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公益社団法人日本生化学会 The Japanese Biochemical Society
Journal of Japanese Biochemical Society 96(6): 864-869 (2024)
doi:10.14952/SEIKAGAKU.2024.960864

みにれびゅうMini Review

O-ClickFCを用いたホスファチジルコリン代謝動態のCRISPRスクリーニングO-ClickFC allows pooled CRISPR screening of genes involved in phosphatidylcholine metabolism

1静岡県立大学薬学部School of Pharmaceutical Sciences, University of Shizuoka ◇ 〒422–8526 静岡県静岡市駿河区谷田52–1 ◇ 52–1 Yada, Suruga-ku, Shizuoka 422–8526, Japan

2京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻Department of Synthetic Chemistry and Biological Chemistry, Graduate School of Engineering, Kyoto University ◇ 〒615–8510 京都府京都市西京区京都大学桂 A4–331 ◇ Kyoto University, Katsura, Nishikyo-ku, Kyoto 615–8510, Japan

3JST ERATOERATO (Exploratory Research for Advanced Technology, JST) ◇ 〒102–0075 東京都千代田区三番町 ◇ Sanbancho, Chiyoda-ku, Tokyo 102–0075, Japan

発行日:2024年12月25日Published: December 25, 2024
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1. はじめに

ホスファチジルコリン(PC)は細胞膜を形成する主要なリン脂質であり,その代謝異常はがんや神経・筋肉・肝臓等の疾患に関わる1).PCは細胞外から取り込んだコリンを出発物質として,主に小胞体(ER)やゴルジ体(Golgi)で生合成されたのち,形質膜やオルガネラ膜に輸送される.PCの生合成経路は古くから研究されており,主要な酵素反応は1950年代にKennedyらによって同定されたが(Kennedy経路),細胞内におけるPCの代謝制御やオルガネラ間輸送にどのようなタンパク質群が関与しているのかについてはいまだ不明な点が多い.その生物学的重要性にもかかわらずこのようにPCに関する理解が進んでいない最も大きな要因は,細胞内PCの代謝や動態を定性・定量的に解析するための研究ツールが乏しいことにある.PCにはホスファチジルセリン(PS)などとは異なり,生細胞系で使用できるイメージングプローブは存在しない.細胞内PCを解析する古典的な手法として,同位体標識したコリンから合成されるPCを定量計測する放射線・質量分析がある.これらは,内在PCと区別してde novo合成されたPC量に基づきその代謝動態を評価できるが,大量の細胞や分画オルガネラからの脂質抽出液の作製と計測に,多大な時間・労力を要とする(数日/1検体).このような技術的制約のために,哺乳類細胞中のPCの動態や代謝活性を高い時間・空間分解能で解析することは実現しておらず,さらに,それを制御する遺伝子群の網羅的な同定やその理解は手つかずのままであった.

2. オルガネラ局在クリック反応によるPCの蛍光標識

このような背景のもと,我々はまずPCを高い空間分解能で可視化するための新しい蛍光標識技術(O-Click)を開発した(図12, 3).本手法では,はじめにアジドコリンを用いて細胞内のPCにアジド基を代謝導入する.アジド基はクリック反応が可能な最も小さな官能基であり4),アジド基が導入されたPC(アジドPC)は内在的な代謝酵素や輸送タンパク質の基質となり天然PCに近い挙動を示すことが知られている5).次に,特定のオルガネラに存在するアジドPCをオルガネラ局在性クリック試薬(organelle-localizable click reagent:OCR)によって蛍光標識する.OCRはオルガネラに特異的に局在する蛍光色素と歪みの大きな環状アルキンから構成されており,たとえば,疎水的なBODIPY FL色素は形質膜を透過しER-Golgiに移行し,疎水的で正電荷を帯びたCyanine5色素は細胞内の膜電位差によりミトコンドリアへ濃縮し,親水性の高いAlexa Fluor色素は細胞内に侵入できず形質膜へのアクセスに限定される.このようなOCRは狙ったオルガネラに自発的に濃縮し,アジド–歪みアルキン間で特異的に進行するクリック反応(歪み促進型アジド–アルキン付加環化反応)によってアジド化PCをin situで標識できる.具体的な操作は次のとおりである.

