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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 96(1): 80-85 (2024)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2024.960080

みにれびゅうMini Review

環境に応じた卵形成を支える臓器連関メカニズムショウジョウバエの生殖幹細胞研究を中心にInterorgan communication regulating oogenesis in response to environmental conditions: Focusing on studies in Drosophila germline stem cells

1筑波大学生命環境学群生物学類College of Biological Sciences, School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba ◇ 〒305–8577 茨城県つくば市天王台1–1–1 ◇ Tennodai 1–1–1, Tsukuba, Ibaraki 305–8577, Japan

2筑波大学生存ダイナミクス研究センターLife Science Center for Survival Dynamics, Tsukuba Advanced Research Alliance (TARA), University of Tsukuba ◇ 〒305–8577 茨城県つくば市天王台1–1–1 TARAセンターB棟 ◇ TARA Center Bldg. B., Tennodai 1–1–1, Tsukuba, Ibaraki 305–8577, Japan

発行日:2024年2月25日Published: February 25, 2024
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1. はじめに

卵形成は,多くの動物が次世代を残す上で必須の発生過程である.一般に,卵形成は,個体の栄養状態や気温などの内的・外的環境に大きく影響される.これは,動物が生殖に適した環境では卵形成を促進し,一方で生殖に適さない環境では卵形成を抑制してエネルギーの損失を防ぐために重要な反応である.環境と卵形成を結ぶメカニズムの解明には,キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)を用いた研究が大きく貢献してきた.そして,ショウジョウバエの卵形成の適応的調節には,卵巣自身はもちろん,脳神経系,内分泌器官,腸,そして脂肪体などのさまざまな器官が関わることが明らかとなっている.本稿では,栄養状態,交尾刺激,あるいは低温といった要因が卵形成にもたらす影響とそれに関わる分子機構について,生殖幹細胞(germline stem cell:GSC)への制御を中心に概説する.

2. ショウジョウバエの卵巣とGSC

ショウジョウバエの卵巣は,メスの腹部に左右一対で存在する(図1A).一つの卵巣は,20本程度の卵巣小管から構成される.1本の卵巣小管に目を向けると,濾胞と呼ばれる構造が連なっている.その濾胞一つ一つは濾胞細胞によって包まれており,その中には生殖細胞が含まれる.各卵巣小管の後方末端から成熟卵が排卵される.一方,各卵巣小管の前側先端には胚腺が存在し,この中に通常1~3個のGSCが含まれる(図1B).GSCは自身を産み出す自己増殖能と卵へ分化する細胞を産み出す分化能を併せ持つ細胞である.このGSCの幹細胞性は,主には隣接するキャップ細胞が構成する幹細胞ニッチによって調節される.すなわち,GSCが分裂して二つの娘細胞を産み出すと,幹細胞ニッチに隣接した娘細胞は元と同じくGSCとなる.一方で,ニッチから離れた位置に置かれた娘細胞は,幹細胞性を失い,より成熟した生殖細胞(シストブラスト)へ分化する(図1C).

Journal of Japanese Biochemical Society 96(1): 80-85 (2024)

図1 ショウジョウバエの卵巣の構造と生殖幹細胞(GSC)維持・分化の機構

(A)ショウジョウバエの卵巣の構造.卵巣はメスの腹部に左右一対で存在し,それぞれが20本程度の卵巣小管(ovariole)からなる.卵巣小管は生殖細胞が包まれた濾胞(follicle)が連なった構造をしていて,頭部側の先端が胚腺(germarium)と呼ばれる領域である(点線部).(B)胚腺の構造.図中のキャップ細胞がGSCの主要な幹細胞ニッチを構成する.幹細胞ニッチの制御を外れた生殖細胞が図の左側から右側へ発達していく.胚腺はGSCやシストブラスト,シストなどの生殖細胞に加え,ターミナルフィラメント,キャップ細胞,エスコート細胞や濾胞細胞といった卵巣体細胞で構成されている.(C)GSC維持・分化の機構.(B)内の長方形で囲んだ領域を模式的に示した.キャップ細胞から放出されたDppは隣接したGSCに局在するDpp受容体Thick vein (Tkv) /Punt(Put)に受容され,その下流でMadをリン酸化する.リン酸化Mad(pMad)はBam遺伝子の発現を介して分化を抑制する.一方で,Dppシグナル強度が分化の抑制に満たない領域では,細胞が幹細胞ニッチの制御を外れてシストブラストに分化する.

