糖鎖ハイブリッドナノマテリアルの設計と機能Design and function of glycan Hybrid nanomaterials
京都大学大学院医学研究科Graduate School of Medicine, Kyoto University ◇ 〒606–8501 京都府京都市左京区吉田近衛町 ◇ Yoshida Konoe-cho, Sakyo-ku, Kyoto 606–8501, Japan
発行日:2024年4月25日Published: April 25, 2024
筆者は糖鎖ハイブリッドの自己組織化制御(集合,集積制御)による糖鎖ナノマテリアルの設計,および,糖鎖加水分解酵素を利用したアミロース糖鎖ハイブリッドの設計とバイオ応用を展開してきた.コレステロール基をプルランに導入した疎水化多糖(CHP)は安定なナノゲル(粒径30 nm)を形成し,分子シャペロン機能を持つため,内部に取り込んだタンパク質を安定化する.この特性を利用して,がん免疫ワクチンとしてがん免疫治療応用を,また,カチオン性CHPナノゲルは経鼻ワクチンとして感染症予防応用を展開し,実用化を含めた研究が進められている.本稿では,グルカンホスホリラーゼによって糖鎖プライマーの非還元末端から糖鎖伸長が可能であることや,プライマーの還元末端の化学修飾が可能なことを利用した,さまざまなアミロースハイブリッドの設計とそのバイオ応用に関する研究を紹介する.
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