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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 96(2): 296-300 (2024)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2024.960296

みにれびゅうMini Review

細胞外マトリックス分子によるオリゴデンドロサイトの発生・分化の制御機構The regulatory mechanism of oligodendrocyte development and differentiation by extracellular matrix molecules

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科Graduate school of Medical and Dental Sciences, Tokyo Medical and Dental University ◇ 〒113–8510 東京都文京区湯島1–5–45 ◇ 1–5–45 Yushima, Bunkyo-ku, Tokyo 113–8510, Japan

発行日:2024年4月25日Published: April 25, 2024
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1. はじめに

中枢神経系において,オリゴデンドロサイト(oligodendrocyte:OL)は神経軸索周囲に髄鞘を形成し,その特徴的かつ精巧な構造によって神経活動電位の跳躍伝導や軸索の恒常性維持を制御している(図1).そのため髄鞘の構造・機能障害は,多発性硬化症(multiple sclerosis:MS)に代表される脱髄疾患をはじめとして,最近ではアルツハイマー型認知症や精神疾患まで広く影響が及ぶことが報告されている.OLの発生・分化や病態における分子生物学的研究は,主に髄鞘タンパク質や膜タンパク質(受容体や細胞接着分子),細胞骨格分子やその制御分子,転写因子等が研究対象となってきた.その一方で,細胞外環境因子,特に細胞外マトリックス(extracellular matrix:ECM)分子の研究は比較的遅れをとってきた.しかしOLは神経細胞や他のグリア細胞と同様,多数の細胞突起によって細胞間ネットワークを形成していると同時に,細胞の表面積を広げることで多くの細胞外環境因子の情報を受容していると考えられ,さまざまな局面に応じてECM分子による制御を受けていると思われる.本稿では,我々の研究報告を含め,これまでに報告されたOLの発生・分化や病態におけるECM分子の機能を解説する.

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図1 中枢神経系における髄鞘形成とオリゴデンドロサイト

(A)オリゴデンドロサイト(OL)による髄鞘形成.髄鞘はOLによって神経軸索周囲に形成される.髄鞘のコンパクト領域は細胞質成分がほとんど存在せず,細胞膜と髄鞘タンパク質によって形成され,電気的絶縁体として機能することで活動電位の跳躍伝導を可能とする.非コンパクト領域はInner tongue, Outer tongue, Cytoplasmic channelによって構成される細胞質成分を含む領域である.髄鞘形成過程において,軸索表面を伸展するOL突起の駆動領域としてや,細胞体からの栄養成分(ピルビン酸や乳酸など)の物質輸送路として機能することで,髄鞘形成や軸索の恒常性維持に必要である.(B)マウス脊髄白質の電子顕微鏡像.OL細胞体の周辺に存在するほぼすべての神経軸索に髄鞘(黒輪郭)が形成されている.(C)OLのGalC免疫染色像.培養スライド上では細胞体から放射状に多数の分岐した突起を伸ばし,突起間にシート状の髄鞘膜を形成する.GalC:OLマーカー.

2. ラミニン

ラミニンは,α鎖,β鎖,γ鎖によって構成されるヘテロ三量体タンパク質である.5種類のα鎖(α1~5),4種類のβ鎖(β1~4),3種類のγ鎖(γ1~3)が同定されており,組合わせによってさまざまなラミニンアイソフォームが生成される.たとえば,ラミニン-111はα1鎖,β1鎖,γ1鎖で構成される.α鎖C末端の五つ連なるラミニンGドメイン様(LG)モジュール(LG1~5)は,細胞受容体に対する結合活性を持っている1).LG1~3はインテグリンに,LG4~5はα-ジストログリカン,スルファチド,ヘパラン硫酸プロテオグリカン(heparan sulfate proteoglycan:HSPG)に結合する1).ラミニンは,受容体を介してOL系譜細胞の生存や遊走,増殖,分化および髄鞘形成を調節している.マウスにおいて,ラミニンα2鎖の遺伝子欠損はOL前駆細胞(oligodendrocyte precursor cell:OPC)の生存の阻害や髄鞘形成の遅延を引き起こす2).ヒトでは白質の異常と関連しており,ラミニンは中枢神経系における髄鞘形成に必要であることが示唆されている.さらに,脳卒中やMSの病態におけるラミニン活性の関与も報告されている.