キャップ細胞が産生・分泌するニッチシグナルの実体は,骨形成タンパク質(bone morphogenetic protein:BMP)ファミリーに属するDecapentaplegic(Dpp)である.DppはGSCに存在する受容体(Thick VeinとPuntのヘテロ二量体)に受容されると,GSC内でDppシグナル経路(シグナル伝達分子Madのリン酸化)を活性化する.Dppシグナル経路の下流では,シストブラスト分化促進因子Bamの発現が抑制されることで,GSCの幹細胞性が維持される.そして,キャップ細胞は,栄養状態や交尾の有無などのさまざまな情報を統合して,Dppシグナルの強度を変化させ,GSCの制御を行う.

3. 栄養による卵形成の制御

ショウジョウバエの1日あたりの産卵数は,十分な栄養を摂取していれば80個以上だが,逆に貧栄養時には0~数個まで落ち込む1).こうした栄養状態による卵形成の制御には,富栄養に応答して分泌されるインスリン様ペプチド群(insulin-like peptides:ILPs)を介した経路や,アミノ酸感知経路などが関与する.これらのシグナルは卵巣に対して直接作用するだけでなく,卵巣以外の器官を介しても卵形成に関わる.

1)インスリン様ペプチド群による制御

ショウジョウバエのILPsは脳に存在するインスリン産生細胞から分泌される.十分な栄養を摂取した個体ではインスリン産生細胞から体液中にILPsが放出される.ILPsを受容した細胞ではインスリンシグナリングが活性化され,各受容組織にさまざまな反応を引き起こす.ILPsは卵巣を構成する各種細胞でも受容され,卵形成全般に必須である1).GSCの制御においては,ILPsは直接・間接の両面から機能する.すなわちILPsは,卵巣においてGSCに直接受容されることでその分裂頻度や分化速度の上昇を引き起こす一方,体細胞であるキャップ細胞の維持を正に調節することで,GSCの数に影響を与える2, 3)

また,卵巣以外の器官によるILPsの受容も,卵形成の制御に関わる.その一つが脂肪体によるILPs受容を介したものである4).脂肪体は昆虫において脊椎動物の肝臓および脂肪組織に似た機能を担う器官である.脂肪体特異的にILPsの受容体(insulin receptor)をノックダウンした個体では,加齢に伴うGSC減少の加速,生殖細胞のアポトーシス頻度の上昇,および卵黄形成の前段階で縮小する濾胞の増加など,卵形成全般を抑制する現象が観察される4).裏を返せば野生型では,脂肪体によるILPs受容の下流で生じる応答が卵形成を活性化している.

2)アミノ酸感知による制御

個体が餌からアミノ酸を摂取しているか否かも,卵形成に大きな影響を与える.アミノ酸摂取状態を感受する主要な細胞内因子の一つがmechanistic target of rapamycin(mTOR)である.mTORはアミノ酸の存在下で活性化し,その下流でさまざまなタンパク質をリン酸化することで翻訳の制御などに関与する.GSCにおいて,mTORはインスリンシグナリングと独立してその分裂頻度の上昇を引き起こす5).また,脂肪体におけるmTORの活性化は,間接的に成熟卵の排卵を制御する6)

mTOR以外のアミノ酸感知経路として,アミノ酸飢餓応答が知られており,この経路もGSCの維持に関わる6).アミノ酸飢餓応答は,アミノ酸と結合していない転移RNA(tRNA)を認識して生じる反応であり,細胞内のアミノ酸が少ない場合に活性化する.脂肪体特異的にアルギニルtRNA合成酵素あるいはヒスチジルtRNA合成酵素をノックダウンした個体(これらのアミノ酸とtRNAを結合できないため,アミノ酸非結合tRNAが増える)では,加齢に伴うGSCの減少が加速する.すなわち,脂肪体はアミノ酸不足を感知することで卵形成を抑制している6)

4. 交尾刺激によるメス生殖幹細胞の増加

多くの昆虫のメスは,交尾で得たオスの精子を貯蔵する器官である受精嚢を持つ.ショウジョウバエのメスも受精嚢を持ち,交尾後およそ2週間にわたって受精卵を産むことができる7).交尾後の精子を確実に利用できるこの期間に卵形成を活性化することは,子孫を多く残す可能性につながるため,昆虫にとって適応的である.

