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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 95(6): 812-817 (2023)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2023.950812

みにれびゅうMini Review

非必須アミノ酸チロシンの感知による栄養適応機構Adaptive nutritional response by sensing nonessential amino acid tyrosine

理化学研究所生命機能科学研究センターRIKEN Center for Biosystems Dynamics Research ◇ 〒650–0047 兵庫県神戸市中央区港島南町2丁目2–3 ◇ 2–2–3 Minatojima-minamimachi, Chuo-ku, Kobe, Hyogo 650–0047, Japan

発行日:2023年12月25日Published: December 25, 2023
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1. はじめに

我々は日々摂食行動を行う.食事の際には,その質および量において自由な意思決定を行っているように錯覚するが,その実,きわめて動物学的な基本原理にのっとって栄養選択をしていることがわかっている.特にタンパク質摂取量は個体の摂食行動に大きな影響を及ぼすことがわかっているが,その分子機構には不明な点が多い.我々は最近,ショウジョウバエをモデルとした研究から,非必須アミノ酸チロシンが,タンパク質欠乏による食欲増進の中心的役割を担うことを発見した1).本稿では,その研究を中心に,タンパク質欠乏に対する個体の栄養適応機構について議論したい.

2. アミノ酸感知による摂食制御

タンパク質は個体の成長,生殖,寿命に強い影響を及ぼす主要栄養素である.タンパク質は摂食後に20種類のアミノ酸に消化・吸収される.吸収されたアミノ酸は,体内のタンパク質合成に使われる.一方,これらのアミノ酸は単なるタンパク質の構成要素としてのみならず,それぞれがシグナル分子のように振る舞い,細胞のシグナル伝達機構を駆動することがわかっている.すなわち,我々の体を構成する細胞には,アミノ酸の増減をモニターすることにより個体の栄養状態を感知する仕組みが備わっている.アミノ酸レベルの低下時には,それに対するさまざまな適応応答を発動させる.その一つが摂食量の増大である.味覚によるアミノ酸の直接的な摂食量制御に加えて,体内アミノ酸の減少を感知した個体内においては,神経ペプチドホルモンをはじめとした内分泌系を介してアミノ酸(タンパク質)摂食を増大させる仕組みが考えられるが,その実体は完全には明らかになっていない.

3. ショウジョウバエをモデルとした栄養学

キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)は,遺伝学的操作がきわめて容易であり,およそ10日間と短い生活環を持っているため,遺伝学における優れたモデル動物として100年以上の歴史を持つ.その間,古典的な遺伝学に加え,発生学や神経科学,免疫学など幅広い学問の発展に貢献してきたが,代謝生理学的な研究においてもその威力を発揮している.さらにアミノ酸,糖,脂質,ビタミン,ミネラルなど,およそ40種類の精製した栄養素を混合して作製する人工合成餌の改良が進み,分子栄養学的な解析も可能になってきた2, 3).これを用いることで,餌中の単一栄養素を制限することが可能となり,栄養素の機能欠損型(loss of function)研究が可能となる.遺伝学と組み合わせることで,栄養素×遺伝子の機能相関を高度に解析することが可能となり,特定の条件でのみ機能する栄養素や,ある栄養素の機能が宿主のどの遺伝子に依存するかを議論することが可能となった.特に20種類の精製アミノ酸から作製される合成餌により,タンパク質の増減によるアミノ酸全体の影響をみる従来型の研究から一歩進んで,どのアミノ酸が特異的に機能するかを解明することが可能となった.たとえば我々の以前の研究では,餌からメチオニンのみを制限することで,腸幹細胞の増殖能が低下することを見いだした4).遺伝学的解析を組み合わせることで,このメチオニンの効果は,腸細胞・腸幹細胞にて合成されるS-アデノシルメチオニン(SAM)を介していることが明らかとなった.同様の現象がマウス腸でも保存されていることも報告されており5),ショウジョウバエ研究から,広く生物一般に通じる栄養生理学的知見が得られることが期待されている.

