Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 95(5): 676-681 (2023)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2023.950676

みにれびゅうMini Review

CaMKホスファターゼの多様な生理機能とその阻害剤研究Diverse physiological functions of CaMK phosphatase and studies on its inhibitors

1ヴァンダービルト大学医学部基礎科学School of Medicine Basic Science, Vanderbilt University ◇ TN37232–2175 アメリカテネシー州ナッシュビル465 21st Ave S. ◇ 465 21st Ave S., Nashville, TN37232–2175, USA

2広島大学大学院統合生命科学研究科Graduate School of Integrated Sciences for Life, Hiroshima University ◇ 〒739–8521 広島県東広島市鏡山1–7–1 ◇ 1–7–1 Kagamiyama, Higashi-Hiroshima, Hiroshima 739–8521, Japan

3香川大学農学部Faculty of Agriculture, Kagawa University ◇ 〒761–0795 香川県木田郡三木町池戸2393 ◇ 2393 Ikenobe, Kita-gun, Miki-cho, Kagawa 761–0795, Japan

発行日:2023年10月25日Published: October 25, 2023
HTMLPDFEPUB3

1. はじめに

CaMKホスファターゼ(CaMKP)は,1998年に我々の研究グループにより,CaMKII(Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase II)の自己リン酸化部位を脱リン酸化するホスファターゼとして同定・精製されたPPM(metal-dependent protein phosphatase)ファミリーホスファターゼである1).その後,線虫の性決定に関与する遺伝子産物FEM-2のオルソログであることが報告され,さらに2002年にヒトCaMKPがPOPX2という名称で報告された2).昨今では一次構造の相同性に基づく系統的命名法から,CaMKPはPPM1Fという名称で呼ばれることが多くなったが,本稿では混乱を避けるために同一の酵素を表すヒトFEM-2, POPX2, PPM1FはすべてCaMKPというオリジナルの名称に統一して記載する.本稿では,近年明らかになってきたCaMKPの生理機能とその阻害剤研究について概説し,創薬標的としてのCaMKP研究の展望について議論する.

2. CaMKPの生理機能

CaMKPはラット脳より単離されたホスファターゼであり,当初はCaMKに特異的に作用すると考えられていたが,現在では多くの基質タンパク質が同定されており(図1A),多様な細胞機能に重要な役割を果たすことが明らかになってきている.本稿では特に,アポトーシス,細胞の接着・遊走,また我々が見いだしたいくつかのCaMKP結合タンパク質とその意義について概説する.

Journal of Japanese Biochemical Society 95(5): 676-681 (2023)

図1 CaMKPが脱リン酸化する基質とその機能

(A)これまでに報告されているCaMKPの基質一覧.(B)アポトーシス.CaMKPはp53やBAXと複合体を形成し,これらを脱リン酸化することでアポトーシスを抑制する.またCaMKPはTAK1–IKK–NF-κB経路を阻害し,抗アポトーシス関連遺伝子群の発現を抑制する.(C)細胞接着・遊走.上)CaMKPはインテグリンβサブユニットの細胞質領域を脱リン酸化することで,細胞–細胞外基質(ECM)間の相互作用を調節する.下)CaMKPはPAKの脱リン酸化やMLC2のリン酸化制御を介して,ストレスファイバー形成に関与している.(D)切断されたPcdh-γC5の細胞質領域はCaMKPと結合すると細胞質にとどまり,足場タンパク質として,CaMKPとCaMKIの反応の場を提供する(BioRender.comで作成).

1)アポトーシス

我々はゼブラフィッシュを用いた実験から,CaMKPの遺伝子ノックダウンは胚発生過程で異常なアポトーシスを引き起こし,発生が正常に進まないことを見いだした3).このことは正常な胚発生の進行のために必要なアポトーシスの制御においてCaMKPが重要な役割を果たすことを示唆する.長らくの間,アポトーシス経路に対してCaMKPがどのように作用しているのかは不明であったが,近年,CaMKPがp53やBAXと複合体を形成し,これらを脱リン酸化することでアポトーシスを抑制することが示唆された4).またDNAダメージ依存的なアポトーシス経路においては,CaMKPはATMキナーゼによってリン酸化された活性型TAK1/TAB1/2/3複合体を脱リン酸化することでTAK1–IKK–NF-κB経路を阻害し,抗アポトーシス関連遺伝子群の発現を抑制することにより,細胞死を誘導することも報告されている5).このようにCaMKPは異なるアポトーシス経路の標的を脱リン酸化することで,アポトーシスを正にも負にもコントロールしていると考えられる(図1B).

