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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 95(3): 360-364 (2023)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2023.950360

みにれびゅうMini Review

extracellular vesicle & particle(エクソソーム)が秘める可能性の探索Exploring the hidden potential of the Extracellular vesicle & particle

1東京大学先端科学技術研究センターReserch Center for Advanced Science and Technology, The University of Tokyo ◇ 〒153–8904 東京都目黒区駒場4丁目6番1号 ◇ 4–6–1 Komaba, Meguro-ku, Tokyo 153–8904, Japan

2東京慈恵会医科大学産婦人科学講座The Jikei University School of Medicine, Department of Obstetrics and Gynecology ◇ 〒105–8461 東京都港区西新橋3丁目25番8号 ◇ 3–25–8 Nishi-shimbashi, Minato-ku, Tokyo 105–8461, Japan

3東京工業大学生命理工学院School of Life Science and Technology, Tokyo Institute of Technology ◇ 〒226–8501 神奈川県横浜市緑区長津田町4295 ◇ 4259 Nagatsuta-cho, Midori-ku, Yokohama, Kanagawa 226–8503, Japan

発行日:2023年6月25日Published: June 25, 2023
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1. はじめに

extracellular vesicle & particle(EVP)はタンパク質やRNA,少量のDNAなどの細胞由来の情報を含む小胞および微粒子である.ほぼすべての細胞から放出され分泌元の細胞の情報を反映し,局所的および全身的な細胞間コミュニケーションを担うと考えられている.我々はこれまでにマウスにおいて,がん細胞由来のEVPが未来転移先に前転移ニッチを形成し,転移を誘導することを報告してきた1).このような知見から,EVPが新しいがん診断ツールとして利用できるのではないかと考え検討を進めた.

本稿では前半にヒトおよびマウス由来のEVPを用いた大規模プロテオーム解析により,EVPの新規マーカー候補の検索とがんの横断的およびがん種別の診断に関して述べる.がん組織由来EVPと,がん患者の血漿由来のEVPの違いに着目して読んでいただきたい.また後半ではEVP研究では高度に研究されている分野であるmiRNAに関して,その機能と今後の利用可能性に関して論じる.

2. 細胞外小胞の分類と特徴

細胞外小胞は主にサイズにより分類される.微小小胞体(microvesicle,直径100~1000 nm),エクソソーム(exosome,直径50~150 nm),および微粒子であるエクソミア(exomere,直径30~50 nm)で構成され,文献によってはエクソソームとエクソミアを合わせてsmall EVなどと呼称されることもある.本稿でも特にエクソソームとエクソミアに着目しており,今後断りがない場合はこれらをEVPと総称して解説する.また,EVPは成人の血漿1 mLあたり1011~1012個程度含まれており,少量の血漿サンプルから多くの生物学的情報が引き出せること,また−80°Cでの長期保存が可能なことなどが特徴である.

3. がん細胞由来EVPによる腫瘍進展機構

我々のグループでは,がん細胞由来EVPがさまざまな免疫細胞に取り込まれることや,取り込みに伴い炎症関連分子の発現上昇が誘導され腫瘍進展に関わることを報告してきた.たとえば,転移性を有するメラノーマのEVPがMET受容体を介して骨髄前駆細胞の形質を変え,免疫系細胞が原発性腫瘍の成長に適した微小環境の形成や,がん細胞の転移を促進することがわかっている2).また,異なるインテグリン(integrin:ITG)含有パターンが転移先を規定することが明らかにされており,EVPの表面タンパク質マーカーが臓器特異的な転移を予測するために使用できる可能性を示した1).実際に乳がんではEVP ITGα6β4が肺転移に,そして膵臓がんではEVP ITGαvβ5が肝転移に関連することを示した.肝臓では常在マクロファージであるクッパー細胞が腫瘍細胞由来EVPを特異的に取り込むことで前転移ニッチ形成が誘導されることが知られている.クッパー細胞による腫瘍由来EVPの取り込みは,トランスフォーミング増殖因子β(TGF-β)の分泌と肝星細胞によるフィブロネクチン産生の促進を引き起こすことで肝転移を増大させた.さらに,この微小環境では骨髄由来のマクロファージの誘導が促進されており,この一連の転移促進的環境の誘導には,腫瘍由来のEVPに含まれるマクロファージ遊走阻止因子(macrophage migration inhibitory factor:MIF)が寄与していることが示された.膵臓がん患者において,転移のない患者と比較して後に肝転移を来したステージIの患者のEVPでは,MIFが顕著に高値を示していた.これらの知見から,EVPのMIFが肝臓への転移を促し,膵臓がんの肝転移発症の予後マーカーとなる可能性が示唆された3)