中枢神経系では,基底膜型と非基底膜型の両方のラミニンの発現がみられる.我々は,出生後2日目のマウス側脳室下帯組織の血管基底膜において,ラミニンα1, α2, α4, α5鎖が発現していることを発見した3).非基底膜型としては,ラミニンα2鎖が脳幹から脊髄まで軸索に沿って発現していることが報告されている4).さらに,多くのラミニンアイソフォームの構成サブユニットであるラミニンγ1鎖は,大脳皮質脳室下帯の放射状グリア細胞およびOPCの細胞周囲領域で発現している2).後述するように,非基底膜型ラミニンの主な機能は,OL系譜細胞の生存と形態形成および髄鞘形成に対する促進効果だが,基底膜型はOPCの遊走と生存に対して活性がある.

インテグリンα6β1は,最もよく知られているラミニン受容体である(図2).インテグリンα6のノックアウトマウスの中枢神経系組織およびOL系譜細胞を用いた研究では,ラミニン-211によるOLの生存が低下した4).インテグリンβ1は,培養系ではラミニン-211による髄鞘膜の形成を促進する一方,遺伝子欠損マウスやドミナントネガティブ体発現マウスでは髄鞘形成にさほど影響はみられない.さらに,ラミニン-211上でのOLの生存や分化,髄鞘形成において,インテグリンα6β1とニューレギュリン-1やスルファチドとの協調的効果も示されている.近年我々は,血管基底膜で発現するラミニンアイソフォームを対象として,ヘテロ三量体ロッドドメインのC末端領域とα鎖のLG1~3モジュールから構成されるインテグリン結合ドメインE8の活性を調べた.ラミニン-211E8,-411E8,および-511E8はOPCの遊走活性を示し,ラミニン-411E8および-511E8はFAKの活性化を介してOPCの生存を高めることが示された3)

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図2 オリゴデンドロサイト系譜細胞におけるECM分子の機能

(A)正常組織におけるECM分子の促進機構.オリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)の増殖において,ラミニンとジストログリカンが結合した後,ジストログリカンの細胞内ドメインがMMPによって切断される.ラミニンはインテグリンα6β1を介してオリゴデンドロサイト(OL)の生存や分化,髄鞘形成を促進する.OLの分化や髄鞘形成は,ラミニンとジストログリカンの結合によっても促進される.テネイシン-RはOLの分化を促進する.(B)脱髄組織におけるECM分子の抑制機構.コンドロイチン硫酸プロテオグリカン(CSPG)は凝集体を形成してインテグリンの発現を低下させ,ラミニンによるOLの生存や髄鞘形成を抑制する.テネイシン-Cはインテグリンとコンタクチン-1の相互作用を介してOLの分化を阻害する.活性化したアストロサイトによって分泌されるフィブロネクチンの凝集は,OLの分化を阻害する.また,アストロサイトから分泌されたヒアルロン酸はCD44とTLR2によるシグナル伝達を通じてOLの分化を阻害する.

ジストログリカンは,非インテグリン型ラミニン受容体である(図2).αとβの二つの形態があるが,これらは同じ遺伝子内にコードされており,翻訳後に切断される.α-ジストログリカンは,膜貫通タンパク質であるβ-ジストログリカンと結合する高度にグリコシル化された細胞表面タンパク質であり,糖鎖を介してラミニンに結合する.ジストログリカンに対する中和抗体やノックダウン実験では,OLの形態的分化の低下がみられる5).ジストログリカンとラミニン-211の相互作用は,FAKの活性化を介して,フィロポディアや分枝の形成を引き起こし,OL突起伸長を促進する.また,β-ジストログリカンの細胞内ドメインはマトリックスメタロプロテイナーゼ(matrix metalloproteinase:MMP)によって切断され,ラミニン-211上のOPC増殖を促進することも報告されている.さらに受容体様タンパク質チロシンホスファターゼα(PTPα/RPTPα)が,ジストログリカンとインテグリンα6β1と分子複合体を形成し,ラミニン-211の両受容体を介したシグナルが協調的に働くことが示されている.その下流で,OL分化やミエリン塩基性タンパク質(myelin basic protein:MBP)の発現と細胞内局在において正の制御因子であるSrcファミリーチロシンキナーゼFynの活性化が促される.また,他の組織ではα-ジストログリカンに結合するラミニンα鎖LG4-5モジュールは,しばしば切断(プロセシング)され,インテグリン結合性のラミニン主要部と協調してシグナル伝達が調節されている1).おそらく中枢神経系組織でも発生または病態過程の状況に応じて同様の切断が起こり,OLの細胞受容体を介した適切なシグナル伝達調節がなされていると考えられる.