2)細胞接着,遊走

Phangらは,酵母ツーハイブリッドシステムを用いてCaMKP結合タンパク質を探索し,細胞内輸送に重要なキネシン(KIF3)の結合タンパク質,KAP3を新たなCaMKP結合タンパク質として同定した.CaMKPはKAP3との結合を介してKIF3AのCaMKIIによるリン酸化部位のリン酸化を制御し,キネシンによるN-カドヘリンの膜輸送に影響を与えることで結果的に細胞接着を制御するという,複雑な細胞接着制御機構の存在が示唆されている6).また,細胞–細胞外基質間結合におけるCaMKPの作用はこれまで不明であったが,つい最近CaMKPが細胞外基質接着の主役であるインテグリンβサブユニット(β-インテグリン)を脱リン酸化する責任ホスファターゼであることが明らかにされた7).インテグリンと細胞外基質の相互作用はThr788/789のリン酸化スイッチによって制御されており,CaMKPがこれらのサイトを脱リン酸化することでインテグリンの細胞外ドメインの立体構造を不活性型へと変化させ,細胞–細胞外基質間の相互作用が減弱すると考えられる(図1C,上).

また,CaMKPはストレスファイバーと接着斑の喪失に関与するp21-activated protein kinase(PAK)を脱リン酸化/不活性化することによって,cdc42媒介性のアクチン細胞骨格のリモデリング機構に関与している2).さらに興味深いことに,cdc42とは別のRho GTPase(RhoA)のエフェクタータンパク質,フォルミンmDia1とも結合することで,血清応答因子(SRF)依存的な遺伝子発現およびストレスファイバー形成を制御するとの報告もある5).また分子メカニズムは不明であるが,悪性乳がん細胞におけるCaMKP発現とミオシン軽鎖(MLC2)のリン酸化は相関することが報告されている(図1C,下)8).Rho関連キナーゼおよびミオシン軽鎖キナーゼによるMLC2のリン酸化はストレスファイバーの形成,さらには運動のための収縮力の発揮に重要と考えられており,今後,CaMKPを介したMLC2のリン酸化亢進の分子メカニズムの解明が期待される.つい最近では,CaMKPが細胞の一次繊毛形成にも関与し,遊走の方向性の制御にも役割を果たすことも示唆されている9)

3)プロトカドヘリン-CaMKP経路

CaMKPがポリリシンなどのポリカチオンによって活性化されることは以前より知られていたが10),生理的な活性化因子については不明であった.そこで我々は大腸菌ツーハイブリッドスクリーニングによって新たなCaMKP結合タンパク質を探索し,プロトカドヘリンγC5(Pcdh-γC5)の細胞内ドメインがCaMKPと結合して本酵素を活性化することを見いだした(図1D).Pcdh-γC5はクラスター型カドヘリンの一種であり,カドヘリンモチーフを含む細胞外領域と膜貫通領域,細胞質領域からなる膜タンパク質である.何らかの刺激によって細胞質領域が切断されると,やがてこれは核に集積するが,細胞質に存在するCaMKPと結合すると細胞質にとどまることが明らかとなった.Pcdh-γC5-CaMKPは同じく細胞質に局在するCaMKI(Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase I)と三者複合体を形成し,Pcdh-γC5は足場タンパク質として基質であるCaMKIとの反応の場を提供することで,CaMKP活性を亢進していると推察される11).近年,Pcdh-γC5が神経の樹状突起の分枝や自己忌避(樹状突起どうしが重なり合わないように伸展する現象)に関わることが示されており,これらの現象におけるCaMKPやCaMKIの活性制御との関連に興味が持たれる10)

4)その他CaMKP経路

我々はさらに,ラット脳抽出液を用いたファーウエスタンブロッティングにより,GAPDH,アルドラーゼ,ニューロフィラメントL(NFL)をCaMKP結合タンパク質として同定した10).ニューロフィラメントの重合過程のモデルとされるin vitroにおけるNFLの自己会合がCaMKP存在下では顕著に抑制されるため,CaMKPは神経細胞が分化・成熟するためのニューロフィラメントのネットワーク形成において,負の制御因子として機能する可能性が示唆される12)

CaMKPを含むPPMファミリーホスファターゼは従来,単量体として機能すると考えられていたが,CaMKPは単量体としてだけではなく,上記のように細胞内でさまざまなタンパク質と複合体形成や相互作用をしながら,アポトーシス,細胞接着,遊走をはじめとする多くの細胞機能に重要な働きをしていると考えられる10)