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図1 オルガネラ選択的蛍光標識(O-Click)を用いたPC代謝動態の解析ワークフロー

(i)アジドコリン含有培地で培養した細胞で,アジドPCがde novo合成され,細胞内に分布する.(ii)オルガネラ局在性クリック試薬(OCR)により,アジドPCが標的オルガネラで選択的に蛍光標識される.(iii)顕微鏡観察により(左),生細胞内で蛍光標識PCがほかのオルガネラに移動する様子を追跡できる.あるいは,フローサイトメトリー(FC)により(右),蛍光波長から標的オルガネラを判定し,そのオルガネラでのPC発現レベルを蛍光強度から定量することで,蛍光標識時点での細胞内のアジドPC状態を評価できる(文献6の図を転載・改変した).

  1. (i) アジドコリンを培地に添加して培養し,細胞にアジドPCをde novo合成・分配させる.
  2. (ii) 余剰のアジドコリンを除去した後,OCRを含む培地内で細胞を数分~数10分インキュベーションし,アジドPCを蛍光色素修飾PCへと変換する.
  3. (iii) 未反応のOCRを培地交換により除去した後,生細胞を顕微鏡観察する.

ER-GolgiのPCを標的とするOCRには緑蛍光や青蛍光色素,ミトコンドリアには橙蛍光や近赤外蛍光色素,形質膜外層には青蛍光近赤外蛍光色素(多くは市販)が目的に応じて使い分けられる.この手法は異なるオルガネラに局在するPCを別々の蛍光波長でイメージングすることが可能であり,ERでde novo合成されたPCがほかの膜系へ移動する速度の定量解析や,オートファゴソーム形成時のERからのPC輸送などが,蛍光顕微鏡によるreal-time観察によって明らかとなった.

3. O-ClickFCの開発

このオルガネラ限局PC標識はOCR投与後10分程度の短時間で進行するために,アジドPCの細胞内分布を蛍光スナップショットとして捕捉することができる.また標識後にオルガネラから観察される蛍光強度がアジドPCの発現量とよく相関することから,定量的かつ時空間分解能の高いPC解析に応用可能であることが示唆された.我々は,このスナップショット解析を顕微鏡解析よりも効率的かつ定量的に実施するために,O-Clickをフローサイトメトリー(FC)と組み合わせてO-ClickFCへと展開した(図16, 7).具体的には,上記プロトコルの(i),(ii)はそのままで,(iii)において,FCを用いて,細胞懸濁液中の各細胞内で蛍光標識されたPC量を,オルガネラ別に計測するプロトコルを確立した.O-ClickFCでは,PCのオルガネラ局在と発現量はそれぞれFCにおける蛍光波長と蛍光強度にひもづけられるので,イメージングフリーかつハイスループットにアジドPCの空間分布情報を得ることができる(~1万細胞/秒).また異なるオルガネラを別々の色素で同時標識しFC解析すれば,アジドPCの生合成不良か動態異常かの表現型の識別も可能である(図2A).たとえば,ER-GolgiのPCを緑,ミトコンドリアPCを赤のOCRで同時に標識した場合,両方の蛍光強度が低下した細胞はPCのde novo合成量が細胞内全体で低下した表現型を,赤蛍光のみ低下する細胞はミトコンドリアへのPC輸送が低下した表現型を読み取れる.FCにより,このようなPC代謝動態の表現型が異常な細胞集団を蛍光強度変化に基づいて選別できるので,大規模スクリーニングに向けて,PC代謝の表現型情報を効率よく読み取る準備ができたと判断した.