4. ショウジョウバエ幼虫を用いたタンパク質制限応答の解析

個体を成長させることは栄養要求性の高いプロセスである.特にタンパク質摂食の不足は成長の抑制へとつながるため,それに対する適応機構が存在する.個体にとって,栄養欠乏への適応の典型例は,エネルギー消耗の大きいタンパク質合成の抑制と摂食量の増大である.そこでまず,主要な代謝器官である脂肪体(哺乳類の白色脂肪組織と肝臓機能を担う)におけるタンパク質合成能を定量した.その結果,タンパク質源である酵母抽出液(YE)を10%から4%に減らした餌を8~24時間摂食させることで,タンパク質合成が大きく低下することを認めた(図1A).一方,このとき,発生過程は問題なく進行でき個体サイズの大きな減少は認められなかった.そこで次に以下の方法で摂食量について解析を行った.青色に染色した餌をショウジョウバエ幼虫に摂食させ,単位時間に個体内(つまり腸内)に存在する青色色素を定量した.予想どおり,4%YE餌を食べたショウジョウバエ幼虫では摂食量の増大が認められた.これらの結果から,4%YE餌がショウジョウバエにとって低タンパク質食であり,それに対する適応として,脂肪体における翻訳を低下させ,摂食行動を刺激することが明らかとなった.では,これらのタンパク質欠乏応答を引き起こすメカニズムは,一体どのようなものであろうか.

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図1 タンパク質欠乏に対する栄養適応応答はチロシン低下により引き起こされる

(A)低タンパク質食に対する適応応答解析系の概要.タンパク質源である酵母抽出液(Yeast Extract, YE)を10%から4%に低下させると栄養適応機構が発動する.(B)低タンパク質食下での4E-BP誘導はATF4をノックダウンにより抑制される.(C) ATF4活性レポーター系統による解析.チロシンまたはその前駆体であるフェニルアラニンを摂食させると,低タンパク質食下でのATF4活性が抑制される.(D)チロシンの増減が摂食量を制御する.(E) ATF4はチロシン特異的制限によっても活性化する(文献1より改変).

5. チロシンによるATF4活性制御がタンパク質制限応答を担う

低タンパク質に対する適応機構を理解する目的で,脂肪体のトランスクリプトーム解析を行った.その結果,転写因子ATF4の標的遺伝子の多くが誘導されていることがわかった.ATF4は飢餓応答をはじめ種々のストレスによって活性化されることが知られる転写因子である.ATF4の標的の一つは翻訳抑制因子4E-BPであるが,実際,低タンパク質による脂肪体での翻訳抑制や4E-BPの誘導は,ATF4をノックダウンでキャンセルされた(図1B).ATF4転写活性を蛍光でモニターすることができるレポーター系統4E-BPintron-dsRedを用いて,さらに上流のメカニズムを探索することとした6).低タンパク質食をベースとし,そこに20種類のアミノ酸を個別に戻し,ATF4レポーターの蛍光を評価した.興味深いことに,低タンパク質食にフェニルアラニンまたはチロシンを添加したときのみ,ATF4レポーター蛍光が減弱することがわかった(図1C).チロシンはフェニルアラニンから生合成される非必須アミノ酸である.その生合成を担う酵素遺伝子Hennaをノックダウンすると,チロシンを含む標準食下でもチロシンの体内量が半減し,その結果ATF4レポーター活性が上昇した.さらに,低タンパク質食による摂食量の増大も,チロシンを補給することにより部分的に抑制され,逆にチロシン制限餌を食べた個体では摂食量が増加した(図1D).これらの実験事実から,タンパク質欠乏に対する適応応答は,チロシン低下を特異的に感知して起こっていることが示唆された.

非必須アミノ酸であるチロシンが低タンパク質食に対する適応応答を担うという事実は,きわめて予想外の発見であった.一般に,非必須アミノ酸は生体内で十分合成可能なアミノ酸であり,摂食からのインプットを要求しないと考えられている.しかし,我々は合成餌を用いて,チロシンの特異的な制限(除去)がATF4の活性化を起こすことを確認した.驚くべきことに,チロシン制限による脂肪体でのATF4活性化は,必須アミノ酸であるメチオニン制限によるそれよりも強かったことから,チロシンの特異的感知がいかに重要であるかがあらためて確認できた(図1E).分析の結果,チロシン制限によって,体内チロシンは半減することがわかった.ちなみにメチオニン制限時の体内メチオニン量は通常5%以下にまで低下することから,チロシン濃度がわずか半分に低下したことを鋭敏に感知し,ATF4活性を増強し栄養欠乏応答を惹起できる仕組みが備わっていることが示唆される.

重要なこととして,今回のタンパク質制限条件で観察されるATF4の活性化は,アミノ酸の欠乏を感知して活性化するキナーゼGCN2を機能欠損した変異体でも抑制されなかった.したがって,チロシンによるATF4制御には新規の栄養感知機構の存在が示唆される.