3. CaMKPの阻害剤研究

このようにCaMKPは多様な生理機能を有しており,CaMKPによるタンパク質のリン酸化制御の破綻が各種疾患と関係することは容易に想像できる.実際,CaMKPは各種がんをはじめ,精神疾患,神経変性疾患等に関与することが相次いで報告されている(図2A10).これらの疾患にCaMKPのホスファターゼ活性が重要な役割を演じているのであれば,その特異的阻害剤が新しい治療薬,あるいはその開発のためのリード化合物となる可能性がある.ここでは我々が見いだしたCaMKP阻害剤であるアミノナフトール誘導体1-アミノ-8-ナフトール-4-スルホン酸(ANS)/1-アミノ-8-ナフトール-2,4-ジスルホン酸(ANDS),没食子酸およびそのアルキルエステル,最近開発された新しいCaMKP阻害剤Lockdownについて紹介する.

Journal of Japanese Biochemical Society 95(5): 676-681 (2023)

図2 CaMKPの関連疾患とCaMKP阻害剤

(A) CaMKPの関連疾患とその報告一覧.(B~D)CaMKP阻害剤とその構造.アミノナフトール誘導体(ANS/ANDS)(B),没食子酸およびそのアルキルエステル(C),Lockdown/Lockdownpro(D).Lockdownproは細胞内へ移行後,加水分解されてLockdownとなる.

1)ANS/ANDS

我々は以前,800種類の化合物ライブラリーからCaMKPに特異的な阻害剤を探索し,エバンスブルーなどのアゾ染料がCaMKPホスファターゼ活性を顕著に阻害することを発見した.また,阻害活性を持つ最小構造単位がANSであることを見いだした.さらにANSに加え,2位にもう一つスルホン酸基を有するANDSも,PPPファミリーホスファターゼであるカルシニューリンやCaMKPと同じPPMファミリーのPPM1Aは阻害しないものの,CaMKPと,CaMKPに最も近縁なCaMKP-Nを特異的に阻害することを明らかにした(図2B).酵素反応速度論的解析から,これらはリン酸化基質と競合的に酵素活性を阻害すると考えられる13)

CaMKPは上皮系の乳がん細胞よりも,高い遊走・浸潤能を有する間葉系の乳がん細胞株(MDA-MB-231など)において高発現し,細胞の極性形成や遊走・浸潤に寄与することが知られている8).そこで我々は,MDA-MB-231細胞をANSもしくはANDSで処理し,細胞遊走への影響を評価したところ,どちらの阻害剤も30 µMの処理濃度では細胞毒性をほとんど示さずに,細胞遊走を顕著に阻害することを明らかにした.またノックダウンの報告と一致して,細胞の極性が減少しており,MDA-MB-231細胞の極性形成と遊走にはCaMKPのホスファターゼ活性が重要な働きをしていることが示された14)

2)没食子酸エステル

我々はさらに強力なCaMKP阻害剤を探索すべく,約10万種類の化合物ライブリーを用いて,近縁のPPMホスファターゼ(PPM1A)は阻害せず,CaMKP活性を阻害する化合物の大規模スクリーニングを行った.その結果,没食子酸やその短鎖アルキルエステルがCaMKP活性を特異的に阻害することを見いだした(図2C).非常に興味深いことに,没食子酸エステル(没食子酸メチル,-エチル,-プロピル)はCaMKPを金属イオン依存的にカルボニル化することでCaMKPを不可逆的に阻害することが明らかとなった.没食子酸によってカルボニル化されたCaMKPは,アスコルビン酸-鉄による非特異的なカルボニル化に比べて強く活性が阻害されることから,没食子酸はCaMKPの活性中心付近を特異的にカルボニル化していると考えられる.これは酵素阻害剤が標的酵素をカルボニル化を通して不活性化するという,新しい阻害機構である.また,没食子酸エチルで処理したMDA-MB-231細胞では,発現させたCaMKIのリン酸化レベルの亢進が認められたことから,没食子酸エチルは細胞膜を透過し,内在性CaMKPに作用してこれを阻害しうることが強く示唆された.没食子酸エチルは酸化防止剤として食品にも添加されており,その安全性は十分に確立されているため,より安全性の高いCaMKP阻害剤になる可能性がある15)