4. ヒトのEVPマーカーの同定

従来のエクソソームマーカーとして知られている11種類のタンパク質(図1A)を用いてプロテオーム解析したところ,がんおよび非がんによらずヒトやマウスの血漿,組織,細胞株など由来のEVPにおいて50%以上確認されたものはheat shock protein family A member 8(HSPA8)のみであった.驚くべきことに,最も汎用されているテトラスパニンマーカーの一つであるCD63はマウスの細胞株由来のEVPには89%含まれていたのに対し,ヒトおよびマウス組織由来のEVPでは検出頻度が低く,ヒトおよびマウスの血漿由来EVPではほとんど検出されないことが判明した.また当研究では,従来のエクソソームマーカーのなかでヒトの血漿または血清由来のEVPの50%以上で検出されたのはCD9とHSPA8のみであった.このことから,従来使用されていたエクソソームマーカー以外にも高い頻度で検出されうるマーカーが存在する可能性を想定し,追加で解析を行った.ヒト由来のEVPに含まれる11,000のタンパク質のうち,すべての検体由来のEVPにおいてそれぞれ50%以上で検出されたタンパク質は13種類(図1B)であった.なお,13種類のタンパク質のうち,beta-actin(ACTB),moesin(MSN),member of RAS oncogene family(RAP1B)についてはエクソソームとエクソミアの共通のマーカーでもあるとの既報がある4, 5).beta-2-microgloblin(B2M)とMSNはEVPの表面に存在しており,マーカーとして適している可能性が高いと考えられる.以上より今回同定した13種類の新規EVPタンパク質は古典的なマーカーと合わせて,ヒトのEVPマーカーとして機能することが示唆された.

Journal of Japanese Biochemical Society 95(3): 360-364 (2023)

図1 EVPマーカー陽性率

(A)ヒトとマウスの各検体EVPに含まれる従来のエクソソームマーカー11種の陽性率と,(B)新規の13種類のEVPマーカーの陽性率.従来のマーカーはヒトやマウスの血液検体での陽性率が低い.文献6より一部改変.

5. 機械学習を用いてEVPからがんと非がんを鑑別する

上記に加え,我々は幅広いがん種においてEVPを使いがんと非がんを区別できるかどうかを調べることにした.131の非がんおよびがん腫瘍組織検体(18種類のがん種)と20の非がん骨髄由来EVPタンパク質を分析した.機械学習を用いて,がんと非がんを分けるのに最も有用とされた16種類のEVPタンパク質でvalidationを行ったところ感度95%,特異度92%であった.接着タンパク質[CD36,テナシンC(TNC)など]および代謝酵素〔オールトランスレチノール脱水素酵素[NAD]/アルコール脱水素酵素1B(ADH1B),アデノシルホモシステナーゼ(AHCY),およびホスホグリセリン酸キナーゼ1(PGK1)など〕ががんマーカーとなる可能性が示唆された.

次に血漿のEVPタンパク質を用いて同様に機械学習で分析したところ,こちらも感度95%,特異度90%と高い精度での鑑別が可能であった.この解析には16種類のがん種が含まれており,血漿EVPのタンパク質組成のみを用いた場合でも,幅広いがん種を対象にがんの有無を判定できる可能性が示唆された.興味深いことに,単純な陽性陰性マーカーの有無だけでなく,これらのタンパク質の組合わせががんか否を判別するのに有用であることが明らかとなった.機械学習を用いた解析で血漿由来がんEVPマーカーとして最も期待できるとされた47種類のタンパク質リストには組織解析から得られた分子は含まれず,血漿でがん診断に有用なEVPタンパク質はそのほとんどが非がん組織由来であることが明らかにされた.

このことから,EVPを診断ツールとして考える場合には,がん組織由来のEVPだけを検出するのではなく,全身反応としてのEVPの集合体を解析することが重要であると示唆される(図2).

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図2 EVPの循環を示す模式図

血漿中には直接的な腫瘍由来だけでなく,免疫細胞を含む全身の組織から放出されたがんの存在を示すEVPが含まれる.文献6より一部改変.

6. 血漿由来EVPタンパク質を用いたリキッドバイオプシーによるがん種の同定

最後に最も実臨床への応用が期待できるEVPによるがん種の同定に関して述べる.4種類のがん組織(大腸がん,肺がん,メラノーマ,膵臓がん)細胞由来のEVPタンパク質を網羅的にプロテオーム解析したところ,特に変数重要度の高い27種類のタンパク質を用いて高度に原発腫瘍の種類を推定することができた(図3A).またがん種を特定できるEVPタンパク質のうちほとんどが免疫グロブリンで占められていた.これは,がん種ごとに活性化される免疫反応が厳密に区分されている可能性を示唆している.

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図3 機械学習によるクラスタリング

(A)4種類の原発腫瘍組織由来のEVPのプロテオーム解析結果を教師なし学習でクラスタリングしたしたもの.(B)5種類のがん患者の血漿由来のEVPのプロテオームを同様に解析した結果.高精度に原発腫瘍を推定できることが示された.文献6より引用.