6. チロシンは神経ペプチドホルモンを介して食欲を制御する

チロシン感知が個体のタンパク質欠乏応答に寄与するメカニズムをさらに理解するために,チロシンを増減させた脂肪体のRNAseqデータを分析した.すると,七つの遺伝子(4E-BP, Alas, scyl, CNMa, CG16898, AsnS, CG10621)の発現がチロシン摂取に高度に相関することが明らかとなった.その一つが,神経ペプチドをコードする遺伝子CNMaであった.我々がチロシン感知による個体応答を解析していたのと機を同じくして,腸由来のCNMaがショウジョウバエ成虫の必須アミノ酸嗜好性に関わることが報告された7).このことから,チロシン低下を引き金として,CNMaが幼虫の脂肪体から放出され,幼虫の摂食行動を変化させるのではとの仮説を立てた.予想どおり,脂肪体におけるCNMaが餌中チロシン量に応答して増減することが確認できた(図2A).

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図2 低タンパク質食による栄養適応に関わるCNMaとscylはチロシン感知により制御される

(A)神経ペプチドホルモンCNMaの発現レポーター系統の解析.CNMaは脂肪体で発現する.低タンパク質食により誘導され,チロシンにより抑制される.特に頭部に近い脂肪体に強い反応が見られる(矢頭).(B) CNMa受容体発現の蛍光レポーターによる可視化.脳摂食中枢に発現する(矢印).脳から咽頭に伸びるセロトニン神経にも発現が見られる(矢頭).(C) CNMaやCNMa受容体の変異体では,低タンパク質食下での摂食量増大が減弱する.(D)リボソームタンパク質S6のリン酸化を指標としたmTORC1活性の評価.代表的なウエスタンブロットのイメージ図(上)とその定量(下).低タンパク質食下で低下したS6リン酸化は,チロシンによって回復するが,ロイシンやメチオニンでは回復しない.(E)タンパク質欠乏によるmTORC1活性の低下はATF4標的遺伝子scylによって引き起こされる.(F)チロシン-ATF4-scyl軸によるmTORC1制御機構は,既知のロイシンなどによるmTORC1活性制御とは独立である(文献1より改変).

一方,CNMaの受容体(CNMaR)は,主に脳に限局して発現していた(図2B).特に,幼虫の摂食行動に関わるとされる腸管神経系のセロトニン神経でCNMaRの発現が認められた.CNMaCNMaRのノックアウトショウジョウバエでは低タンパク質による摂食量の増大が抑制されたことから,このペプチドホルモンが摂食量増強を引き起こしていることが明らかとなった(図2C).脂肪体でのCNMaのノックダウンやセロトニン神経でのCNMaRのノックダウンも同様に摂食行動を抑制したことから,非必須アミノ酸であるチロシンが,脂肪体でのペプチドホルモンCNMa産生を促し,これが摂食に関わる神経を刺激することで摂食量を増大させることが明らかとなった.なお,CNMaはATF4により制御されており,ATF4を脂肪体で発現抑制しても摂食量増大が緩和された.また,脂肪体でのATF4ノックダウンや,CNMaノックアウト個体では,低タンパク質食下での成長が大きく阻害されたため,この経路が栄養欠乏下の個体成長に必要であることが明らかとなった.

7. チロシンは新規経路によりmTORC1活性を調節する

栄養状態を監視する主要なメカニズムの一つが,mTORC1である.mTORC1は成長因子とアミノ酸をはじめとするいくつかの栄養素を検知して,細胞の成長を促進するキナーゼ複合体である8).したがって,アミノ酸欠乏条件下では,mTORC1活性が低下し,タンパク質合成を停止するなどの飢餓応答が引き起こされる.予想どおり,低タンパク質食を摂取したショウジョウバエ幼虫の脂肪体では,mTORC1活性の指標であるリン酸化S6が減少した(図2D).このmTORC1活性の低下は,チロシン補給によって部分的ではあるが回復することがわかった.mTORC1はその制御機構において,ロイシンやアルギニン,メチオニンなどを感知するセンサータンパク質を持っているが,チロシンについては報告がない.興味深いことに,mTORC1活性の低下は,メチオニンやロイシンの補給ではまったく回復しなかったことから,ここでもチロシンの特異性が浮き彫りになった(図2D).

予想どおり,合成餌を用いてチロシンを特異的に制限しても,mTORC1活性が抑制された.この際,ロイシン制限でもmTORC1活性の減少を認めた.このことは,ロイシンの低下はそれ単体でmTORC1活性を低下させるのに十分であるが,低タンパク質餌によるmTORC1活性低下にはロイシン以外のアミノ酸が同時に寄与していることを示唆する.実際,アミノ酸センサーであるSesnは,ロイシンのみならずイソロイシンやバリン,メチオニンとも結合することが知られる9).したがって,これらの必須アミノ酸は,グループ単位でmTORC1活性を制御していると考えられる.一方,チロシンは単独でmTORC1活性の低下を回復させることが示唆された.