3)Lockdown

Grimmらはβ-インテグリンのリン酸化ペプチドを基質としたアッセイにより,56,000種の化合物ライブラリーから,CaMKPを選択的に阻害する化合物を同定し,これをLockdownと命名した.ヒトグリア芽腫由来A172細胞を用いたMTTアッセイから,細胞の代謝活性(細胞生存率を反映)に対する本阻害剤のEC50値は>100 µMであり,細胞毒性が低いと報告されている(LockdownのCaMKPに対するIC50値は~16.4 µM).また,Lockdownは競合阻害剤ではなく,CaMKPに対しアロステリックに作用してCaMKPを可逆的に阻害することが反応速度論的解析から強く示唆されている16).Grimmらはさらに,膜透過性を向上させたLockdownproを開発した.本阻害剤は細胞内に移行した際にエステラーゼによる働きでLockdownとなる(図2D).実際,Lockdownpro 25 µMでA172細胞を処理すると,β-インテグリンのリン酸化の亢進が認められ,β-インテグリンをノックアウトした細胞と同様に強固な細胞接着を示した.Lockdownはin vitro解析用のCaMKP阻害剤として,Lockdownproはプロドラッグ様阻害剤として,それぞれ利用・応用が期待される16)

4. 今後の展望

CaMKPがCaMKIIを脱リン酸化する酵素として発見されてから約25年が経過した.発見当初は,CaMKIIを特異的に脱リン酸化し,神経機能に重要な役割を果たすと思われていた本酵素であるが,現在では多くのタンパク質と結合し,さまざまな基質を脱リン酸化することで多彩な生理機能を有することが明らかになってきた.またCaMKPがアポトーシスや細胞接着,運動性と密接に関わることは,ゼブラフィッシュやマウスの胚発生過程においてCaMKPが必須という事実とよく一致しており3, 7),このことは脊椎動物で保存された本酵素の機能的重要性を示している.近年報告が相次ぐ,がん,神経変性疾患,精神疾患への関与もまた,CaMKPによるリン酸化シグナルの精巧な制御が,いかに各種細胞の恒常性を保つ上で重要であるのかを示唆する.しかし,これら疾患の病理とCaMKPを直接結びつける分子機序はいまだ不明な点が多く,今後はそのメカニズムの解明を目指す基礎研究,さらにはCaMKPを創薬標的とした新しい薬剤開発やそれを利用した基礎・臨床両面の研究が重要になってくるだろう.幸い今,阻害機構の異なる3種類のCaMKP特異的阻害剤が開発・発見されているが,これらはまだその特異性,膜透過性,細胞毒性,安全性などが十分に検証,理解されているわけではない.今後は薬理学的な観点からの解析が強く求められる.これらの阻害剤をツールにCaMKPの機能解析が飛躍的に進み,いずれここにあげたCaMKP阻害剤に端を発す,CaMKPに対する新しい分子標的薬が開発される日が来ることを期待している.

引用文献References

1) Ishida, A., Kameshita, I., & Fujisawa, H. (1998) A novel protein phosphatase that dephosphorylates and regulates Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase II. J. Biol. Chem., 273, 1904–1910.

2) Koh, C.-G., Tan, E.-J., Manser, E., & Lim, L. (2002) The p21-activated kinase PAK is negatively regulated by POPX1 and POPX2, a pair of serine/threonine phosphatases of the PP2C family. Curr. Biol., 12, 317–321.

3) Sueyoshi, N., Nimura, T., Ishida, A., Taniguchi, T., Yoshimura, Y., Ito, M., Shigeri, Y., & Kameshita, I. (2009) Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase phosphatase (CaMKP) is indispensable for normal embryogenesis in zebrafish, Danio rerio. Arch. Biochem. Biophys., 488, 48–59.

4) Tu, S.-H., Lin, Y.-C., Huang, C.-C., Yang, P.-S., Chang, H.-W., Chang, C.-H., Wu, C.-H., Chen, L.-C., & Ho, Y.-S. (2016) Protein phosphatase Mg2+/Mn2+ dependent 1F promotes smoking-induced breast cancer by inactivating phosphorylated-p53-induced signals. Oncotarget, 7, 77516–77531.

5) Kim, P.P., Zhang, S., Rahmat, M.B., & Koh, C.-G. (2020) Partners in crime: POPX2 phosphatase and its interacting proteins in cancer. Cell Death Dis., 11, 840.