さらに別の5種(大腸がん,肺がん,膵臓がん,乳がん,中皮腫)の患者の血漿検体から採取した血漿EVPプロテオームにおいても,がんのステージに関係なく,原発巣の種類によってクラスタリングされることがわかった(図3B).これはステージに関係なくがん特異的なEVPタンパク質が血液中を流れていることを示しており,がん種特異的な免疫反応が早期から体内で起きていることを意味している.

以上より組織および血漿由来のEVPタンパク質は,原発不明がんまたは画像診断で腫瘍が検出できない早期がん患者の原発巣の推定にも有用である可能性が示唆された6)

7. EVPに内包されたmiRNAの機能

EVPに含まれる機能生体分子として,タンパク質の他にmiRNAが注目されている.miRNAは20塩基前後の短鎖non-coding RNAであり,標的mRNAに結合することでmRNAの翻訳抑制や分解促進の働きをし,遺伝子の転写後発現調節に関わる.miRNAはEVPに選択的にパッケージングされることが知られており7),EVPを介して特定のmiRNAが送達されることによって細胞から細胞へと情報が伝わる.

EVPにmiRNAが内包される仕組みは完全には明らかになっていないが,一般にRNA結合タンパク質(RNA binding protein:RBP)がmiRNA上の特定のモチーフを認識して結合し,そのタンパク質の働きによってEVPへと積み込まれると考えられる.

EVPに含まれたmiRNAは,特にがんにおいて,細胞の増殖能,浸潤能や血管新生,転移の促進など,進展に関わるさまざまな機能を果たすことが知られている.たとえばmiR-105は,転移性の乳がん細胞から放出されるEVPに含まれ,血管内皮細胞において,細胞間の密着結合に寄与するZO-1タンパク質の発現を抑える.これにより,がん細胞の血管透過性が上昇し,脳や肺への転移が起こりやすくなる8).さらに,遺伝子の発現調節に関わる役割だけでなく,Toll様受容体(Toll-like receptor:TLR)に結合して免疫細胞を活性化する機能も知られている.肺がん細胞から放出されるEVPに含まれるmiR-21とmiR-29aは,免疫細胞のTLRに結合して転移促進性の炎症反応を引き起こす9).このように,EVPに含まれるmiRNAはさまざまな機構でがんの進展に寄与しており,病態メカニズムに深く関わっている.

8. EVPに内包されたmiRNAの利用の可能性

先に述べたように,腫瘍細胞は通常の細胞とは異なるmiRNAを含むEVPを放出するため,疾患バイオマーカーとして有用である.血漿中のmiRNAはすでにがんのバイオマーカーとして多く報告されているが,がん細胞由来EVPに内包されたmiRNAはより重要だと考えられる10).EVP内miRNAはcell free RNAの中でも特に脂質二重膜に守られて安定に存在し,EVPが持つ他の情報とも合わせて考えることができる.また,タンパク質とは違い,定量PCRによってわずかな量でも検知することができるという点でも優れている.

EVP内のmiRNAは,さまざまながん種や進行度合いにおいてがん患者とそうでない人を見分けるバイオマーカーとして有用であることが報告されている8).また,EVP内miRNAは前立腺がん患者の生存率を示唆するマーカーとしての可能性が報告されており,患者の予後を示す指標にもなりうる11).さらに,薬剤耐性の獲得や放射線感度にEVP内miRNAが影響を与えることがわかってきており,EVP内miRNAの種類によって治療に対する抵抗性や効果に違いが生じる事例が報告されている.EVP内miRNAを調べることによって薬剤や治療の効果を予測できれば,それぞれの患者にあった治療を選択することができ,予後の改善につながる可能性がある.

しかしながら,EVP内miRNAをバイオマーカーとして利用するには,課題もある.まず,血漿中にはEVP画分に含まれないmiRNAも存在し,それらが検出される可能性がある.特にEVPに含まれるmiRNAの量は少なく12),高純度のEVP内miRNAを精製することは難しいといわれている.今のところ,主要な検出方法としてはマイクロアレイまたは定量PCRが用いられている.マイクロアレイは既知のmiRNAを網羅的に解析することができるが,発現レベルが低い場合の検出には適しておらず,定量PCRに比べて感度が低い.一方定量PCRはハウスキーピングとなるmiRNAが必要であるが,EVPにおいて信頼できるそのようなmiRNAは見つかっていない.最近では次世代シークエンサーの発展により,miRNAシークエンスを用いた高感度の解析が可能になってきているが,EVP含有miRNAの抽出プロセスにおける課題は残る.さらに,より簡便に検出できるようになるには,蛍光分子のついた核酸によって特定のmiRNAのみを検出するなど,PCRやシーケンシングを用いない検出方法の開発が必要である.