我々がRNAseqにより同定したチロシン制御性ATF4標的遺伝子のうちの一つにscylがあった.この遺伝子は哺乳類のregulated in development and DNA damage responses 1(REDD1)の相同遺伝子であり,mTORC1シグナルを阻害することが報告されていた10, 11).予想どおり,ATF4またはscylをノックダウンすると,低タンパク質食下でのmTORC1活性の低下が抑制されたことから,scylが脂肪体におけるmTORC1活性制御因子であることが示唆された(図2E).なお,チロシン-ATF4-ScylによるmTORC1制御は,ロイシンによるmTORC1活性制御機構とは独立であった(図2F).低タンパク質によるmTORC1活性低下は,チロシンによる経路と,ロイシン・イソロイシン・バリン・メチオニンなどによる経路の両方がそれぞれ独立に寄与するものと考えられる.いずれにせよ,mTORC1活性の低下は,S6キナーゼや4E-BPのリン酸化を介して翻訳に影響するものと考えられる.しかし,この経路がどの程度チロシン欠乏下の翻訳低下に貢献しているかは検証できていない.なお,mTORC1を遺伝学的に活性化しても,低タンパク質による摂食量増大は抑制されなかった.

8. おわりに

ショウジョウバエを用いた我々の研究から,チロシン欠乏を感知した脂肪体が駆動する新規栄養適応応答の存在が明らかとなった(図3A, B).なぜチロシンが特異的に感知される対象となったのかは興味深い問いであるが,まったくの謎である.チロシンはメラニンやカテコールアミンなど重要な代謝物の前駆体であるが,この観点のみでチロシンだけが特筆すべき重要なアミノ酸であるとは考えにくい.

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図3 チロシン特異的感知によって誘導されるタンパク質栄養欠乏応答

(A)タンパク質欠乏により,チロシン量の低下が起こる.チロシン低下を感知し活性化した転写因子ATF4により,適応機構が発動する.チロシン低下によるATF4活性化機構は不明であるが,アミノ酸欠乏応答キナーゼとして知られるGCN2は必要ないため,新規メカニズムが示唆される.(B)低タンパク質食を摂食した個体では,脂肪体でのチロシン低下感知により活性化したATF4が,4E-BPにより直接,またmTORC1の阻害因子であるscylにより間接的にタンパク質合成を抑制し,エネルギー消費を抑える.同時に,神経ペプチドホルモンであるCNMaが誘導され,摂食行動を支配するセロトニン神経に発現するCNMa受容体に到達し,食欲を増進させる.一方,これらとは独立に,チロシン代謝制御が上皮で行われており,全身性の代謝生理恒常性機構が働く.

最近我々は,体内チロシン量を制御するチロシン分解経路の代謝酵素の遺伝子発現が,タンパク質摂取量に鋭敏に応答することも見いだしている12).興味深いことに,チロシン分解経路の代謝酵素は,内臓ではなく,胴体に存在する上皮組織に発現しており,そこで発現変動がみられる(図3B).上皮で行われるチロシン代謝分解と,脂肪体で起こるチロシン感知は異なるメカニズムで制御されていることがわかりつつあり,個体全体で起こる栄養応答の奥深さを実感させる.

今回発見したCNMaは哺乳類には存在しないペプチドホルモンであると予想されるが,低タンパク質食下でみられるATF4/CNMaによる摂食量の増大は,哺乳類においてATF4依存的にFGF21が誘導され食欲を刺激することと機能的に類似している13–15).ショウジョウバエ同様,マウスやヒトにおいてもチロシンの特異的な制限がATF4-FGF21を介した摂食や代謝生理に影響するかどうかについては,今後の解析が待たれる.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

小幡 史明(おばた ふみあき)

理化学研究所生命機能科学研究センター・栄養応答研究チーム チームリーダー,京都大学大学院生命科学研究科 客員准教授.博士(薬学).

略歴

2007年東京農工大学農学部卒業.09年同大学院生物システム応用科学府修士課程修了.12年東京大学大学院薬学系研究科博士課程修了.13年同特任研究員.15年英国フランシスクリック研究所博士研究員.17年東京大学大学院薬学系研究科助教.18年同講師.21年より現職.

研究テーマと抱負

栄養素,特にアミノ酸による健康寿命制御の分子機構解明を目指しています.食関連要因として,腸内細菌叢の生理機能も解析しています.また,発生・発達期の食環境が生涯にわたって寿命に影響する機構も研究しています.最近は「最適な食事とは何か」をどう定義するのかということに挑戦しようとしています.

ウェブサイト

https://www.bdr.riken.jp/ja/research/labs/obata-f/index.html

趣味

最近は簡単な(六甲)山登り.

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