6) Phang, H.-Q., Hoon, J.-L., Lai, S.-K., Zheng, Y., Chiam, K.-H., Li, H.-Y., & Koh, C.-G. (2014) POPX2 phosphatase regulates the KIF3 kinesin motor complex. J. Cell Sci., 127, 727–739.

7) Grimm, T.M., Dierdorf, N.I., Betz, K., Paone, C., & Hauck, C.R. (2020) PPM1F controls integrin activity via a conserved phospho-switch. J. Cell Biol., 219, e202001057.

8) Jurmeister, S., Baumann, M., Balwierz, A., Keklikoglou, I., Ward, A., Uhlmann, S., Zhang, J.D., Wiemann, S., & Sahin, Ö. (2012) MicroRNA-200c represses migration and invasion of breast cancer cells by targeting actin-regulatory proteins FHOD1 and PPM1F. Mol. Cell. Biol., 32, 633–651.

9) Sathe, S.R., Jain, D., Koh, C.-G., & Yim, E.K.F. (2021) POPX2 phosphatase enhances topographical contact guidance for cell morphology and migration. Biomed. Mater., 16, 025020.

10) Ishida, A., Sueyoshi, N., & Kameshita, I. (2018) Functions and dysfunctions of Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase phosphatase (CaMKP/PPM1F) and CaMKP-N/PPM1E. Arch. Biochem. Biophys., 640, 83–92.

11) Onouchi, T., Kishino-Kaneko, Y., Kameshita, I., Ishida, A., & Sueyoshi, N. (2015) Regulation of Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase phosphatase (CaMKP/PPM1F) by protocadherin-γC5 (Pcdh-γC5). Arch. Biochem. Biophys., 585, 109–120.

12) Ozaki, H., Katoh, T., Nakagawa, R., Ishihara, Y., Sueyoshi, N., Kameshita, I., Taniguchi, T., Hirano, T., Yamazaki, T., & Ishida, A. (2016) Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase phosphatase (CaMKP/PPM1F) interacts with neurofilament L and inhibits its filament association. Biochem. Biophys. Res. Commun., 477, 820–825.

13) Sueyoshi, N., Takao, T., Nimura, T., Sugiyama, T., Numano, T., Shigeri, Y., Taniguchi, T., Kameshita, I., & Ishida, A. (2007) Inhibitors of the Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase phosphatase family (CaMKP and CaMKP-N). Biochem. Biophys. Res. Commun., 363, 715–721.

14) Akizuki, K., Shimoda, N., Ozaki, H., Yamazaki, T., Hirano, T., Ishihara, Y., Sueyoshi, N., Kameshita, I., Murai, T., & Ishida, A. (2023) CaMK phosphatase (CaMKP/POPX2/PPM1F) inhibitors suppress the migration of human breast cancer MDA-MB-231 cells with loss of polarized morphology. Biochem. Biophys. Res. Commun., 639, 1–8.

15) Akizuki, K., Ishikawa, S., Obatake, R., Ozaki, H., Shimoda, N., Nehira, T., Yamazaki, T., Kinumi, T., Osawa, J., Sueyoshi, N., et al. (2022) CaM kinase phosphatase (CaMKP/PPM1F/POPX2) is specifically inactivated through gallate-mediated protein carbonylation. Arch. Biochem. Biophys., 720, 109170.

16) Grimm, T.M., Herbinger, M., Krüger, L., Müller, S., Mayer, T.U., & Hauck, C.R. (2022) Lockdown, a selective small-molecule inhibitor of the integrin phosphatase PPM1F, blocks cancer cell invasion. Cell Chem. Biol., 29, 930–946.

著者紹介Author Profile

秋月 一駿(あきずき かずとし)

ヴァンダービルト大学博士研究員.博士(農学).

略歴

1993年大分県に生る.2015年香川大学農学部卒業.17年同大学院農学研究科修了.20年愛媛大学大学院連合農学研究科修了(日本学術振興会特別研究員DC1).同年より広島大学大学院統合生命科学研究科助教.22年より現職.

研究テーマと抱負

プロテインキナーゼ/ホスファターゼの機能解析.リン酸化・脱リン酸化の両方の視点からリン酸化シグナリングを見つめ,その制御機構の重要性を細胞レベルで解き明かしていきたい.

ウェブサイト

https://researchmap.jp/kakizuki

趣味

ギター,ソフトテニス,水泳.

This page was created on 2023-09-11T11:19:22.601+09:00
This page was last modified on 2023-10-10T09:13:48.000+09:00


このサイトは(株)国際文献社によって運用されています。