低下が,その病態を悪化させる原因となっている.その臓器の中で起きている分子病態に加え,他臓器からの影響も非常に複雑であり,原因となる分子病態の解明が困難となっている.その複雑な要因の中でも,加齢に伴うニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(nicotinamide adenine dinucleotide:NAD)の低下が,加齢性疾患の発症・病態に深く関わっていることが明らかになってきた1).NADは500以上の酵素反応に関わり,NAD依存性脱アセチル化/脱アシル化酵素であるサーチュインファミリーをはじめ,代謝・生存などを含む非常に多くの生化学反応・細胞内過程に関わっている.興味深いことに,NAD合成中間体であるニコチンアミドモノヌクレオチド(nicotinamide mononucleotide:NMN)やニコチンアミドリボシド(nicotinamide riboside:NR)を摂取することにより,加齢によって低下した組織や細胞内のNADを上昇させることができる.これらの分子は“NAD+ブースター”と呼ばれ,抗老化物質として大きな注目を浴び,基礎研究・ヒト臨床試験が活発に行われている2–6).本稿では骨格筋,あるいは中枢(脳)におけるNADの低下がサルコペニア・フレイルの病態に与える影響に関する最新の知見を紹介する.最後にNADブースターを用いたサルコペニア・フレイルに関するヒト臨床試験を併せて紹介することで,NADブースターのサルコペニア・フレイル改善に対する可能性を概説したい.

2. 骨格筋におけるNAD代謝の変化とサルコペニア・フレイルの関係性

加齢に伴い骨格筋NADが低下し,サルコペニア・フレイル病態を悪化させることがヒトにおいて明らかになっている.多民族における健常あるいはサルコペニアの高齢者を比較した結果,サルコペニアの骨格筋ではNADの低下が生じており,特にNAD生合成に関わるnicotinamide mononucleotide adenylyltransferase 1(NMNAT1)とnicotinamide phosphoribosyltransferase(NAMPT)の発現が低下していた7).骨格筋NAD量と筋量・握力・歩行速度との間には正の相関があり,加齢に伴う骨格筋NADの低下がサルコペニア病態を悪化させていることが示唆された.NAD量は生合成系と分解系のバランスによって制御されているが,CD38といった分解系に関わる分子の発現に大きな違いはなかったことが報告されている.

また若齢者,および身体活動レベルが異なる高齢者を比較した結果,高齢者で最も顕著に低下する骨格筋中の代謝物はNADだった8).NAD量は1日あたりの平均歩数,ミトコンドリアや骨格筋機能と正の相関があり,また運動を行っている高齢者では若齢者に匹敵するNAD量が認められた.

さらに,骨格筋機能と骨格筋NADの関係を示す基礎研究も進められている.NAD量は,サーチュインなどによるNADの消費によって産生されるニコチンアミド(nicotinamide:NAM)を再利用するNADサルベージ経路によって,その大半が制御されている(図1).そのため,NADサルベージ経路の律速酵素であるNAMPTのノックアウトマウス,あるいはNAMPTの阻害剤が基礎研究でよく用いられている.骨格筋特異的なNamptノックアウトマウスを用いた解析は複数のグループから報告されている.骨格筋特異的Namptノックアウトマウスでは,骨格筋NAD量が約85%減少する.これらのマウスでは骨格筋の変性が起こり,筋量・筋力の低下やトレッドミルによる持久力の低下が生じることがわかった9).高齢者の骨格筋においてNADが低下していることからも,骨格筋NADの低下が加齢に伴う筋量・筋力低下の一因となっていることがうかがえる.興味深いことに,NAD前駆体であるNRの投与によって,骨格筋特異的なNamptノックアウトマウスにおける骨格筋異常は改善することができる.またNAMPTの過剰発現によるNADサルベージ経路の活性化によって,老齢マウスにおける運動能力が維持できることもわかった.また骨格筋特異的Namptノックアウトマウスでは細胞内のCa2+恒常性に異常が生じ,骨格筋の発達に異常が生じること,野生型マウスと比べて短命であることが別の研究グループによって報告されている10).ただし,これらの研究で注意しなければならない点は,いずれもNamptが発生・成長段階からノックアウトされている点である.生まれつき骨格筋NAD量が低い状態に保たれているときに起こる現象に注目している研究であり,高齢になってからNADが低下するサルコペニア・フレイルとは異なる現象をみている可能性がある.今後,骨格筋特異的プロモーターとtamoxifen誘導型Creなどを組み合わせることで,成熟個体において骨格筋NADが低下したときに起こる現象を詳細に解析する必要があるだろう.

