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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 95(4): 546-550 (2023)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2023.950546

みにれびゅうMini Review

ER陽性乳がんの新規治療法開発に向けたエストロゲン受容体制御メカニズムの解明Decoding estrogen receptor regulation to develop novel therapies for ER-positive breast cancer

山口大学共同獣医学部Joint Faculty of Veterinary Medicine, Yamaguchi University ◇ 〒753–8515 山口県山口市吉田1677–1農学部・共同獣医学部棟209 ◇ 1677–1 Yoshida, Yamaguchi, Yamaguchi, 753–8515, Japan

発行日:2023年8月25日Published: August 25, 2023
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1. はじめに

エストロゲン受容体α(estrogen receptor α:ERα)は核内受容体に分類され,リガンド依存性の転写因子として機能する.リガンドの結合によりERαのホモ二量体化が誘導され,核内に蓄積する.核内でERαは標的遺伝子のエンハンサーやプロモーター領域に結合し,コレギュレーターとともに転写を制御する.これらのシグナル伝達の制御において,リン酸化,ユビキチン化を含む多彩なERαへの翻訳後修飾が重要な役割を果たす.

主要な女性ホルモンであるエストロゲンはERαを介して,生殖機能の発達・維持をはじめとした多彩な生理現象を制御している.一方がんにおいて,ERαは細胞の増殖や生存に関与する遺伝子の発現を誘導し,がんの進行に中心的な役割を果たす.乳がんの70%以上はERα陽性であり,ERαを標的とした選択的エストロゲン受容体分解薬(selective estrogen receptor degrader:SERD)や選択的エストロゲン受容体モジュレーターが内分泌治療法として開発され,臨床応用されてきた.しかしながら内分泌治療症例の約半数は耐性化,再発を起こす1).内分泌治療抵抗性となったER陽性進行再発乳がんに対し,CDK4/6阻害薬の併用が有効であることが示されている.しかし,副作用や抵抗性が課題となっており,依然として乳がん関連の死亡の多くはER陽性乳がんに起因している1).耐性獲得後も乳がん細胞の増殖はERαに依存する場合が多く2),耐性化克服にはERαの発現および機能の制御メカニズムのさらなる理解が必要である.本稿ではERαの制御について,タンパク質の安定性を中心に,著者らの最近の研究内容を含めて紹介したい.

2. ユビキチン化によるERαの安定性制御

ユビキチン化はタンパク質の安定性を制御する主要な翻訳後修飾である.ユビキチン化ではE3リガーゼによりユビキチンが標的タンパク質のリシン残基にイソペプチド結合で付加される.多くの場合ユビキチン中のリシン残基に連鎖的にユビキチンが結合し,ポリユビキチン鎖を形成する.ユビキチンの48番目のリシン残基(K48)を介して形成されたポリユビキチン鎖は,26Sプロテアソームの調節サブユニットにより認識されプロテアソームにより分解される.

ERαにおいてもユビキチン化を介した安定性の制御がよく知られている.SERDであるフルベストラントは,ERαに対する完全アンタゴニスト作用とユビキチン-プロテアソーム系によるERα分解促進作用によりERαを阻害し,抗腫瘍効果を発揮する.ユビキチン化によるERαの制御は乳がんの治療標的として注目されており,ユビキチン化によりERαの分解を誘導するE3リガーゼとERα結合分子のキメラ分子(proteolysis targeting chimeric:PROTACs)などが開発され,一部(ARV-471, AC0682)は乳がんを対象とした臨床試験が行われている.ユビキチン化は部位特異性が低く,標的のリシンを欠失させても近傍のリシンがユビキチン化されるため,ERαのユビキチン化部位の詳細な理解は進んでいない.少なくともK302, K303はBRCA1/BARD1による主要なモノユビキチン化部位3),フルベストラントによる主要なポリユビキチン部位であることが報告されている4).詳細な標的部位は不明なものの,多くのE3リガーゼ,脱ユビキチン化酵素がERαのユビキチン化状態の制御を介して,安定性を調節していることが知られている(表1).E3リガーゼのなかでもE6AP, STUB1, MDM2, TRIM25, SKP2などのERαのポリユビキチン化を触媒するものは,一般的にERαの分解を促進する.一方でBRCA1/BARD1, RNF8, RNF31, TRIM11などERαのモノユビキチン化を触媒する酵素は分解を抑制する.TRIM56, RNF181はK63特異的ポリユビキチン化を触媒することによりK48特異的ポリユビキチン化とそれに続く分解を抑制する.2019年にXiaらによりERαの最初の脱ユビキチン化酵素としてUSP7が同定されてから5),OTUD7B, MINDY1, USP15, USP22, USP35などがERαの脱ユビキチン化を触媒し,安定化させることが明らかになってきている.