3. テネイシン

テネイシンは,ヘプタッド繰り返し配列,上皮成長因子(epidermal growth factor:EGF)様繰り返し配列,フィブロネクチンIII型繰り返し配列,およびフィブリノーゲン様球状ドメインから構成されるECMタンパク質である.脊椎動物では,テネイシン-C,-R,-W,-Xの4種類のパラログが存在する.テネイシンは,細胞表面インテグリンおよびトル様受容体4(TLR4)などの非インテグリン型の受容体,さらにバーシカン,ブレビカン,レクチカンなどのECMタンパク質に結合する.マウス脳の発生過程において,テネイシン-Cと-Rはそれぞれ出生後初期と後期に発現が増加する6).脱髄を伴う病態では,テネイシン-Cは反応性アストロサイトによって発現され,テネイシン-Rは病変組織に動員されたOPCで発現されることも明らかとなっている.

中枢神経系組織のテネイシン-Cと-Rは,OLの分化において異なる機能を示す(図2).テネイシン-Rは後述する再髄鞘化プロセスを除いて,OLの分化において正の機能を有する.分化早期のマーカーであるO4陽性OLはテネイシン-Rに接着し,MBPの発現を増加させ,さらにその遺伝子欠損では,OL分化が減少してMBP発現が遅延する6).対照的に,テネイシン-CはOLの分化を負に制御し,MBPの発現を低下させる6).テネイシン-CがOL細胞膜ラフト上のコンタクチン-1に結合すると,Fynがそれら受容体複合体の細胞質内裏打ち部位に動員され,FynのTyr531のリン酸化を介して不活性化される.テネイシン-Cまたは-Rのノックアウトマウスを用いたin vivoおよびex vivoでの再髄鞘化実験では,クプリゾンおよびリゾレシチンによる脱髄誘導後に再髄鞘化が促進された7).この結果は,テネイシン-Cと同様にテネイシン-Rも再髄鞘化においては負の制御因子であることを示している.

テニューリンは,巨大な細胞外ドメインにテネイシン型EGF様繰り返し配列を有する膜貫通タンパク質である.我々は,4種類のテニューリンの一種であるテニューリン-4の欠損がOLの分化を阻害し,中枢神経系の小径軸索の髄鞘形成不全を引き起こすことを発見した8).興味深いことに,テニューリン-4の細胞外ドメインは中枢神経系組織内で切断を受けて細胞表面から放出されることが報告されており,さらに我々の報告では,テニューリン-4の細胞外ドメインがOL分化を促進することが示されている9).これらのことからテニューリン-4は膜貫通タンパク質としてだけでなく,ECM分子としても機能している可能性が推測される.

4. フィブロネクチン

フィブロネクチンはECMや血漿に存在するI~III型モジュールのタンデム繰り返し構造からなる細胞接着活性を有するタンパク質である.フィブロネクチンの主要な細胞受容体には,インテグリンα5β1とαvβ3,さらにシンデカンを含むHSPGがある.中枢神経系においてフィブロネクチンはアストロサイトやミクログリア,血管内皮細胞に発現している.フィブロネクチンはOLの分化を負に制御するが,ラミニンとフィブロネクチンによるOL分化の干渉的制御も示されている.

MSの脱髄斑等の中枢神経系組織では,細胞性フィブロネクチンだけでなく血液脳関門の損傷によって血漿フィブロネクチンの増加もみられる10).反対に再髄鞘化過程では,これらフィブロネクチンの発現レベルが減少する10).フィブロネクチンの凝集は炎症に反応した反応性アストロサイトにより形成され,OLの分化を妨害することで再髄鞘化を抑制する10)図2).MMP7によるフィブロネクチンの分解を促す実験も試みられたが,再髄鞘化は促進されなかった11).この結果は,フィブロネクチンの分解以外にも他の阻害因子の分解や分解産物の効率的除去等が再髄鞘化に必要であることを示している.OLの分化や再髄鞘化におけるフィブロネクチンの負の効果を軽減させるためのさらなる研究が求められる.

5. ヒアルロン酸

ヒアルロン酸はグリコサミノグリカンの一種で,N-アセチルグルコサミンとグルクロン酸の繰り返し単位の直鎖構造から構成される.また,ヒアルロン酸はさまざまな組織におけるECMや細胞周囲環境を調整する.ヒアルロニダーゼであるHyal-1, Hyal-2, Hyal-3, Spam-1はヒアルロン酸を高分子量型から低分子量型へと分解し,その活性を制御する.また,細胞表面CD44がヒアルロン酸の受容体として機能している.

