電位依存性ホスホイノシチドホスファターゼVSP:発見から約20年を経て
大阪大学大学院医学系研究科 ◇ 〒565–0871 大阪府吹田市山田丘2–2
発行日:2024年4月25日
電位依存性ホスファターゼ(voltage-sensing phosphatase:VSP)は,膜電位変化を感知し,細胞質領域であるホスホイノシチドホスファターゼを活性化する.単一タンパク質分子で電気化学連関を起こすユニークな分子である.その動作原理や生物機能の解明には,その分子の特徴から,生化学と生理学の両面でアプローチすることはもちろん,両者を融合させた新しい解析手段が求められてきた.また分子を取り出して利用することで思いもしない有用性が認識されるようになった.約20年前にゲノム情報から偶然見いだされたVSPの研究を振り返り,多階層にわたる解析によりみえてきた新しい仕組みや今後の研究の展望について述べる.
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