Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 96(1): 45-59 (2024)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2024.960045

総説Review

染色体工学技術基礎研究・創薬研究のための超長鎖遺伝子操作技術Chromosome engineering technology: Chromosomal scale genome manipulation for basic and drug discovery research

1自然科学研究機構 生命創成探究センター 染色体工学研究グループChromosome Engineering Research Group, ExCELLS ◇ 〒444–8787 愛知県岡崎市明大寺町字東山5–1 ◇ 5–1 Higashiyama, Myodaiji, Okazaki, Aichi 444–8787, Japan

2鳥取大学医学部生命科学科染色体医工学講座Division of Chromosome Biomedical Engineering, School of Life Science, Faculty of Medicine, Tottori University ◇ 〒683–8503 鳥取県米子市西町86 ◇ 86 Nishi-cho, Yonago, Tottori 683–8503, Japan

3鳥取大学染色体工学センターCREC, Tottori University ◇ 〒683–8503 鳥取県米子市西町86 ◇ 86 Nishi-cho, Yonago, Tottori 683–8503, Japan

発行日:2024年2月25日Published: February 25, 2024
HTMLPDFEPUB3

生命の設計図であるゲノムは,染色体単位で複製し,分配・維持される.この染色体を維持する機構は,少なくとも脊椎動物細胞間で互換性があり,個々の染色体を微小核細胞融合法と呼ばれる精製・導入技術を用いて別種の細胞に付与できる.また,染色体維持に関わるテロメア・セントロメアの配列と,メガベーススケールの超長鎖ゲノム配列を,「移す・切る・つなぐ」染色体工学技術とを組み合わせることで,ヒトやマウス由来の人工染色体も作製できるようになった.そして,これらの人工染色体と染色体工学技術を駆使し,筋萎縮性側索硬化症や筋ジストロフィーに対する遺伝子治療法の開発や,ダウン症モデル動物,完全ヒト型抗体産生マウス等の作製にも成功している.本稿では,これらの基盤となった染色体工学技術と,基礎研究・創薬研究への応用について紹介する.

This page was created on 2024-01-22T16:02:33.306+09:00
This page was last modified on 2024-02-16T11:43:08.000+09:00


このサイトは(株)国際文献社によって運用されています。