Online ISSN: 2189-0544 Print ISSN: 0037-1017
公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 96(6): 838-844 (2024)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2024.960838

総説Review

RIG-I様受容体による自己・非自己RNAの認識と抗ウイルス応答Self vs non-self discrimination by RIG-I like receptors in the antiviral immune response

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発行日:2024年12月25日Published: December 25, 2024
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自然免疫応答はウイルスや細菌が体内に侵入した際に起こる最初の免疫反応であり,宿主細胞の内外に発現する受容体がセンサーとして働き,病原体由来の分子(タンパク質や核酸など)を認識することで免疫応答を誘導する.細胞質においては,RIG-I様受容体(RLR)と呼ばれる核酸センサーがウイルス由来のRNAを認識する.細胞質にはメッセンジャーRNA(mRNA)やノンコーディングRNA(ncRNA)などの自己核酸も存在するために,RLRは自己と非自己のRNAを厳密に区別し,ウイルス感染状態の細胞においてのみ,免疫応答を誘導しなくてはならない.本稿では,RLRが自己RNAと非自己のウイルスRNAを見分けるメカニズムを詳述する.

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