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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 95(5): 670-675 (2023)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2023.950670

みにれびゅうMini Review

からだの左右軸決定におけるノード繊毛の機能背腹・頭尾軸の情報を利用して左右を決定する巧妙な仕組みMouse nodal immotile cilia sense bending direction for left–right determination: Symmetry breaking mechanism using the information of dorso–ventral and antero–posterior axes

東京大学大学院医学系研究科細胞生物学教室Department of Cell Biology, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo ◇ 〒113–0033 東京都文京区本郷7–3–1 医学部教育研究棟3階北側 ◇ Med.Res.Bldg., 3F-North, 7–3–1 Hongo, Bunkyo-ku, Tokyo 113–0033, Japan

発行日:2023年10月25日Published: October 25, 2023
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1. はじめに

心臓が左にあり肝臓が右にあるといったように,我々の体の内臓は左右非対称な配置をしている.この精緻に制御された内臓の配置は,背腹軸・頭尾軸・左右軸という三つの軸によって定義されることが知られる.マウスの場合は受精後5.5日目ごろに背腹軸につながる非対称性が生じ,その後,前側を規定する細胞群の形成を介して受精後6.5日目ごろには頭尾軸が形作られる1).この背腹軸,頭尾軸の情報を利用して,受精後7.5日目に初期胚のノード(結節)という部位で左右の対称性が破られる.

原始線条の頭側に一過的に現れるノードという組織では,各細胞につき1本の繊毛が生えていることが知られる.ノードには動く動繊毛と,細胞のアンテナの働きをする動かない不動繊毛という,二つの異なるタイプが存在する.動繊毛はノードの底部に多く存在し,不動繊毛はノードの周縁部に多く存在する(図1A).

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図1 ノード流と左右対称性の破れ

(A)受精後7.5日目の初期胚ノードの断面図.ノードには動繊毛と不動繊毛の2種類の繊毛が存在し,底部に多く存在する動繊毛によって左向きのノード流が形成される.ノードの周縁部に存在する不動繊毛のうち,流れの下流側にあたる左側の繊毛のみが活性化される.繊毛に局在するPkd2チャネルを介して,左側の細胞のみでDand5 mRNAの分解が起こり,左側特異的なカスケードが活性化される.(B)頭尾軸の情報を利用して左向きのノード流が形成される仕組み.ノードの底部の細胞(ピット細胞)では,頭尾軸の情報を利用したWntとそのアンタゴニスト(Sfrp)の濃度勾配を利用して,細胞に極性が生じ,動繊毛の根元が尾側へと移動する.その結果,動繊毛は細胞から斜めの回転軸を持った回転運動を行い,結果として左向きのノード流が形成される.

ノードにおける左右軸決定の過程で重要な働きを担うのがノード流である.ノードのくぼみの中では,動繊毛の動きによって左向きの流れが生じており,ノード流と呼ばれる2).特に人為的に流れの向きを逆転させると左右軸が反転することから,このノード流の流れの向きこそが左右軸を決定することが知られている3).このノード流を受けて,実際に左右の対称性を破るのは,不動繊毛である.不動繊毛にはPkd2という陽イオンチャネルが存在し,これを介してノード流が受容される.その結果,左側のノード不動繊毛やその細胞質で頻繁なカルシウム流入がみられ4),左側特異的にDand5 mRNAの分解が活性化されることにより5)左側特異的な遺伝子発現が活性化されることが知られる(図1A).特に,筆者らによって不動繊毛は曲げられる向きを感知するメカノセンサーであることが証明され,一方向性のノード流に対して左側の不動繊毛のみが活性化されるメカニズムが解明された6).その下流で左側特異的にノード流依存的なフィードバックループが活性化して安定的なDand5 mRNAの分解が起きる.Dand5Nodalのアンタゴニストであり,結果として左側特異的なNodalの発現が起きる.側板中胚葉に発現するNodalに対して,初期胚の中心線に沿って発現するLefty1がバリアとして働くことにより(側方抑制),左側特異的な遺伝子発現が安定的に生じることが示されている7)

本稿では,どのように頭尾軸の情報を使って動繊毛が左向きノード流を作るのか,そして,その流れを不動繊毛が感知して,左側特異的なシグナルを活性化するメカニズムを紹介する.

