プロテインキナーゼCK2の核内分子機能
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発行日:2024年10月25日
プロテインキナーゼCK2はセリン/トレオニンキナーゼの一つで,リン酸化酵素としての活性は1954年に初めて同定された.その後の研究から,すべての真核細胞に存在することが明らかとなり,多くのCK2基質が見いだされるとともに,生存,増殖,分化,などさまざまな生理機能へ重要な役割を果たすことがわかってきた.恒常性維持へ寄与するハウスキーピング酵素と考えられてきたが,近年では環境に応じたCK2の活性変動や細胞内局在変化が起こることも報告されてきた.本稿では,細胞周期進行に伴うCK2核内移行の研究から明らかになった,核におけるエピジェネティックなCK2機能と,がん再発症例で見いだされた核小体へのCK2集積等について概説する.
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