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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 96(3): 370-375 (2024)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2024.960370

みにれびゅうMini Review

アンフォールディングと共役したタンパク質膜透過を行うナノシリンジ二成分毒素の構造基盤Structural basis of protein co-translocational unfolding by two component toxins

1京都産業大学生命科学部Faculty of Life Sciences, Kyoto Sangyo University ◇ 〒603–8555 京都府京都市北区上賀茂本山15322 ◇ 15322 Kamigamo-motoyama, Kita-ku, Kyoto 603–8555, Japan

2日本女子大学理学部化学生命科学科Department of Chemical and Biological Sciences, Faculty of Science, Japan Women’s University ◇ 〒112–0015 東京都文京区目白台2丁目8–1 ◇ 2–8–1 Mejirodai, Bunkyo-ku, Tokyo 112–8681, Japan

発行日:2024年6月25日Published: June 25, 2024
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1. はじめに

二成分毒素とは,毒素本体を細胞内へ送り込むために,細胞膜を透過する装置と共進化したタンパク質毒素である.よく知られているのは炭疽菌の二成分毒素であり,タンパク質膜透過装置(B成分)である防御抗原(PA)を介して,毒素本体(A成分)である致死因子(LF)あるいは浮腫因子(EF)を細胞内へ送り届ける.LFは亜鉛依存性金属プロテアーゼでありマイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼ(MAPKK)を切断して,シグナル伝達を阻害する.一方,EFはカルモジュリン依存性アデニル酸シクラーゼであり,細胞内に過剰のcAMPを産生する.まだPA膜孔の立体構造が決定されていない2005年に,KrantzとCollierのグループは,PA膜孔の最狭窄部位は七つのプロトマーに由来するPhe残基によって形成され,タンパク質の透過を触媒することを示し,この最狭窄部位をφクランプと名づけた1).この論文では,野生型および変異体φクランプを用いた1分子の電気生理測定により,LFN(LFのNドメイン)の透過を示した.LFNの透過活性はφクランプに依存し,狭窄部位のPhe残基を変異させたところ,Phe(野生型)>Leu~Trp>Tyrの順で活性を示したことから,直径6 Åの疎水性の孔がタンパク質の透過に重要であることが示唆された.この10年後の2015年,クライオ電子顕微鏡を用いてPA膜孔の高分解の構造が決定され,予測されたとおりのφクランプの構造が明らかになった2).しかし,基質である毒素本体(A成分)は受容体依存性のエンドサイトーシスにより細胞内へ透過することがわかっているが,そのタンパク質膜透過の本質的な機構についてはまだ不明な点が多い.

一方,食中毒の原因菌として知られるウェルシュ菌は,さまざまな毒素を産生することが知られている.タイプEのウェルシュ菌が作り出すイオタ毒素は二成分毒素であり,Ia(A成分)とIb(B成分)からなる.Iaは毒素の本体であり,ヒトの細胞内に入ると,細胞の形態維持や運動に欠かせない細胞骨格やアクチンをADPリボシル化してその働きを破綻させ,最終的には細胞死を誘導する.一方IbはIaを細胞の中に送り込むタンパク質膜透過装置である.炭疽菌毒素もイオタ毒素も細胞への取り込みは,どちらもエンドサイトーシス経由で起こるが,その受容体に違いがある(図1).炭疽菌毒素では,全長のPA83が受容体であるtumor endothelial marker-8(TEM8)あるいはcapillary morphogenesis gene 2(CMG2)に結合する.その後,PA83は細胞上に存在するFurinによって切断され,PA63になる.最終的にPA63は七量体(八量体も形成)のプレ膜孔を形成する.プレ膜孔にLFあるいはEFが結合し,この複合体がエンドサイトーシスで取り込まれる.一方,イオタ毒素および後述する近縁のディフィシル菌の二成分毒素CDTでも,共通の受容体としてトリセルラージャンクションのアンギュリン1として知られるLSRが同定された3).LSRにIbあるいはCDTbが結合すると,細胞上に存在するFurinで切断,活性化されたIbあるいはCDTbはプレ膜孔を形成する.このプレ膜孔にIaあるいはCDTaが結合し,この複合体がエンドサイトーシスで取り込まれる.PA, IbおよびCDTbは,エンドソーム内の酸性pH(pH 5~5.5)でプレ膜孔から膜孔へ大きな構造変化を起こして,A成分を細胞内へ透過させる.ちなみに,同じくエンドサイトーシスで取り込まれる毒素であるコレラ毒素,百日咳毒素,志賀毒素などは,エンドソームからゴルジ体,小胞体を経て細胞に取り込まれる,これらはlong-trip toxinと呼ばれるのに対し,イオタ毒素やCDTはshort-trip toxinと呼ばれている4)

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図1 二成分毒素のエンドサイトーシスによる膜透過機構

左:イオタ毒素(Ia–Ib膜孔)あるいはCDT(CDTa–CDTb膜孔)の膜透過機構.右:炭疽菌毒素(LFあるいはEF)のPA膜孔を介した膜透過機構.