2. 頭尾軸の情報を用いて,左向きのノード流が形成される

ノードの動繊毛は,傾いた回転軸を持った時計回りの回転運動を行うことにより,左向きのノード流を生み出すことが知られている2)図1B).これは,繊毛が細胞から離れた位置を通過するときは有効に溶液を押し流せるが(左向き),細胞表面は非すべり境界条件となるため細胞表面付近を通過するときに溶液が流れにくい(右向き)ことで説明されている.この左向きの流れを生み出す繊毛の回転軸の傾きは,頭尾軸の情報を利用して生み出されることが知られている(図1B).

動繊毛の回転軸が傾くメカニズムとして,まずノード底部の動繊毛を持つ細胞(ピット細胞)において,頭尾軸に沿った平面内細胞極性(planar cell polarity:PCP)が存在することが知られる8).このPCPは頭尾軸の情報を利用したWnt5Sfrpの濃度勾配によって作られることが明らかとなっている9).このPCPの情報を利用して,分子モーター(少なくともアクチン・ミオシン系や微小管を介する)による繊毛根元(基底小体)を中心とした微小管ネットワーク構造の変化によって,基底小体の位置が細胞の尾側へと移動する10)図1B上).ピット細胞の表面はドーム型になっているため,基底小体が尾側へと移動すると,繊毛は細胞に対して角度を持って生えることとなる2, 11).その結果,繊毛の回転軸は尾側に倒れ,時計回りに回転する動繊毛によって左向きの水流が生じる(図1B下).すなわちノードの動繊毛は頭尾軸の情報を利用して,左右軸方向へノード流というシグナルを生み出す変換を行っているといえる.

3. ノード不動繊毛は機械的な刺激を感知して活性化するメカノセンサーである

左向きのノード流が,どのように不動繊毛を活性化することによって,左側特異的な遺伝子発現を引き起こすのだろうか.これまでノード流が不動繊毛を活性化するメカニズムについては,流れによって運ばれる化学的なシグナルが関与する説と12),流れによる力学的なシグナルによって活性化される説があり6, 13),約20年にわたり論争が続いていた.

筆者らはまず,ノード流によってノード不動繊毛がどのような刺激を受けているのかを可視化した.流れによる受動的な変形を定量化するために,ノード不動繊毛にmNeonGreenという蛍光タンパク質を発現させて可視化し,スピニングディスク共焦点顕微鏡にデコンボリューション計算を組み合わせた3次元高解像度ライブ顕微鏡により繊毛1本1本の形状を厳密に測定することに成功した.さらに強い紫外光によって動繊毛を駆動する分子モーター(ダイニン)が開裂する現象を利用して,ノード流を光制御することに成功した.これらを組み合わせることによって,同一の胚の同一の不動繊毛に対して,ノード流があるときの形状とノード流がないときの形状を3次元的に測定して,その角度の差を厳密に比較することに成功した.その結果ノード流によって,左側のノード不動繊毛は腹側に受動的に機械的に曲げられ,右側の不動繊毛は背側に受動的に機械的に曲げられていることがわかった6)図2A, B).

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図2 ノード不動繊毛は機械的な刺激を感知する

(A)左向きノード流による不動繊毛の受動的な変形の可視化.不動繊毛にmNeonGreenを発現した初期胚ノードの,高解像度ライブ3次元画像(左).緑色の棒状の1本1本が繊毛.グリッドサイズは10 µm. (B)ノード流があるとき(赤)とないとき(緑)の同一の繊毛の形状(右).ノード流に沿うように,左側ではノード流によって腹側に曲げられ,右側ではノード流によって背側に曲げられる.グリッドサイズは1 µm. 左右の非対称性が現れ始める発生段階における(2体節期),ノード流による右側の繊毛の角度変化と,左側の繊毛の角度変化(左).ノード流によって,左右非対称に有意に曲げられていた.**p<0.01;マン・ホイットニーU検定.(C)光ピンセットによる不動繊毛の顕微操作とカルシウム応答.不動繊毛に赤色の蛍光タンパク質mCherryを発現し,不動繊毛とその細胞質に緑色のカルシウムインジケータであるGCaMP6を発現した初期胚ノードの拡大像.スケールバーは10 µm. ノード流を欠失したiv/iv変異体を使用して光ピンセットによる機械刺激のみを与える条件で,細胞質のカルシウム振動周波数を定量したところ,刺激前に比べて刺激中に毎分スパイク数の有意な上昇がみられた.**p<0.01;ウィルコクソン符号順位検定.(D)不動繊毛の顕微操作とDand5 mRNA分解のイメージング.1.5時間繊毛を刺激したのちに(左上),Whole-Cell FRAP法でDand5 mRNA分解を定量化した(左下).スケールバーはいずれも10 µm. ピンク色の点線が刺激を与えた繊毛を表し,白点線で示した細胞の蛍光回復が弱くなっている,すなわち刺激を与えた繊毛の細胞のみでmRNA分解が活性化されていることがわかる.ノード流を欠失したiv/iv変異体を使用して不動繊毛に機械刺激のみ刺激を与えたところ,機械刺激依存的なmRNA分解がみられた一方(茶),細胞体本体に刺激を与えた場合や(紫),Pkd2−/−変異体を用いた場合(水色)にはDand5 mRNA分解はみられなかった(右).###p<0.001;ウィルコクソン符号順位検定,***p<0.001;マン・ホイットニーU検定.いずれも文献6より一部改変.

