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公益社団法人日本生化学会
Journal of Japanese Biochemical Society 96(5): 685-689 (2024)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2024.960685

みにれびゅう

多機能分子p62とNBR1の液–液相分離を介した新規がん転移抑制機構

東北大学大学院薬学研究科衛生化学分野 ◇ 〒980–8578 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6–3

発行日:2024年10月25日
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1. はじめに

2022年における世界のがん新規患者数は約2000万人,がんによる死者数は970万人以上という推計が発表された1)

.いうまでもなく,がんは現代社会が克服すべき重大な疾患である.特に,がん細胞の遠隔転移はがんによる死亡の約90%に関わることから,その克服はがん治療における最重要課題の一つであり,正常細胞には影響を与えずがん細胞だけに作用する転移抑制剤など,がん細胞の遠隔転移に対する画期的な薬剤の開発が切望されている.

細胞の遠隔転移はがん細胞特有の現象であるが,がん細胞が遠隔転移する際に必要となる細胞の遊走能や浸潤能は,RAS-related C3 botulinum toxin substrate 1(Rac1)などのRhoファミリー低分子量Gタンパク質によって制御されていることが知られている2)

.そのため,Rac1の活性化を抑制する薬剤は,がん細胞の遠隔転移を抑制する転移抑制剤としてのポテンシャルを秘めている.しかし,細胞機能の調節に必須の分子であるRac1は全身のあらゆる細胞にユビキタスに発現していることから,Rac1阻害剤は正常細胞への影響が大きいと考えられ,強い副作用の発症が予想される.したがって,Rac1を標的とした転移抑制剤の開発においては,がん細胞のRac1だけを標的にするなど,正常細胞へのダメージを最小限にとどめるためのがん細胞への高い特異性が要求される.

筆者らは,リソソーム指向性(リソソームにたまりやすい性質)を有する一部のチロシンキナーゼ阻害剤(TKI:tyrosine kinase inhibitor)が強力な転移抑制能を有することを発見した3)

.そこで,その分子機序について解析したところ,興味深いことに,選択的オートファジーのアダプタータンパク質として機能するp62(別名:SQSTM1)およびneighbor of BRCA1 gene 1(NBR1)の蓄積によって生じた細胞内分子凝集体(液滴)が,Rac1の分解を介してがん細胞の遠隔転移を防ぐことを発見した3).そこで本稿では,リソソーム指向性を持つTKIがp62およびNBR1液滴の形成を介してRac1の分解を導くメカニズムを紹介し,リソソーム指向性薬剤のまったく新しい転移抑制剤としての可能性を考察する.

2. リソソームストレスを惹起するTKI

チロシンキナーゼは,細胞の増殖や分化に必須の役割を果たす一方で,さまざまながん細胞においてチロシンキナーゼの機能獲得型変異が認められており,がんの発症・進展に深く関与することが知られている4)

.そのため,がん細胞の増殖を抑制するための抗がん剤開発において,チロシンキナーゼは有望な治療標的とされている.実際,現在までにさまざまなチロシンキナーゼを標的とした30種類以上のTKIが開発されている5).TKIは,既存の抗がん剤と併用することで治療効果を増強させるだけでなく,単剤療法でも優れた治療効果を示すことから,現在のがんの薬物療法において欠くことのできない薬剤となっている5).一方,TKIの使用は重篤な副作用を発症することがあり,ことに,TKI第1世代薬のゲフィチニブ(商品名:イレッサ)による薬剤性肺障害は,わが国で数多くの死者を出したことから社会問題化した.したがって,TKIの優れた治療効果を最大限活かすには,重篤な副作用の発症を予防する必要がある.

最近の筆者らの研究では,上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼを本来の標的とするゲフィチニブが,ミトコンドリアに局在するSrcチロシンキナーゼファミリー分子の活性化を阻害(オフターゲット)することで急性肺障害を惹起することを突き止めた6, 7)

.また,ゲフィチニブはリソソーム指向性を有し,リソソームに選択的に取り込まれる性質があることが報告されている8).さらに,塩基性の脂肪族アミン構造を持つゲフィチニブはリソソームのpHを上昇させ,リソソーム中の加水分解酵素の活性を低下させることでリソソームの機能障害(リソソームストレス)を引き起こす3, 8).筆者らは,ゲフィチニブだけでなく,塩基性の脂肪族アミン構造を持つオシメルチニブ(商品名:タグリッソ),ラパチニブ(商品名:タイケルブ),イマチニブ(商品名:グリベック)などのTKIが,ゲフィチニブと同様の機構でリソソームストレスを惹起することを明らかにした3)