2. ウェルシュ菌二成分毒素の構造と機能

我々は2000年からウェルシュ菌二成分毒素の研究を始め,まずIaすなわちアクチン特異的ADPリボシル化毒素の構造と機能の解析を行った.この研究はその後「ADPリボシル化酵素と基質タンパク質全体複合体の構造研究」として発展し,2018年に「みにれびゅう」でも紹介させていただいた.この一連の研究で「ADPリボシル化毒素は,その基質がタンパク質であってもDNAであっても同じ機構で基質を認識してADPリボシル化を行う」ことを明らかにした5).一方で,B成分のIbに関してはほとんど研究が進んでいなかった.我々は2015年から,このB成分の構造に焦点を当て研究を開始した.もともと,X線結晶構造を中心にタンパク質研究を行う研究室であったが,Ibの構造解析は以下の点で研究の困難が想定された.

  1. 1)Ib膜孔(プレ膜孔)は500 kDaと大きな複合体の膜タンパク質である.
  2. 2)単量体からプロ配列が切れて多量体化するが,多量体化が効率よく進まない.
  3. 3)さらに,多量体化したサンプルがプレ膜孔か膜孔かわからない.

1)については,500 kDaの大きさはクライオ電子顕微鏡の構造解析に最適であろうと考え,研究室で初めてのクライオ電子顕微鏡による研究を開始した.また膜タンパク質の可溶化は界面活性剤lauryl maltose neopentyl glycol(LMNG)を用いて行った.2)は一番大きな問題であり,プロテアーゼでプロ配列を切ってさらにこれを酸性条件でPAと同様に多量体化を試みたが,思うように効率が上がらなかった.最終的に,プロテアーゼでプロ配列を切断後にエタノールを加えると完全に多量体化されることを見いだし研究は進んだ6).3)は調製したサンプルが,プレ膜孔か膜孔なのかわからない,あるいはそれらが混在したものなのか不明なことだった.最終的にクライオ電子顕微鏡により,調製したサンプルは膜孔を形成していることがわかってきた.クライオ電子顕微鏡とX線結晶構造解析を対比して,クライオ電子顕微鏡が有利な点は,結晶化しなくてよいことであるが,さらに重要な違いは,クライオ電子顕微鏡では画像解析により,いくつか状態が混在しても選別できることである.構造解析をして,初めて膜孔を形成したサンプルであることが判明したわけである.この解析から,Ib膜孔は七つのプロトマーからなり,膜に孔を開ける注射針の部分であるβバレルからなるステムは100 Åと非常に長いことがわかった7)図2).予想されたようにPAと同様のφクランプが存在し,Ib膜孔の最狭窄部位を形成していた.それぞれのプロトマーから出た七つのPhe残基から構成された孔の直径は6 Åしかなく,基質タンパク質がここを透過するためには,アンフォールディングする必要があることが示唆された.さらに,クライオ電子顕微鏡解析で我々の最も期待したことは,イオタ毒素のA成分(Ia)は炭素菌毒素のA成分(LF)とは異なる構造と活性を持ち,これがいかに結合しているのか,このIaとIb膜孔の複合体構造の解析であった.このためにB成分膜孔の調製後に,A成分を3倍量加えたサンプルからグリッドを作製してクライオ電子顕微鏡での観察を行った.複合体の解析の結果,Iaが1分子結合したIb膜孔の構造が明らかになった.このステムの長さの違いにより2種類の複合体構造(longとshort)を高分解能(2.8~2.9 Å)で明らかにした.受容体結合ドメインのD4IとD4II,特に後者の密度はみえていなかった(図2).興味深いことに,A成分Iaであるアクチン特異的ADPリボシル化毒素はN末端ドメインとADPリボシル化活性を持つC末端ドメインからなるが,N末端ドメインが膜孔との結合に関わり,IaのN末端の最初に位置するαヘリックスがIbとの結合によりほどけて,B成分膜孔の最狭窄部位へと向かっていた(図2).