MSの脱髄損傷や白質消失症では高分子量型ヒアルロン酸の蓄積がみられるが,それらはアストロサイトにより生成され,脱髄病変でのOLの分化と再髄鞘化を抑制する12, 13)図2).加えて,OL系譜細胞とアストロサイトの両方でCD44の発現増加もみられる12).さらに,OLの分化におけるヒアルロン酸の阻害効果はTLR2シグナル依存性で,TLR2はMSの組織で強く発現していることも報告されている.しかしながら白質消失症においてはOLの分化抑制はTLR2非依存性であり,ヒアルロン酸合成酵素2とヒアルロニダーゼ2の発現が増加するが,これらの発現増加はMSではみられないことが示されている13).これら二つの疾患の間で,ヒアルロン酸は異なるメカニズムで再髄鞘化を負に制御していることがわかる.

6. コンドロイチン硫酸プロテオグリカン

コンドロイチン硫酸プロテオグリカン(chondroitin sulfate proteoglycan:CSPG)は,ECM微小環境や細胞周囲で機能する調節因子群である.CSPGには4種類のサブグループがある.一つ目はレクチカンで,アグリカン,バーシカン,ニューロカン,ブレビカンが含まれる.二つ目はホスファカンで受容体型チロシンホスファターゼβである.三つ目はデコリンやビグリカンのようなロイシンに富んだプロテオグリカンである.四つ目はニューログリカンCとNG2である.ECMに存在する主なCSPGは,アグリカン,バーシカン,ニューロカン,ブレビカンである.中枢神経系では,CSPGはOPCの遊走とOLの分化・髄鞘化を抑制し,特に遊走に対して物理化学的なバリアとして機能する14).CSPGはさらにインテグリンβ1の発現量を低下させることで,ラミニンの機能と拮抗的に作用することも示されている14)図2).MSとその動物モデルの病変組織では,CSPGの発現増加がみられ,OLの分化が抑制される15).未熟児や低出生体重児のリスクである大脳白質損傷において,白質におけるグリア瘢痕の主要な構成要素はCSPGで,OPCの細胞死を誘発することも知られている14).このCSPGの抑制効果は,コンドロイチナーゼABCとCSPG合成阻害剤によって取り除かれることも示されており,その応用が期待される15)

7. おわりに

本稿では,OLの発生・分化や病態における代表的なECM分子の機能について述べてきた.また最近では,骨形成におけるECM分子発現のマスター制御転写因子であるオステリクス/Sp7が,OLにおいても同様に機能しており,脳全体の剛性や柔軟性を調節していることが報告され,OLにおけるECM分子の発現制御機構も解明されてきている.しかし,いまだ機能が解き明かされていないECM分子は多数存在し,また,ECM分子は組織環境に応じて切断や修飾を受けて活性を変化させる.あるいは超分子複合体としての機能は個々の分子の機能とは異なることも想定される.このようにECM分子には未知なる可能性が多く含まれており,複雑かつ精巧なメカニズム解明を進めることで,新たな脳機能や病態の理解,疾患治療やQOL向上へとつながることが期待される.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

佐々木 敏莉(ささき びんり)

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 大学院生(修士課程).学士(保健学).

略歴

2000年栃木県生まれ.23年東京医科歯科大学医学部卒業.同年より同大学大学院医歯学総合研究科に在学中.

研究テーマと抱負

細胞骨格制御分子に着目した髄鞘形成のメカニズム解明,細胞外マトリックスタンパク質のオリゴデンドロサイトにおける機能解明,未解明な点が多い髄鞘形成のメカニズムの一端を解明し,関連疾患の治療や予防等の一助となれば嬉しいです.

趣味

献血.

大野 玲菜(おおの れいな)

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 大学院生(修士課程).学士(保健学).

略歴

2000年埼玉県に生る.23年東京医科歯科大学医学部卒業.同年より同大学大学院医歯学総合研究科に在学中.

研究テーマと抱負

中枢神経系の髄鞘形成に関連する細胞外マトリックスタンパク質に着目した,髄鞘形成の促進・改善を目指した研究を行っている.活性や構造など多面的に解析することでメカニズムを解明したい.

趣味

旅行,ショッピング,バーベキュー.

鈴木 喜晴(すずき のぶはる)

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 准教授.博士(地球環境科学).

略歴

1977年秋田県に生る.2000年信州大学理学部卒業,04年北海道大学地球環境科学研究科修了,05年米国NIH研究員,10年東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科講師,14年同所属准教授,18年より現職.

研究テーマと抱負

中枢神経系の髄鞘形成をはじめとするグリア細胞の機能と分子メカニズムの解明,関連疾患の病態解明,又それらに基づく応用研究を通して,研究成果を社会に還元することを目標としている.

趣味

バドミントン.

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