RIG-I様受容体による自己・非自己RNAの認識と抗ウイルス応答
東京科学大学統合研究院免疫機構学研究ユニット ◇ 〒113–8510 東京都文京区湯島1–5–45 3号館9階
発行日:2024年12月25日
自然免疫応答はウイルスや細菌が体内に侵入した際に起こる最初の免疫反応であり,宿主細胞の内外に発現する受容体がセンサーとして働き,病原体由来の分子(タンパク質や核酸など)を認識することで免疫応答を誘導する.細胞質においては,RIG-I様受容体(RLR)と呼ばれる核酸センサーがウイルス由来のRNAを認識する.細胞質にはメッセンジャーRNA(mRNA)やノンコーディングRNA(ncRNA)などの自己核酸も存在するために,RLRは自己と非自己のRNAを厳密に区別し,ウイルス感染状態の細胞においてのみ,免疫応答を誘導しなくてはならない.本稿では,RLRが自己RNAと非自己のウイルスRNAを見分けるメカニズムを詳述する.
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