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図2 イオタ毒素(Ia–Ib膜孔)の密度図と構造

左:イオタ毒素(Ia–Ib膜孔)のクライオ電子顕微鏡による密度図.Nat Struct & Mol Biol. 2020, 27(3): 288–296(doi: 10.1038/s41594-020-0388-6)より改変.右:全体の構造.Ia N末端αヘリックス(赤色),N末端ドメイン(黄色),C末端ドメイン(オレンジ色),Ib膜孔は表面表示(白色).

3. ディフィシル菌二成分毒素の構造と機能

我々のイオタ毒素の解析と時を同じくして,ディフィシル菌(Clostridioides difficile)由来のCDTb膜孔のクライオ電子顕微鏡の構造が米国の二つのグループから報告された8, 9).イオタ毒素と相同な二成分毒素はいくつか知られているが,ヒトの感染症で問題となっているのはディフィシル菌のCDTである.C. difficile感染症(CDI)は抗菌薬使用等によって消化管微生物叢が撹乱された状態で発症することが多い消化管感染症である.ディフィシル菌ではRhoグリコシル化毒素TcdAおよびTcdBが主要な毒素であるが,いくつかのリボタイプではさらに二成分毒素CDTを産生して強毒性になることが示唆されている.報告されたCDTbの構造は興味深いことに,七量体膜孔が上下で合わさった,ダブルヘプタマーであった.この構造は面白いが,膜に孔を開ける役目はなさない.我々はイオタ毒素に続き,同様に界面活性剤LMNGを用いて可溶化して,相同な二成分毒素CDTaとCDTbの複合体の構造を見たいと考えた.IbもCDTbも,プロテアーゼでプロ配列が切断されることにより,七量体化が起こる.この七量体化はIbとは異なり,CDTbでは切断のみで七量体化が可能であった.これにCDTaを加えたサンプルを用いてクライオ電子顕微鏡のデータを測定を行った.CDTbとCDTaの複合体の構造解析の結果,三つの状態の構造が明らかになった10).これはすでに報告されていたダブルヘプタマー,および2種類のCDTa–CDTb膜孔(ステムのlongおよびshort)の構造であった.CDTa–CDTbの結合はIaとIb膜孔でみられたのと基本的に同様であった.しかし,興味深いことに,このCDTa–CDTb膜孔を3D-variability解析(CryoSPARC)により詳細に解析したところ,CDTaの動的な構造変化が明らかになった.すなわち,CDTaが結合した直後は,そのN末端に変化はない(アポの結晶構造と同様)が,その後N末端のαヘリックスがほどける連続した様子を捉えることに成功した10).すでにイオタ毒素の静的な解析から,IaのIb膜孔への結合により,IaのN末端のαヘリックスがほどけることが示されていたが,CDTにおいても同様の機構によってCDTaのN末端のαヘリックスがほどける様子を捉えた10)

4. タンパク質膜透過機構の考察

炭疽菌の毒素本体の場合,EFおよびLFがPAにどのように結合してほどかれるのであろうか.炭疽菌PAでは,LFおよびEFはPAに結合すると,PAに存在するαクランプと呼ばれるサイトにおいて,LFあるいはEFのαヘリックスがつかまれるように(PA側のαヘリックスをつかむサイトをαクランプと呼んだ)ほどかれることが報告された11).Ia–Ib膜孔とLF–PA膜孔を比べると,どちらも基質タンパク質が結合することで,そのN末端のαヘリックスが同様にほどけるが,その機構は異なっている(それぞれの基質タンパク質の結合様式や構造,機能も異なっている).では,その先の透過はどうなっているのか.Krantzらは,構造解析,電気生理解析,さまざまに基質を変えた実験から,二つのモデルを提唱した12, 13).一つ目はExtended chain Brownian ratchetモデルであり,二つ目はAllosteric helix-compressionモデルである.1分子の電気生理測定において,PAはclosedとopen状態の他にさらに拡張したopen状態がみられる.一方,Ibではこの拡張したopen状態は現在観測されていない(未発表データ).彼らはαクランプへ基質が結合するとφクランプは協同的に拡張したopen状態になるとの解釈から,Allosteric helix-compressionモデルを適当とした.その後に同グループはLF-PAプレ膜孔およびEF-PAプレ膜孔(どちらも八量体)の電子顕微鏡構造を報告した11).この論文ではKrantzらは,二つのモデルを融合した透過機構を提唱している.我々の決定した構造からは,IbやCDTbは機能的なαクランプサイトを持たず,異なる機構で基質をほどくことが示唆されている.すなわち,Ia–Ib膜孔およびCDTa–CDTb膜孔ではExtended chain Brownian ratchetモデルでの膜透過が起きていると考えている(図3).酸性pHのCis側でプロトン化された酸性アミノ酸は疎水性のφクランプに近づくことが可能となる.φクランプ透過後,中性pHのTrans側で再度脱プロトン化され,SerやThrが多いバレル内の環境でαヘリックスへのリフォールディングが起こると考えている.このために,逆の輸送は起こらない.先端がφクランプの下方にある100 Åの長いステムを出るまではおそらくExtended chain Brownian ratchetモデルで進むと考えられる.IbおよびCDTbではそのリフォールディングに,細胞質で待ち受けているHsp70やHsp90が関わる14, 15).これらシャペロンはステムの先端まで透過してきた基質タンパク質を引っぱると考えられる.今後,イオタ毒素あるいはCDTでも電気生理学的解析やタンパク質膜透過アッセイ系などにより,その膜透過の仕組みの本質的理解をさらに深めたいと考えている.

