セラミドを介した細胞内シグナル伝達制御機構
金沢医科大学総合医学研究所生命科学研究領域 ◇ 〒920–0293 石川県河北郡内灘町大学1–1
発行日:2024年8月25日
セラミドは複合スフィンゴ脂質の前駆体であるとともに生理活性脂質として細胞死,分化,遊走,炎症,オートファジーなどさまざまな細胞生理作用を制御する.その細胞内の合成・分解酵素が明らかとなり,セラミドを介したシグナル伝達制御はがんや生活習慣病などの病態とも関連が見いだされ,セラミド代謝を標的とした治療戦略も生まれつつある.しかしながら,セラミドが関わる細胞生理作用や病態とは裏腹に,セラミドの標的分子とその分子メカニズムはいまだ不明な部分が多い.そこで本稿では,細胞小器官(オルガネラ)でのセラミド産生に焦点を当てて,現在わかっている標的分子およびシグナル伝達の分子メカニズムについて概説する.
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