多くの昆虫のメスでは,交尾後に行動や体内の状態が変化する「交尾後応答」と呼ばれる現象が観察される.ショウジョウバエにおいては,交尾後応答をもたらす主要な因子として,オスの精液に含まれる性ペプチド(sex peptide:SP)が同定されている.SPはメスの卵管のSP受容神経で発現した性ペプチド受容体(sex peptide receptor:SPR)に受容される.SPRシグナリングはSP受容神経に対して抑制的な機能を有する.すなわち,SPを受容していない未交尾メスにおいては,SP受容神経は活性化状態にあるが,交尾メスではSPを受容したSPRがSP受容神経の活動を抑制する.この抑制状態が,下流の神経群に広範な影響を与えることで,メスの交尾後応答が引き起こされる8).そしてショウジョウバエメスの交尾後応答の一つとして,交尾後のGSCの増加がある8)

1)エクジステロイドによる制御

SP-SPRシグナリングの下流でGSC制御の変化をもたらす経路はいくつか明らかになっている.その一つが卵巣の体細胞で生合成されるエクジステロイドによるものである8).エクジステロイドは脱皮や変態などの発生過程における機能がよく研究されている昆虫ホルモンであり,成虫においてもさまざまな生理機能を有する.交尾メスでは,SP受容神経の活動が抑制されることで,卵巣の体細胞におけるエクジステロイド生合成が活性化する.上昇したエクジステロイドは濾胞細胞に受容され,間接的にGSCにおけるDppシグナリングを増強し,GSCの分裂頻度の上昇およびその帰結としてGSCの増加を引き起こす8)

2)オクトパミンによる制御

交尾後応答によるGSCの増加は,腹部神経節に細胞体を持ち,卵巣に直接投射する神経によっても制御されている9).この神経軸索末端から放出され,幹細胞ニッチによって受容される神経伝達物質がオクトパミン(octopamine:OA)である.OAは無脊椎動物の持つ神経伝達物質の一つで,脊椎動物の交感神経から放出されるノルアドレナリンと同等の役割を担うと考えられている.

卵管に存在するSP受容神経は腹部神経節まで投射していて,そこでは卵巣に投射するOA神経と直接接続している.このOA神経は未交尾メスにおいては,SP受容神経によって抑制されている.SP-SPRシグナリングが活性化すると,このSP受容神経による抑制が止まり,OA神経からOAが放出される.放出されたOAが卵巣の体細胞に存在するOA受容体に受容されることでGSCにおけるDppシグナリングが増強され,GSCの分裂頻度が上昇し,GSCの増加が生じる9)

3)神経ペプチドFによる制御

交尾後応答におけるGSC制御の変化には消化器系由来のペプチドホルモンも関わっている.我々の研究室で,各種神経ペプチドの変異系統を対象に,交尾後のGSC増加を観察するスクリーニングを行った結果,神経ペプチドF(neuropeptide F:NPF)の変異系統で交尾後のGSC増加が生じないことが明らかになった.NPFは脊椎動物の神経ペプチドYと進化的起源を同一にする.NPFは,脳神経系で産生されて睡眠や摂餌の制御に関わる一方で,中腸に存在する一部の腸内分泌細胞でも産生される.交尾メスにおいてはSP受容神経がSPを受容すると,腸内分泌細胞から体液中にNPFが放出される.ただし,SP受容神経がどのように腸内分泌細胞へと情報を伝達するのかについては,現在のところメカニズムは不明である.いずれにしても,放出されたNPFは卵巣の体細胞に存在するNPF受容体で受容され,GSCにおけるDppシグナリングを増強することによりGSCの分裂頻度の上昇とGSCの増加を引き起こす10).なお,神経系特異的にNPFをノックダウンした個体では交尾後のGSC増加がキャンセルされなかったため,この過程には,脳由来NPFは関与しないと言える.