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図2 O-ClickFCを用いたCRISPRスクリーニング

(A)O-ClickFCによるPC代謝動態の表現型解析.ER-Golgiを含む複数のオルガネラでの蛍光標識PCの低下はPC生合成不良の表現型として読み取られ,一部のオルガネラでの蛍光標識PCの低下はPC輸送不良の表現型として読み取られる.(B)PC合成・輸送経路に基づく標識戦略.PC産生の場であるER-Golgiでの蛍光標識PC量は合成活性を反映し,合成後の供給先であるミトコンドリア/形質膜での蛍光標識PC量は輸送活性を反映すると考えられる.(C)PC代謝動態の表現型に基づくCRISPRスクリーニング.CRISPR-KOライブラリーを発現する細胞をアジドコリン存在下で培養した後,(上)ER-Golgi OCR処理により蛍光標識し,蛍光強度が下位1%に低下した細胞集団をFACSにより選抜した.(下)あるいは,ER-Golgi OCRと形質膜外層OCR処理により蛍光標識し,ER-Golgi蛍光は変わらないが形質膜外層の蛍光が下位5%に低下した細胞集団をFACSにより選抜した(文献6の図を転載・改変した).

4. de novo PC生合成に必須な遺伝子のスクリーニング

近年,プール型CRISPRライブラリーを用いた遺伝子スクリーニング[プール型CRISPR-ノックアウト(KO)スクリーニング]が幅広い分野で台頭している8).この手法では,CRISPR/Cas9により1細胞あたり1種類の遺伝子が破壊された細胞集団を用意し,特定の表現型を示す細胞を選別することで遺伝子の機能を同定できる.約2万種類のヒトもしくはマウス遺伝子を網羅した全ゲノムKOライブラリーが低価格で市販されており,狙いの表現型を示す細胞だけを分離する工程には,細胞増殖変化を指標とした選別やFCを用いた蛍光変化を指標とした細胞分取が頻用される.

我々は,O-ClickFCをプール型CRISPR-KOスクリーニング系に適用し,PCのde novo生合成に重要なヒト遺伝子群の探索を試みた.Kennedyらが提唱したPC生合成経路によれば,細胞内に取り込まれたコリンはリン酸化を受けたのちにCDP-コリンへと変換され,ER-Golgi膜にてジアシルグリセロールと縮合することで,PCが生成する(図2B).我々は,PC産生の場であるER-Golgiで蛍光標識されたアジドPCの量はPCのde novo合成活性を反映し,その蛍光の低下はPC合成不良の表現型として捉えられるのではないかと考えた(図2B).

全ゲノムKOライブラリー発現K562細胞をER-Golgi指向性OCRによって蛍光標識し,蛍光強度が低下した細胞集団(下位1%)を分取した(図2C).その後,CRISPRスクリーニングの典型的なプロトコールに従って次世代シーケンシング・統計処理等を行った9).得られた結果をもとに,親細胞集団コントロールと比べて,ER-Golgiでの蛍光PC量が低下した細胞サンプルにおいて高頻度で出現する遺伝子変異(sgRNA)を解析することで,その遺伝子ランキングトップ100リスト(ヒト遺伝子19,050個の上位0.5%に相当)を作成した.このリストには,PC合成の律速酵素(リン酸化コリンのCDP化反応)をコードする遺伝子PCYT1Aphosphate cytidylyltransferase 1A)が入っていたことから(図2B),本スクリーニング系はPC合成に密接に関与する遺伝子群を捕捉できていることが示唆された.