3. リソソームストレスによるp62およびNBR1の液–液相分離を介した液滴形成

液–液相分離は,ドレッシングの油滴にみられるように分子が均一に混ざりあった状態から2相の区別できる液体に分離する現象である.近年,タンパク質分子の発現量増加により液–液相分離を引き起こした細胞内分子凝集体(液滴)の存在が数多く報告されている.たとえば,リソソームの機能障害を惹起するリソソームストレスの存在下では,本来はオートファジーを介してリソソームで分解されるp62やNBR1の発現量が,タンパク質レベルでの発現量が上昇する.そして,これら分子の発現量上昇が液–液相分離の引き金となり,p62およびNBR1の液滴(p62/NBR1液滴)の形成が促進される.実際,リソソームストレスを惹起する脂肪族アミン構造含有TKI(リソソーム指向性TKI)はp62/NBR1液滴の形成を強力に促進することが判明した(図1A

3).一方,ゲフィチニブと同様にEGFRチロシンキナーゼを標的とするが,脂肪族アミン構造を有さないエルロチニブ(商品名:タルセバ)は,リソソームストレスを惹起せず,p62/NBR1液滴の形成を促進することはなかった.また,アキシチニブ(商品名:インライタ,血管内皮細胞増殖因子受容体阻害薬),パゾパニブ(商品名:ヴォトリエント,多様なチロシンキナーゼに対する阻害薬)など脂肪族アミン構造を持たないTKIもp62/NBR1液滴の形成を促進することはなかった.一方,リソソーム阻害剤として広く知られているChloroquineやBafilomycin A1は,リソソーム指向性TKIと同様にp62/NBR1液滴の形成を促進した.これらの結果は,一部のTKIが有する脂肪族アミン構造という化学的物性が,一般的なリソソーム阻害剤と同様にリソソームストレスを惹起し,p62/NBR1液滴の形成を促進していることを示している.

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図1 ゲフィチニブによる液滴形成と転移抑制

(A) A549細胞を20 µMゲフィチニブで48時間処理した後,p62またはNBR1抗体による免疫蛍光染色とDAPIを用いた核染色を行った.矢頭は凝集したp62とNBR1(液滴)を示しており,p62単独(橙色),NBR1単独(緑色),p62とNBR1が共局在した液滴(黄色)が確認できた.Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 120, e2311282120より改変.(B)野生型およびp62/NBR1二重欠損A549細胞をDMSO(ゲフィチニブを溶かしている溶媒)または10 µMゲフィチニブで48時間処理した後,それぞれの細胞(1.6×106個)を免疫不全マウス(BALB/cnu/nuマウス)に尾静脈から投与し,8週間後の肺転移を解析した.上段には代表的な肺の写真を示した.矢頭は転移性病変を示す肺結節を示している.下段のグラフは,肺結節の数をカウントした結果を示した.なお,統計的有意性(p値)は,Studentのt検定によって決定した.Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 120, e2311282120より改変.

リソソームストレスの存在下で形成されたこれらの液滴は,本来はオートファジーで分解されるべき構造物であり,一見,細胞にとっては不要なコンパートメントにみえる.しかしその一方で,筆者らは最近,酸化ストレス依存的に形成されるp62液滴が,パータナトスと呼ばれる非典型的なプログラム細胞死の誘導の起点となるという,p62液滴の新しい細胞機能を発見した9, 10)

.そこで筆者らは,リソソームストレスを介して形成されたp62/NBR1液滴も何らかの細胞機能を持つのではないかと考え,p62/NBR1液滴が誘導する細胞応答について解析を行った.

4. リソソームストレス誘導性p62/NBR1液滴の機能

酸化ストレス誘導性p62液滴は,p62分子どうしのジスルフィド結合を骨格とし,ユビキチン化タンパク質を豊富に含有する9)

.一方,リソソームストレス誘導性p62/NBR1液滴は,ジスルフィド結合を必要とせず,包含されるユビキチン化タンパク質も少ないことから,酸化ストレス誘導性p62液滴とは質的に異なることが考えられた.このことから,リソソームストレス誘導性p62/NBR1液滴は,酸化ストレス誘導性p62液滴とは別の細胞応答を誘導すると考えた.

