Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 95(6): 765-774 (2023)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2023.950765

特集Special Review

小胞体膜タンパク質PERKによるオルガネラ制御と個体機能調節Role of PERK in organelle dynamics and organism physiology beyond the unfolded protein response

徳島大学先端酵素学研究所生体機能学分野Division of Molecular Biology, Institute of Advanced Medical Sciences, Tokushima University ◇ 〒770–8530 徳島市蔵本町3–18–15 ◇ 3–18–15 Kuramoto, Tokushima 770–8530, Japan

発行日:2023年12月25日Published: December 25, 2023
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小胞体はほとんどすべてのオルガネラと接触することから,オルガネラ連関でのハブとして機能することが示唆される.小胞体膜タンパク質PERKは,小胞体のタンパク質恒常性を維持する小胞体ストレス応答の伝達タンパク質であることが広く知られている.近年の研究から,PERKが小胞体以外にミトコンドリアなどのオルガネラ機能を制御すること,さらには細胞自律的だけでなく,細胞間コミュニケーションによって小胞体ストレス応答とは直接関係しない生体機能も調節することなど,多くのことがわかってきた.本稿では,これまでに見いだされた代表的なPERKによるオルガネラ制御機構の他に,細胞種,内部環境,外部環境といったコンテクストに依存した個体機能調節についても紹介する.

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