次に,得られた候補遺伝子について個別にCRISPR-KO細胞を作製し,そのER-Golgiにおける蛍光標識PC量減少から,一定の評価基準を満たした遺伝子を36個に絞り込んだ.このバリデーションの過程で,FLVCR1(feline leukemia virus subgroup C receptor 1)-KO細胞は,PCYT1A-KO細胞と匹敵する蛍光PC量の大幅な低下(通常細胞に対して10%)および顕著な細胞増殖阻害を示した.FLVCR1は,濃度勾配を駆動力にするMFS(major facilitator superfamily)型トランスポーターに属し,ヘムを細胞内から外へ排出する形質膜局在型輸送体として同定されていたが,PC代謝との関わりはまったく報告されていなかった(図3A10).一般に,MFS型トランスポーターは広範な種類の基質を輸送し,単一輸送・対向輸送・共輸送のさまざまな形式をとる11).我々は,FLVCR1はコリンを細胞外から細胞内に輸送する機能を持つのではないかと仮説を立て(図3A),多角的に検証を行った.まず,FLVCR1-KO細胞の細胞内コリン含量を調べたところ通常細胞の20%程度にまで減少していた.次に,コリン作動性神経細胞に特異的に発現する既知の高親和性コリン輸送体SLC5A7(solute carrier family 5 member 7)をFLVCR1-KO細胞に強制発現させるとPC合成活性が回復した.これらの事実から,FLVCR1-KO細胞における細胞内コリン含量低下とPC合成活性低下はコリン取り込み活性低下によるものであることが強く示唆された.さらに我々は,AlfaFoldを用いた立体構造予測,基質競合阻害実験,推定基質認識部位のアラニンスキャニング,ヒト疾患関連変異体解析などのデータも加えて,FLVCR1がコリン輸送体として働くことを世界で最初に報告した(図3A, B).興味深いことに,FLVCR1は別グループによるメタボロームとゲノムワイド関連解析(GWAS)等を組み合わせた統合オミクス手法でもコリン輸送体であることが発見された12).さらにその後,別の構造生物学のグループによってFLVCR1とコリンが結合している立体構造がクライオ電子顕微鏡により解かれ13),我々の研究から得られた結論と本技術の妥当性が裏づけられた.

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図3 PC代謝動態におけるFLVCR1とCDC50Aの新たな役割

(A, B)コリントランスポーターとして働くFLVCR1.これまでFLVCR1はヘムを細胞内から細胞外に輸送するとみなされてきたが,本研究からFLVCR1はコリンを細胞外から細胞内に輸送することが明らかになった(A).FLVCR1のAlfaFold構造は,12回膜貫通ヘリックスと中心にポアを持つ典型的なMFS型輸送体構造を示す(B).(C)形質膜外層におけるPC偏在に重要なCDC50A.通常細胞では,外層にPCが多く存在し,フリッパーゼによりPSとPEが内層に輸送・局在化される.CDC50A欠損細胞の形質膜外層では,PSとPEが増加しPCが減少する(文献6の図を転載・改変した).

5. 細胞内PC分布の制御に関わる遺伝子のスクリーニング

O-ClickFCでは,細胞内PC分布変化に基づく表現型スクリーニングから,PC輸送に関わる遺伝子群の探索も可能である.ER-Golgiで生合成されたPCは小胞輸送を介した分泌経路を通って形質膜へと供給されることから,次に,このPCの輸送過程に着目したスクリーニングにO-ClickFCを適用した(図2B).ER-Golgiと形質膜外層のアジドPCをそれぞれ異なる蛍光色で標識したKOライブラリー発現細胞から,ER-Golgiの蛍光強度は維持されているが形質膜外層の蛍光強度が低下した細胞集団を選別し(図2C),上記と同様の解析処理から遺伝子ランキングを作成した.候補遺伝子をバリデーションした結果,SEC23BRAB5Cなどの小胞輸送系タンパク質をコードする遺伝子群が得られ,PCの形質膜外層への局在化に重要な遺伝子群を捉えていた.本スクリーニングの重要な点は,CDC50A/TMEM30Aを形質膜外層のPC局在化に関与する遺伝子として発見したことである(図3C).通常,形質膜の脂質二重層は内層と外層とでリン脂質分子の分布が非対称であり,PSとホスファチジルエタノールアミン(PE)は外層にほぼ存在せず内層に偏在している1).このような脂質の非対称分布は,リン脂質フリッパーゼと呼ばれる酵素複合体が外層から内層に特定脂質を輸送することで形成される.CDC50Aはこのフリッパーゼを構成する必須サブユニットであり,CDC50A欠損はフリッパーゼ活性を喪失させ,PSを形質膜外層に常時表出させることが知られている14).一方,PCは形質膜内層に比べて外層に多く存在するが,フリッパーゼの関与は不明であった.今回の探索結果を受けて,形質膜外層のPS/PE結合アッセイや脂質の定量質量分析等を行ったところ,CDC50A-KO細胞では,PC生合成活性や形質膜全体の総PC量は変化しないが,形質膜外層でPSとPEが増加しPCが減少することが明らかとなった(図3C).この事実から,CDC50Aは形質膜外層のPC量の維持に重要な因子であることが判明した.