ゲフィチニブを含むTKIはがん細胞の増殖抑制や細胞死誘導によって抗がん作用を示すが,p62/NBR1液滴はTKIによるこれらの作用には影響を及ぼさなかった.一方,ゲフィチニブは,がん細胞の遠隔転移と深く関わる細胞遊走を選択的に阻害するという報告がある11)

.そこで,細胞の遊走や浸潤など,がん細胞の運動能におけるp62/NBR1液滴の機能的役割について解析を行った.その結果,驚いたことに,ゲフィチニブによるがん細胞の遊走・浸潤能の阻害作用は,EGFRチロシンキナーゼの阻害ではなく,p62/NBR1を介して発揮されていることが判明した.一方,p62/NBR1を発現する野生型の細胞においても,p62液滴の形成を抑制するサリチル酸の共投与によって,ゲフィチニブによるがん細胞の遊走・浸潤の阻害作用がキャンセルされた3, 9).さらに,ゲフィチニブ以外のリソソーム指向性TKIに加え,p62/NBR1液滴の形成を促進するChloroquineやBafilomycin A1も,がん細胞の遊走・浸潤の阻害作用を示した.このことはp62/NBR1液滴の形成ががん細胞の遊走・浸潤を阻害することを示唆する.実際,p62/NBR1液滴の形成を促進しない,エルロチニブなどの脂肪族アミン構造を有さないTKIでは,がん細胞の遊走や浸潤を抑制できなかった.これらの結果より,リソソーム指向性TKIは,p62/NBR1液滴を介して,細胞の遊走能ひいてはがんの浸潤・転移を抑えると示唆される.

5. p62/NBR1液滴を介したRac1の分解

p62/NBR1液滴によるがん細胞の運動能抑制メカニズムを解明するため,筆者らは次にリソソームストレス誘導性p62/NBR1液滴の構成因子について解析を行った.その結果,リソソームストレス誘導性p62/NBR1液滴には,がん細胞で高発現するユビキチン化酵素cIAP1(cellular inhibitor of apoptosis protein 1)が濃縮されていることが判明した.cIAP1は強力なアポトーシス抑制因子であることから,がんの治療標的として知られている一方,細胞の運動能をつかさどるRac1をユビキチン化することでプロテアソームによる分解へと導く多機能タンパク質として知られている12, 13)

.そこで,Rac1に着目した解析を行うと,p62/NBR1液滴の形成とRac1の発現量には負の相関があり,p62/NBR1液滴依存的にRac1のプロテアソーム分解が促進されることが判明した.また,cIAP1を欠失させるとp62/NBR1液滴依存的なRac1の分解が抑制されることから,p62/NBR1液滴に濃縮されたcIAP1がRac1の分解を促進していることが示唆された.さらに,p62/NBR1液滴依存的なRac1の分解が生じないcIAP1欠損細胞では,リソソーム指向性TKIによるがん細胞の運動能抑制が起きなかった.したがって,リソソーム指向性TKIは,p62/NBR1液滴にcIAP1を濃縮することでRac1の分解を促進し,がん細胞の運動能を低下させることが示唆された.

6. リソソーム指向性TKIの転移抑制剤としての可能性

最後に筆者らは,がん細胞の遠隔転移に対するp62/NBR1液滴の影響をin vivoで調べるため,マウスの肺転移モデルを用いた解析を行った.A549細胞(ヒト由来の肺胞基底上皮腺がん細胞)をマウスの尾静脈に投与すると,8週間後に,A549細胞の肺転移を示す約40個の肺結節が観察された(図1B

).しかし,あらかじめゲフィチニブを処置し,p62/NBR1液滴の形成を促進したA549細胞を尾静脈に投与した場合は,肺結節の数が1/10程度までに低下した(図1B).さらに,p62/NBR1二重欠損A549細胞を用いて同様の実験を行うと,肺転移に対するゲフィチニブの効果がまったくみられなくなった(図1B).これらの結果は,ゲフィチニブがp62/NBR1液滴を介したRac1の分解によりがん細胞の運動能を制限した結果,がん細胞の転移能が著しく低下したことを示している.