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図3 トキシン膜透過システムによるタンパク質膜透過機構

膜孔中央に存在する最狭窄部位φクランプサイトを示す.φクランプの上部はCis(pH 5.5),下部はTrans(pH 7.5).このpH差を利用してタンパク質透過が行われる.

5. おわりに

どちらの系でも面白い点は,アンフォールディングと共役したタンパク質の膜透過である.βバレルを形成して膜に孔をあけるタンパク質はヘモリシンなど数多くあるが,アンフォールディングと共役したタンパク質の膜透過を起こす膜孔は紹介したPAとIbおよびCDTbのグループのみである.論文でのレビュワーからの示唆により,これらの系をトキシン膜透過システムと名づけた.トキシン膜透過システムに含まれるのは,Ib膜孔やPA膜孔であるが,広くは昆虫の腸内細菌Photorhabdus luminecensのTc毒素(三つのサブユニットTcA, TcB, TcCからなる)もこれに含まれる16, 17).さらに面白いのは,タンパク質透過をするこれらの毒素はステムが非常に長いことである(図4).ここにどういう意味があるのだろうか,興味がつきない.また,ヘモリシンはDNAシーケンスを読むナノマシンとして広く利用されている.タンパク質シーケンスを読むナノマシンとして将来の利用を考えるとすると,IbやCDTbは可能性のある候補の筆頭であろう.

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図4 Ib膜孔,PA膜孔,ヘモリシンの構造比較

タンパク質透過装置Ib膜孔(PDB ID:6klw)とPA膜孔(7kxw)は長いステムを持つ.一方,ヘモリシン(7ahl)は短いステムを持つ.

謝辞Acknowledgments

研究を通じて共同研究でご尽力いただいた皆様,特にクライオ電子顕微鏡でお世話になった大阪大学蛋白質研究所の川本晃大助教に感謝いたします.

引用文献References

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著者紹介Author Profile

津下 英明(つげ ひであき)

京都産業大学生命科学部 教授.博士(理学).

略歴

1962年東京都に生る.87年北海道大学理学部高分子学科卒業.89年同大学院理学研究科修士課程修了.93年北海道大学大学院理学研究科博士(理学).89年日本たばこ産業(JT)生命科学研究所.97年徳島文理大学家政(人間生活)学部兼健康科学研究所助教授,教授を経て2010年より現職.

研究テーマと抱負

感染症と宿主(ヒト)との関わりをタンパク質複合体の構造を見ることにより明らかにしたい.

ウェブサイト

http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~tsuge/tsugelab/index.html

趣味

山登り,釣り,旅行,音楽,読書など.

吉田 徹(よしだ とおる)

日本女子大学理学部化学生命科学科 助教.博士(理学).

略歴

1982年生まれ.2008年東京工業大学化学工学科卒業.13年同大学院総合理工学研究科博士後期課程修了.日本学術振興会特別研究員(DC2),京都産業大学研究員,同大研究助教を経て,20年より現職.

研究テーマと抱負

生命が持つ複雑で精緻な分子機械の構造を見て理解する.

ウェブサイト

https://mcm-www.jwu.ac.jp/~ysugano/

趣味

美味しいものを食べてぐっすり寝る.バイクに乗る.

山田 等仁(やまだ ともひと)

京都産業大学生命科学部客員研究員.博士(生命科学).

略歴

1996年生まれ.2023年京都産業大学博士後期課程修了.日本学術振興会特別研究員(DC2).京都産業大学客員研究員.

趣味

さんぽ.

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