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図1 NADサルベージ経路について

NADは,サーチュインなどNADを基質として用いる酵素群により消費されることによりNAMを生成する.NAMはNAMPTによってNMNへと変換され,このNMNがNMNATsによってNADに合成されて,再利用される.NADはこの他にもさまざまな経路によって制御されているが,多くの組織で,このNADサルベージ経路の律速酵素であるNAMPTを阻害したり,欠失させたりすることによってNAD量が大幅に低下するため,NADサルベージ経路がNADの維持に最も重要な寄与をしていると考えられている.

3. 中枢におけるNAD代謝の変化とサルコペニア・フレイルの関係性

最近我々は,骨格筋におけるNAD代謝だけでなく,中枢(脳)におけるNAD代謝の変化も,サルコペニア・フレイルの病態に関与していることを明らかにした.本稿の著者の一人である今井は,脳の中でも特に視床下部の機能低下が,加齢に伴う末梢組織の機能低下を通して老化形質を誘導するのに重要な役割を果たすことを明らかにしてきた.最近,組織内の微小部位のNAD量を測定する技術を開発し,若齢・老齢マウスを用いた解析から,視床下部の中でも,特に腹内側視床下部(ventromedial hypothalamus:VMH),外側視床下部(lateral hypothalamus:LH),弓状核(arcuate nucleus:ARC)においてNAD量が有意に低下することが明らかとなった11).視床下部内のNAD量の低下は,NADブースターであるNMNの投与によって顕著に改善される.これらの知見から,我々はNAD合成中間体であるNMNを取り込むトランスポーターとして同定された分子であるSlc12a8に注目した.Slc12a8は細胞内NADの低下に伴いその発現が上昇する12).Slc12a8はNMN依存的に細胞内NADを上昇させ,サーチュインなどの下流のNAD依存的制御因子を活性化すると考えられる.そこで我々は,「Slc12a8が中枢におけるNAD代謝の制御に関わり,中枢-骨格筋連関を介してサルコペニア・フレイル病態に関わる」との仮説を立て,中枢,特に視床下部におけるSlc12a8の機能解析を行った.

まずSlc12a8を発現する細胞をZsGreenで標識できるマウスを作製し,Slc12a8の発現解析を行った.その結果,視床下部の中でも,Slc12a8陽性細胞は特にLHに多く存在することがわかった.そこでLH特異的にSlc12a8をノックダウンし,若齢マウスにおけるSlc12a8の機能低下が全身性代謝・骨格筋機能に与える影響を解析した.その結果,非常に興味深いことに,LH特異的Slc12a8ノックダウンマウスは活動依存的なエネルギー消費の低下を示し,速筋重量の低下・筋力の低下,筋疲労耐性の低下,トレッドミルでの走行距離の低下,筋内解糖系の低下,筋内タンパク質合成の低下といった種々の筋機能異常を示した.LH特異的Slc12a8ノックダウンマウスは神経筋接合部における交感神経細胞マーカーの染色強度が低下しており,骨格筋側の受容体として働くβ2-adrenergic receptor(β2AR)の発現も顕著に低下していた.これらのことから,LHにおけるSlc12a8–交感神経-β2AR経路が全身性のエネルギー消費量の維持,骨格筋機能の維持に重要であることが示された13)

LHにおけるSlc12a8の発現は加齢とともに低下し,LH特異的Slc12a8ノックダウンマウスで観察されたβ2ARの発現低下や筋内解糖系の低下が老齢マウスでも認められることがわかった.そこで加齢に伴い減少したSlc12a8をレスキューすることで,老齢マウスに認められるサルコペニア・フレイル病態を改善できるのではないかと考え,老齢マウスのLHにおいてSlc12a8を過剰発現した.すると,加齢に伴い低下していたエネルギー消費・炭水化物消費が上昇し,筋量・筋力の向上,トレッドミルでの走行距離の延長,筋内解糖系の上昇といったサルコペニア・フレイル病態の顕著な改善が認められた13).これらの結果は,LHにおけるSlc12a8が全身代謝および骨格筋機能の調節において重要な役割を担い,加齢に伴うサルコペニア・フレイル発症の一因となっていることを示唆している.この研究から,サルコペニア・フレイルの病因に中枢性の要因が存在するという新たな可能性が考えられた.

4. サルコペニア・フレイルに対するNADブースターの可能性

前節までは骨格筋,あるいは中枢におけるNAD代謝の変化がサルコペニア・フレイルの病態に与える影響について概説してきた(図2).そこで,最後の節では,NMNやNRといったNADブースターによるサルコペニア・フレイル病態の改善に対する国内外の試みについて概説したい.

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図2 加齢によるNADの低下とサルコペニア・フレイルの関係性

加齢に伴い,さまざまな組織でNADが低下する.特に骨格筋におけるNADの低下,そして中枢(脳),特に外側視床下部におけるSlc12a8の機能低下やNADの低下がサルコペニア・フレイルの病態に関わることが最近の研究で明らかになってきた.実際には,骨格筋・中枢どちらのNADの低下もサルコペニア・フレイル病態に関わっていると考えられる.