cIAP1は炎症誘導シグナルによって発現量が上昇することが知られているが,通常,正常細胞におけるcIAP1の発現量は低く抑えられている.一方,さまざまながん細胞で引き起こされる遺伝子座11q22の遺伝子増幅により,多くのがん細胞でcIAP1が過剰発現していることが知られている14, 15)

.興味深いことに,リソソーム指向性TKIによる細胞の運動能抑制は,cIAP1の発現量に完全に依存する.実際,cIAP1の発現量が少ないヒト子宮頚がん由来HeLa細胞においては,ゲフィチニブが誘導するRac1の分解が起こらず,細胞の運動能が抑制されなかった3).したがって,リソソーム指向性TKIは,cIAP1の発現量が少ない正常細胞には影響を与えず,cIAP1を過剰発現するがん細胞を狙い撃ちする,cIAP1過剰発現がん細胞特異的なRac1阻害剤となることが期待できる(図2).

Journal of Japanese Biochemical Society 96(5): 685-689 (2024)

図2 p62とNBR1液滴を介したTKIによる転移抑制メカニズム

ゲフィチニブ(商品名:イレッサ),オシメルチニブ(商品名:タグリッソ),ラパチニブ(商品名:タイケルブ),イマチニブ(商品名:グリベック)など,塩基性の脂肪族アミン構造を持つTKIは,細胞内でリソソームに蓄積し,リソソームストレスを惹起する.その結果,p62とNBR1の蓄積を介してp62とNBR1の液–液相分離を引き起こし,p62/NBR1液滴の形成を促進する.p62/NBR1液滴には,細胞運動を促進するタンパク質Rac1とその分解酵素cIAP1が集積し,cIAP1によるRac1の分解(プロテアソーム分解)が促進される.その結果,細胞運動能が低下し,がん細胞の浸潤および転移が抑制される.

7. おわりに

筆者らは本研究において,リソソーム指向性TKIが惹起したリソソームの機能障害がオートファジー不全を介してp62/NBR1液滴を形成し,この液滴が足場となってRac1の分解が促され,細胞の運動能が抑制されるという,予想外でまったく新しい液滴の生理機能を発見した(図2

).本研究は,タンパク質の液–液相分離を起点とした細胞応答の仕組みの解明であり,相分離生物学的にも意義のある発見であると考えられる.さらに,このp62/NBR1液滴の生理作用は,がん細胞の転移の予防・治療を目的とした治療戦略の構築につながる可能性があり,相分離生物学を基盤とした新たな創薬研究の発展が期待できる.

引用文献

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著者紹介

野口 拓也(のぐち たくや)

東北大学大学院薬学研究科衛生化学分野 准教授.歯学(博士).

略歴

2001年東京医科歯科大学歯学部卒業.05年同大学院医歯学総合研究科博士課程修了,博士(歯学).東京大学大学院薬学系研究科細胞情報学教室助教,群馬大学生体調節研究所助教を経て,14年より現職.その間,09~11年ローザンヌ大学生化学研究所研究員.

研究テーマと抱負

リソソームストレスや酸化・還元ストレスやなど,さまざまな疾患の発症と深く関わるストレスに対する細胞応答の仕組みを解き明かすことで,病態の解明や新しい疾患治療薬の開発につなげたい.

ウェブサイト

http://www.pharm.tohoku.ac.jp/~eisei/eisei.HP/index.html

趣味

旅行,ドライブ.

松沢 厚(まつざわ あつし)

東北大学大学院薬学研究科衛生化学分野 教授.薬学(博士).

略歴

1992年東京大学薬学部卒業.97年同大学院薬学系研究科博士課程修了,博士(薬学).キッセイ薬品工業中央研究所研究員,東京大学大学院薬学系研究科細胞情報学教室助教,准教授を経て,2014年より現職.その間,06~08年カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部客員研究員.

研究テーマと抱負

活性酸素,感染や薬物など,生体恒常性を乱す全てのストレスに対して,生命維持に不可欠なストレス感知–応答の仕組みについて,細胞死や炎症に関わるストレスキナーゼを中心とした複合体でのシグナル制御機構の解析を基に明らかにしたい.

ウェブサイト

http://www.pharm.tohoku.ac.jp/~eisei/eisei.HP/index.html

趣味

家族で散歩,美術館巡り.

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