中腸由来NPFの放出の制御に対しては,個体の栄養状態が顕著な影響を与える11).ショウジョウバエを飼育する際に用いる餌には通常,糖質源となるグルコースやコーンミールが含まれる.しかし,これらの糖質源を含まない餌で飼育した個体では,交尾後のGSCの増加が起こらない12)

交尾メスにおける餌中グルコース依存的な中腸由来NPFの放出には,グルコースが腸内分泌細胞に直接受容されることは重要ではない.意外なことに,この過程にはグルコースからの代謝産物であるフルクトースこそが重要である.交尾メスでは,グルコースからフルクトースを生成するポリオール経路が活性化される.そして興味深いことに,フルクトースは腸内分泌細胞に存在する味覚受容体によって感知受容されると,腸内分泌細胞からのNPF放出を促す.したがって,摂取している餌に十分な糖が含まれている場合に限り,フルクトースを受容した腸内分泌細胞が放出するNPFを介して,交尾後にGSCの増加が生じる12)

以上の腸と卵巣間の臓器連関によって,ショウジョウバエ個体は摂取した餌による栄養状態と交尾の有無の情報を適切に処理し,交尾後のGSCの増加を制御し,最終的な卵形成を調節している.他の動物にも腸を介した生殖の調節があるのか,興味が持たれるが,現状では不明である.

5. 低温による卵形成の抑制

温帯に生息する生物にとって,多くの場合,冬は生殖に適さない季節である.冬は餌を得にくく,代謝の維持にエネルギーがいっそう必要になるため,生物は生殖に大きなエネルギーを割くことが難しい.ショウジョウバエを含む一部の昆虫では,低温や短日を感知して卵形成を積極的に抑制する「生殖休眠」が誘導される13).生殖休眠が誘導されたショウジョウバエのメスでは,脂肪体や濾胞を介した卵黄形成の抑制13)や,GSCの分裂頻度の低下14)を介して,卵形成が抑制される.

生殖休眠時の卵黄形成の抑制に関しては,セスキテルペノイド骨格を持つ幼若ホルモンの関与が古くから知られている.幼若ホルモンは幼虫における脱皮や変態に対する機能がよく知られているが,成虫においても生殖行動の制御などに深く関わる.このホルモンは,成虫胸部に存在する内分泌器官であるアラタ体で生合成され,体液中に放出される.低温・短日の冬季条件下では,アラタ体での幼若ホルモン生合成が低下し,それゆえに体液中の幼若ホルモンが減少することで,脂肪体や濾胞を介した卵黄形成の抑制が生じる13)

卵黄形成抑制のための幼若ホルモン生合成の負の調節には,アラタ体に投射する神経が分泌するdiuretic hormone 31(DH31)が関わる15).DH31は脊椎動物のカルシトニンに相同なペプチドホルモンの一種である.このDH31産生アラタ体投射神経は,我々の研究室の大学院生がまったく別の目的で実施した抗DH31抗体を用いた免疫染色の過程で,偶然発見された.アラタ体投射神経では,低温下でDh31遺伝子の発現が促進されて,DH31が放出される.DH31がアラタ体に存在するDH31受容体で受容されると,そのシグナル経路の下流で幼若ホルモン生合成が抑制される.これによって,体液中に放出される幼若ホルモン量が減少し,卵黄形成が抑制され,結果として卵形成が抑制される15)

現状では,生殖休眠時の幼若ホルモンとGSCの関係の詳細はわかっていない.幼若ホルモン生合成を阻害した個体を通常の温度条件で飼育すると,GSCは減少するのではなく逆に増加する14).一方で,生殖休眠個体に幼若ホルモンを与えてもGSCの増加はみられない14).これらの結果から,GSCに対する幼若ホルモンの作用は,卵黄形成抑制とは違った複雑なものであることが示唆される.また,DH31がGSCの数の制御にも関与するかは検討されておらず,今後の研究が待たれる.また,脳からアラタ体に投射する神経は,ショウジョウバエのみならず,ルリキンバエやホソヘリカメムシなどの昆虫でも生殖休眠の制御に関わる.これらの昆虫における生殖休眠誘導因子の実体がDH31に関連した分子であるのか,興味が持たれる.