表1 ERαの安定化に関わるユビキチン化酵素および脱ユビキチン化酵素.幅広く記載するため,直接ERαを触媒することが証明されていない分子も含めた.
E3リガーゼおよび関連分子
遺伝子名別名分類ERαへの作用コメント
ユビキチン化分解
STUB1CHIPRING 
(U-box)
Poly↑促進
SKP2FBL1RING 
(F-box)
Poly↑促進
SPOPRING 
(Cullin)
Poly↑促進
MDM2RINGPoly↑促進
TRIM25EFPRINGPoly K48↑促進
VHLpVHLRINGPoly↑促進
ZNF598*HEL2RING(Poly↑)促進*ZNF598自身によるERαのユビキチン化の変化は確認してない
UBE3AE6APHECTcPoly↑促進
KAT7HBO1非典型Poly↑促進
CUEDC2*(Poly↑)促進*酵素活性はない.E3リガーゼ複合体の相互作用分子
RBCK1*HOIL-1RING 
(RBR)
(Poly K48↓)抑制*ERαをユビキチン化することは証明されていない 
RNF31と複合体を形成するため,それを介した作用かもしれない
RNF31HOIPRING 
(RBR)
Mono↑抑制
BRCA1/BARD1RINGMono↑抑制
RNF181RINGPoly K63↑,(K48↓)抑制
RNF8RINGMono↑抑制
TRIM11RINGMono↑ (poly K11, 27, 48↓)抑制
TRIM56RNF109RINGPoly K63↑,(K48↓)抑制
SMURF1*HECT(poly K48↓)抑制*ERαをユビキチン化することは証明されていない
SHARPIN*SIPL1(Mono↑)抑制*酵素活性はない 
RNF31と複合体を形成するため,それを介した作用かもしれない
ZNF213*(poly K48↓)抑制*酵素活性は知られていない
脱ユビキチン化酵素
遺伝子名別名分類ERαへの作用コメント
ユビキチン化分解
USP14*USP(Poly↓)抑制*特異的阻害剤での結果
USP15USPPoly K48↓抑制
USP22USPPoly K48, K63↓抑制
USP35USPPoly↓抑制
USP7HAUSPUSPPoly K48↓抑制
UCHL5*UCH37UCH(Poly↓)抑制*特異的阻害剤での結果
OTUD7BOTUPoly K11, K48↓抑制
MINDY1MINDYPoly K48↓抑制
RING:really interesting new gene domain, HECT:homologous to E6AP carboxy terminus domain, USP:ubiquitin specific protease, UCH:ubiquitin C-terminal hydrolase, OTU:ovarian tumor domain protease, MINDY:motif interacting with Ub-containing novel DUB family.

3. 翻訳後修飾を介したユビキチン化の制御

1)ユビキチン化に影響する翻訳後修飾と相互作用分子

ERαのユビキチン化および安定性を制御するのはユビキチン化を触媒する酵素のみではない.ERαの相互作用分子の結合や,リン酸化,糖鎖付加などによる翻訳後修飾もERαの安定性を制御する.たとえばプロリン異性化酵素であるPin1はERαのS118のリン酸化依存的にERαに結合し,E3リガーゼE6APの結合を阻害することでERαを安定化させる6).リン酸化酵素MAPKによるERαのS294のリン酸化は,E3リガーゼSKP2の結合およびそれに続くユビキチン化と分解を促進する7).興味深いことに,ERαの主要な標的遺伝子であるGREB1はERαのT553/554に糖鎖を付加しERαを安定化させる.GREB1ノックアウト乳がん細胞株ではE3リガーゼであるZNF598の結合とERαのユビキチン化が増加する8).他にも多くの翻訳後修飾がERαを制御するが,詳細は拙稿を参照いただきたい9)