同様に,ER-Golgiとミトコンドリアの同時PC標識を用いたスクリーニングの結果,ER-Golgiでde novo合成されたPCを,ミトコンドリアへ基質特異的に輸送するタンパク質をコードするSTARD7StAR related lipid transfer domain containing 7)が同定された15).これらの結果を通じて,O-ClickFCにより空間分解能を持ったフローサイトメトリー手法がオルガネラ間のPC分布変化を標的とする表現型スクリーニングに適用できることが実証された.

6. おわりに

ここでは,PCのケミカルバイオロジー的標識・イメージング技術の開発とCRISPRスクリーニングへの展開について,我々の戦略を中心に概説した.本技術は,原理的にはクリック反応タグを導入可能なほかの代謝物や低分子化合物にも適用できる拡張性を持っている.O-ClickFC法を用いることで,免疫化学的な抗体染色や遺伝子工学的な蛍光タンパク質導入などの既存法で捉えられなかった表現型に基づいて,プール型CRISPR-KOスクリーニングを適用することが可能になり,新たな生命現象の理解や発展をもたらすことが強く期待される.

引用文献References

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14) Segawa, K., Kurata, S., Yanagihashi, Y., Brummelkamp, T.R., Matsuda, F., & Nagata, S. (2014) Caspase-mediated cleavage of phospholipid flippase for apoptotic phosphatidylserine exposure. Science, 344, 1164–1168.

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著者紹介Author Profile

土谷 正樹(つちや まさき)

静岡県立大学薬学部統合生理学分野原雄二研究室 准教授.博士(工学).

略歴

1987年東京都生まれ.2010年東京工業大学生命理工学部卒業.18年京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻博士取得.19~23年京都大学大学院工学研究科合成・生物化学浜地格研究室助教(青藍プログラム).23年より現職.

研究テーマと抱負

細胞の代謝物を人為的に変えて,その変わった代謝物から作られる変な細胞を作製・解析して,未知の生命現象にせまりたい.

ウェブサイト

https://w3pharm.u-shizuoka-ken.ac.jp/physiol/

趣味

ピアノ,ドライブ,お酒,食べ歩き,筋トレ,アニメ.

田村 朋則(たむら とものり)

京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻 講師.博士(工学).

略歴

1985年兵庫県生まれ.2008年京都大学工学部卒業.13年同大学院工学研究科合成・生物化学専攻博士号取得.13~14年日本学術振興会特別研究員(PD).14~19年京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻助教.19年より現職.

研究テーマと抱負

生物有機化学,ケミカルバイオロジー,プロテオミクス,脂質プローブ.

趣味

深夜徘徊.

浜地 格(はまち いたる)

京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻教授.工学博士.

略歴

1960年福岡県生まれ.83年年京都大学工学部卒業.88年同大学院工学研究科合成化学専攻工学博士.88年九州大学助手.92年九州大学助教授.2001年九州大学教授.05年より現職.18年よりERATOニューロ分子技術プロジェクト研究総括兼任.

研究テーマと抱負

生命分子夾雑系の化学の開拓.分子夾雑系の化学を一つの研究分野として認知してもらうこと.

ウェブサイト

http://www.sbchem.kyoto-u.ac.jp/hamachi-lab

趣味

ぼーっとしながら夢を見ること.

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