腫瘍マーカーとしての実用性に加えて,ドラッグデリバリーシステムとして応用できる可能性もある.miRNAの中にはがんの進展を抑制する働きを持つものも知られており,EVPを運搬体としてそれらを腫瘍に送り届けることができれば,新たな治療法の開発につながる.EVP内miRNAは脂質二重膜によって守られているため安定しており,免疫細胞による攻撃も受けにくい特徴がある.また,すでに述べたようにEVPの表面に存在する因子は特定の細胞に取り込まれるシグナルとして機能する役割を果たしており,標的細胞特異的にmiRNAを送り届けることも可能になる.実際にどのようにして目的とするmiRNAをEVPに内包するかに関しては複数の方法が研究途上である.今後さらに研究が進んで技術が開発され,EVPが秘める可能性が開花することを期待したい.

9. おわりに

興味深いことに,がんを検索する際に有用なEVP含有タンパク質の半数以上が,免疫細胞を代表とする非がん組織細胞から放出されていることが判明した.このことは,現在のがん診断の基本である原発巣の検索や腫瘍組織の生検を必須とせず,体内に多量に存在するEVPのバランスからがんを鑑別,診断できる可能性を示している.実際には超遠心の煩雑さやタンパク質解析のコストなどクリアしなければいけない点も多いが,近年急速に研究が進んでいる分野でもあり近い将来の実用化が期待される.また当研究室ではがんの早期診断以外にも,EVPを用いた妊娠関連疾患,精神疾患の診断や薬剤耐性に関する研究も行っており,今後もEVPの幅広い特徴を明らかにしていきたい.

謝辞Acknowledgments

本研究は,JPMJPR18H9, JP20H05904, JP20H03508, JPMJMS2292の助成を受けたものです.

引用文献References

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2) Peinado, H., Alečković, M., Lavotshkin, S., Matei, I., Costa-Silva, B., Moreno-Bueno, G., Hergueta-Redondo, M., Williams, C., García-Santos, G., Ghajar, C., et al. (2012) Melanoma exosomes educate bone marrow progenitor cells toward a pro-metastatic phenotype through MET. Nat. Med., 18, 883–891.

3) Costa-Silva, B., Aiello, N.M., Ocean, A.J., Singh, S., Zhang, H., Thakur, B.K., Becker, A., Hoshino, A., Mark, M.T., Molina, H., et al. (2015) Pancreatic cancer exosomes initiate pre-metastatic niche formation in the liver. Nat. Cell Biol., 17, 816–826.

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著者紹介Author Profile

正古 悠一(しょうぶる ゆういち)

東京大学先端科学技術研究センター特任研究員,東京慈恵会医科大学産婦人科学講座助教.学士(医学).

略歴

2015年東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業.関連病院で研修を行い,20年日本産科婦人科学会専門医.腫瘍を専門に産婦人科診療一般に従事しつつ,22年4月から現研究室に国内留学し基礎研究に従事している.

研究テーマと抱負

細胞外小胞(EVP)を通して特に卵巣癌を含むがん診断,妊娠関連疾患の機構解明に取り組んでいる.今後はEVPと免疫細胞の関連や,血液に限らないリキッドバイオプシーツールの開発を進めていく.

ウェブサイト

https://hoshinolab-edu.com/

小川 瑶葉(おがわ たまは)

東京工業大学生命理工学院生命理工学系生命理工学コース修士1年.学士(理学).

略歴

2022年9月東京工業大学生命理工学院生命理工学系卒業.同年9月大学院入学.21年11月から現研究室にてEVP研究に従事している.

研究テーマと抱負

自閉スペクトラム症におけるEVPの役割を調べようと,EVPに内包されるmiRNAに着目して研究をおこなっている.社会に貢献できるような成果を生むことをめざす.

ウェブサイト

https://hoshinolab-edu.com/

趣味

音楽,ラジオ鑑賞.

星野 歩子(ほしの あゆこ)

東京大学先端科学技術研究センター教授.博士(生命科学).

略歴

2011年東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程修了.8年半のWeill Cornell大学(米国)での研究生活にてポスドク,Research Associate, Instructorを経てAssistant Professorとなり,19年4月より東京大学IRCNに講師として帰国.20年3月から東京工業大学生命理工学院准教授としてラボを立ち上げ,2023年3月から東京大学先端科学技術研究センターに教授として着任.

研究テーマと抱負

ウイルス程の大きさの微小胞であるエクソソームが,がんの転移や自閉スペクトラム症など,まだ原因や機構が解明されていない病態に寄与する可能性に迫り,将来的には新規治療法の開発につながる研究を目指しています.

ウェブサイト

https://hoshinolab-edu.com/

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