2)カルシニューリンは脱リン酸化を介してERαを制御する

リン酸化は最も多く報告されているERαの翻訳後修飾である.ERαをリン酸化するキナーゼは多数知られているが,脱リン酸化酵素についてほとんど報告がない.我々の知る限りPP2AとPP5がERαのS118の脱リン酸化を介してエストロゲン応答時のERαの転写活性を抑制することが知られているのみである10, 11).我々は,Ca2+依存性のセリン/トレオニン脱リン酸化酵素であるカルシニューリン(calcineurin:CaN)が脱リン酸化を介してERαの安定性と活性を増強することを明らかにした12)図1).カルシニューリンはPP2Bとしても知られ,NFATの脱リン酸化による転写活性化経路がよく研究されている.CaN/NFAT経路は多くのがんで活性化しており,がんの発生・進行に寄与していると考えられている13).ERαのS294のリン酸化は,E3リガーゼE6APによるポリユビキチン化とその後のERαの分解を促進する.CaNはERαのS294を直接脱リン酸化することで,ERαからE6APを遊離させ,ERαを安定化させる.さらに,CaNは細胞増殖シグナルの重要な経路であるAkt-mTOR経路のエストロゲン(E2)依存的な活性化に必要であった.NFATc1はAktの上流で働くIRS2(insulin receptor substrate 2)の転写を活性化することから,CaNを阻害するとIRS2の発現が減少しAkt経路が活性化されない可能性が考えられる.またmTORはERαの活性化に重要なS118のリン酸化を促進することを明らかにした.すなわち,CaNはエストロゲン(E2)依存的にAkt-mTOR経路の活性化を介してERαの活性化に寄与すると思われる12).これらの結果と一致して,内分泌治療を行った乳がん患者において,CaNの高発現は無再発生存期間を短縮させ,ER陽性乳がんの再発への関与が示唆された.

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図1 カルシニューリンによる脱リン酸化を介したERαの安定性および活性の制御

カルシニューリンはERαS294を直接脱リン酸化し,E6APによるポリユビキチン化と分解を防ぐことでERαを安定化する(左).さらに,カルシニューリンはエストロゲン(E2)刺激でAkt-mTOR経路を活性化し,ERαのS118のリン酸化を誘導する(右).(Masaki and Habara et al., PNAS., 202112)より一部改変)

3)FKBP52はBRCA1とともにERαを安定化させる

ERαのポリユビキチン化と分解を阻害するようなERαの相互作用分子が多く報告されている.これらには転写制御因子,キナーゼ,ヌクレアーゼなど多彩な機能を持つタンパク質が含まれている14).その多くは乳がん組織で発現が上昇し,ERαの安定性と乳がんの進行を促進する.このように,ERαの安定性を促進するタンパク質は,ERαの発現量を増加させ,標的遺伝子の発現,細胞増殖,内分泌治療抵抗性に関連している.我々はER陽性乳がんの新たな治療標的因子を同定するために,複数の生命科学データベースを横断的に解析し,以下の条件にてERαと密接に関連する乳がん予後不良因子を探索した15)

  1. ERαの相互作用因子(IntActまたはBioGRIDデータベース)
  2. mRNA発現がERα mRNAの発現と相関する[TCGA BRCA(The Cancer Genome Atlas Breast Cancer)にて,ピアソン相関係数>0.2]
  3. mRNA発現レベルが,がん周囲正常組織よりもER陽性乳がんで高い[TCGA BRCAにて,log2(ER陽性乳がん/正常)>1]
  4. mRNA高発現がER陽性乳がん患者の無再発生存の短縮と関連する[Kaplan–Meier Plotter(gene chip)にて,ハザード比>1,p<0.01]