では,こうした機械的・力学的な刺激は実際に繊毛を活性化するのだろうか.筆者らは,光ピンセットという光の運動量変化を利用して屈折率の異なる粒子を捕捉する技術を利用して,繊毛を3次元マニピュレーションする技術を開発した14, 15).この技術を用いて不動繊毛を実際に顕微操作することによって力学的な刺激を与え,カルシウム応答やDand5 mRNA分解が活性化されることを検証した.

左側の繊毛や細胞質で,ノード流依存的なカルシウム振動がみられることが知られる4).そこでノード不動繊毛内部4)やその細胞体にカルシウムインジケータであるGCaMP6を発現する遺伝子組換えマウスを作製し,カルシウム濃度変化を可視化した.ノード流を欠失したiv/iv変異体マウス,すなわちノード不動繊毛へいかなる刺激も与えていない条件で,特定の不動繊毛1本に対して光ピンセットでノード流を模した機械的な刺激を与えた.その結果,右側の不動繊毛でも左側の不動繊毛でも人為的な機械刺激依存的に,左右軸決定に必須であるPkd2チャネルを介して,繊毛や細胞質でのカルシウム振動周波数が有意に増加することが確認できた6)図2C).

次に機械的な刺激によって,カルシウム応答の下流のシグナルが活性化されることを確認した.左側の細胞質で繊毛内カルシウム濃度依存的に,かつノード流依存的にPkd2チャネルを介してDand5 mRNAの分解が起こることが知られている4, 5)Dand5のmRNA分解をモニターする遺伝子組換えマウス5)に対して,新規に開発したWhole-cell FRAP法を組み合わせることにより16),ノード不動繊毛への機械刺激によってDand5のmRNA分解が活性化するかを確認した.その結果,機械刺激を与えた繊毛の細胞のみでDand5 mRNAの分解が起きること,繊毛ではなく細胞体に機械刺激を与えた場合はmRNA分解が起きないこと,左右軸決定に必須であるPkd2チャネルが関与していることが確認できた(図2D).これらの結果は,マウスノード不動繊毛が,ノード流による「機械的な刺激」を受けて,左右軸決定に関与するシグナルカスケードを活性化している,「メカノセンサー」であることを示す6)

ゼブラフィッシュでも不動繊毛がメカノセンサーであることが示されたことから13),同様のメカニズムは哺乳類および硬骨魚類で保存されていると考えられる.一方で,ニワトリでは細胞の遊走が左右軸決定に関与していることが知られ17),鳥類や爬虫類18)では繊毛に依存しない異なるメカニズムが存在することが興味深い.

4. 繊毛は曲げられる向きを感知できるので,左側の不動繊毛のみが活性化する

なぜ右にも左にも存在する不動繊毛のうち,左側の不動繊毛だけが活性化するのだろうか.我々は繊毛が曲げられる向きを感知できるため,左向きのノード流を受けて,左側の不動繊毛だけが活性化することを示した(図3D).