6. 今後の展望

ショウジョウバエの卵形成の制御には,さまざまな器官と卵巣との臓器連関が重要である(図2).従来の研究では,特定の環境条件と卵形成の制御の変化を結びつける経路が個別に解析されてきた.一方で,実際の生物体内ではこれらの経路は独立に機能するのではなく,相互作用しながら卵形成を制御していると考えられる.複数の神経内分泌シグナルの入力を,GSCおよびそのニッチという限局された場での統合として理解でき,またその起結としてGSC増加・分裂という単一の出力で解析できる本研究系は,動物生理学の中でもユニークかつ強力である.我々は今後もこの研究系を用いて,生殖の神経内分泌学研究を推進していきたいと考えている.

Journal of Japanese Biochemical Society 96(1): 80-85 (2024)

図2 さまざまな器官を介した卵形成の制御

(A)栄養状態による卵形成の制御.GSC内で直接働くmTOR経路に加え,ILPsなどのホルモンを介した経路,脂肪体でのアミノ酸感知を介した経路などが知られる.また腸内分泌細胞のNPFによる制御は,フルクトース受容と交尾刺激の条件がそろうと活性化する.(B)交尾刺激による卵形成の制御.交尾メスでは,オスの精液成分SPが子宮脇に存在するSP受容神経に受容される.SP受容神経は腹部神経節へと軸索を伸ばしており神経系を介して交尾刺激の情報を全身へと伝達する.交尾(SP受容)に伴うGSC増殖の制御には,卵巣由来のエクジステロイド(ステロイドホルモン),中腸由来NPF(ペプチドホルモン),卵巣投射神経由来のオクトパミン(OA)といった神経内分泌系のさまざまな因子が関わる.(C)低温による卵形成の抑制(生殖休眠).アラタ体投射神経が放出するDH31が,アラタ体における幼若ホルモンの生合成を阻害する.体液中に放出される幼若ホルモンの量が減少すると,脂肪体や濾胞における卵黄タンパク質合成が低下し,卵黄形成が抑制される.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

林 良祐(はやし りょうすけ)

筑波大学生命環境学群生物学類学士課程4年生.

略歴

2001年埼玉県に生る.20年筑波大学生命環境学群生物学類入学,現在に至る.

研究テーマと抱負

ショウジョウバエを用いて,神経内分泌系由来の因子が生殖幹細胞の制御に与える影響について研究をおこなっている.交尾後応答における制御因子の相互作用と,腸内細菌が生殖幹細胞に与える影響を明らかにしたい.

趣味

ピアノ・ギター演奏,音楽理論.

丹羽 隆介(にわ りゅうすけ)

筑波大学生存ダイナミクス研究センター 教授.博士(理学).

略歴

1997年京都大学理学部卒業.2002年同大学院理学研究科博士課程修了.東京大学博士研究員(学振SPD),イェール大学博士研究員(HFSP長期フェロー),筑波大学生命環境系助教,准教授を経て,19年より現職.

研究テーマと抱負

ショウジョウバエおよび寄生蜂を用いた神経内分泌システムと臓器連環の研究,および昆虫特異的に作用する環境調和型農薬の開発に向けたケミカルバイオロジー.

ウェブサイト

https://sites.google.com/view/niwa-lab-tsukuba

趣味

ショスタコーヴィチ,ジョン・ケージ,YMO, THE ALFEE, ポール・オースター,中島義道,三原順,萩尾望都,川原泉,岡崎京子,つげ義春,『星の瞳のシルエット』,『美味しんぼ』,キューブリック,ルコント,『金田一耕助』シリーズ,『刑事コロンボ』,鹿島アントラーズ,等々.

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