このすべての条件を満たす分子としてFKBP52(FK506 binding protein 52),Cyclin D1, Grainyhead like transcription factor 2を取得した.これらの中でFKBP52は最も高いハザード比を示すにもかかわらず,ER陽性乳がんとの関連がほとんど知られていなかったことからFKBP52に注目した.FKBPはプロリン残基のシス・トランス変化を促進し,構造変化を促すプロリン異性化酵素に分類される.FKBPは広義では17種あり,免疫抑制剤として有名なFK506に結合するファミリーである.FKBP52は異性化酵素活性(FK1)ドメイン,FK1に類似しているが酵素活性を持たないFK2ドメイン,タンパク質間相互作用に重要なテトラトリコペプチドリピート(TPR)ドメインを持つ.ホモログであるFKBP51とともに核内受容体の構成因子として知られており,受容体の機能を制御する.乳がん細胞株においてFKBP52はERαの安定性を高めるが,これらの作用には,FK1ドメインとERαの相互作用に必要なTPRドメインが必須であった.ERαの制御と一致して,ノックダウンおよび化合物によるFKBP52の阻害は,乳がん細胞の増殖を顕著に抑制した.重要なことに,この腫瘍抑制効果は,乳がん細胞株移植マウスやフルベストラント耐性乳がん細胞株でも確認された.一方,FKBP51は,ER陽性乳がんよりもがん周囲正常組織で多く発現し,ERαの安定性を低下させ,FKBP51の高発現はER陽性乳がん患者の無再発生存期間の延長と関連していた.FKBP51, 52のERα制御機能の差が生じるメカニズムを明らかにするため,E3リガーゼに着目した.FKBP52, ERαと相互作用するE3リガーゼを探索した結果,がん抑制因子として重要なBRCA1を同定した.BRCA1は上述したようにERαをモノユビキチン化することが知られているE3リガーゼである.そこでBRCA1のERα安定性への役割を調べたところ,FKBP52と同様に,BRCA1はER陽性乳がんで高発現する予後不良因子であり,ERαの安定性を増加させた.FKBP52を阻害すると,BRCA1とERαの相互作用が減少したことから,FKBP52はBRCA1とERαの相互作用を促進し,ERαを安定化させると考えられた.FKBP51は,FKBP52のこの効果に競合し,結果としてERαの安定性を増加させるのかもしれない(図2).乳がんにおいてFKBP52, 51の発現のバランスがERαの安定性を制御し,乳がんの進行に関与する可能性がある.今後は抗がん剤開発につなげるためFKBP52阻害剤の開発やERαに対するプロリン異性化の意義について検討していきたい.

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図2 FKBPによるERα安定性の制御

FKBP52はBRCA1とともにERαと相互作用し,ERαを安定化・活性化する.FKBP52の高発現は,ER陽性乳がん患者の無再発生存期間の短縮と関連している.一方,FKBP51はERαへの結合においてFKBP52と競合し,タンパク質を不安定化させる可能性がある.FKBP51の高発現は,ER陽性乳がん患者における無再発生存期間の延長と関連している.(Habara et al., PNAS., 202215)より一部改変)

4. まとめと展望

ERαは乳がんの有望な治療標的であり,内分泌療法の進歩により,乳がん患者の予後は著しく改善されている.しかし,再発や治療抵抗性は依然として大きな課題であり,新たな治療法の検討が続けられている.ERαは治療標的としての重要性から盛んに研究が行われ,多くのデータが蓄積されてきている.相互作用データベース上には2000を超えるERαの相互作用分子が登録されているが,相互作用の意義が不明の分子は非常に多い.また,質量分析により同定された翻訳後修飾の意義も十分には理解されていない.ChIP-Seq等から得られるシストロームの情報は転写因子を特徴づける重要な要素であるが,ERαの翻訳後修飾とシストロームの関連については,活性化に重要なS118のリン酸化以外報告がない.相互作用分子や翻訳後修飾を介した未知のERαの制御メカニズムの解明が新たながん治療法開発につながることが期待される.

謝辞Acknowledgments

本稿で紹介した著者らの研究は,山口大学共同獣医学部生体機能学講座獣医生化生理学のメンバーをはじめ,多くの共同研究者のご尽力により達成されたものです.この場を借りて,心より感謝申し上げます.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

羽原 誠(はばら まこと)

山口大学共同獣医学部生体機能学講座 助教.博士(獣医学).

略歴

東京都出身.2015年日本獣医生命科学大学獣医学科卒業,獣医師免許取得.19年同大学院獣医生命科学研究科博士課程修了.同年より山口大学共同獣医学部助教(特命)を経て,23年より現職.

研究テーマと抱負

難治性がんにおける治療標的の同定と治療戦略の開発.がん分野で蓄積されている公共データを活用して,DryとWetの両輪でがんの治療・予防に貢献できるような発見をしていきたいです.

ウェブサイト

https://researchmap.jp/makotoh

趣味

カメラ,息子と散歩.

島田 緑(しまだ みどり)

山口大学共同獣医学部生体機能学講座 教授.博士(理学).

略歴

大阪府出身.1998年大阪市立大学理学部生物学科卒業,2003年大阪大学大学院理学研究科博士課程修了.名古屋市立大学医学研究科助教,講師を経て,17年より現職.

研究テーマと抱負

生命現象の根幹である遺伝情報の継承および発現制御機構の解明から,がんにおける治療標的同定と治療戦略開発に至るまで統合的な研究を行っています.分子の病態機能解明に基づき,新たな治療法を確立し,健康寿命を伸ばすという大きな夢に挑戦したいと考えています.

ウェブサイト

https://www.shimadamidori-lab.com

趣味

読書,旅行,美術鑑賞.

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