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図3 不動繊毛は曲げられる向きを感知して左右軸を決定する

(A)ノード不動繊毛の3次元STED超解像顕微鏡像.Pkd2チャネル(Pkd2抗体)を緑色で,繊毛の軸糸(アセチル化チューブリン抗体)を赤色で示した.赤色で示した繊毛の中心線に対して緑色のPkd2のクラスターが,腹側(上側)にあるのか背側(下側)にあるのかを定量したところ,Pkd2チャネルは繊毛の背側に有意に偏って局在していた.*p<0.05;t検定.(B)ノード流による不動繊毛の受動的な変形によって生じる,繊毛の膜の歪みの定量.膜の歪みから細胞膜の物性値を利用して膜張力を求めたところ,左側の背側では有意な膜張力の上昇がみられた一方で,右の背側では膜張力の増加はみられなかった.*p<0.05, *p<0.01;t検定.(C)同一の繊毛に背側の曲げと腹側の曲げを与えたときの,細胞質カルシウム振動周波数を測定したところ,不動繊毛は腹側の曲げに有意に応答することがわかった.*p<0.05;マン・ホイットニーU検定.(D)一方向性のノード流によって左側の繊毛だけが活性化するメカニズム.ノード流によって左側の繊毛は腹側に,右側の繊毛は背側に左右非対称に曲げられる.その結果,左側の繊毛では背側で膜張力が増加する一方,右側の繊毛では増加しない.ゆえに,左側では背側に局在するPkd2チャネルが活性化するため,左側の繊毛のみが活性化することができる.いずれも文献6より一部改変.

まず誘導放出抑制(stimulated emission depletion:STED)顕微鏡という超解像顕微鏡を用いて,機械刺激受容チャネルの候補であるPkd2チャネルの繊毛内局在を詳細に調べたところ,背腹軸方向(中心線-側方方向)に偏りがあることを明らかにした(図3A).さらに図2Aの3次元画像から,ノード流がない外力がかかっていない状態の繊毛の形状を基準として,ノード流によって変形を受けた同一の繊毛の形状,すなわち外力による形状変化を抽出した.約2000個の三角形の要素により繊毛の形状をモデル化し,ノード流による繊毛の形状変化によって各要素がどのように変形を受けたか(ひずみ)を厳密に測定することにより,繊毛に働く膜張力の分布を3次元的に明らかにした(図3B).その結果,左側の不動繊毛において背側で膜張力が増加することがわかり,左側繊毛では背側に局在するPkd2チャネルが活性化されると考えられる.一方で,右側の繊毛では腹側で膜張力が増加することがわかったが,腹側にPkd2チャネルは局在しないため右側の繊毛は活性化しないと考えられる(図3D).特に左側の背側の膜張力は1.6 mN/mと見積もられ(図3B,右),これは一般的な機械刺激受容チャネルを活性化するのに十分な値である.実際に光ピンセットを用いて,同一の繊毛に対して背側の曲げと腹側の曲げを連続的に与えると,腹側の曲げのみに応答することを確認した(図3C).繊毛は確かに曲げられる向きを感知することができるメカノセンサーである6)

これこそが左右対称の構造から左右非対称なシグナルカスケードを活性化させる生物物理的なメカニズムである.頭尾軸の情報を使って生み出される左向きノード流を,背腹軸の情報によって生み出される繊毛内チャネルの偏りによって受容し識別するという,頭尾・背腹軸の情報だけを使って左右対称性を破るために生き物が生み出した巧妙な仕掛けなのである.一方で,こうしたPkd2チャネルの偏りはまだマウス初期胚のみでしか確認されておらず,他の哺乳類や硬骨魚類で保存されているか否か今後の研究が待ち望まれる.

謝辞Acknowledgments

本稿で紹介した研究成果は,濱田博司(理研BDR),岡田康志(東京大学・理研BDR),石川拓司および大森俊宏(東北大学),岩根敦子(理研BDR),西坂崇之(学習院大学)およびそのグループメンバーと共同で行ったものであり,この場を借りて感謝申し上げる.

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著者紹介Author Profile

加藤 孝信(かとう たかのぶ)

東京大学大学院医学系研究科細胞生物学教室 助教.博士(理学).

略歴

2014年学習院大学理学部を卒業(首席).日本学術振興会特別研究員を経て,19年同大学院自然科学研究科にて学位取得.同年より理化学研究所生命機能科学研究センターにて研究員,基礎科学特別研究員を経て,23年より現職.

研究テーマと抱負

先進的な光学顕微鏡を独自に開発することをベースとして,力学情報による生体機能制御のなかで特に繊毛を介した力学シグナルに注目した研究を行っている.

ウェブサイト

https://sites.google.com/view/katoh

趣味

自転車,カメラ,音楽鑑賞.

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