NMNやNRを用いた臨床試験は数多く実施されており,安全性のみならず,さまざまな身体機能を改善することが報告されている.ワシントン大学で行われたNMNの臨床治験では前糖尿病状態の女性25名(うち12名がプラセボ群,13名がNMN摂取群)を対象とし,1日250 mgのNMNを10週間継続摂取させ,インスリン感受性などを測定した4).その結果,NMN摂取群では末梢血単核細胞でのNAD量が有意に上昇し,骨格筋におけるインスリン依存的なグルコース取り込み量(インスリン感受性)が約25%上昇した.NMN摂取群では骨格筋におけるAKTやmechanistic target of rapamycin(mTOR)といったインスリンシグナルに関わる分子のリン酸化が上昇し,platelet-derived growth factor receptor β(PDGFRβ)や骨格筋のリモデリングに関連する遺伝子群の発現上昇が認められた.これらの結果から,NMNには特に骨格筋のインスリン感受性を改善する効果があることがわかった.東京大学で実施された試験では,高齢男性20名(うち10名がプラセボ群,10名がNMN摂取群)を対象とし,1日250 mgのNMNを12週間摂取した.その結果,血中NADおよびNAD代謝物の濃度が有意に増加し,歩行速度および左握力の向上が認められた5).また大阪大学でもNMNを用いた試験が実施されている.この試験では糖尿病かつ握力あるいは歩行速度が低下している高齢男性14名(うち7名がプラセボ群,7名がNMN摂取群)を対象とし,1日250 mgのNMNを24週間摂取した.その結果,握力および歩行速度に改善はみられなかったものの,フレイルの有病率が改善傾向を示すことがわかった6)

NRを用いた試験も実施されている.イギリスでは高齢男性を対象としたクロスオーバー試験が実施されており,1日1 gのNRあるいはプラセボを21日摂取させた14).その結果,NRの摂取によって骨格筋NAD代謝物量が増加し,血中の炎症性サイトカイン量が低下することがわかった.またフィンランドでは一卵性双生児20組を対象としたNR摂取試験が実施された15).この試験ではNRの摂取量を250 mgから1000 mgと段階的に上昇させ,5か月間の継続投与を行った.その結果,NRの摂取によって全血のNADの増加,骨格筋や脂肪におけるNAD生合成に関わる遺伝子の発現上昇が認められた.またNRの摂取によって骨格筋のミトコンドリア数,筋芽細胞の分化,腸内細菌叢組成が改善された.

本稿で紹介したものはNMNやNRを用いた臨床試験のごく一部であり,今後も多くの臨床試験の結果が報告されていくものと思われる.本稿で紹介できなかった試験結果も含め,もちろんすべての試験において有望な結果が出ているわけではない.しかしながら,NADブースターの摂取によって骨格筋機能の改善がみられていることは,サルコペニア・フレイルという医学的・経済学的課題を抱えている日本にとって,期待を持てる結果であると思われる.まだ比較的小規模な試験結果が多く,今後,より大規模な臨床試験の結果や,システマティックレビューによる評価が切望される.

5. おわりに

本稿では加齢に伴うNADの低下とサルコペニア・フレイル病態の関係に注目し,骨格筋におけるNAD代謝,中枢におけるNAD代謝,そしてNADブースターを用いた臨床試験に関する最新の知見を概説した.サルコペニア・フレイルの分子病態の多くの部分はいまだ未解明であり,明確な治療法が存在しない.しかし,加齢に伴うNADの低下がサルコペニア・フレイル病態を悪化させていることが明らかとなり,その分子病態に対してNADブースターという解決法が検討されつつあるのは,超高齢社会を抱える日本において一筋の光明になりえる,と筆者らは考えている.今後も基礎・臨床の両面からNAD代謝とサルコペニア・フレイルに関する研究を推し進める努力が求められる.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

伊藤 尚基(いとう なおき)

国立長寿医療研究センター研究所ジェロサイエンス研究センター中枢性老化-骨格筋代謝-運動機能制御研究プロジェクトチーム プロジェクトリーダー.博士(理学).

略歴

東京工業大学生命理工学部卒業.国立精神・神経医療研究センターなどで骨格筋研究を行い,2016年より富士フイルムヘルスケアラボラトリーにて,サプリメントを用いた臨床試験に従事.老化に興味を持ち,神戸医療産業都市推進機構今井研にてサルコペニア・フレイルの研究に従事し,22年より現職.

研究テーマと抱負

サルコペニア・フレイルの分子病態の解明.サルコペニア・フレイルは日本において避けて通れない難問です.医・食の両面から,サルコペニア・フレイルの病態解明や介入法の開発に繋がる研究をしたいと思っています.

ウェブサイト

https://researchmap.jp/naokiito/

趣味

テニス.

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